全盲のイラストレーター ◆エム ナマエ◆ の超個人的十七文字ブログです
ボクは中途失明した画家。週に三度の人工透析で生かされています。なのに、今でも 画家で作家。ボクは思います。人生、何があっても大丈夫。
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いつも日記をつけてます。失明したら頭脳がノート。
だから、記憶力のトレーニングのためにも、前日の出来事を振り返り、コツコツ日記をつけてます。



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2017年2月20日~26日
☆人工透析を導入したとき、東大のドクターはボクの余命を5年と宣告したけれど、ボクはそれから31年も生きています。お医者は神様ではありませんので、もしも余命を宣告されたら、どうかご自分の生きようとするエネルギーを、もっと信頼してあげてください。さて、この日誌は透析患者が病人ではなく、機械に腎臓の代わりをしてもらっているだけで、普段は一般の人と何ら変わらなく暮らしていることを知っていただくためのものでもあります。また、この日誌には本当のことも書かれていますが、ごくまれには嘘や冗談も書かれています。ただし、嘘は嘘らしく書かれてありますので、その判断のできないお子様たちは、どうか常識のある大人と一緒にご覧ください。また、難易度に関係なく、熟語や固有名詞などの漢字に振り仮名をしていることもありますが、これは視覚障碍者のための音声ガイドをサポートするためのもので、決して皆様がこの漢字を読めないと思っているわけではございませんので、その点はなにとぞご容赦ください。


0220・月・

 東京では春一番ではなく、春二番が吹き荒れた。風速28メートルという暴風により電車も止められた。こんな大風で喜んでいるのは空のカラスくらいなもの。日本の話じゃないけれど、世界には木端をひっつかんでウィンドサーフィンをやらかす連中もいるというんだから見上げたもんである。我が家では窓ガラスというカラスがガタガタと鳴り、ブラックラブのアルルが怯えて飛んできて、助けてくれとボクを見上げた。カラスも真っ黒。アルルも真っ黒。同じ黒でもカラスと犬じゃ度胸が違う。
 結局本日は最高気温20度に達する温かさとなる。となると、明日はまた寒くなるんだよね。春一番の翌日も春二番の翌日も必ず寒くなるんだよね。となると、春三番もあるのかしら。

 1923年の今日、丸ビルが完成した。地上9階は当時としては東洋一の規模を誇る建築物であったとか。今は東京ドームを計量カップにして物事を測るのが流行りだが、ボクの耳に馴染んでいたのは丸ビル何杯分という言い回しだった。その丸ビルも建て替えられ、真新しくなってから久しい。新ゴジラは再開発された丸の内で暴れたらしいが、ボクにはちょっとイメージしにくい。東京もどんどんリニューアル。ゴジラもどんどんリニューアル。なんでもかんでもどんどんキンピカになっていくけど、実際の風景と、ボクの空想の中の風景と、本当はどっちがキンピカなのか。これだけは永遠にわからない。

 毎週月曜日のTBSラジオ、デイキャッチにご出演の北丸雄二さんによれば、トランプの脳味噌には悪い病原体が蔓延しているとか。その昔、遊びまくって悪い病気をうつされ、その害毒がそろそろ脳味噌に回る頃と噂されているらしいのだ。アメリカでは精神科医が直接の患者以外には無暗にコメントしてはならない、という協定があるらしいが、そのリスクを冒してまでも精神科医たちが連盟でトランプの精神が破綻を来たしているのではないかと提言しているのである。ロシアンゲートとか、クレムリンゲートとかいわれてロシアとの癒着を疑われているトランプ大統領ではあるが、ここにきてCIAは大統領への秘密情報をストップしているとか。その根拠は情報のルートをトランプ政権がロシアにリークしかねないから。就任から1か月の今日ではあるが、既に大統領周辺は激震に見舞われている。いつまでもつのか、この政権。トランプも気が気じゃないだろうが、トランプとの仲良しごっこを世界中に見せつけたアベちゃんも、きっと今頃は気が気じゃなくなっているのだと思う。

▲ 家鳴りして犬も怯える春の風


0221・火・

 本日は月刊ラジオ深夜便「しじまのことば」の締切日である。仕上げて間もない、ホカホカと湯気の立つよな原画が収納されたキャリーケースをひっつかみ、突進するコボちゃんの腕に必死にしがみつき、駅前ケーキショップ「アルルカン」に向かってズリズリと引きずられていく。いつもの打ち合わせの場所である。午後3時の気温は8度C。けれども北風で体感温度は限りなく氷点下に近い。温かい室内のテーブルについても両方のほっぺたが凍ったみたいで言葉が出てこない。台詞を忘れた三文役者である。月刊ラジオ深夜便のS記者さん、大根でどうもすいません。すると彼女がボクの手に何かを触らせてくれた。拙著「失明地平線」である。古書店で発見してくれたそうなのだが、発売直後みたいに真新しい。絶版にして大量放出したのではないかと疑ってみる。それをSさんはしっかりと解読、ここに注目して欲しいのよ、という箇所ばかり、痒いところに手が届くように質問してくださり、書き手としての最高の喜びを噛みしめたのである。楽しく談笑。来年度も連載は続く。この楽しみも続くのである。けれども来年でやめてしまうというアルルカン。38年も続いた評判のケーキショップ。それでも閉店してしまうとパティシエのマスターがいうのだから仕方がない。我が家恒例、毎年のクリスマスケーキや記念ケーキは必ずここでバタークリームの特注品。食べてしまうのが勿体ないようなマジパン特製、エム ナマエとコボちゃん、盲導犬アリーナの人形で飾られてあったこともある。おいしいだけでなく、そんな楽しいケーキや落ち着いた雰囲気での打ち合わせが期待できないとなると、これは由々しいことである。ボクと同世代のマスター、どうかいつまでも元気で続けてくださいな。

▲ 春の宵今から遠き帰り道


0222・水・

 おいおい、ゴミの撤去に8億円かよ。それを差し引いて算定価格のたった14パーセントで国有地を手に入れた不届き者がいるらしい。愛国心を売り物にしながら国と国民の財産を不当に値切る不埒な奴がいる。どうしたらそんなに安くなるんだよ。そのあきれるような低価格で国有地を落札した建設予定の某小学校に疑惑が生じている。おまけに安倍晋三夫妻と関係があるというのだから疑惑はますます甲子園球場のロケット風船みたいに膨張する。安倍首相夫人が名誉校長で安倍晋三記念小学校というこの小学校、考えれば考えるほど怪しくなってくる。安倍晋三ひとりが政治生命をかけて清廉潔白を主張するけど、安倍晋三以外の誰ひとり、それを信じる人間はいない。納得できるのは生徒が集まらなくて困っているという噂だけ。幼い子どもたちに教育勅語と安倍首相万歳を唱えさせようというんだから当たり前の話である。さて、小学校と総理大臣夫妻の関係を掘り下げると何が見えてくるのだろう。ここしばらくは目が離せません。

▲ 春愁や恋の悩みが懐かしい


0223・木・

 昼まで雨で、午後は春三番が吹きまくるとか。予想最高気温は20度で沖縄よりも高くなると聞いてわくわくしたりはらはらしてたらそれほどでもなかった。温かくもならなかったし、嵐のようでもなかった。ただ窓ガラスだけがガタガタと無駄に震えて愛犬のアルルを震えさせただけ。迷惑な天気である。この季節、三寒四温だから天気が安定しないのも仕方がない。この三寒四温という気象現象、その昔、サンカンシオンというフランス語が語源とばかり思っていた時期がある。ま、よくある話です。夕焼け小焼けのアカトンボは子どもたちから追われてみたのではなく、子守り女の背中に負われてアカトンボを見ていたのだと知ったのも比較的最近のことなのです。ボクシングの判定でイーブンというのはレフリーの言い分だと思っていたのはボクじゃなく、とある元世界チャンピオンだったという話は単なる噂です。笑わないでくださいな。

 小池都知事が都庁の「海苔弁状態」からの脱却を目指すと宣言した。東京都の秘密主義を海苔弁当に例えたのである。この首長(くびちょう)、本当は何を考えているかは不明だが、言葉の使い方が実にお見事。伝え方もお上手。実体が自民党であることに用心が必要だが、これから安倍政権のブレーキの役目をしてくれるのなら、心で応援いたします。

 アメリカではトランプに対してハリウッドスターたちが堂々と抗議している。イギリスではトランプ訪英反対署名が185万人。欧米人は考えと行動が一致する。なのに日本人はどうして静かにしているのだろう。考えを行動に反映させないのだろう。政治が悪いといつも口で批判はするけれど、それが投票行動とはなっていかない。だから政治も変わらない。同調圧力があるとは思えないんだけど、きっと無駄に優しいんだよね。それとも勇気がないのかな。落語家や漫才師は別として歌手や芸能人は黙ってる人が目立つよね。せめてロックンローラーくらいはロックンローラーらしくして欲しいと思います。

▲ その次は二番三番春一番

◇ バーチャル『奥の細道』コース  室の八島に到着、通過しました。
次はいよいよ日光です。徳川家康のお墓、東照宮があります。
杉の並木道があります。いい所です。あと、61,467歩です。

