全盲のイラストレーター ◆エム ナマエ◆ の超個人的十七文字ブログです
ボクは中途失明した画家。週に三度の人工透析で生かされています。なのに、今でも 画家で作家。ボクは思います。人生、何があっても大丈夫。
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いつも日記をつけてます。失明したら頭脳がノート。
だから、記憶力のトレーニングのためにも、前日の出来事を振り返り、コツコツ日記をつけてます。



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2018年1月22日~28日
☆人工透析を導入したとき、東大のドクターはボクの余命を5年と宣告したけれど、ボクはそれから31年も生きています。お医者は神様ではありませんので、もしも余命を宣告されたりしたら、どうかご自分の生きようとするエネルギーを、もっと信頼してあげてください。
 さて、この日誌は透析患者が病人ではなく、機械に腎臓の代わりをしてもらっているだけで、普段は一般の人と何ら変わらなく暮らしていることを知っていただくためのものでもあります。また、この日誌のほとんどはリアルな出来事ですが、ごくまれには嘘や冗談も書かれています。ただし、嘘は嘘らしく書かれてありますので、その判断のできないお子様たちは、どうか常識のある大人と一緒にご覧ください。また、難易度に関係なく、熟語や固有名詞などの漢字に振り仮名をしていることもありますが、これは視覚障碍者のための音声ガイドをサポートするためのもので、決して皆様がこの漢字を読めないと思っているわけではございませんので、その点はどうぞご理解ください。

◆ ウィークリーフレーズ 今週の言葉です

最後に残った宝 
それが友人だったら どんなにいいだろう

 本当にそう思っているんです。最後の宝物、それが友人だったら最高なんです。お金なんか要らないんです。だってお金持ちの親友がいてくれたら、それでいいんですから。でも、そのお金持ちがボクを友だちと認めてくれなかった場合は話が別ですけれど。
 一口に友だちといっても、いろいろあるでしょう。こちらにお金があるときは、いつの間にかまわりをうろついていたけれど、よく考えてみると、あんまりよくは知らない人間だった、なんてこともあります。目が見えなくなって、仕事もお金もなくなって、ああ、まわりの風通しがよくなったなと思っていたら、失明の保険金の噂を聞いた途端に現れ、人のお金で飲み食いして、寿司屋のカウンターで聞きもしないのに寿司の薀蓄を披露する、なんて図々しくてふざけた馬鹿野郎たちもいましたっけ。二度と会いたくありませんけど。あはは。
 本当の友だちは本当に困っているときに一緒にいてくれます。助けてくれともいわないのに、いつの間にか助けの手を差し伸べてくれています。でも、どうしてでしょう。自分にそんな価値があるとはとても思えないのです。もしかしたら、ボクはその友人に何か特別なことをしていたのでしょうか。わかりません。それが何かは皆目見当がつかないのです。
 失明がいよいよ現実のものとなり、このまま死ねたらどんなにいいだろう。そう願いながら暮らしていて、気がついたら目の前が真っ暗でひとりぽっち。人生のどん底で、親も兄弟も当てにならず、途方に暮れていたとき、生きていてくれさえいれば、それでいいからと再出発までの暮らしを援助してくれた友人がいたのです。それがボクの第二の人生双六の振り出しとなりました。白い紙に十円玉を置いて目印として、ボールペンで文字を刻んで最初の長編童話を仕上げて作家デビューできたのも、コボちゃんとの生活をスタートできたのも、その友達の言葉があったからです。お金は使えば、たちまちになくなります。ですからボクはお金の本当の使い方を知っている友だちに出会えて幸せだったのです。もしもボクがお金持ちだったら、そのお金はたちまちのうちに無駄遣いで消えていたことでしょう。そうなんです。持つべき人が持つからお金は生かされるのです。
 犬と猫と愉快な奥さん、そして本当の友達さえいてくれれば、賞味期限切れの全盲イラストレーターは、たとえ貧乏でも、しみじみと幸せを味わっていくことができます。このまま何もなくていい。心からそう思えるのです。


