全盲のイラストレーター ◆エム ナマエ◆ の超個人的十七文字ブログです
ボクは中途失明した画家。週に三度の人工透析で生かされています。なのに、今でも 画家で作家。ボクは思います。人生、何があっても大丈夫。
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いつも日記をつけてます。失明したら頭脳がノート。
だから、記憶力のトレーニングのためにも、前日の出来事を振り返り、コツコツ日記をつけてます。



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2017年4月3日~9日
☆人工透析を導入したとき、東大のドクターはボクの余命を5年と宣告したけれど、ボクはそれから31年も生きています。お医者は神様ではありませんので、もしも余命を宣告されたら、どうかご自分の生きようとするエネルギーを、もっと信頼してあげてください。さて、この日誌は透析患者が病人ではなく、機械に腎臓の代わりをしてもらっているだけで、普段は一般の人と何ら変わらなく暮らしていることを知っていただくためのものでもあります。また、この日誌には本当のことも書かれていますが、ごくまれには嘘や冗談も書かれています。ただし、嘘は嘘らしく書かれてありますので、その判断のできないお子様たちは、どうか常識のある大人と一緒にご覧ください。また、難易度に関係なく、熟語や固有名詞などの漢字に振り仮名をしていることもありますが、これは視覚障碍者のための音声ガイドをサポートするためのもので、決して皆様がこの漢字を読めないと思っているわけではございませんので、その点はなにとぞご容赦ください。

0403・月・

 未明に目覚めたら耳の仲がガサゴソいってる。虫でも入ったのかと焦って耳かきで掻き回しても何も出てはこない。頭をぐるぐる振り回してみたら今度は気持ちが悪くなって思わず血圧を測ったら、それなりに上がってた。取り敢えず蠅や蚊じゃなく、小型のエイリアンでもなかったので、改めて耳掃除をして深呼吸をしたら落ち着いた。知らないうちに大きな耳垢でも転がり出たのだろう。そんなボクを見上げながらトラネコミミコがお腹が空いたと情けない声で鳴いていた。

 1947年の今日、後楽園球場のプロ野球の試合でウグイス嬢がデビューした。最初の女性場内放送アナウンサーである。これが人気を呼び、他の球場にも波及していく。で、野球場で鳴いているのはウグイス嬢だけれど、山や里で鳴いているのはウグイスボーイ。すべてオスです。ニューハーフでもありません。

 メキシコシティーの地下鉄に痴漢防止のための男性専用座席が登場した。背もたれが男の上半身を模していて、シートにあたる下半身におちんちんがモッコリ。座るとお尻にそれがあたって嫌な感じを受けるという仕組みである。男性軍はこれを経験して、そんなもんを押し付けられる女性の気持ちを想像してみろ、という仕掛けらしいが、そんなんでうまくいくのだろうか。以上はボクが敬愛する在米ジャーナリスト、北丸雄二さんのデイキャッチレポートの受け売りでした。もちろんネット検索で裏も取ってあります。

 夕方の雷雨である。いきなりの雷雨である。透析に出かけるボクをいつものようにコボちゃんと一緒に見送ってやろうと、勇んで階段を降りてきたアルルが一瞬にして固まった。クルリと回れ右して一直線に階段を戻っていく。人間にとって温かくなるのは嬉しいけれど、アルルにとってこれから先は天敵のカミナリさんの季節。アルルにとっては死ぬか生きるかの恐怖なので、笑ってはいけないのである。

▲ 春雷に固まる犬のつぶらな目

0404・火・清明・上弦・

 今日は二十四節気の清明。そして空は清く明るく、それにふさわしい陽気である。小田急線の隣駅、豪徳寺まで散歩に出てみるとタンポポが咲いてモンシロチョウが飛び回り、アルルは遊歩道脇の草むらの匂いを取るのに忙しい。ライバルたちのおしっこの匂いを取っているのかもしれない。そう。もしかしたらボクらが知らない間にどこかに出張して恋敵でも作っているかもしれないのだ。アルルは近所のワンちゃんたちには猛烈に人気があるのだ。おばあちゃんなのにモテるのである。ボクが加齢すればするほどモテなくなっているのとはまるで事情が違うのだ。