現在の歩数、226,533歩。
正直を申しますと、これで奥の細道も3周目なんです
実は東北が好きなんです。


0224・金・

 プレミアムフライデイってバッカみたい。ぼくは花ですよのハナカマキリや、私は枯葉なのよの木の葉蝶みたいに、何かやってますの擬態が得意な安倍政権だけど、これで経済効果が上がると考えるのはちと早計のような気がする。そもそも何で年度末を控えたこの時期を選んでスタートさせるんだろ。それにサラリーマン経験のない自分がいうのも恐縮なんだけど、月末の週末にどれだけの人が早退することができるんだろう。そして有給で早退を認めてはもらえないサラリーマンたちが、よしんば早く帰れたとしても、どれだけ財布の紐をゆるめることができるんだろう。まずは賃金アップを企業トップに働きかけた方がよいのではなかろうか。それもアベちゃんのお得意でしょう。夕方のTBSラジオ、デイキャッチの阿蘇山大噴火レポーターによれば、夕方の新橋では満員の居酒屋が目立つと報告してたけど、嘘でしょう。何かの間違いか、それともみんな政府の回し者かサクラみたいな気がするよ。正式な調査結果が楽しみです。

 朝から晩まで 殺したの殺されたの、北朝鮮王朝の話題ばかりでうんざりしてる。もっと素敵なニュースを捜してよ。法律には違反してないのワンパターン。国会での安倍首相と麻生副総理の答弁の不誠実さは目にあまる。答弁がまともでなけりゃ、議論だって成立しない。国民の代表が聞いて呆れる。読書時間0時間の本をまるで読まない学生が5割を超えたと聞いて、これも呆れる、唖然とする。どうしちゃったの、みんな大丈夫。便利が売り物の自動券売機、自動改札だけど、この便利は誰の便利かわからない。動く歩道で歩く馬鹿どもが、エスカレーターを駆け上がる。自販機さえあれば誰とも言葉を交わさない。スマフォがあれば便利便利の文明社会。遠い人とはコミュニケーションして、目の前の人は平気で無視。便利で快適な暮らしが、知らないうちに人類を劣化させていく。考えなくさせていく。考えなくとも絵が出てくるよりも、考えないと絵が浮かばない読書の世界。ちょっとでも本を読めば、世界は無限に広がっていくのにね。

▲ 春めきて帰りたくない独り酒


0225・土・

 ボクの土曜日といえば朝から晩までラジオ。ラジオの合間に音訳読書をしてラジオの合間にキーボードを叩く。たまには絵を描く練習もする。で、今朝も目が覚めたらいつものようにNHKマイ朝ラジオを聴いている。今日は何の日コーナーでは1986年の今日、フィリピンのマルコス政権が崩壊したと伝えている。代わりにコラソンアキノ大統領が誕生したんだけど、この事件が勃発したとき、ボクは目黒の東大医科研病院で完全失明の不安と透析導入による不均衡症候群の酩酊と闘っている最中だった。フィリピンの国家的不安定と自分の肉体的不安定が妙にシンクロして、マルコスが抱いたであろう焦燥感や失意が自分のものであるような錯覚を覚えていた。視覚を失った直後から世界の出来事がまるごと自分の内側に引っ越してしまったような気がして、失明直後の印象といえば、この感覚かもしれない。
 朝8時になれば同じNHKラジオでラジオ文芸館を楽しむことになる。これ、大袈裟にいえば、ラジオ世界最高の朗読番組。最高の訓練を受けたであろうNHKのアナウンサーたちが最高の思い入れで朗読をして、それを技術スタッフたちが最高の音響的感覚と音楽センスで仕上げるんだから、朗読というよりは良質なラジオドラマを楽しんでいる気分にさせられる。一週間でいちばん幸せな時間である。
 10時からは「真打競演」。ラジオ世界の貴重な寄席番組。いつもオーソドックスな寄席気分を味あわせてくれるのだが、毎月最後の土曜日は「キャンパス寄席」といって、大学キャンパスでの録音で漫才コンビのサンドウィッチマンが若手を中心に注目の芸人たちを紹介する。今朝のメンバー、人気絶大のウクレレ漫談、ピロキさんはもう若手とはいえないポンコツおじさんだが、他の若手芸人たち、無名といって侮ってはいけない。ナオユキというピン芸人、あまりの面白さに思わず録音をしたくらい。コボちゃんにも聞かせたかったのである。今朝はサンドウィッチマンも新作漫才を披露して笑わせてくれた。まだ無名の頃、TBSラジオの日曜番組で草野球の球拾いをしてたなんて嘘のような出世ぶりである。石の上にも三年。芸人の鏡のようなふたりである。
 午後1時からはTBSラジオで久米宏さんの独白エッセイ12分間に傾聴する。70年代の突撃インタビューからずっと熱烈ファンなのである。だからこの12分間だけは逃さない。実はこれ、久米宏の「ラジオなんですけど」という2時間番組のオープニング。あんまり面白いと最初から最後まで耳を澄ませてしまうのでつまらないと安堵する。パスできるからだ。けれどもゲストが貴重であればラジオはそのまんま。で、本日は本年度の芥川賞作家の登場。偶然にもボクが今プレクストークで読んでいる小説「新世界」の作者である。この人、その昔に久米宏さんが脚本家、倉本聡さんが開いたばかりの富良野塾を取材したとき、そこで働いていた人物。ふたり並んで野良作業をしたことを思い出していたのには心を動かされた。正に人に歴史あり、である。
 17時15分からは再びTBSラジオに傾聴する。つい最近「わあわあ話芸」という15分番組が始まったのだ。若手噺家が活躍できる時間が開けたのだ。けれども今週は若手じゃない。売れっ子の春風亭一之輔の登場なのだ。出し物は「堀之内」。で、さすがの一之輔。しくじれば手垢のついた印象を与える古典中の古典に独特の工夫、ユニークなテクニックで新しい価値と笑いを付加させていく。さすがは一之輔。週刊朝日での連載エッセイが面白いのも納得である。
 深夜になればNHKラジオ第二で「朗読の時間」再放送。今夜は谷崎潤一郎の「蓼食う虫」に傾聴。朗読は長谷川きよさん。中学1年生のとき、ボクとデートしてくれた初めての女性と同じ名前でボクが勝手に心を寄せている読み手である。どこか青木裕子さん、軽井沢朗読館の館長と共通する雰囲気があるような気がして、口の中でアイスクリームが溶けるように物語世界に引き込まれていく。という訳で夜は次第に更けていき、ラジオ三昧の他は大したこともできないまま、この土曜日も過ぎていくのであった。ちゃんちゃん。

▲ ファインダー回る木馬と春の雲


0226・日・新月・

 東京マラソンの日である。ゴールが東京駅になって、何万人もの市民ランナーが塊となって、東京都庁前から新ゴジラが暴れまくった丸の内を目指して一斉にスタートする。様々な気持ちで走り出す。完走を志す人、調子が悪くなければ記録のことを考える人、それより、抽選によってランナーの資格を得た喜びに打ち震える人、いろいろといるだろうけど、走るのが極端に苦手なボクにその気分はわからない。宝くじだったらわかるけど、抽選で選ばれてまでマラソンに参加する人の気持ちがわからないのである。
 慶應義塾志木高時代、ボクら在校生は全員、毎年の春休み直前に狭山湖一周マラソン参加を義務付けられていた。これが嫌でたまらなかった。たった8キロのコースで、フルマラソンの5分の1にも満たない距離なのに、苦しくてたまらなかった。けれども喜んでいるやつもいる。全学年の全員参加だから健康優良児もいれば虚弱児もいる。青い顔して朝から晩まで机にかじりついてるタイプから、体育会まっしぐら、という向きもいる。中にはオリンピックに出られるんじゃないかくらいの猛者もいて、ボクが走り出した途端にゴールするやつまでいるのである。ボクといえば、人工雪で滑らせる、当時としては画期的な狭山スキー場が見えてくるあたりで必ずこむら返りをやらかし、のこのこと歩き出す破目となる。そうして教師が心配になる頃、夕暮れぎりぎりになって青息吐息でゴールするのである。スタート前は景色を眺めながら走れば楽しいに違いないなんて気楽に構えているんだけど、走り出せばたちまち地獄の現実。それから先はゴールするまで気息奄々。自分の運命を呪うのである。けれどももしも、もしもである。自分が健脚で、心肺機能も抜群で、おまけに脳内麻薬物質が容易に分泌されるタイプであったなら、きっと走るのは楽しいに違いないと憧れてもいる。そんな人間に生まれ変わったつもりで東京都庁から東京駅までの風景を、あれやこれやと心に描いてもみる。やっぱ、わくわくしちゃうよな。だからランナーに選ばれた人たち、心からおめでとうございます。

▲ 丸の内ゴール目指して三万人



2017年2月13日~19日
☆人工透析を導入したとき、東大のドクターはボクの余命を5年と宣告したけれど、ボクはそれから30年も生きています。お医者は神様ではありませんので、もしも余命を宣告されたら、どうかご自分の生きようとするエネルギーを、もっと信頼してあげてください。さて、この日誌は透析患者が病人ではなく、機械に腎臓の代わりをしてもらっているだけで、普段は一般の人と何ら変わらなく暮らしていることを知っていただくためのものでもあります。また、この日誌には本当のことも書かれていますが、ごくまれには嘘や冗談も書かれています。ただし、嘘は嘘らしく書かれてありますので、その判断のできないお子様たちは、どうか常識のある大人と一緒にご覧ください。また、難易度に関係なく、熟語や固有名詞などの漢字に振り仮名をしていることもありますが、これは視覚障碍者のための音声ガイドをサポートするためのもので、決して皆様がこの漢字を読めないと思っているわけではございませんので、その点はなにとぞご容赦ください。