0122・月・

 噂好きの都会雀たちがいつもの街路樹で騒いでいるし、水音をさせてクルマも走っていくので大丈夫かと思っていたら、やっぱり大雪。透析にいく頃には20センチも積もっている。こりゃ大変。コボちゃんは完全武装で駐車場へ。透析室のスタッフは明日に延期したらと勧めてくれたけど、コボちゃんは明日になったらもっと大変になるといって、この吹雪みたいな雪の中を透析にいくことに決めたのだ。
 遅いなと思っていたら積雪がひどくてコボちゃんが駐車場の雪かきに時間がかかっていたのだ。長靴で階段を降りるのに苦労していたら、下では階下のサラちゃん親子がせっせと雪かきをしてくれている。おかげで雪に苦労することなくアウトバックに乗ることができた。そしてさすがの水平対向4気筒エンジン、2.5リッター、オールウェザータイヤのスバル・アウトバック。20センチの積雪をすいすい。坂道でもすいすい。まるで不安を感じさせない走りなのだ。けれども歩行者はクルマがスリップするのではないかと道をあけてくれている。こんな日は誰でもみんなお互い様。譲れるものは譲るのだ。

 大雪でパニックの大都会。クルマも動かなくなるし、電車も止まる。透析室のスタッフも早く帰りたいから患者も早く追い返される。
「スタッフは病院に泊まってでも、患者たちにしっかりと透析をさせるべきよね。寄席なんか客を入れたら最後まで必ずやるわよ」
 怒っている透析患者さんもいる。
「透析は2時間できれば大丈夫ですよ。あの人たちも早く帰りたいのでしょう」
 と元この病院の看護婦、そして臨床工学技士の資格を有するコボちゃんがいう。けど、最近の透析患者さんたちは、その事実を知らないのである。わはは。

 気象庁は積雪が23センチといっている。アウトバックの最低車高は20センチ。それでもすいすい走っていく。ディーラーが保証するだけの性能発揮。玄関に到着したらサラちゃん親子がまたまた雪かきをしてくれている。おかげでボクは滑ることなく階段にたどり着く。サラちゃん親子、本当にありがとうございます。命の恩人です。決して大げさではありません。

 近所の子だくさんの家の前には高さ150センチのユキダルマ。我が家の屋上も新雪の世界。粉雪だからアルルも大喜びでコボちゃんと雪合戦。やっぱり雪で喜ぶのは犬と子どもたち。ボクと猫のミミ子は抱き合って布団に潜るだけ。明日からはもっと厳しい寒波がやってくるとのこと。あああ、寒いの、やだよう。

▲ 雪かきや人の情けが身に染みる


0123・火・

 ラジオは朝から雪の話題で満ちている。道路凍結で怪我人が出ないことを祈るばかりである。
 コボちゃんの帰りが遅いので心配していたら駐車場に立ち寄って雪かきをしていたのである。上げたままにしておいたアウトバックのワイパーも気になっていたらしい。目が見えていると、あれこれ気のつくことが多くて大変です。おかげさまで目の見えてないボクは心配事もなく心安らかにさせてもらっているのです。ありがとう。

 1902年、明治35年の今日、青森県の八甲田山で旧陸軍の兵士が雪中行軍の訓練中に吹雪に遭遇、遭難して199人が死亡した。新田次郎の小説、そして映画「八甲田山」でも描かれたあの悲惨な事件である。つまり、東京でも大雪に見舞われるくらい、今は寒い季節であるのだ。

 突如として草津白根山が噴火した。この山は北軽井沢滞在中、ボクが山の透析室で透析を受けている間、コボちゃんとアルルが山歩きをする山である。歩いていると噴火の監視員がいて、気楽に挨拶を交わすこともあるという。監視体制は万全だと思っていたのが、今回の噴火は想定の場所とは違っていたのである。亡くなった自衛隊員、まことにお気の毒ではあるのだが、有史以来、噴火したことのない場所だったとは、アンラッキーとしかいいようがない。ご冥福をお祈りする。

