全盲のイラストレーター ◆エム ナマエ◆ の超個人的十七文字ブログです
ボクは中途失明した画家。週に三度の人工透析で生かされています。なのに、今でも 画家で作家。ボクは思います。人生、何があっても大丈夫。
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いつも日記をつけてます。失明したら頭脳がノート。
だから、記憶力のトレーニングのためにも、前日の出来事を振り返り、コツコツ日記をつけてます。



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2017年1月30日~2月5日
 ☆人工透析を導入したとき、東大のドクターはボクの余命を5年と宣告したけれど、ボクはそれから30年も生きています。お医者は神様ではありませんので、もしも余命を宣告されたら、どうかご自分の生きようとするエネルギーを、もっと信頼してあげてください。さて、この日誌は透析患者が病人ではなく、機械に腎臓の代わりをしてもらっているだけで、普段は一般の人と何ら変わらなく暮らしていることを知っていただくためのものでもあります。また、この日誌には本当のことも書かれていますが、ごくまれには嘘や冗談も書かれています。ただし、嘘は嘘らしく書かれてありますので、その判断のできないお子様たちは、どうか常識のある大人と一緒にご覧ください。また、難易度に関係なく、熟語や固有名詞などの漢字に振り仮名をしていることもありますが、これは視覚障碍者のための音声ガイドをサポートするためのもので、決して皆様がこの漢字を読めないと思っているわけではございませんので、その点はなにとぞご容赦くださいませです。あはは、なのです。

0130・月・
 今朝の日の出は6時43分。まだまだゆっくりの夜明けである。毎朝5時起きを習慣としている身の上にとって7時前の夜明けはかなり遅く感じるのである。それに比べて今日の日の入りは午後5時6分。退社時間を過ぎたらたちまち暗くなるのでは勤め人はかなわない。もうお酒を飲むしかないじゃありませんか。でもボクは飲むことができない。毎週月曜日の午後6時からは人工透析のブルーマンデイなのである。
 外に出ると春のように温かい。青空駐車場のクオリスの窓が汚れているとコボちゃんがいう。もしかしたら既に花粉が飛んでいるのかもしれない。やめてよ。杉の木たち、せめて温かくなってから花粉を飛ばしてよ。寒い上の花粉じゃ、春の知らせにはなりませんよ。
 お子様トランプとお坊ちゃまの安倍晋三。どちらも他者との違いを認める大人の知恵が足りないところが共通している。相手の話を聞かずに自分の言葉を重ねるところがそっくりである。権力に酩酊するところが瓜二つである。このふたりがいかなる日米同盟を展開していくのか、ボクは不安でたまらない。で、その不安な気持ちがそうさせるのかもしれないがホロコースト関係の書物や映画に接することが多くなっている。スピルバーグのシンドラーのリスト」やロマンポランスキー監督の「戦場のピアニスト」をはじめ、つい最近はアメリカ映画「優しい本泥棒」を観たばかり。ナチスの圧政下にあった人々の苦悩が再び現実のものとならないよう祈るばかりである。フレデリックフォーサイスの「オデッサファイル」を読了したのもつい最近のことである。中学生になったばかりの頃、「わが闘争」とか「ニュールンベルグ裁判」といったような映画が次々に公開され、その宣伝でホロコーストの凄惨な映像を見せられてから実は距離をおいていたのである。けれども今この時代、もう一度歴史を振り替えなければならないような、そんな気持ちにさせられているのである。
▲ 鼻水は山から春の宅急便
◇ バーチャル『奥の細道』コース  千住に到着、通過しました。
次は春日部。あと、50,536歩です。現在の歩数、33,464歩。
3周目を歩きはじめてます。

0131・火・
 昼の憩いといわれて何を心に浮かべるだろう。ボクが小さい頃は「憩い」という名の煙草があった。茶色のパッケージで、フィルターなんかついてない、両切りのシガレットで、父親によくその煙草を買いにいかされた。まだ小学生にもなっていない頃のことである。そしてあるとき、ボクはその帰り道、自動車事故に遭遇、骨折して長く入院することになるのだが、その話はまた今度。
 で、話しは「昼の憩い」に戻すことにする。ボクは正午になるとまずTBSラジオのニュースに傾聴する。報道姿勢が好みであるからだ。そして短いそのニュースが終わるとNHKラジオのニュースに回す。報道姿勢はともかくとして、NHKはひとつの指針となるからだ。以前は正午までがTBSラジオ、正午からはNHKラジオと民放と公共放送の両者をまるごとカバーできたのだが、昨年の秋からはTBSラジオの番組編成が変わってしまい、今はそういうルーティーンになっている。そしてNHKの全国ニュースがおわり、関東ローカルのニュースと天気予報が終わるといきなり懐かしい空気に包まれる。古色蒼然というと失礼になるが、小さい頃から耳に慣れた音楽、あの古関裕而さんのテーマミュージックが流れてくるのである。1952年11月17日から今日まで変わらず続いているNHKラジオのウルトラ長寿番組、よちよち歩きの幼少期から真空管ラジオで耳に慣らされた「昼の憩い」が始まるのである。若くて生意気だった頃は農業番組と鼻で笑って消してしまうか他に回していたのを今はありがたがって拝聴している。リスナーからの手紙やメールも農作業レポートというよりは、季節の便りという趣で全国津々浦々の風物を伝えてくれるのが気持ちがいい。この年齢になると人の心を素直に受け取ることができるようになるのである。その年齢にならないとわからないことが山ほどあるのだとわかるようになるのである。そして選曲がいい。バラエティーに富んでいてときどきはあっと驚く冗談音楽も流される。こっちから飛び込んでいかなければ生きている間に決して耳にしないような楽曲にも遭遇する。という訳でボクは日曜日を除く毎日、このルーティーンでNHKラジオに傾聴しているのである。ちなみに日曜日のこの時間は素人喉自慢を楽しむことにしている。思い切り頑張って若者向きに番組構成をしているNHKラジオだが、やっぱその本当の良さを理解しているのは人生経験を積んできた年配者なのだと思いますよ。
▲ 一月が過ぎればすぐに十二月