0213・月・

 朝から晩まで冬に攻められ、いい加減寒いのに慣れたはずなのに、こんなに寒いのは何故なんだろう。今日もやたらに寒さが身に染みる。懐が寒いせいもあるだろう。政治がお寒いせいもあるに違いない。そしてトランプの就任以来、そのお寒いメッセージがトップニュースであり続けることにも原因がありそうだ。ここ当分は春の到来以外、私たちを温めてくれるニュースはなさそうなのである。そうなのだ。今、トランプのオルタナティブファクトが世界を騒がせている。そしてアメリカでは今、イギリスの作家、ジョージオーウェルの作品が注目されている。彼が第二次世界大戦が終結して、ソビエト連邦が勢力を拡大している時代に書かれたSF小説「1984」がベストセラーになっているのである。核戦争後の世界を描くSF小説ではあるのだが、空想科学、サイエンスフィクションのSFというよりはソーシャルフィクションのSFという意味合いが大きい。描かれるのはビッグブラザーという独裁者が支配する世界であり、そこでは国民は常にテレスクリーンという双方向の映像装置で監視され、自由を束縛されている。それまでの英語を一方的に改竄したニュースピークという新語法を強制的に普及させ、言語体制を簡素化することにより人々は体勢に反発する思考力や正しい歴史認識を奪われていく。戦争は平和である。自由は服従である。無知は力である。これら言い換えのスローガンによって国民は常に洗脳を受けている。平和省では戦争を推進し、豊富省では貧しい食糧事情をコントロールして、真理省では国民に偽りの情報を垂れ流す。正にトランプ政権のいうオルタナティブファクトの支配する世界を連想させるのである。安倍政権の得意な、戦争を積極的平和主義と定義づけたり、武器輸出を防衛装備品移転と言い換える現実を考えてもいい。トランプ政権が圧力を増す中で「1984」をベストセラーに押し上げるアメリカ社会の知性が合衆国を生き返らせるのか、それとも分断を促進するのか、ここは注目である。
 これまでオルタナティブファクトを最大限に駆使してきたのが北朝鮮だった。けれどもとうとうアメリカ合衆国まで同じ穴のムジナになってしまった。北朝鮮がアメリカに向けてミサイルをぶっ放したくなる気持ちもわからなくはない。

▲ 猫の恋捨てて甘えるおらが猫

0214・火・聖バレンタインデイ・

 今日も寒さが身に染みるけど、チョコがちょっこり届いて、温かい気分になってます。ありがたいです。
 けれども心配なこともあるのです。原子力発電は国にとっても企業にとっても鬼門じゃないかと心配なのです。東芝が潰れそうですが、日米原子力協定にいつまでも固執してると、日本まで潰れてしまうような気がして気が気でないのです。そしてもっと心配なのがアベちゃんの軽率さです。トランプに胡麻ばかり擂ってるとイスラム圏を敵に回して、いつかアメリカと一緒に闘う破目になるんじゃないだろうかと気が気ではないのです。日本社会がイスラムテロの標的になるんじゃないかと気が気ではないのです。日本にとっていちばん鬼門なのはアベちゃんじゃないのかと気が気ではないのです。

▲ 黒猫が笑って渡すチョコレート

0215・水・涅槃会・

 今朝の日の出は6時28分、そして日の入りが17時23分。まだまだお日様の影響力が春らしさを演出するには足りないような気がするが、それでも次第に温かくなりつつはある。大分県では鶯の初鳴きが記録されたとラジオも伝えているしね。下手糞な歌に違いないけど。それでもいいから早く私たちにも聞かせて
おくれよね。

 世の中は真実よりも感情が優先されるようになってきた。退屈な事実よりも心を浮き立たせるような嘘に拍手喝采するのである。post truthが年間英語に選ばれて話題になってたけど、フェイクニュースでなく、本当にトランプが大統領になってしまって、今やオルタナティブファクト、もうひとつの真実という言葉がもてはやされるようになっている。伝え方によっては嘘も本当になってしまう。虚構が真実よりも力を得るのである。人々は期待する方向で物事を考える。あって欲しい嘘なら容易に受け入れる。アメリカの貧しい白人たちはトランプの嘘を希望の公約として信頼し、投票したのである。
 民主主義は理想のシステムだけれど、民主主義が理想を実現する訳ではない。理想世界のためにシステムがあればよい訳でもない。人々が己の欲望のために民主主義を運用すればエゴの世界が現れる。己の欲望を許して他社の希望や欲求を粉砕する社会が顕在化するのである。
 トランプのツイッター政治は正に朝令暮改を絵に描いたようなもの。そして言葉足らずは頭足らず。彼の指先から発信されたメッセージはどう考えても沈思黙考の結果とは思えない。トランプという人物はテレビで演じるのは得意でも書くことで考える人ではないだろう。書く子は育つというけれど、メディアが進化してテレビやネットで文字と映像が対決すれば、書き言葉と話言葉のどちらに軍配が上がるのかはわからない。話言葉が強くなっているのだ。話し言葉の方が書き言葉よりパワーを持ってきているのだ。
 人は本を読むことによって人となっていく。そして聞けばトランプの周辺には一冊の本もないという。いつか誰かがいっていた。百人の無駄話に傾聴するより一冊の本を読んだ方が学びになると。本を読まなければ本を読んだ人と読まない人との区別がつかなくなるのは当然のこと。選ぶ側がテレビばかりに目を奪われていると、深く考えないで行動するような人物を頂点に座らせてしまうような結果となるのだ。

▲ 鶯の便り届けるラジオかな

0216・木・

 本日はマレーシアのクアラルンプール空港で発生した、北朝鮮によるものとされる暗殺事件で朝から晩まで大騒ぎ。トップニュースを飾っている。社会主義の看板を掲げる北朝鮮の独裁体制って、まるで王朝みたい。弟に殺されるのではたまらない。独裁者の兄貴なんかに生まれたくはないものである。このお兄さん、わざわざ偽のパスポートで日本へ観光にやってきてディズニーランドで遊んだり、吉原のお風呂屋さんで泡踊りを楽しんだりしてるのを見ると、権力の座よりも人生を楽しむことにエネルギーを注ぎたかった人なのだ。誰の子どもに生まれたかで人生が決められてしまう。誰の兄弟に生まれたかで人生が左右される。殺されてしまったお兄さん、権力者の都合で大事にされたり命を狙われたりの人生ではなく、きっと静かな人生を送りたかったに違いない。本当に殺されてしまったのなら、心からご冥福をお祈りする。

 あまりのボキャ貧に冷や汗を垂らしてパソコンに向かっている所へコボちゃんが飛び込んできた。
「J-WAVEにこれから宮台先生がお出になるわよ!」
 そう騒いでいる。それなら冷や汗をかいている場合ではない。宮台真司がデイキャッチとは違う側面を見せてくれるかもしれないとミニコンポをFMにセットする。するとJam the WorldのBreak Throughから宮台先生の声が聞こえてきた。トランプ以後の国際秩序について語っておられる。今夜のお相手はいつもと違い、頭脳レベルに落差がないので新幹線の速度で話が弾む。邪魔が入らないのである。ただしボクの頭脳レベルとも格差があるので、ボクもついていけない。語彙の足りなさを思い知っていた所を今度は学問的フォーマットの不備を思い知らされたのである。デイキャッチで荒川強啓がいちいち宮台先生の揚げ足を取るのは話しのレベルをリスナーに合わせたいとの司会者としての配慮かもしれなかったのだ。エム ナマエと宮台真司とでは脳味噌の構造が違い過ぎる。こんなボクなんかと遊んでくれる宮台先生の偉大さに、またしても冷や汗なのである。

▲ 春の朝予報頼りに服選ぶ

0217・金・

 朝からすごい風である。気象庁が春いちばんだといっている。昨日からの予想最高気温が19度でその通り、春いちばんが吹きまくってる。でも風速20メートルはたまらない。春いちばんのネーミングにふさわしく、もう少しおしとやかにしていただきたい。そして春いちばんと聞いても油断は禁物。例年のことを考えれば春いちばんの翌日は必ず冷え込むと相場が決まっている。春いちばんを春の代名詞と思い込んではいけないのである。

 イスラム国がトランプ暗殺を呼びかけている。そしてボクも密かにその成功を願っている。このこと、どうか誰にもいわないでいてね。

 違和感を覚えていたのはボクだけではなかったのだ。今朝のTBSラジオ「スタンバイ」で小沢遼子さんが語っていた。NHKの電話アンケートに答えているのはどんな方々なのだろうと。答えられる人たちって、どんな人たちなのだろうと。おれおれ詐欺の餌食になるような、そんな人たちではないのかと。どんな時間帯を選んで電話をかけているか知らないけれど、いちいちの電話アンケートに答えられる人って、誰でもみんな、という訳にはいかない。そもそも、家にいられる人って、限られると思うのです。そうもおっしゃっていた。そんな電話アンケートの結果で世論を判断されては困るのです。そしてそんなデータで安倍政権が鼻息を荒くしてもらっても困るのです。そうもおっしゃっていた。そしてボクもそう思うのである。そもそも電話アンケートなんて一度もかかってきたことがない。日曜日や休日など、人がくつろいでいるタイミングを狙ってかけてくるのは人の金や時間を奪おうとする暴力的なセールスの電話だけ、いかに騙してやろうかと舌なめずりをしてる電話だけなのである。

▲ 迷惑な海の向こうの春いちばん

0218・土・雨水・

 雨水(うすい)である。水が温み、草木の芽が目覚める頃ということらしいが、今朝も洗顔には湯沸かし器の助けを借りている。そして今朝もNHKのマイ朝ラジオの「今日は何の日」を聴いている。それによれば、1977年の今日、スペースシャトルの1号機のテスト飛行が実施されていたとのこと。ジャンボジェットの背中に乗せられて高度5500メートルを飛んだという。要するに自力ではなく、おんぶされて飛んだということである。大型旅客機におぶさって飛行するスペースシャトルはおんぶバッタみたいに、何かの生き物に見えたことをボクもよく覚えている。ハッブル宇宙望遠鏡を打ち上げたり、国際宇宙ステーションを建設したり、繰り返し打ち上げられたスペースシャトルだったが、考えてみればスペースシャトルはいつも何かにおぶさって飛んでいた。つまり、他力本願の宇宙船だったのである。