▲ 雪の朝出会えばすぐに立ち話


0124・水・

 東京の日の出は6時47分、日の入りは17時ちょうどで、まだまだ昼間の時間は夜の長さに敗けている。そして東京の予想最低気温がマイナス2度、最高気温が6度と震えあがるほどの気温である。それもそのはず、各地で最低気温はのきなみ氷点下。最高気温でも氷点下の場所が多く、猛烈な寒波がやってくるらしいのだ。やだやだ。もう寒さも雪も、なしにしてもらいたい。

 またまたNHKマイ朝ラジオ情報である。ここのところ、ディケンズやアランポーの小説を読みふけっているんだけど、そんな彼らの活躍していた19世紀の1848年、ボクが生まれるちょうど100年前の今日、米国カルフォルニアの水車小屋の川底から砂金が発見された。このニュースが広がって一攫千金を夢見た人たちが次々にカルフォルニアに押し寄せ、ゴールドラッシュが始まったといわれる。一説によると世界中から10万人の人間が押し寄せ、西部開拓史時代のアメリカに勢を与えたとのことだが、金はあっという間に掘り尽くされ、このブームで儲けた人は彼らに物を売っていた商人たちだけだったという。NHKマイ朝ラジオのおかげでディケンズやアランポーの生きていた19世紀という時代のイメージが西部開拓史と共に立体的に浮かび上がってきたのである。

 今夜も猛烈な寒さでトラネコミミコはボクの布団に潜りこんで眠っている。で、犬は大丈夫かというと、そんなことはない。犬だって寒いのである。あんまり寒いので呼びかけるとアルル、飛んできてボクのベッドに跳ね上がる。そして羽根布団の平らなスペースで丸くなる。ということで、今夜は裸の人間が猫と犬という毛だらけ生き物のサンドウィッチになって、温め合ってみんな仲良く温かく眠るのである。人も獣も、生きている同士、お互い様だもんね。

▲ この頃は犬もめげてる寒さかな


0125・木・上弦・

 1902年、明治35年の今日、北海道の旭川で気象庁の正式観測記録として最も低い気温、氷点下41度を観測する。この2日前、八甲田山ではあの雪中行軍の遭難事故が起きているのだ。

 寒いはずである。半世紀ぶりの寒波がやってきているのだ。東京北の丸は氷点下4度なのだ。というわけで世間が寒い寒いと騒ぐのは仕方がない。確かに寒い。けれども昔はもっと寒かった。庭の池や防火用水が凍るなんて普通にあったような気がする。おばあちゃんがお鍋に砂糖水を入れて一晩、外に出しておいて甘い氷水のインチキアイスキャンデーを作ってくれたっけ。一般家庭に冷蔵庫なんてない時代の話である。掘り炬燵に肩まで潜り、庭で凍らした甘い氷水のインチキアイスキャンデーをしゃぶるなんて楽しみは、あの頃にしかなかった遊びだったのだ。今は地球温暖化で暖房完備。電力不足を懸念しながらの暖房三昧と掘り炬燵の庭製造氷水とは、どっちが贅沢なんだろう。そんなことを考えながら今日も太陽のありがたさを満喫している。お日様さえ顔を出してくれれば我が家は暖房要らず。ポカポカと日差しの中でキーボードを叩いていられるのだ。外は寒波が暴れているのに、お日様、ほんとにありがとう。

▲ 黒犬も猫と並んで日向ぼこ


0126・金・

 今日も寒い。北の丸ではマイナス3度。この寒さ、まだまだ続くといわれてる。東京の予想最低気温はマイナス3度。横浜がマイナス2度。熊谷と水戸と前橋がマイナス6度。宇都宮はなんとマイナス8度である。ぶるぶるぶる。
 東京の日の出は6時45分。日の入りは17時2分ということで、この昼間の長さでは寒さも当たり前かもしれない。寒ければ寒いほど、桜は美しく咲くというから、人類という生き物の立場としては、あきらめて春を待つしかないのかもしれない。

 NHKラジオ「昼の憩い」へのリスナー投稿である。空を見ると鳶が数羽で飛んでいるという。よく見ると、その中にひときわ大きな鳥がいるという。鳥に詳しい父親に、あれは何かと尋ねると、父親は双眼鏡を持ち出して、あれはコウノトリだという。最近、この近所でコウノトリが目撃されていたが、あれは本当のことだったんだ。そんな内容の投稿である。頑張れ、コウノトリ。寒さなんかに負けるなよ。

