全盲のイラストレーター ◆エム ナマエ◆ の超個人的十七文字ブログです
ボクは中途失明した画家。週に三度の人工透析で生かされています。なのに、今でも 画家で作家。ボクは思います。人生、何があっても大丈夫。
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いつも日記をつけてます。失明したら頭脳がノート。
だから、記憶力のトレーニングのためにも、前日の出来事を振り返り、コツコツ日記をつけてます。



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2016年8月1日~7日
☆人工透析を導入したとき、東大のドクターはボクの余命を5年と宣告したけれど、ボクはそれから30年も生きています。お医者は神様ではありませんので、もしも余命を宣告されたら、どうかご自分の生きようとするエネルギーを、もっと信頼してあげてください。さて、この日誌は透析患者が病人ではなく、機械に腎臓の代わりをしてもらっているだけで、普段は一般の人と何ら変わらなく暮らしていることを知っていただくためのものでもあります。また、この日誌には本当のことも書かれていますが、ごくまれには嘘や冗談も書かれています。ただし、嘘は嘘らしく書かれてありますので、その判断のできないお子様たちは、どうか常識のある大人と一緒にご覧ください。また、難易度に関係なく、熟語や固有名詞などの漢字に振り仮名をしていることもありますが、これは視覚障碍者のための音声ガイドをサポートするためのもので、決して皆様がこの漢字を読めないと思っているわけではございませんので、その点はなにとぞご容赦ください。

0801・月・花火の日・

 恒例、日本各地の日の出と日の入りの時刻です。昼間の長さと暑さの関係は必ずしも一致しません。それは北半球という巨大な入れ物が熱し易くもなく、また冷め易くもないからです。では、札幌から。日の出は4時25分、日の入りは18時56分。仙台の日の出は4時39分、日の入りは18時46分。東京の日の出は4時49分、日の入りは18時45分。大阪の日の出は5時8分、日の入りは19時00分。福岡の日の出は5時31分、日の入りは19時18分、ということです。

 天災政治家かモンスターか。東京都民はとうとう小池百合子の厚化粧の中身を見抜けなかった。それにしても善戦した上杉隆さん、お見事。
 以前、細川の殿様と小泉ジュンちゃんコンビが都知事選で頑張っていたときに上杉さん、ジャーナリストとしておふたりに密着していたことがあった。もしかして上杉さん、その当時から立候補を 考えておられたのかもしれない。その頃、国際ジャーナリストの及川健二さんが企画した ニューヨーク在住のジャーナリスト、北丸雄二さんを囲む会があって、ごく少数の集まりであったにも関わらず、上杉隆さんも参加してくださって、ボクもご一緒することになった。上杉さん、意外や意外、サービス満点の人で、取材したばかりの都知事選における小泉ジュンちゃんの奮闘ぶりを本人そっくりの声音で再現して、会場を大いに盛り上げてくれたことがあった。もちろん上杉さん、小泉ジュンちゃんをコケにするつもりなんてない。原発全面廃止を主張する小泉ジュンちゃんに尊敬をこめて報告するのである。上杉さんは東電福島第一原発の事故以来、福島を拠点にジャーナリズム活動を継続してこられたのだ。それ以来、ボクはこの人物に注目していた。上杉さん、この前線に気を良くしてもらい、またの機会を狙っていただきたい。でも、次の機会が都知事選挙でなくてもいいような気はしている

▲ 飛べるかな 化粧落とした 渡り鳥

0802・火・

 あの血も凍る事件から1週間。障害者たちが枕を高くして眠れなくなってから1週間。この事件が与える今後の影響を懸念する。同調する愚か者が現れないことを心から祈っている。マスコミは何から何まで馬鹿がつくほど丁寧に報告するけれど、受け取る側は常に自らの中心に太い鉄骨製の冷静さと精神的背骨を通しておきたいものである。