 同じNHKマイ朝ラジオで、掃除をしていたらフローリングを天道虫が歩いていたというリスナーからの投稿が紹介されていた。毎年この頃になると冬眠から目覚めた天道虫が現れるというのだ。多いときは7匹とか8匹とかの天道虫が家の中で冬を越しているという。手紙の主は掃除機に巻き込まれないよう、天道虫を窓枠の上に連れていったという。小沢昭一さんの俳句に、
手の中の散歩の土産てんと虫
というのがあるが、家の中での天道虫との出会いは春いちばんと同時にやってくるのかもしれない。とはいえ、春いちばんの翌日は必ず寒くなるとのことで、その通り、今朝は寒さが戻っている。屋外で天道虫たちと出会うにはまだ寒いこの頃なのである。

▲ 逢引やまだまだ寒し梅林

0219・日・下弦・

 本日はボクの透析導入記念日なのである。1986年の今日、激しく雪の降り積もる中を目黒の東大医科研に緊急入院した。大袈裟にいえば、ほとんど死にかけていた。それから人工透析によって救われるのではあるが、医師はボクの母親に余命を5年と宣告した。そしてそれから丸31年間、よくぞここまで生かされてきた。すべての人たち、すべての自然現象、すべての運命に心から感謝している。合掌。なお、この入院については拙著「失明地平線」で詳しく述べているので一読いただければ幸甚である。なんちゃって。よろしくお願いいたします。

 夕方、パソコンに向かっていたらいきなりぐらぐらとくる。反射的にNHKラジオに回す。18時19分、関東地方にやや強い地震。東京23区では震度3と伝えているが驚いたせいか、もっと強く感じた。震源地は千葉県東方沖で震源の深さは60キロ、マグニチュードは5.4で津波の心配はないという。最大震度は茨城県南部で震度4だった。意外に大きいのは透析導入記念日にちょっとショックを与えて、ぼんやりと生きてないで、無事に生かされていることへの感謝を忘れないようにという、ボクへの天からの警告かもしれない。出来事はそれ以上でも以下でもないけれど、マイナスでないのなら、出来事に意味を考えるのは決して悪いことではないと思う。

 これまでは良識のシンボルと思っていたホワイトハウスだが、トランプの時代になったら何て呼ぼうか。やっぱ、ブラックハウスしかないかな。悲しいけれどもね。

▲ 黒く塗れホワイトハウス春の夜

2017年2月6日~12日
☆人工透析を導入したとき、東大のドクターはボクの余命を5年と宣告したけれど、ボクはそれから30年も生きています。お医者は神様ではありませんので、もしも余命を宣告されたら、どうかご自分の生きようとするエネルギーを、もっと信頼してあげてください。さて、この日誌は透析患者が病人ではなく、機械に腎臓の代わりをしてもらっているだけで、普段は一般の人と何ら変わらなく暮らしていることを知っていただくためのものでもあります。また、この日誌には本当のことも書かれていますが、ごくまれには嘘や冗談も書かれています。ただし、嘘は嘘らしく書かれてありますので、その判断のできないお子様たちは、どうか常識のある大人と一緒にご覧ください。また、難易度に関係なく、熟語や固有名詞などの漢字に振り仮名をしていることもありますが、これは視覚障碍者のための音声ガイドをサポートするためのもので、決して皆様がこの漢字を読めないと思っているわけではございませんので、その点はなにとぞご容赦ください。

0206・月・
 朝9時になったのでNHKラジオ第2に回してみたらみんなの歌の「回転木馬に僕と猫」は1月で終わってしまったみたい。残念無念。いい歌だったのに。またぜひ聴きたい。録音したい。くよくよしてたら蛍光灯みたいなオイラの脳味噌にLEDが閃いた。YOUTUBEがあるじゃないか。早速ネットリーダーで検索したら出てきた出てきた「回転木馬に僕と猫」。いい歌じゃありませんか。もう耳について離れない。しばらくは虜になりそうです。
 造影剤を使った腎臓のCTスキャン検査の結果がでた。結論は異常なし。エコー検査による血流は癌によるものではなかったのだ。安堵といえば安堵なのだが、どうせ働いてない腎臓だから癌なら癌で除去してもかまわないと腹をくくってはいたものの、3年ぶりの検査だから、もしも全身に癌が転移してたら手を焼くことになるぞ、とも考えていたので、何事もなかったというのがいちばんありがたい。何が嬉しいって、今日が昨日とおんなじで、明日もおんなじで、いつもおんなじがいちばんありがたい。平凡な平和が最高な幸せと信じて疑わないこの心境は自分が年を取った、という証明なのだろうか。となると、変化を望んだアメリカの民衆はまだ若いということか。さて、どうだろう。
 170文字の指先介入で世界を動かそうという企みに抗議する声が上がっているのは事実だけれど、トランプの大統領令を支持する勢力が過半数を超えるという現実も忘れてはならない。ヒトラーが世界を掻き回してから70年という歳月が流れ去り、戦争もホロコーストも人類の喉元を通り過ぎてしまった、ということなのだろうか。トランプをヒトラーに仕立てることのないよう、最初はどんなに小さくてもいいから、抗議の声を上げていきたい。スーパーボウルで「わが祖国」を歌い上げたスーパーレディーみたいな大きな舞台でなくてもよいから、違いを超えてぼくらはおんなじ、という理想を権力に訴えていきたい。ここはアメリカじゃなく日本だけれど、カルフォルニアもメキシコ湾流もないけれど、この国はあなたの国、ボクの国、あなたと私のために作られた、と歌い上げたいと願うのである。
▲ ふくらんだ雀の横に梅ひとつ

0207・火・
 風速20メートルを超える猛烈な北風でこの老朽化マンションのアルミサッシが心細げに悲鳴を上げている。さっきまで豪徳寺の「とりたけ」で焼き鳥を買いに散歩にいくつもりだったのが中止となったのは当たり前の話なんだけど、コボちゃんの理屈がよくわからない。
「ひどい風よ。こんなんで外に出たら目にゴミや花粉が飛び込んで目が見えなくなっちゃうから、家の中にいなさいよね」
 というコボちゃんは自転車のブレーキが壊れているというので修理のために出かけていった。おいおい、ボクは最初から目が見えないんだから風は関係ないし、強風の中をブレーキが壊れている自転車で出かけていくなんて、目が見えているだけ余計に危ないんじゃないの。といったら、
「最近、お勧めのディズニーアニメってある?」
と聞いてくる。
「あるよ。ズートピアとベイマックス。ズートピアってのはアメリカが動物たちの国になる話。それからベイマックスは人形劇団ポポロのお嬢ちゃん、まいちゃんの出てくる話」
「何よ、それ?ちっともわかんない」
「見ればわかるよ。わかんなかったら解説したげる」
 ということでコボちゃんは2時間もかかって自転車のブレーキを修理して、レンタルショップでDVDをまとめて借りて、それから焼き鳥をあきらめた代わりにケンタッキーでフライドチキンとフライドポテトを山ほど買ってきたのだった。でボクはその間に小説「罪の声」を読了する。最後の40ページを残すだけになっていたのである。1984年に発生したグリコ森永事件をテーマにした感動の長編小説なんだけど、このグリコ森永事件というのが小説も真っ青の驚愕の事件で、物語の展開よりも事実の複雑怪奇さに心を奪われてしまう。事件が発生した1984年は半年の間、ボクは病院で失明と闘っていて世間に対してあまりレーダーを向けてはいなかった。その頃に犯人グループはグリコの社長を誘拐し、身代金を要求し、それからは森永、丸大、ハウス、不二家と次々に食品会社と製菓会社を脅迫していく。その間、犯人グループはマスコミ各社に警察に対する脅迫状や挑戦状を公開し、徹底的に警察を嘲笑する。企業に対する脅迫は身代金で、その人質は世間の子どもたち、という仕掛けでコンビニに青酸化合物の毒入りお菓子を並べていく。けれども犯人グループはミスを冒さない。ひとりの犠牲者も出さなかったのである。
 「劇場型犯罪」はこの事件をきっかけに生まれた言葉だった。けれどこの当時、1984年の半分はボクは病院に缶詰にされ、失明と闘っていた。世間の大事件にも心は動かされたが、それ以上に自分の人生に発生した大事件に精神を揺れ動かされていたのである。あれから33年、改めて「グリコ森永事件」の特異性に心を揺れ動かされた。関西で発生した事件だけに、阪神淡路大震災に匹敵する震度7の激震で心を揺すられる数日間を過ごしてきたのである。
 という訳でビールでケンタッキーフライドチキンを胃袋に送り込みながらコボちゃんに小説「罪の声」についてレクチャーをする。
「ね、すごい小説でしょ?」
「うん。わかったからさ、今度はアルルカンのショートケーキを食べましょよ。おいしいわよ」
 そういうとディズニー映画「ズートピア」を観ながらコボちゃんはコーヒー片手に苺と生クリームの山とふんわりケーキに闘いを挑んだのである。
▲ 北風に負けるな若い梅の花