▲ 底冷えやお尻の下に手を入れる


0127・土・

 今日はコボちゃんがお休みで、朝から掃除や布団干しに忙しい。昼寝をしようと思っていたら、羽根布団をはがされ、屋上に持っていかれてしまった。うわお。その代わり、夜はお日様の匂いがする温かくて柔らかくなった羽根布団に猫と一緒に包まれて眠れるのである。仕方がない。昼寝はちょっとガマンなのだ。

 土曜日の午後1時からのTBSラジオは久米宏さんの独白エッセイ12分間で始まる「ラジオなんですけど」に北極冒険家の荻田泰永(おぎたやすなが)さんが出演する。衛星電話でなく、本物の北極冒険家が北極点でなく、南極点に単独徒歩で到達した話題で登場したのである。南極点という世界、生き物はゼロで、細菌もウィルスも存在しないという。だから風邪もひかない、病気にもかからない。単独徒歩で重さ100キロのソリを引いて、北極点到達と南極点到達どちらが難しいかと問えば、海に浮いてないだけ南極の方が簡単だという。肝の据わった人物である。誰もいないはずの南極で英国の高名な冒険家に遭遇するというエピソードもおかしかった。目的を同じにする人たちは、地球上の針の一点でも鉢合わせするのである。南極に向かうと必ずアゲインストの風が吹いてくる、という話にも納得。南極点は最も気温が低く、空気圧が高くなっているので下に向かって風が発生するのである。空気が落ちてくるのである。やっぱり南極点という地域は特別な場所なのである。

 日馬富士がクビになって、稀勢の里と白鵬がお休みで、鶴竜がいきなり連敗して、いったい誰が優勝するのかと思っていた今年の大相撲初場所は栃ノ心の初優勝。はるばるグルジア、今はジョージアと呼ばれる国からやってきて、苦心惨憺、臥薪嘗胆、怪我を乗り越え、すべてを乗り越え、初優勝を遂げたのだ。よかったね。こういうことがあるから、あれこれトラブルや不祥事があっても相撲人気、まだまだ続くのだろう。それにしても、今いちばん頑張ってもらいたいのは貴乃花親方。陰険さや悪賢さには敗けないでもらいたい。

▲ グウタラな亭主起こして布団干し


0128・日・

 本日の東京、日の出は6時44分、日の入りが17時4分。東京都心、北の丸の予想最低気温は氷点下1度、最高気温が5度と震え上がる気温だが、長野の予想最低気温が氷点下9度、最高気温が1度と聞くと、震えていたら申し訳ないような気がしてしまう。とはいえ、寒いのにはもう飽きた。

 1986年の今日、スペースシャトル、チャレンジャー号が発射直後に爆発した。このときのボクは翌月の失明を前にして、その最後の視力で必死にその衛星生中継を注視していた。スペースシャトルの白い船体は轟音とオレンジの炎に押し出され、空に打ち上げられたが、その73秒後に大きく白煙に包まれた。何があったのかと息をのんでいたら、それが爆発事故だったのだ。乗組員の7人は全員死亡。その中には日系人も含まれていた。この事故から3年間、スペースシャトルは打ち上げが中断される。今は消えてしまったスペースシャトル。もしかしたらこの事故が分岐点になったのかもしれない。メンテナンスにお金がかかり過ぎるという理由もあるが、スペースシャトルのコンセプトは間違っていなかったはずなのだ。打ち上げロケットのリサイクル、もっと完璧な形で復活してもらいたい。宇宙時代、これからではありませんか。「2001年宇宙の旅」の懐かしい未来、ぜひ実現してもらいたいと思う。

 ここのところ、ずっと七五調の世界にはまっている。内緒にしていたけれど、年内に3冊ほど愛育社からインチキ短歌、ナンチャッテ短歌の本を出すことになっている。いずれ詳しくご報告するけれど、とにかく書いていて楽しいのである。インチキ短歌の数々、ほんわかイラストレーションと共に春にはみんなに楽しんでもらえると思います。

▲ なんちゃって短歌お気楽春近し




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