 以前から報告していることだが、サピエ図書館提供の音声映画がいい。映像がなくてどこが映画なんだと思われる向きもおられるかもしれないが、それは浅薄、認識不足。文学において活字の並びだけで世界が出現するように、音声映画でも会話と音楽と効果音と、そして音声解説だけで、いや、それだけあれば充分だと思うが、豪華絢爛、波乱万丈、総天然色、空前絶後のパノラマが眼前に展開されるのだ。そう。人間に与えられた空想の翼は無限大なのである。
 で、ボクは今『メリーポピンズ』にはまっている。ここのところ繰り返し観ている。いや、聴いていると表現しないと納得しない思考停止の向きもおられると思うけど、ボクの意識は本当に観ているのである。ロンドンが舞台のこのミュージカル、1964年公開のディズニー映画。同じジュリーアンドリュース主演の『サウンドオブミュージク』は舞台がオーストリアのミュージカルで1965年公開の、やっぱりアメリカ映画。どことなく共通点を感じるでしょ。主演女優がどちらもジュリーアンドリュースということが最大の共通点なのは当たり前だけど、この主人公、どちらも家庭教師なのです。子どもたちに慕われるキャラクターなのです。メリーポピンズが魔法という秘密兵器で、シスターだったマリアが音楽という特技で子どもたちの心を鷲掴みしてしまう展開もよく似ている。やたら笛を吹くおじさんが出てくるところもよく似てる。でね、何が書きたかったかというと、盲目になった今、こんなにはまってる『メリーポピンズ』なんだけど、ほんの一部を残して、映像のほとんどを記憶してないということなんです。ヒロインのメリーポピンズがアニメーションの小鳥を手に乗せて歌っているシーンとか、恋人役のビックバンダイクが煙突の上で飛び跳ねるダンスとか、やっと覚えてるだけ。『サウンドオブミュージック』は何から何まで、まるでVTRを再生するみたいに覚えているのにね。無二の親友と高校時代に封切館で観たせいかもしれない。そういえば『メリーポピンズ』は大学生になってから独りで渋谷の名画座で観たんだっけ。要するに第一印象の違いなんだよね。けれども『メリーポピンズ』だって繰り返し音声映画で鑑賞することにより、ボクの中で世界を広げてくれるのだと期待している。
 その期待を膨らませてくれているのが音声解説の檀鼓太郎(だんこたろう)さん。アドリブとしか思えない当意即妙の解説で物語だけでなく、ダンスシーンまで目に見えるように感じさせてくれるのだ。『メリーポピンズ』と同時にサピエ図書館で公開されたチャップリンの『街の灯』の音声解説も檀鼓太郎さん。無声映画でおまけに白黒のこの映画をカラフルな愛と笑いの映像世界に昇華してくれているのである。これからも楽しい音声解説をよろしくお願いいたします。

▲ タンポポよまたきてくれてありがとう

0405・水・

 謎の焼酎事件を覚えておられるだろうか。黒なんとかという焼酎をコボちゃんが近所のスーパーから買ってきて、飲んでみたら中身は水だった、という例のあの事件である。嗅覚の著しく鈍化したコボちゃんは念のためボクにも飲ませてみる。そして見事に水だった、という、その例のあの事件である。ボクは中身が焼酎でないことにたちまち気づき、洗面台にすべて吐き出したからよかったものの、匂いのわからないコボちゃんはしっかりと飲んでしまい、即死はしなかったものの、もしかしたら何らかの健康被害が出るかもしれないし、たとえそうでなくても原因究明のためにもスーパーに残りの水と紙パックを持っていったら取り換えてくれて、丁寧に製造元に調査させるともいってくれた、という例のそのあのこの事件である。で、読者はもちろん、ボクでさえ忘れかけていたこのタイミングでスーパーの店長からご丁寧な電話があった。奥様にご来店いただきたいということでコボちゃんが訪ねてみると、要するに製造元では完全オートマチックだから水など混入するはずがないという、謎解きにも問題解決にも何にもならない解答だった。担当者が説明にくるというけど、それが解党なら説明されても意味がないのでコボちゃんは断った。こちらはクレーマーではない。製品管理のために事実を申し出ただけ、なのである。けれども原因不明のまま、コボちゃんがただのクレーマーにされてしまったような、そんな後味のよくない結末となってしまい、実はボク、かなり機嫌が悪いのである。そうはいっても、証拠となるべき焼酎の紙パックは既に製造元に返還してしまい、謎の焼酎事件はそのまんま迷宮入り、という結末である。ま、とにかく健康被害がないだけよかった、ということでコボちゃんにいわれるまま、刀の鯉口を切ることだけはしないことにした。でも、本物のクレーマーだったら、こんな場合、どんな態度に出るのだろう。興味のあるところである。