0208・水・
 戦闘の危機が高まっているという自衛隊のレポートが存在したらしい。破棄されていたとされる自衛隊の南スーダンにおける日報の存在が明らかになったのである。国会では現地での紛争が戦闘なのか衝突なのかで議論が紛糾している。弁護士の資格を有する防衛大臣はたとえ現地でいかなる紛争が生じても法的な意味での戦闘行為ではないと主張するのだ。その根拠はPKOと憲法九条の関係性にある。もしも戦闘と認めてしまえば自衛隊の平和維持活動が違憲になるからである。言い換えの特異な安倍政権の優秀なる防衛大臣の答弁を深読みすると、憲法九条さえなければ、あたしはこんな苦労をする必要がないのよ、といっているように聞こえてくる。早く九条を破棄して日本も中国と対等に戦争のできる国にしたいとの安倍政権の本音が聞えてきそうである。とはいえ、いくら平和ボケしているとはいえ、国民もそこまで馬鹿になってはいないだろうと思いたい。もしも憲法を改正して自衛隊の重武装化に着手するとしたら安倍政権に任せてはおけない。安保問題の解決よりも国民の権利や自由を制限する憲法に書き換えられてしまう懸念があるからだ。
▲ 梅咲くや胸のジッパー引き上げる


0209・木・
 毎朝5時から必ず聴いているNHKラジオ「マイ朝ラジオ」のコーナー、「今日は何の日」で、1989年の今日、手塚治虫先生が逝去されたことを伝えていた。60歳。今の自分の年齢から考えると、そのあまりの若さに愕然とする。医学博士でありながら、自らの健康を顧みることなく世界中の漫画ファンのために作品を送り続けてこられた当然の結果であるのかもしれない。作者の病はブラックジャックでも治すことができなかったのである。
 つい先日、この冬いちばんの寒波とかいってたけど、今きているやつが、またまたこの冬一番とかいわれてて、その強力な寒波のおかげで西日本では無敵の冬将軍が暴れるかもしれないのだ。東京でも雪が降るかもしれないと予報されてて、そうなったら大騒ぎ。この頃は南岸低気圧なんて言葉にも敏感になってて、寒波と南岸低気圧がカップルになれば、そりゃ雪になるわさ、なんて条件反射みたいに恐れる訳です。気象予報士さんにいわれなくてもね。
 で、南岸低気圧と雪の関係なんかをつらつら考察してたらたまたま雪が降ったこの日に、まるで図ったようにTBSラジオの伊集院光の朝の番組に、ツイッターで一般市民に呼びかけて、雪の結晶写真をコレクションしていることで知られる、慶應義塾を中退して気象庁で気象研究に従事している雲の研究者、荒き健太郎さんがご出演、素人ながらお天気マニアのボクにとって、興味深い話をしてくれていた。東京の雪と南岸低気圧の関係についてはまだデータが不足しているとかで、それで各ポイントの雪の結晶写真が必要だという。スマフォの接写機能を最大限に使用すれば、雪の結晶構造まで撮影が可能、ということだった。観天望気なんて、これまで聞いたことのない言葉も教えてくれて、これは経験を積んだ漁師が積乱雲の形で天候の急変を占って危険を回避する局地的天候予想のこと。またまたお勉強になっちゃったもんね。なんて文化放送の無敵の聴取率を誇った名番組「やるまん」の小俣雅子さんみたいなことをいってたら、今朝はその小俣さんからメールをいただいて驚いた。実はボクもやるまんファミリーのひとりで、最後の放送でも電話出演させてもらったことがあるのだ。どうもボクの暮らしはラジオ中心に回っているらしい。
 デイキャッチの木曜担当、山田五郎コメンテイターが赤坂の豊川稲荷で雀の大軍を目撃したとレポートしている。ボクも先日、紀尾井ホールにおける川畠成道ニューイヤーコンサートからの帰り道、赤坂見附へ向かう途中の清水谷公園で雀の大軍を体験したばかり。ボクもそうだけど、都会の雀が少なくなったと山田五郎さんも心配していたので喜んでもいいことなのだが、壁が動いているのではないかと思うほど密集している雀たちは、いったい何を食べているのだろうか。それとも豊川稲荷には、雀の神様がおられて、都会の雀たちのパワースポットになっているのかもしれない。猫に爪をかけられただけで即死するようなはかない小鳥ではあるけれど、群れればそれなりの迫力がある雀たち。それにしても山田五郎さんがいっておられた、まるで蝙蝠みたいに壁にへばりついてる雀の大軍というのはちょっと想像がつかないんだけれど。
▲ 押しくらで負けるな雀春の雪


0210・金・
 西日本では大雪被害が出ているのに前のめりの安倍晋三は政府専用機にまたがって、勇んでアメリカへ飛んでった。爆風トランプにせかされて余計なことを口走らないとよいのだが。会談よりもトランプが招待するというゴルフの方が心配だ。TBSラジオ、水曜日のデイキャッチで秀逸の時事川柳は
▲ クラブより尻尾のスウィング目立ちそう
 どうやらトランプ大統領はエアフォースワンを使って安倍晋三をフロリダ半島の自分の別荘へ連れていくらしいのだが、そこで飛行機が落ちてくれれば、一挙解決となるのだが、こんなことを夢想するボクという人間はきっと悪役キャラクターなのでしょう。
 運転中、スマフォを操作してトラックを歩道に突っ込み、2歳の誕生日を迎えたばかりの児童を連れていた母親を轢き殺した運転手、遺族に謝りたいと反省しているらしいが、土下座で頭を地面に擦り付けて平身低頭しようとも、残された幼児は母親を奪われたままの生涯を送らなければならない。この母親、目撃者によれば、子どもを突き飛ばして自分を犠牲にしたらしい。ケータイであれ、スマフォであれ、移動中の携帯端末を使用不可能にする方策はないものだろうか。GPSを応用すれば方法はあるはずなのだ。歩きスマフォや運転スマフォで、これ以上人の命が奪われることのないよう、社会の設計者たちは知恵を絞らなければならないのだと思う。
▲ 火の用心人の憂いも風ひとつ


0211・土・建国記念の日・満月・
 立春を過ぎてからの寒さを余寒というらしいが、ここ数日の寒さは余寒なんて生易しいものではない。山陰を中心に日本海側では大雪が暴れまくっている。福井県や鳥取県ではいつもの10倍という積雪で交通渋滞も発生している。なのに東京は今日も晴天。ありがたいけど申し訳ない。嬉しいけれど喜べないで困ってる。自然現象は誰にでも平等に訪れる。けれども気まぐれ、なのである。
 TBSラジオ、久米宏の「ラジオなんですけど」に「罪の声」の作者、塩田武士さんがご出演。長編小説「罪の声」についてはつい先日レポートしたばかりだが、実はこの小説を読んだ切っ掛けがこの番組のホスト、久米宏さんがやたらお勧めになるのでサピエ図書館からダウンロードして読了したのである。本にして409ページ、音訳読書だと13時間の長編だが、一気に読了してしまったのは先週、その作者自身が今週のゲストであると聞いたからでもある。
 作者の塩田武士さんは1979年生まれで、グリコ森永事件が発生した当時は5歳。犯人グループが脅迫に使用した音声テープの男の子と同年齢である。あの子どもたちがそのまま生きていれば自分と同じような年齢になっているはず。その思いがこの小説を書かせたという。そしてその通り。小説「罪の声」のふたりの主人公、新聞記者と京都在住のテイラーも塩田武士さんと同年齢なのである。
 塩田武士さん、実にしゃべりがクリアーで、久米宏さんとのトークもスムース。それもそのはずで、彼は役者経験も漫才師としての経歴もあったのだ。そして主人公と同じ、新聞記者としての経歴がノンフィクションと錯覚させるようなリアリティーを作品に与えているのである。小説「罪の声」は既に15万部を超えるベストセラーとなっているが、これからますます増刷されていくだろうし、様々な賞も獲得していくに違いない。作者自身もメディアから引っ張り凧になることも確実であるが、賢明な作者はこの爽やかな語りとサービス精神をいつまでもキープしていくことだろう。
▲ わが猫のしがみついてる余寒かな


0212・日・
 毎朝5時に目が覚める。そして目覚めるとすぐNHKのマイ朝ラジオに傾聴する。番組に寄せられるリスナーからの便りが全国各地の風物を伝えてくれるからである。それによると西日本ではまだまだ雪が暴れているらしい。瀬戸内海気候に守られた温かいはずの四国の愛媛県でも雪に不慣れな人や自然が雪の朝の静けさに驚いている。ベランダの菜園では出たばかりのブロッコリーの芽が消えているので不思議に思って見ていたら、やがて両手に乗るくらいの野鳥が現れてプランターをついばんでいる。雪の中で食べ物に苦労しているのだと同情して、もっと食べさせてやりたいと思ったとのリスナーからのメールも紹介されて、東京のこの温かさにあきれたり感謝したり、複雑な気持ちにさせられた。
 トランプの馬鹿の壁は飽く迄も国境閉鎖の象徴にしかならない。どんなに金をかけても万里の長城よりも堅牢な壁を築けるとは思えないのである。そしてあの万里の長城でさえ、その気になれば簡単に乗り越えられるのである。それにしても壁マニアの大統領にゴルフに誘われ有頂天のアベちゃん、恥ずかしいったらありゃしない。朱に交われば赤くなるというけれど、あまり利口そうに思えないアベちゃんが、ますますアホに見えてくる。ふたりで内緒して人にはいえないような恥ずかしい計画でも建てているのではないかしらと、世界中がはらはらしてるなんて考えもしないで、きっとゴルフに現(うつつ)を抜かすんだろうな。困ったもんです
と思っていたら北朝鮮のミサイルで大騒ぎ。グレートデンかマスチフみたいな大型犬の影に隠れて尻尾を振ってる狆ころみたいな安倍晋三の姿が目に浮かんできて恥ずかしいったらありゃしない。けれども、ミサイルを打ち上げてトランプにかまって欲しくてたまらない北朝鮮も恥ずかしい。打ち合わせたみたいなタイミングのミサイルだが、まさか打ち合わせてはいないよね。
▲ 野の鳥も途方に暮れる春の雪