◆ 2月・如月・
0201・水・
 今日から2月である。如月である。そして恒例、日本全国の日の出と日の入りの時刻である。札幌の日の出は6時50分、日の入りは16時47分。仙台の日の出は6時42分、日の入りは16時59分。東京の日の出は6時41分、日の入りは17時8分。大阪の日の出は6時56分、日の入りは17時27分。福岡の日の出は7時15分、日の入りは17時50分。以上のような予定をお日様と地面君は相談の上に決めているのである。ときどきお月様も助言をしているらしいのである。
 ボクもいってるが、ラジオ君も花粉が飛んでいるかもしれないといっている。花粉症の人は既に気がついているのだ。そしてそれは自慢することでも何でもないのだ。そして悲観することでもないのである。というのは最近、いい薬が次々にリリースされているからだ。さあ、お医者にいこう。ただし専門医のところへね。コボちゃん情報によると、某クリニックではひとりのお医者が内科から整形から痔の手術までやらかしているらしい。何から何までやりますということは、何もできないということなのだ。
 本日のデイキャッチ、時事川柳の秀逸は、
▲ 包囲網壁より先にできるかも
 トランプさんがいる限り、川柳のネタは尽きないのです。当分の間、馬鹿の壁が役立ってくれるのです。
▲ 春がきた鼻水くしゃみ予報官

0202・木・
 温かいという訳でもないのだが、雨も降っていないので夕刻の散歩に出てみたら、住宅街の庭先では梅の花が咲いていた。俳句なら季語くらいには使えるだろうが、目の見えないボクにとっては春を喚起させるものでも何でもなく、現実はただ寒いだけなのである。コボちゃんが見上げながら、カラスが何かくわえて飛んでいくとシンプルに状況説明をしてくれる。下校途中の子どもたちの元気な声がボクらを追い越していく。会話を聞いているだけで誰にイニシアティブがあるのかがたちまち判明する。アルルは自分のテリトリーの知らない匂いのチェックに忙しい。取引先からの帰り道だろうか、エンジン音が交錯して排気ガスが鼻をつく。そんな時刻なのである。商店街ではラーメン屋の豚骨スープの香りがしてきて、いつか食べてみたいと思わせる。トマトとチーズのアンサンブルはおいしいイタリアンレストランのサイン。チェックをしておいて損はない。つんと酸っぱい匂いは寿司屋でもあるのだろうか。果物屋の店先では女将さんが常連客相手に大きな声を張り上げる。そして焼き鳥の炭の香り。そう。今夜も「とりたけ」さんの焼き鳥で一杯やりたいと思っていたのだ。
 帰宅して計測すると、散歩後の血圧は116だった。じっとしてると高い血圧も一生懸命歩いているうちに下がるものなのだ。メタボの皆さん、元気に散歩をいたしましょう。
▲ 黄昏や暮色を染める梅の花

