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全盲のイラストレーター ◆エム ナマエ◆ の超個人的十七文字ブログです
ボクは中途失明した画家。週に三度の人工透析で生かされています。なのに、今でも 画家で作家。ボクは思います。人生、何があっても大丈夫。
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Author:emunamae
いつも日記をつけてます。失明したら頭脳がノート。
だから、記憶力のトレーニングのためにも、前日の出来事を振り返り、コツコツ日記をつけてます。



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2018年9月10日~16日
☆人工透析を導入したとき、東大のドクターはボクの余命を5年と宣告したけれど、ボクはそれから31年も生きています。お医者は神様ではありませんので、もしも余命を宣告されたりしたら、どうかご自分の生きようとするエネルギーを、もっと信頼してあげてください。
 さて、この日誌は透析患者が病人ではなく、機械に腎臓の代わりをしてもらっているだけで、普段は一般の人と何ら変わらなく暮らしていることを知っていただくためのものでもあります。また、この日誌のほとんどはリアルな出来事ですが、ごくまれには嘘や冗談も書かれています。ただし、嘘は嘘らしく書かれてありますので、その判断のできないお子様たちは、どうか常識のある大人と一緒にご覧ください。また、難易度に関係なく、熟語や固有名詞などの漢字に振り仮名をしていることもありますが、これは視覚障碍者のための音声ガイドをサポートするためのもので、決して皆様がこの漢字を読めないと思っているわけではございませんので、その点はどうぞご理解ください。


0910・月・新月・下水道の日・

 北軽井沢の月曜日である。キーボードが故障して正しい文字入力はできない、ネット環境の外だからウェブ情報は入らない、ガラケイだから電話とメール以外、手も足も出ない。というわけで、今日できたことはガラケイで視覚障碍者サポーティングユニット、ラビットに電話して、これで3台目の外付けキーボードを注文したことだけ。パソコンがなければ食べて眠るだけのダルマです。

 せめて頑張るカレンダー制作。コボちゃんのリクエストでキャプテンアルルというキャラクターに挑戦したんだけど、これがうまく描けてるらしい。コボちゃんがしきりに首をかしげてる。見たこともないのに、どうしてこんなにアルルにそっくりに描けるのだろう。ま、見なくても触れればわかることもあるのです。

 ありがたいことにスーパーに秋刀魚が並んでいた。そこで塩焼き、大根おろしたっぷりを添える。開きでも塩焼きでもボクは秋刀魚名人。頭と背骨と尻尾を残して、あっという間に平らげてしまいます。もしかしたら背骨も残っていないかもしれません。それを横目で恨めしそうに眺めているのが猫のミミコ。ヨダレが出てるかも。と、記憶だけだとつまんないことしか書けません。

▲ 蓑虫の黒い頭を撫でている


0911・火・二百二十日・

 思い切りの朝寝坊をする。パソコンに文字入力ができないとあらば、起きていたってしょうがない。猫のミミコが、まだ寝ていようよと、しきりに誘ってボクの自由を奪うし、山の秋は涼しくて朝寝坊には好都合なのです。

 よほどお腹が減っていたのだろう。おかしな夢を見る。高田馬場かもしれないし、新宿かもしれない。もしかしたら経堂かもしれないのだが、よく知っているラーメン屋のカウンターに小沢昭一とか殿山泰司(とのやまたいじ)とかの個性派役者たちと並んで酒を飲んでいる。肴は山盛りの搾菜と餃子。餃子はジュージューと湯気を上げている。もちろんコボちゃんもいて、小沢昭一先生と対等に会話していてボクはハラハラしている。けれども搾菜がおいしくて、ボクはただひたすらに箸を動かしている。餃子の他に何か注文しているのだが、なかなかそれが思い出せなくて、ああ、もうすぐ餃子がなくなってしまうよと焦っているうちに目が覚めた。そんな食欲増進の夢である。このラーメン屋の夢、よく見るのだが、どの店がモデルになっているのかは特定できないでいる。お世話になったあちらこちらの駅前には、思い出のおいしいラーメン屋がいろいろとあったのです。

 秋雨前線が退いて気持ちのいい秋がやってきた。コボちゃんはアルルを連れて近所の散歩に出ている。肺癌摘出の大手術や抗癌剤投与にも負けず、元気でコボちゃんの相手をしてくれるアルルよホントにありがとう。

▲ ひるめしは今日も秋刀魚だいわし雲


0912・水・水路記念日・宇宙の日・

 2013年の今日、惑星探査機ボイジャー1号が人類の手による物としては初めて太陽系外に達したことが判明した。1977年にアメリカから打ち上げられて以来、木星や土星を観測し、太陽からおよそ190億キロを離れた宇宙空間に到達したものと見られるとNASAが発表した。このボイジャー、金メッキをしたレコード盤を搭載している。これには宇宙人に向けての地球の情報や人類からのメッセージが記録されている。高度な知的生命体であるならば、レコード盤の溝からこれら文字や映像を解読できるはずなのである。ボイジャーよ、今頃お前はどこを飛んでいる。お友だちになった宇宙人たちによろしくね。