2017年1月30日~2月5日
 ☆人工透析を導入したとき、東大のドクターはボクの余命を5年と宣告したけれど、ボクはそれから30年も生きています。お医者は神様ではありませんので、もしも余命を宣告されたら、どうかご自分の生きようとするエネルギーを、もっと信頼してあげてください。さて、この日誌は透析患者が病人ではなく、機械に腎臓の代わりをしてもらっているだけで、普段は一般の人と何ら変わらなく暮らしていることを知っていただくためのものでもあります。また、この日誌には本当のことも書かれていますが、ごくまれには嘘や冗談も書かれています。ただし、嘘は嘘らしく書かれてありますので、その判断のできないお子様たちは、どうか常識のある大人と一緒にご覧ください。また、難易度に関係なく、熟語や固有名詞などの漢字に振り仮名をしていることもありますが、これは視覚障碍者のための音声ガイドをサポートするためのもので、決して皆様がこの漢字を読めないと思っているわけではございませんので、その点はなにとぞご容赦くださいませです。あはは、なのです。

0130・月・
 今朝の日の出は6時43分。まだまだゆっくりの夜明けである。毎朝5時起きを習慣としている身の上にとって7時前の夜明けはかなり遅く感じるのである。それに比べて今日の日の入りは午後5時6分。退社時間を過ぎたらたちまち暗くなるのでは勤め人はかなわない。もうお酒を飲むしかないじゃありませんか。でもボクは飲むことができない。毎週月曜日の午後6時からは人工透析のブルーマンデイなのである。
 外に出ると春のように温かい。青空駐車場のクオリスの窓が汚れているとコボちゃんがいう。もしかしたら既に花粉が飛んでいるのかもしれない。やめてよ。杉の木たち、せめて温かくなってから花粉を飛ばしてよ。寒い上の花粉じゃ、春の知らせにはなりませんよ。
 お子様トランプとお坊ちゃまの安倍晋三。どちらも他者との違いを認める大人の知恵が足りないところが共通している。相手の話を聞かずに自分の言葉を重ねるところがそっくりである。権力に酩酊するところが瓜二つである。このふたりがいかなる日米同盟を展開していくのか、ボクは不安でたまらない。で、その不安な気持ちがそうさせるのかもしれないがホロコースト関係の書物や映画に接することが多くなっている。スピルバーグのシンドラーのリスト」やロマンポランスキー監督の「戦場のピアニスト」をはじめ、つい最近はアメリカ映画「優しい本泥棒」を観たばかり。ナチスの圧政下にあった人々の苦悩が再び現実のものとならないよう祈るばかりである。フレデリックフォーサイスの「オデッサファイル」を読了したのもつい最近のことである。中学生になったばかりの頃、「わが闘争」とか「ニュールンベルグ裁判」といったような映画が次々に公開され、その宣伝でホロコーストの凄惨な映像を見せられてから実は距離をおいていたのである。けれども今この時代、もう一度歴史を振り替えなければならないような、そんな気持ちにさせられているのである。
▲ 鼻水は山から春の宅急便
◇ バーチャル『奥の細道』コース  千住に到着、通過しました。
次は春日部。あと、50,536歩です。現在の歩数、33,464歩。
3周目を歩きはじめてます。

0131・火・
 昼の憩いといわれて何を心に浮かべるだろう。ボクが小さい頃は「憩い」という名の煙草があった。茶色のパッケージで、フィルターなんかついてない、両切りのシガレットで、父親によくその煙草を買いにいかされた。まだ小学生にもなっていない頃のことである。そしてあるとき、ボクはその帰り道、自動車事故に遭遇、骨折して長く入院することになるのだが、その話はまた今度。
 で、話しは「昼の憩い」に戻すことにする。ボクは正午になるとまずTBSラジオのニュースに傾聴する。報道姿勢が好みであるからだ。そして短いそのニュースが終わるとNHKラジオのニュースに回す。報道姿勢はともかくとして、NHKはひとつの指針となるからだ。以前は正午までがTBSラジオ、正午からはNHKラジオと民放と公共放送の両者をまるごとカバーできたのだが、昨年の秋からはTBSラジオの番組編成が変わってしまい、今はそういうルーティーンになっている。そしてNHKの全国ニュースがおわり、関東ローカルのニュースと天気予報が終わるといきなり懐かしい空気に包まれる。古色蒼然というと失礼になるが、小さい頃から耳に慣れた音楽、あの古関裕而さんのテーマミュージックが流れてくるのである。1952年11月17日から今日まで変わらず続いているNHKラジオのウルトラ長寿番組、よちよち歩きの幼少期から真空管ラジオで耳に慣らされた「昼の憩い」が始まるのである。若くて生意気だった頃は農業番組と鼻で笑って消してしまうか他に回していたのを今はありがたがって拝聴している。リスナーからの手紙やメールも農作業レポートというよりは、季節の便りという趣で全国津々浦々の風物を伝えてくれるのが気持ちがいい。この年齢になると人の心を素直に受け取ることができるようになるのである。その年齢にならないとわからないことが山ほどあるのだとわかるようになるのである。そして選曲がいい。バラエティーに富んでいてときどきはあっと驚く冗談音楽も流される。こっちから飛び込んでいかなければ生きている間に決して耳にしないような楽曲にも遭遇する。という訳でボクは日曜日を除く毎日、このルーティーンでNHKラジオに傾聴しているのである。ちなみに日曜日のこの時間は素人喉自慢を楽しむことにしている。思い切り頑張って若者向きに番組構成をしているNHKラジオだが、やっぱその本当の良さを理解しているのは人生経験を積んできた年配者なのだと思いますよ。
▲ 一月が過ぎればすぐに十二月

◆ 2月・如月・
0201・水・
 今日から2月である。如月である。そして恒例、日本全国の日の出と日の入りの時刻である。札幌の日の出は6時50分、日の入りは16時47分。仙台の日の出は6時42分、日の入りは16時59分。東京の日の出は6時41分、日の入りは17時8分。大阪の日の出は6時56分、日の入りは17時27分。福岡の日の出は7時15分、日の入りは17時50分。以上のような予定をお日様と地面君は相談の上に決めているのである。ときどきお月様も助言をしているらしいのである。
 ボクもいってるが、ラジオ君も花粉が飛んでいるかもしれないといっている。花粉症の人は既に気がついているのだ。そしてそれは自慢することでも何でもないのだ。そして悲観することでもないのである。というのは最近、いい薬が次々にリリースされているからだ。さあ、お医者にいこう。ただし専門医のところへね。コボちゃん情報によると、某クリニックではひとりのお医者が内科から整形から痔の手術までやらかしているらしい。何から何までやりますということは、何もできないということなのだ。
 本日のデイキャッチ、時事川柳の秀逸は、
▲ 包囲網壁より先にできるかも
 トランプさんがいる限り、川柳のネタは尽きないのです。当分の間、馬鹿の壁が役立ってくれるのです。
▲ 春がきた鼻水くしゃみ予報官

0202・木・
 温かいという訳でもないのだが、雨も降っていないので夕刻の散歩に出てみたら、住宅街の庭先では梅の花が咲いていた。俳句なら季語くらいには使えるだろうが、目の見えないボクにとっては春を喚起させるものでも何でもなく、現実はただ寒いだけなのである。コボちゃんが見上げながら、カラスが何かくわえて飛んでいくとシンプルに状況説明をしてくれる。下校途中の子どもたちの元気な声がボクらを追い越していく。会話を聞いているだけで誰にイニシアティブがあるのかがたちまち判明する。アルルは自分のテリトリーの知らない匂いのチェックに忙しい。取引先からの帰り道だろうか、エンジン音が交錯して排気ガスが鼻をつく。そんな時刻なのである。商店街ではラーメン屋の豚骨スープの香りがしてきて、いつか食べてみたいと思わせる。トマトとチーズのアンサンブルはおいしいイタリアンレストランのサイン。チェックをしておいて損はない。つんと酸っぱい匂いは寿司屋でもあるのだろうか。果物屋の店先では女将さんが常連客相手に大きな声を張り上げる。そして焼き鳥の炭の香り。そう。今夜も「とりたけ」さんの焼き鳥で一杯やりたいと思っていたのだ。
 帰宅して計測すると、散歩後の血圧は116だった。じっとしてると高い血圧も一生懸命歩いているうちに下がるものなのだ。メタボの皆さん、元気に散歩をいたしましょう。
▲ 黄昏や暮色を染める梅の花

0203・金・節分・
 どどど、どうしよう。腎臓のCTスキャンを受けなくてはならない。腹部エコー検査で腎臓に何か見つかったらしいのだ。それの再検査なのだ。造影剤を静脈注射して、精密に検査するのである。検査が終わったらすぐに透析して造影剤を体内から除去する。そんなリスクをかけて検査をして、そして悪性腫瘍でも見つかったら、どどど、どうしよう。と考えても仕方ない。どうせ透析をしなきゃならない腎臓なら、いくらでも切り取ってくださってかまいませんから。
 節分である。そしてスーパーにもコンビニにもずらり並んだ恵方巻き。お菓子屋には恵方ロール。コンビニの店員はこれでもかと並んだ恵方巻きのノルマに脅えているし、買い物の主婦たちは何時になったら半額セールが始まるのかと目と耳のセンサーの精度を最大限にしてスキャンする。でもその大量の恵方巻き、売れ残ったらどうなるんだ。めでたいはずの節分に恵方巻きで食品ロスに拍車をかけて、命を粗末にするのはやめてくださいな。
 トランプさん、米国車は日本では人気がないんです。売れないのは為替操作が理由じゃないんです。わかってるはずなんだけど、そんなに馬鹿のふりをされると説明する意欲が萎えてしまうんだよね。
 メルトダウンした核燃料は数十秒で人間を死亡させるだけの放射線を発しているとか。なんせ2時間でロボットも破壊される放射線量なのである。鉄人28号だって鉄腕アトムだってドラエモンだって、たちまちポンコツにされてしまう放射能なのである。廃炉なんて不可能に決まっている。国にも東電にも、それをできると言わせる根拠なんてあるはずがない。ここは謙虚にあきらめてチェルノブイリ方式に変換してはいかがだろう。鋼鉄やコンクリートの壁で強力な石棺を建築して、事故原発を地面に埋めて、あとは野となれ山となれ、福島原発事故パークにしてしまえばよいのだよ。安全さえ確保できれば観光の目玉になるかもよ。
▲ 叩かれてずらり並んだ恵方巻き