0203・金・節分・
 どどど、どうしよう。腎臓のCTスキャンを受けなくてはならない。腹部エコー検査で腎臓に何か見つかったらしいのだ。それの再検査なのだ。造影剤を静脈注射して、精密に検査するのである。検査が終わったらすぐに透析して造影剤を体内から除去する。そんなリスクをかけて検査をして、そして悪性腫瘍でも見つかったら、どどど、どうしよう。と考えても仕方ない。どうせ透析をしなきゃならない腎臓なら、いくらでも切り取ってくださってかまいませんから。
 節分である。そしてスーパーにもコンビニにもずらり並んだ恵方巻き。お菓子屋には恵方ロール。コンビニの店員はこれでもかと並んだ恵方巻きのノルマに脅えているし、買い物の主婦たちは何時になったら半額セールが始まるのかと目と耳のセンサーの精度を最大限にしてスキャンする。でもその大量の恵方巻き、売れ残ったらどうなるんだ。めでたいはずの節分に恵方巻きで食品ロスに拍車をかけて、命を粗末にするのはやめてくださいな。
 トランプさん、米国車は日本では人気がないんです。売れないのは為替操作が理由じゃないんです。わかってるはずなんだけど、そんなに馬鹿のふりをされると説明する意欲が萎えてしまうんだよね。
 メルトダウンした核燃料は数十秒で人間を死亡させるだけの放射線を発しているとか。なんせ2時間でロボットも破壊される放射線量なのである。鉄人28号だって鉄腕アトムだってドラエモンだって、たちまちポンコツにされてしまう放射能なのである。廃炉なんて不可能に決まっている。国にも東電にも、それをできると言わせる根拠なんてあるはずがない。ここは謙虚にあきらめてチェルノブイリ方式に変換してはいかがだろう。鋼鉄やコンクリートの壁で強力な石棺を建築して、事故原発を地面に埋めて、あとは野となれ山となれ、福島原発事故パークにしてしまえばよいのだよ。安全さえ確保できれば観光の目玉になるかもよ。
▲ 叩かれてずらり並んだ恵方巻き

0204・土・立春・上弦・
 土用の午後はTBSラジオで久米宏さんの「ラジオなんですけど」の冒頭、独白エッセイ12分間を聴くことにしている。TBSラジオという世界に久米宏という人物が登場してからずっと注目してきた。ボクは根っからのTBSラジオファンなのである。ことに久米宏と小島一慶が大好きでパックインミュージック以来、今もお慕い申し上げているのである。さて、本日は藤村俊二さんのことについて語っておられた。そう。突然ヒョイといなくなることからおヒョイと呼ばれていた、あの藤村俊二さんが逝去されていたのだ。この世からヒョイといなくなってしまったのだ。25日のことである。昭和9年、1934年生まれの82歳。日劇ダンシングチーム出身、ドリフターズ、全員集合の振り付けでも有名であるが、ボクは「ゲバゲバ90分」などの自然でひょうひょうとした演技が大好きだった。
 経堂駅前の小田急ビルに暮らしていた頃のことである。地下レストラン街でランチをすることが多かったのだが、あるとき目の前のテーブルでひとり慎ましく食事をする男性がいて、それが藤村俊二さんだとわかったときの嬉しさはどう表現していいかわからない。目が合った瞬間、はにかむように微笑んで、
「この店、旨い物を出すんですよね」
と聞こえない声で語りかけられたような気がしたのを覚えている。國光苑という北京料理店で、今もここ以上においしい中華料理店をボクは知らない。そして藤村俊二さんもそれに近い評価をしておられたのだろう。それからしばらくして、今度は成城学園前のカレーショップ、インデイラを訪れたときのことである。席につこうとして店内を見渡したときである。他にお客はひとりだけ。それが藤村俊二さんだったのである。ボクの視線を感じると、
「あなたもおいしい店をよくご存じですね」
 そうつぶやいたような気がしたのはボクの勝手な妄想である。独立自尊な食べ歩きがご趣味と拝察したのだが、藤村さんはそれから南青山に素敵なワインバーをオープンされ、我々は食通が趣味の領域を超越してしまったことを知らされたのである。
 さて、失明してからというもの書籍や映画からも離れ、テレビにも縁のない盲人暮らしだったが、ここ最近はサピエ図書館のおかげで音声映画に親しむ毎日である。そして三谷幸喜の「ラジオの時間」で元擬音係の守衛という役割を藤村俊二さんが好演されていたことを知る。生放送のラジオドラマでトラブルが発生して急遽守衛室から召集された藤村俊二さんが掃除機でロケットの発射音を表現したり、ピスタチオの粒で機関銃の音を演出するのである。他の役者さんが演じていたのなら感動する場面でも何でもないのだが、藤村俊二さんだからこそボクはいたく感動してしまったのである。お元気にされているとばかり思っていたのだが、残念でならない。心からご冥福をお祈りする。大好きな役者さんたちが次々にこの世からあの世へ引っ越してしまい、この世界がどんどん寂しくなっていく。
▲ カレンダー今日から春は嘘でしょう

0205・日・
 日曜日はいつもコボちゃんとクラシッックを楽しんでいる。NHKラジオの「音楽の泉」である。今朝はベートーベンで、ずいぶん古い録音だなと聴いていたらパブロカザルスの演奏で1926年の収録。ということはSPじゃありませんか。それにしては鮮明な録音で、どんな技術を使ったのだろうか。世の中には貴重な音源があるものだ。
 あまり寒さを感じないので窓を開くと、細かい雨が声を殺して落ちていた。音もなくといいたいところだが、それだとボクが感じる訳がなく、嘘になってしまうので、こういう場合は盲人は表現に制限を受けるので苦労する。けれども、見えないからこそ許されていい虚構があるはずなんだよね。
▲ 霧雨に濡れて咲いてる梅の花
◇ バーチャル『奥の細道』コース  春日部に到着、通過しました。
次は室の八島。あと、128,544歩です。現在の歩数、95,456歩。
3周目を楽しく徘徊しています。



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