 またまた北朝鮮がミサイルを発射した。ピューンと飛んで日本海におっこった。どうやら金正恩の趣味は打ち上げ花火であるらしい。なんて冗談はいってられない。なんせミサイルは高さ160キロに達し、距離にして60キロも飛翔したのだ。飛翔体の名に恥じない振る舞いをしたのである。おまけに金正恩は原子爆弾や水素爆弾の実験にも熱心だ。世界中からの反感を買いながらも地下で特大花火を爆発させてその威力を自慢している。けれども早く金正恩に教えてあげればよい。もしも日本をやっつけたいのなら、核兵器開発なんて回り道をしなくても、通常弾頭を搭載したミサイルで日本中の原発にぶつけてやれば用は足りるのだと。なんせ、日本海に沿って日本列島には原発銀座というものがあるんだから。でも、北朝鮮のミサイルはアメリカ大陸を狙ってるんだよね。最初から日本は問題にされてないらしいのですからアベちゃん、そんなに鼻息を荒くして、ムキにならないでくださいよ。ちょっと、恥ずかしい感じがしてしまいます

 ここのところ教育勅語が取沙汰されている。安倍政権は道徳教育の教材に導入したいらしいのだ。戦前回帰といわれようと、何と思われようと、いざとなれば天皇のために死ねという皇国主義を復古させたいらしいのだ。安倍政権が戦前回帰したい理由は明らかだ。彼らは戦争で嫌な経験をしなかった連中、得をした面々の子孫で構成されているのである。そのロジックに乗せられてはならない。彼らは虐げられた側の、本当の歴史を知らないのだ。そもそも薩長連合の明治憲法が世界を敵に回して日本国中を火の海にしたわけで、もしもそのまま江戸時代が続いていたら、戦争も税金もないまま、日本国民は平和に暮らしていけたはずなのである。
▲ 安倍政権明治は近くなりにけり
 これは本日のTBSラジオ、デイキャッチの時事川柳。教育勅語談義を受けたリスナーからの投稿である。政権は数の論理でこうした意見を抹殺してはならない。民主主義は数の暴力を肯定するシステムではないのである。そして、そのための日本国憲法なのである。

▲ まだ散るな花見できないこともある

0406・木・

 温かいので窓を全開にして部屋に風を通してやる。その風が次第に強くなり、落ち着かなくなったボクは集中できなくなってくる。アルルも足元でジタジタと落ち着かない。ボクは目の見えない分、そしてアルルは原因不明である分、渦巻くような音に弱いのだ。
 風が強くなった分、夜の外出は寒かった。そしてその分、光陽楼の雲呑麺が旨かった。ボクは定期的に光陽楼、経堂駅前ラーメン屋の特製雲呑麺を食べないと体調不良になってしまうのだ。そして今日は朝からその雲呑麺を楽しみにしていたのだ。
 雲呑麺で腹の膨れたボクは帰宅して、談志師匠の「芝浜」をYOUTUBEで傾聴する。語り終ったとき、思わず小さく手を叩いてしまう。本当は大きく拍手したいのだが、夜も遅いので遠慮したのだ。この「芝浜」は談志師匠がお亡くなりになって、そのお別れ会がホテルニューオータニで開催されたとき、会場に流されて涙を流しながら拝聴して以来、初めて耳にする、これまで何となく勿体なくて聴くことができなかった音源である。けれどもここのところ立川談慶さんのご著書、『大事なことはすべて立川談志に教わった』と『いつも同じお題なのに何故落語家の話は面白いのか』を連続的に拝読して、ますます立川談志の偉大さを思わされ、改めて談志師匠の高座に傾聴したのである。しばらくはこのマイブーム、続きそうである。

 二階建て新幹線が消えるそうである。拍手したいくらいの大歓迎、本当にいいことだと思う。そもそも車椅子ユーザーはどうされていたんだろう。いくら景色がよく見えても、視覚障碍者にもまるで魅力はない。何よりもバリアフリーであることが最優先されるべきなのに、客席を倍増させたいという事情が優先されてしまい、乗客にとっては上がり下がりが面倒なだけで何の魅力もなかった二階建て新幹線、ボクにとっても盲導犬アリーナにとっても、階段の上下だけで苦労させられた記憶だけを残している。街も新幹線もフラットがベストなのである。