0204・土・立春・上弦・
 土用の午後はTBSラジオで久米宏さんの「ラジオなんですけど」の冒頭、独白エッセイ12分間を聴くことにしている。TBSラジオという世界に久米宏という人物が登場してからずっと注目してきた。ボクは根っからのTBSラジオファンなのである。ことに久米宏と小島一慶が大好きでパックインミュージック以来、今もお慕い申し上げているのである。さて、本日は藤村俊二さんのことについて語っておられた。そう。突然ヒョイといなくなることからおヒョイと呼ばれていた、あの藤村俊二さんが逝去されていたのだ。この世からヒョイといなくなってしまったのだ。25日のことである。昭和9年、1934年生まれの82歳。日劇ダンシングチーム出身、ドリフターズ、全員集合の振り付けでも有名であるが、ボクは「ゲバゲバ90分」などの自然でひょうひょうとした演技が大好きだった。
 経堂駅前の小田急ビルに暮らしていた頃のことである。地下レストラン街でランチをすることが多かったのだが、あるとき目の前のテーブルでひとり慎ましく食事をする男性がいて、それが藤村俊二さんだとわかったときの嬉しさはどう表現していいかわからない。目が合った瞬間、はにかむように微笑んで、
「この店、旨い物を出すんですよね」
と聞こえない声で語りかけられたような気がしたのを覚えている。國光苑という北京料理店で、今もここ以上においしい中華料理店をボクは知らない。そして藤村俊二さんもそれに近い評価をしておられたのだろう。それからしばらくして、今度は成城学園前のカレーショップ、インデイラを訪れたときのことである。席につこうとして店内を見渡したときである。他にお客はひとりだけ。それが藤村俊二さんだったのである。ボクの視線を感じると、
「あなたもおいしい店をよくご存じですね」
 そうつぶやいたような気がしたのはボクの勝手な妄想である。独立自尊な食べ歩きがご趣味と拝察したのだが、藤村さんはそれから南青山に素敵なワインバーをオープンされ、我々は食通が趣味の領域を超越してしまったことを知らされたのである。
 さて、失明してからというもの書籍や映画からも離れ、テレビにも縁のない盲人暮らしだったが、ここ最近はサピエ図書館のおかげで音声映画に親しむ毎日である。そして三谷幸喜の「ラジオの時間」で元擬音係の守衛という役割を藤村俊二さんが好演されていたことを知る。生放送のラジオドラマでトラブルが発生して急遽守衛室から召集された藤村俊二さんが掃除機でロケットの発射音を表現したり、ピスタチオの粒で機関銃の音を演出するのである。他の役者さんが演じていたのなら感動する場面でも何でもないのだが、藤村俊二さんだからこそボクはいたく感動してしまったのである。お元気にされているとばかり思っていたのだが、残念でならない。心からご冥福をお祈りする。大好きな役者さんたちが次々にこの世からあの世へ引っ越してしまい、この世界がどんどん寂しくなっていく。
▲ カレンダー今日から春は嘘でしょう

0205・日・
 日曜日はいつもコボちゃんとクラシッックを楽しんでいる。NHKラジオの「音楽の泉」である。今朝はベートーベンで、ずいぶん古い録音だなと聴いていたらパブロカザルスの演奏で1926年の収録。ということはSPじゃありませんか。それにしては鮮明な録音で、どんな技術を使ったのだろうか。世の中には貴重な音源があるものだ。
 あまり寒さを感じないので窓を開くと、細かい雨が声を殺して落ちていた。音もなくといいたいところだが、それだとボクが感じる訳がなく、嘘になってしまうので、こういう場合は盲人は表現に制限を受けるので苦労する。けれども、見えないからこそ許されていい虚構があるはずなんだよね。
▲ 霧雨に濡れて咲いてる梅の花
◇ バーチャル『奥の細道』コース  春日部に到着、通過しました。
次は室の八島。あと、128,544歩です。現在の歩数、95,456歩。
3周目を楽しく徘徊しています。



2017年1月23日~29日
☆人工透析を導入したとき、東大のドクターはボクの余命を5年と宣告したけれど、ボクはそれから30年も生きています。お医者は神様ではありませんので、もしも余命を宣告されたら、どうかご自分の生きようとするエネルギーを、もっと信頼してあげてください。さて、この日誌は透析患者が病人ではなく、機械に腎臓の代わりをしてもらっているだけで、普段は一般の人と何ら変わらなく暮らしていることを知っていただくためのものでもあります。また、この日誌には本当のことも書かれていますが、ごくまれには嘘や冗談も書かれています。ただし、嘘は嘘らしく書かれてありますので、その判断のできないお子様たちは、どうか常識のある大人と一緒にご覧ください。また、難易度に関係なく、熟語や固有名詞などの漢字に振り仮名をしていることもありますが、これは視覚障碍者のための音声ガイドをサポートするためのもので、決して皆様がこの漢字を読めないと思っているわけではございませんので、その点はなにとぞご容赦ください。

0123・月・

 今日も寒いとの予報だけど、今頃が一年間でいちばん寒い時期なのだ。その証拠に1902年の今日、旧陸軍が八甲田山の雪で遭難している。兵隊さんも冬将軍にはかなわない。あのナポレオンもかなわない。神風も大和魂もかなわない。そんなもんに頼っていたからあのアメリカに敗けたのだ。

 今朝のラジオは45代アメリカ大統領、あの爆風トランプと、72代横綱、稀勢の里の話題で持ち切り。トランプには早く引退して世界を救ってほしいけど、稀勢の里には頑張って、相撲協会を助けてほしい。それにしても安倍政権、トランプ就任に狙いをつけて日米結束の絶対性をアピールしてるけど、額から冷や汗が落ちてはいませんか。そうだよね。あの頃は誰だってトランプが大統領になるなんて思ってもいなかったもんね。
たった140文字のツイッターで世界を右往左往させたり、日本人にもすぐにわかるような英語で就任スピーチをするなんて思わなかったもんね。幼稚で非科学的な知識と古くて頑固な偏見で政治を行うなんて思わなかったもんね。そんなトランプを相手にするためには大人の態度が必要なんだけど、うちのアベちゃんにそれができるのかしら。心配だなぁ。

 ときどき聴いてるNHKのみんなの歌だけど、今朝偶然聴いたのは「回転木馬とボクと猫」。瞬間にして心を奪われた。言葉も曲も歌もいい。やさしいやさしい気持ちになれて、猫がますます好きになって、もうたまりません。朝からずっと聴いていたい気分です。そしてまた聴けるといいんだけど、今月ももう終わってしまうから、もしかしたらもう聴けないのかもしれない。

▲ 春待ちの峠を越える寒さかな

0124・火・

 アメリカでトランプへの抗議の声が高まっている。ピンクのお帽子をかぶった女性たちがデモ行進をやらかしてる。プシーキャットでなくてプシーハット。ピンクの耳の猫型キャップ。猫型ロボットじゃないよ。これって女性器を象徴するんだってさ。色っぽいね。そんなことしてるとトランプさんに鷲掴みにされちゃうよ。いやぁね。本当にこの政権、いつまでもつのかしら。もたないような気がするんだけど。それってボク個人だけの願望ではないと思う。お立場のある方々は皆さん慎重に発言しておられるけど、好きと嫌いだけは自由に発言していいんだと思う。本当の自由のためにもトランプ勢力と闘うべきなんだと思う。

 笑っちゃう。中国の国際窃盗団はピンクパンダというんだって。ピンクパンサーではありません。さすが中国。ここでもパクってる。でも、考えてみれば当たり前。なんせ窃盗団だもん。

 日本海側では大雪の被害が続出している。中でも心配なのが鳥取県での雪の中の大渋滞。トイレはどうするのだろう。食糧はどうなるのだろう。そもそもガソリンがなくなったら凍死しちゃうんじゃなかろうか。裏磐梯のペンション絵夢で雪の経験は様々としてきたけれど、本物の吹雪は何も見えない、動けない。ラジオは不要不急の外出を避けるように呼びかけているけれど、それは本当にそうなのだと思う。吹雪の夜は炬燵から出ない方がいいんだと思う。

▲ しんしんと雪の底なる大渋滞

◇ バーチャル熊野古道コース 浜ノ宮王子を仮想参拝、通過しました。
次は熊野速玉大社。あと18,618歩です。現在の歩数、160,982歩。
3周目をうろついております。

0125・水・初天神・

 1902年の今日、北海道は旭川でマイナス41度を記録した。これが気象庁の最低記録であるらしい。ボクの経験した最低気温はせいぜいがマイナス15度。それでも息をすると鼻毛が凍る。だからマイナス41度なんて、とても想像できないのだ。鼻毛どころか、心臓の毛まで凍ってしまうんだろうね。