 スタジオクラスター青木岳志さんの奥様、ヒロコママ情報である。俳句専門誌「俳句と四季」の編集後記でエム ナマエカレンダーの俳句が紹介されていたというのだ。この編集長と青木岳志さんが旧友同士で、毎年エム ナマエのカレンダーをプレゼントしているそうなのだ。又聞きだから正確ではないんだけれど、紹介されたのは今年のカレンダーの以下の17文字であるらしい。
▲ 元気かね俺も元気と蝉が啼く
 まぁね。俳句の専門家だったら、こんなつまらない発句はしませんよね。

 いつもより早く世田谷に戻れたせいか、赤堤通りの深夜のほうきばあさんを見かけなかった。このばあさん、信じられない時刻に箒だけを手にして赤堤通りを徘徊している。集めたゴミをどうするのか、塵取りも持たずに徘徊しているのだ。思うにこのばあさん、実体はないのではなかろうか。つまり、赤堤通りの交通事故で亡くなったおばあさんが霊となり、安全運転を訴えるために、泣く子も黙る丑三つ時になると現れるのかもしれない、なんてくうだらない空想をしているのだが、見かけないとなると、成仏できたのかな、なんてもっとつまらないジョークが飛び出した。それにしてもばあさん、どうしたんだろうか。

▲ 徘徊は箒抱えて長き夜


◇ バーチャル『奥の細道』コース
おかげさまで大垣に到着しました。ついにここがゴールです。
長旅へのお付き合い、まことにありがとうございました。

現在の歩数、3,800,000歩。3周目の踏破です。わぁいわい!!!
次回より、「おまかせ四国八十八カ所コース」を歩き始めます。


0913・木・

 朝いちばん、午前9時過ぎにラビットからユーパックでキーボードが届く。助かった。これで文字入力ができる。日常のリズムも復活する。早速いただいたメールに返信する。気がかりになっていることが山ほどあるのだ。おかげで講演依頼が1本まとまった。

 早い午後、朝からやけにベタベタしているアルルを説得して透析に出かける。下に降りるとすぐ、コボちゃんが自転車で駆け付ける。勤務の休憩時間を利用してボクを透析室に送りこむのだ。

 今日はラジオの相撲中継に耳を傾けるつもりが、いつもと違うベッドなので電波が弱く、雑音ばかりで眠くなってしまった。残念。せっかくの稀勢の里の頑張りも聞き逃してしまった。

▲ 特盛の牛丼抱えいわし雲


0914・金・

 キーボードが復活してこれまで打ち込めなかった箇所への書き込みを開始する。ICボイスレコーダーの内容を文字化するのである。この作業であっという間に今日が過ぎていく。夏が失われ、秋が深まっていく。もう蝉の声も聞こえない。

 アベちゃんはシゲルちゃんに討論会やろうよと迫られると外交に逃げるけど、アベちゃんの外交って、ただ相手に屈服するだけ。トランプに武器を買えといわれれば言い値で購入し、プーチンに四島返還なしで平和条約締結しようといえば、その場で反論することもできない。つまりお坊ちゃまのイエスマン。決して外交と褒められるようなことはしてないのである。

 夜、25年前のラム酒を水割りにして飲んだらまだ大丈夫、香りもあったし旨かった。その昔、冷凍庫にラム酒やズブロッカなどのアルコール濃度の高い酒を半凍結状態に保存しておいて、そのトロリとした口触りを楽しんでいたことがあったのを、その冷蔵庫を廃棄してしまい、その瓶をしまったままにして忘れていたのだ。それにしても、ああ旨い。ラム酒の材料って何だっけ。調べたら糖蜜であることが判明。つまりラム酒の原料は砂糖黍だったのだ。じゃ、テキーラは。テキーラは竜舌蘭。別名カクタスミルクといって、サボテンのしぼり汁から作られているのです。ゃ、ウォトカは。ウォトカは大麦、ライ麦。つまり、糖分さえあれば何でもお酒になるのです。もしも糖分が足りなければ口の中で咀嚼して、無理矢理に糖分を作り出して発酵させる。それをくちかみ酒というらしいのです。

▲ 立ち止まり蝉の声を捜してる


0915・土・老人の日・

 1973年というとボクが最初の結婚をする年のことだが、その年の今日、国鉄中央線の電車内に高齢者や障害者のための優先席、シルバーシートが登場した。自分にはぜんぜん関係ない話、とばかり思っていたが、最近ではシルバーシートだけでなく、普通の席でも譲られる立場になって、時の流れを感じています。若い頃は自分が年寄りになるなんて想像もつかなかったし、まさかその自分が失明して、人工透析を必要とする慢性腎不全患者の第一級だぶる障害者になるなんて、想像の外にあったのです。まさか、子どもの頃から、ボクには病気の種が加速度的に成長しつつあったのです。人間、小さい頃から正しい教養を身につけることが大切。これだけは失うものがなければわからないものなのかもしれません。もしも医者が不勉強なら、それ以上の教養を身につけて、自分の身は自分で守らなければならないのです。