▲ 花吹雪浮かせて食べる雲呑麺

0407・金・

 桜雨というのか桜散らしというのか、とにかく天気が悪くて今年の桜はついてない。ということは人間の方もアンラッキーで、なかなか花見のチャンスに恵まれていないようである。お昼からは温かくなったので窓を全開にして空気の入れ換えをするけれど、やっぱり風が強くて落ち着けない。温かいのはありがたいけど、皆さん花見はどうされているのだろう。ひたすら花吹雪ならば豪華なお花見なんだけど。

 1945年の今日、旧海軍の秘密兵器、戦艦大和(やまと)が九州の南海上で撃沈された。不沈戦艦が沈没したのである。戦艦大和は米軍の沖縄上陸に対する特別攻撃に向かっていた。沖縄海岸に座礁させ、文字通り不沈戦艦としてその世界最大の主砲で米海軍に打撃を与える目的だったのだ。けれどもその途中、米軍の雷撃機の大軍による集中攻撃で、さしもの不沈戦艦もあえなく轟沈させられたのである。これを最後に巨艦巨砲主義の巨大戦艦時代は幕を閉ざすのである。
 その世界最大の巨大戦艦を米軍が沈没させたと同じ日に、トランプ大統領がシリアのアサド政権の軍事拠点に巡航ミサイル59発をぶっ放した。それも習近平をトランプの別荘に招き、会談中というタイミングで、である。北朝鮮が大陸間弾道弾と核兵器の実験で挑発を続けている、というタイミングで、である。トランプが、俺はやるときにはやるのだという、ここは両社にアピールして一石二鳥の効果を得ようとしたのである。シリアが化学兵器を使用したという情報の信憑性を裏付けることもなく、たとえそれが誤報であったとしても、それを利用して、大統領としての支持率の低さを挽回しようというトランプの意図は見え見え。これはブッシュジュニアと同じやり口だ。トランプが口先で命令を下すだけで地中海に浮かぶ軍艦から巡航ミサイル・トマホークが発射され、アメリカは誰も傷つくことなく、相手に打撃を与えることが可能であるのだ。金持ちの喧嘩は手が汚れないだけハートが汚物にまみれている。貧乏人のひがみかもしれないがそう思えて仕方がないのだ。

▲ しっとりと濡れていこうか桜雨

0408・土・花祭・

 未明、アルルが助けを求めてベッドサイドにやってきた。息遣いが怪しい。もしかしたらお腹をこわしたのかもしれない。コボちゃんを起こしてトイレに連れていってもらう。ところがちょこっとオシッコをしただけで、すぐに戻ってきた。外は雨が降っているらしい。ということは雨が落ちてくる前に雷があったのかもしれない。既にアルルにとっての恐怖の季節は始まっているのだ。

 あれから引き続きYOUTUBEで立川談志を聴いている。『芝浜』で感動したと同じように『らくだ』にも感動した。改めて立川談志の凄さを実感している毎日なのである。こんな天才落語家がボクやコボちゃんと親しくしてくれたのだ。落語ファンにとってこれ以上の幸せがあるだろうか。そう思っていたら無二の親友、高校時代に『サウンドオブミュージック』を一緒に観た、例のあの無二の親友から電話があって、友人の家に遊びにいったら談志のCDがあったので、ボクのためにもらってくれたのだといってきた。それも『芝浜』と『らくだ』である。なんたるシンクロニシティー。世界は不思議な偶然に満ちていて、ただただ感謝なのである。

▲ 約束に間に合わないよ花散らし

0409・日・

 朝からおべっか使いのアベッカちゃんが爆風トランプに電話をかけるんだと騒いでいる。あのミサイル攻撃を褒め称えるつもりらしい。大量破壊兵器の存在を確認しないまま空爆を開始したイラク戦争のときのブッシュみたいに、化学兵器の存在確認もしないままアサド政権の軍事施設にトマホークミサイルを豪勢に59発もぶち込んだトランプ大統領を英雄扱いしたいのだろう。ただ心配なのはおべっか使いがエスカレートして、うちもお手伝いしましょうかなんて、自衛隊の派遣を言い出すんではないか、ということである。トランプとアベちゃん、軽挙妄動、前のめりでは気が合いそうでコワイ。

 昼から窓を全開にする。雨は空から落ちてくるけど空気が柔らかく肌を優しく包んでくれる。温かくなり、こうして窓を開けておくことのできる幸せをしみじみと感じる。ありがたいことである。

▲ 花吹雪ただひたすらに突き進む



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