 北軽井沢の朝は鳥の声で目覚める。世田谷の朝は馬鹿な犬の声で目覚める。近所に猛烈、馬鹿な犬がいるのだ。あきれるくらい馬鹿なのだ。この犬、通りかかるものなら人間であれ、犬であれ、自動車であれ、猛然と吠えかかる。今にも噛みつきそうに吠えかかる。動くものなら何でもいい。大人であれ、子どもであれ、吠えかかる。ポストマンであれ、宅配便であれ、吠えかかる。大型犬であれ、小型犬であれ、吠えかかる。要するに馬鹿なのである。欲求不満なのである。喧嘩したくてたまらないのである。だから朝からうるさくてたまらない。迷惑しているのである。けれども笑ってしまうのはこの犬、飼い主の奥さんそっくりに吠えかかり、噛みつくこと。たまたまこの奥さんがご亭主に噛みついている現場に遭遇したことがあるので、犬の噛みつき方が奥さんそっくりであることをボクはよく知っているのである。子どもを見れば飼い主、いや、親がわかるというが、犬を見ても親、いや、飼い主がわかる。人懐こい犬の飼い主は社交的だし、すぐに歯を見せる好戦的な犬の飼い主は人嫌いが多いような気がする。会話のなくなったご夫婦や、孤独に飽きた独身者でペットの飼育を考えておられる人がいたとしたら、犬は鏡になるからご用心。秘密主義を堅持したいなら、ペットは猫にした方がよい。

▲ 七日間 過ぎても震え 止まらない

◇ バーチャル東海道五十三次コース

関に到着、通過しました。次は坂下。あと11,201歩です。
現在の歩数、834,799歩。3周目挑戦中!

0803・水・新月・

 ものすごい音がして目覚める。気がつくと窓の外が滝になっている。これじゃ昼寝などしていられない。怖いほどの豪雨というけれど、最近はこういうのを夕立と呼ばなくなった。ゲリラ豪雨というのである。名称が変わるだけでイメージも変わる。夕立だったら風情があるが、ゲリラ豪雨じゃ嬉しくない。すっかり被害者になった気分にさせられてしまう。ネーミングは大切です。

 とうとう石破茂さんが内角を脱出するらしい。それにしてもこの内閣、一億総活躍大尽とか働き方改革大臣とか、わけのわからない大臣が次々に誕生している。アベちゃん、彼らに何をさせる気なのだろう。それってそもそも、厚労省の仕事ではないのか。以前、自民党政権が誤魔化しみたいに省庁統合して見かけには役所の仕事を小さくしたのに、安倍政権がせっかく整理整頓したつもりの卓上のパイを引っ掻き回してチャラにしてしまった。サラリーマン時代、同僚からワガママ人間というレッテルを貼られたことのあるアベちゃん、やっぱり噂は本当だったのだ。

▲ 温暖化 雨もゲリラに してしまう

0804・木・

 そらいろめがね。ちょっと素敵なラジオネーム。ふと耳に飛び込んで、いつまでも頭の中で飛んでいた。

「答えられないと撃つぞ!」
と学生にモデルガンの銃口を向けて威嚇し、キャンパス内で殺傷能力のあるエアマシンガンをぶっ放し、模造等を振り回す大学教授が首になったというのは当たり前のことであるが、農業用エアガンというのがあって、電動式で害獣や害鳥駆除を目的としてネット通販で購入が可能であるというのは当たり前のことだろうか。この電動式エアマシンガンで失明させられたラブラドールレトリバーを記憶しているが、ナントカに刃物で、万人に危険物を購入できるチャンスを与えるということは、つまりそういうことなのである。誰でもが常識人だという保証はない。ああ、コワ。

 2015年の中国映画「妻への家路」、ひどい映画だった。救いのない物語だった。国家や体制に反逆すると、こういう目に合うのだという脅迫映画、という感じがした。これまでに体験した中国映画はどれも面白かったのに、習近平体制はこんな映画しか作らせないのかもしれない。本当だとしたらコワい話である。
 吉川英治の宮本武蔵を夢中で読んでいる。戦前の小説でその昔、我が家の物置に全巻揃って並んでいるのを目撃して、理屈っぽい剣豪小説とばかり思って敬遠していたのだが、純粋な魂を描く青春小説だったのだ。もしかしたらあの重厚な徳川夢声(とくがわむせい)の朗読が悪影響したのかもしれない。思い込みや偏見、間違った先入観はあまりよい結果はもたらさない。ああ、もっと早く読んでおくべきだった。
 先日亡くなった大橋巨泉さんのご著書を読んでいる。肉体は滅びてもその言葉は生きている。精神は活動し続けている。これが文字の力である。そしてその文字の力を視覚障碍者に解放してくれたサピエ図書館に心から感謝している。

▲ ありがたく カレーライスで 汗をかき

◇ バーチャル東海道五十三次コース

坂下に到着、通過しました。次は土山。あと19,501歩です。
現在の歩数、846,099歩。3周目挑戦中!