 土用の午後はTBSラジオ、久米宏の「ラジオなんですけど」を聴きながらランチをすることになっている。本日のテーマは「やめて欲しくない人、今すぐやめていただきたい人」特集。やめと欲しくない人の代表格は天皇皇后両陛下。そしてもちろん、書かなくてもおわかりになるだろうが、今すぐやめていただきたい人の代表は安倍晋三。圧倒的に安倍晋三。ほとんどが安倍晋三。笑ってしまうほどに安倍晋三。その他にはオリンピックの牽引役としての森さん。この人、音読みすると蜃気楼。決して誰とはいいません。

 さて、この土曜日は何となくセブンイレブンのスパゲッティーミートソースが食べたくなって、昨夜の透析からの帰り道、世田谷線松原駅前のセブンイレブンに立ち寄って、コボちゃんに買ってきてもらったのだ。で、まずはご先祖様に食べていただき、その御下がりを食べていたら、何となく物足りない。ラジオに気を取られるせいもあって、ミートソースの味にどうしても不足を感じてしまうのだ。何かが足りないのだ。単調な味に飽きてしまい、どうしてもアクセントが必要になってきたのだ。スパゲッティーと仲良くできる香辛料といえば、辛子でも山葵でもなく、唐辛子。そこで懐かしく思い出したのが小さな赤い瓶に入ったケチャップ色した香辛料。強烈なる香辛料。あれをケチャップと間違えてスパゲッティーナポリタンに大漁投与して食べられなくした地方出身者がいたそうだけど、無理もないことで笑えない。昔はどこの喫茶店でもスパゲッティーを注文すれば、粉チーズとカップルで出てきたやつ。あれ、なんていったっけ。なかなか思い出せない。で、苦し紛れにググってしまう。はい、わかりました。タバスコでした。唐辛子だからペッパーのPの文字が名前のどこかにあると想い、それをヒントに思い出そうとしていたのが、そもそもの間違いだったのだ。タバスコという固有名詞、地名由来だから、唐辛子とは関係ないのです。ただ、タバスコ唐辛子というのはあるらしいので、唐辛子由来といえないこともない。いずれにせよ、タバスコは確かに地名なのです。くだらない話題で、どうもすいません。ぜんぜん落ちはありません。

 キーボードが復活したので中断していたブログ原稿に集中してしまい、あっという間に今日も1日が過ぎようとしている。番組が始まる21時45分、ピタリとキーボードから指を放す。土曜日の夜の楽しみはNHKラジオ第2の「朗読の時間」の再放送。15分間を5日分、一気に放送してくれて、まとめて楽しめるのです。今夜は押切英希さん朗読の『草枕』。夏目漱石の『草枕』。押切さんならではの『草枕』世界を期待して傾聴するのです。そして万歳。今夜はその最も好きな場面。主人公の夏目漱石らしき人物が温泉で裸のヒロイン、お那美さんと対面する場面。このお風呂場、熊本のモデルとなった温泉地の宿まで訪れて、その客室や浴室を見学させてもらったのだけど、押切さんの朗読は、また別のイメージでその場面を見せてくれたのです。それぞれの語り手がそれぞれの草枕ドリームランドを展開してくれて、どれだけでも同じ小説で楽しむことができるのです。好きな小説が見つかったら、繰り返し鑑賞することをお勧めいたします。

▲ 秋の蚊は服の隙間を見つけます


0916・日・

 樹木希林さんの訃報が届く。75歳だった。意外にお若かったとの声が聞こえてきたが、彼女は老け役で有名になった影響で実年齢よりも老けて見られていたのだ。実際にお会いした樹木希林さんは実年齢の通り、ボクよりもほんのお姉さん、という印象だった。2016年4月の無言館成人式ではジョンレノンつながりで親しくお話をさせていただき、堅い握手をさせてもらった。全身癌を公表されていたけれど、こんなに早く旅立たれるとは惜しい気がする。オリジナルな発想で個性的な発言をなさってはいるけれど、相手の気持ちを第一に考える優しいお人柄だった。心よりご冥福をお祈りする。以下は2016年4月29日の無言館成人式のホームページ記事の抜粋である。

 晴れてはくれたが寒かった。癌より喘息がこわいとおっしゃる樹木希林さん。命の危機を乗り越えての三人が並んでいる。窪島誠一郎館主はクリスマスイヴにくも膜下出血で倒れたばかり。樹木希林さんは全身癌とカミングアウト。そしてエム ナマエは病気のデパート。満身創痍の大人たちが新成人を祝います。
 樹木希林さんは芸能人らしくなく、国家を信用するなと、きっちり国家批判をされていました。これは事務所にコントロールされていないお立場だからこそできること。ジョンレノンとオノヨーコのことで個人的にもお話ができて、なかなかの人物という印象でした。テレビではお婆さん役ばかりで作っていますが、実物は若くてお美しい。とコボちゃんがいってました。

▲ 走り去る麒麟の背中秋の暮れ


◇ バーチャル『四国八十八カ所』コース
ありがとうございます。おかげさまで2番、極楽寺、
3番 金泉寺を仮想参拝、通過しました。
次は4番 大日寺です。あと8,737歩です.
現在の歩数、12,063歩。三度目の徘徊です。


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