 訂正でんでんって何だろう。NTTを訂正して電電公社に逆戻り、という話だろうか。そうではないらしい。どうやら官僚が書いてくれた答弁原稿の「訂正云々」を読めなくて、「ていせいでんでん」と読んでしまった誰かさんがおられるらしいのだ。ま、小学生だったら可愛いけれど、それが日本の総理大臣だから笑えない。笑っちゃうけど笑えない。そういう人だから恥ずかしくもなくトランプと仲良くできるんだと思う。

▲ 云々をでんでん読めぬ寒さかな

0126・木・

 朝の9時から胃カメラなんだけど、早朝4時に目覚ましをかけて、ラジオ深夜便を聴いている。明日への言葉を聴いている。というのは昨夜、こんなメールが届いたからだ。

ナマエさま、こんにちは。
インフルもすっかり治ったようです。
さてさて、我ら日食ハンター仲間の神さま、オオゴエさんが、ラジオ深夜便に出ます。
今日が明けて、木曜日の早朝4時からです。
良かったら聞いてみて下さいませ。
国立天文台広報普及員の大越治さんが日食について語ります。
ところで、大越さんがラジオ深夜便にでる事は、大越さん本人からの情報ではないのです。(とても寡黙な方なので)
大越さんも入っているメーリングリストのメンバーが教えてくれました。
「ラジオ深夜便の番組表を見ていたら、たまたま見つけたので皆に報告します」 と
の事。
よく見つけたなあ。会のメンバー恐るべし 
きっと今朝のリスナーは、数100人増えましたよ。

以上のメールである。送り主は望月税理士。あの日食フリーク、我らが絵門組の望月税理士である。このメールのおかげで、今朝のリスナーがもう一名増えたのである。そして番組はとても興味深いものだったのである。
 日食についてボクには何も語る資格はない。望月さんや大越さんのように皆既日食については何も経験がないのである。ただし知識だけはある。というのは子どもの頃から漫画や小説で日食に対する興味を刺激されてきたからである。そしてその現象が人々を驚愕させ畏れさせるものであることに驚きを覚えていたからである。そして望月さんや大越さんのように一度でも皆既日食を体験すれば、その現象で人生を変えられてしまうほどの強烈なインパクトを与えられ、生涯に渡って日食を追跡して地球上を徘徊するようになるだろうことは容易に想像できるのである。
 いつだったか、東京地方に部分日食が予告されていた日野出来事である。ボクはコボちゃんと盲導犬アリーナと散歩に出ていた。日食観測ガラスを手にした子どもたちがすぐ近くを通り越していく。そのときだった。いきなり空気が変わった。鳥たちが啼きやんだ。ボクは日食を直感し、子どもたちに呼びかけた。
「ねぇ、太陽を見上げてごらん。もう日食が始まってるはずだよ」
 そしてその通りだったのである。地球と太陽の間を月が通過するだけなのに、そのことを地上の生き物たちは敏感に感じるのだ。そしてこのボクも感じていたのである。たとえ部分的であっても、日食とはそれほどの現象なのである。

▲ 追いかけてマフラー渡すお母さん

◇ バーチャル熊野古道コース 熊野速玉大社を仮想参拝、ついにゴールへ到着です。
くだらん遊びへのお付き合い、本当にお気の毒様です。
ありがとうございました。

現在の歩数、179,600歩。熊野古道コース、3周目を走破です。

ドコモの陰謀により、次回よりまたまた奥のほそ道コースを歩き始めます。
これは本当に長旅です。頑張ります。
わはは。

0127・金・

 今朝の日の出は6時45分。まだまだゆっくり、である。そして日の入りが17時3分。やっと午後5時を超えてきた。まだまだ断然昼間が夜に敗けている。今日の予想最高気温は16度と温かい。頑張れ太陽。北風なんかに負けるなよ。

 米国がメキシコ国境に壁を作ると朝から大騒ぎをしている。本当に作るのだと大騒ぎをしている。万里の長城ではあるまいし、馬鹿じゃなかろか。トランプ、お前は秦の始皇帝か。きっと日本人ならいうだろな。あれはトランプの馬鹿の壁だと。でもね、トランプさん。忘れてはいけないよ。壁を作ろうが塀を作ろうが、人は心に翼をもって、どこまでもはばたいていけることを。

▲ まだ春じゃないよと諭す親すずめ

◇ バーチャル『奥の細道』コース 深川を出発しました。
芭蕉も曽良も一緒ですからゴールまで楽しんで歩きます。
次は千住です。あと、20,094歩です。
現在の歩数、9,906歩。3周目に挑戦いたします。

0128・土・新月・

 今朝もNHKラジオのマイ朝ラジオ、今日は何の日を聴いている。1948年といえばボクが生まれた年だけど、その年の今日、こんな事件が起きていて慄然とする。瀬戸内海で定期船の女王丸という船、401トンが米軍の機雷に接触して沈没、死者行方不明者188人という悲劇が発生していたのである。その当時、米軍が落とした機雷がまだ瀬戸内海をふらふらしていた、ということなのだ。雷は雷でも地雷や機雷は地震や火事よりはるかに恐ろしいし、ましてや雷親父なんて足下にも及ばない。 いくら桑原桑原を唱えても失われた命は戻ってこないのである。

 午後は超絶技巧の天才バイオリニスト、川畠成道さんのご招待をいただいて、彼のニューイヤーコンサートにきている。エスコートは絵夢助人(えむすけびと)さん。クラシックの音楽家は誰も人間業とは思えない技巧を聞かせてくれるものだが、川畠成道さんの演奏は瞬間にして聴衆を神の領域にまでワープさせてしまう。どれだけの精進を重ねればそれが可能になるのか、まるで想像もつかない。
 呆然と休憩時間を過ごしていたら日本点字図書館の田中徹二理事長、美織さんご夫妻や毎日新聞の川俣京子さんとパラリンピック水泳金メダリストの河合純一さんに声をかけていただく。河合純一さんについてはつい先日ラジオのニュースでそのご活躍を知ったばかりだったのでその偶然に驚いた。河畠さんの用意してくださった座席は目立つ席であったのだ。

 紀尾井ホールを出て懐かしの清水谷公園へ。この界隈、四ツ谷駅周辺の上智大学も桜並木の土手も、紀尾井町も永田町も麹町もどこもかしこも思い出の場所。そう。ボクは小学校時代も中学校時代もこの界隈で友人たちと過ごしてきたのである。幸いなことに風もなく温かい。清水谷公園でのウェルカムメッセージの撮影には好都合。絵夢助人(えむすけびと)さんのキューでしゃべろうとしたら雀の大集団が一斉に囀り出して撮影中止。いつから清水谷公園は雀のサンクチュアリになったのだろうか。でもよかった。雀たち、どんどん元気になーれ。
 さて、雀たちが静かにしてくれてる間にボクは一気にしゃべり出す。
こんにちわ、エム ナマエです。
本当のことよりもまさかのデマで大統領が決まってしまい、
嘘のニュースで国民投票が揺れ動く。
ポストトゥルース、SNS。
民主主義を失いたくないのなら、ボクらは理性的でありたいものです。
そして情報にもっとお金をかけたいものです。
どんどん、本を読みましょう。
毎日毎日読みましょう。
教養の不足した自由や権利は暴走をしたがるからです。
権力や財力が暴力であってはなりません。
海の向こうで、無知で非科学的な大統領が誕生して
これから地球という船はどこへいくのでしょう。
たとえ目の前で、どんな馬鹿騒ぎがあっても
地球の裏側の、小さな事件も忘れたくはありません。
出来事はそれ以上でも以下でもないし
本物は古くもなく新しくもないからです。
生きていれば、わからなかったことが、いつかわかるようになるかもしれません。
悲しいけれど、わかる人にしかわかりません。
そして人間はわかるときまでわかりません。
ですから話しを聞かせてください。
これからも、どうぞ話を聞かせてください。
よろしくお願いいたします。

 ここで撮影終了。この映像は絵夢助人さんの手によってエム ナマエ公式ウェブサイトにアップされていますので、よろしければどうぞご覧ください。

▲ 寒雀団子になって暖を取る

0129・日・

 日曜の朝のお楽しみは文化放送の志の輔(しのすけ)ラジオ「落語でデート」。今朝のお相手は往年のDJアイドル、ちくらまりさん。懐かしいラジオパーソナリティーである。ボクのラジオ世界におけるアイドルは小俣雅子さんだったり小森まなみさんだったりするが、彼女たちとは今も仲良しであるが、ちくらまりさんとはまだお会いしたこともない。あはは。まりさんは外交官と結婚されて海外暮らしが長かったそうなのだ。だから簡単にお会いすることができなかった訳だ。未亡人になってからは父親のちくら書房の経営に参加して素敵な絵本を出版されているという。ここ最近になって文化放送で再び語りを初めておられるとか。ご成功をお祈りしたい。今朝の落語は初代柳家金語楼。あの大スター、NHKテレビ、ジェスチャーで一世を風靡したあの柳家金語楼師匠である。出し物は1956年録音のNHK音源で「きゃいのう」。外題だけで中身を想像するのは困難だが、中身をいくら知っていても説明の難しいストーリーもある。要するに売れない歌舞伎役者の話なのである。

 爆風トランプが国境問題で暴れまくっている。人種差別の風を吹かせまくっている。たったひとりの馬鹿のおかげで世界中が混乱するのは、その馬鹿がアメリカの大統領という椅子に座っているからだ。その馬鹿が白人優位主義に汚染されていて、それが愚かしい行為であることに気がついていないからだ。そして悲しいのは、そんな馬鹿を排除するのに民主主義が機能していないことだ。愚かなる主権者たちは民主主義を地獄の扉を開く鍵としてしまう。そしてそう遠くない過去にそうした歴史があったことを愚かなる主権者たちは学んでいないのである。

▲ 春よこい丸くふくれる枝すずめ



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