0805・金・

 朝の5時過ぎから道路が混雑している。夏休み真っ盛りの週末である。お盆も近づく週末である。だから混雑するのは当たり前。おまけに貧乏人のボクまでが避暑に出かけていく。蒸し暑いと肌と紙がべたついて、おえかき作業がはかどらないと涼しい場所へと移動するのだ。贅沢にも移動するのだ。奥さんの運転で、犬も猫も連れて民族大移動、とは大袈裟で、せいぜい家族小移動と洒落こむのである。やれやれ。
 本日の東京は猛暑日になるらしい。けれども関越道を飛ばして3時間、軽井沢なら涼しいとばかり思っていたら、とんでもない。軽井沢にも夏がきていたのである。けれども、やっぱり風だけは涼しい。だから納得。ボクのような貧乏人も、アベノミクス大好きなお金持ちも、みんな軽井沢が好きなのである。
 軽井沢の町に入れば、いつものツルヤスーパー駐車場。広い売り場をたっぷり時間をかけてコボちゃんはお買いもの。その間、ボクは犬と猫との子守りをする。トラネコミミコは膝の上から開いた窓の外を眺めている。すると買い物客がクルマの中をのぞいて
「あら、ワンちゃんのお留守番。まぁ、猫ちゃんもいるのね」
とつぶやく。猫とのドライブを羨ましく思う人は少なくない。犬と猫は仲が悪い。猫はクルマに酔う。そんな固定観念を払拭できない人は意外に多いのだ。
 スタジオクラスター北軽井沢分室に到着する。コボちゃんが荷物の移動をしている間、熊除けと思ってラジオをつけたらサッカーをやっていた。相手はナイジェリア。あっという間に点を重ねられている。日本メディアの前評判ほど不確かなものはない。誰だ、大言壮語していたやつは。
 停電かと思ったらブレーカーが上がったまんま。落雷があったのだ。冷蔵庫の内部が温まっている。けれども冷凍庫は無事だった。となると、電気が止まってからそれほどの時間が経過してないのかもしれない。いずれにせよ、中の食べ物は匂いを確かめてから口に入れることにしよう。
 可哀想なここの蜘蛛たち。ティッシュでつままれてポイポイと窓の外に捨てられている。せっかく屋内に蜘蛛の巣をせっせと建築したのに、これから山の中で蜘蛛の巣設営をしなくてはならない。でもコボちゃんは決して殺したりはしないので、殺虫剤とかスリッパとかで殺戮されるゴキブリに生まれなくてよかったね、蜘蛛さんたち。

 着いて早速下絵の練習をしている。セロ弾き蟋蟀の練習をしている。月刊ラジオ深夜便「しじまのうた」の今月の主人公は蟋蟀なのである。糸車を回している蟋蟀なのである。けれどもボクは糸車の構造がよくわからない。そこでカザルスみたいなセロ弾き名人の蟋蟀の出演を思いついたのだ。けれどもこの絵、あまり簡単ではない。セロ弾き蟋蟀の形がボクの手に刷り込まれるまで、何度も何度も描いて納得するまで練習するのである。でなかったら全盲のボクが絵なんか描けるはずがないのである。

▲ 都会から 暑さ連れての 軽井沢

0806・土・広島平和記念日・

 目覚めてセロ弾き蟋蟀の絵を描く。蟋蟀は落ち葉の色と形のセロを弾いていることにする。月刊ラジオ深夜便「しじまのうた」のために浮かんだ絵だったが、あまりに気に入ったので来年度カレンダーの11月にも採用、掲載することにした。梟を角に乗せたヤギ博士と同様、ボクのキャラクターに仲間入りさせることにする。

 土曜日である。いつものNHKラジオだったらこの朝は「ラジオ文芸館」なのだが、今朝は広島から平和式典の中継である。リオ五輪の開会式も始まっているはずなのだが、さすがはNHK。ここはやっぱり広島なのである。

 そとに出ると、周囲はイノシシの掘った跡だらけ。腐葉土なのでミミズが豊富に存在するのだ。地球のミルクと呼ばれているミミズがいるのだ。それはイノシシにとっても御馳走なのである。
 昼になるとものすごい暑さ。アルルはエアコンを入れてくれと死にそうにあえいでいる。けどね、このスタジオクラスター北軽井沢分室には冷房の設備なんかないんだよ。こんなに暑くなることなんて滅多にないんだよ。そう説得するんだけど、アルルは納得しない。世田谷ならば、あえぎさえすればエアコンの涼しい風が流れてくるはずなのである。

 午後から透析ということで熱いシャワーを浴びてくる。二階へ上がってきてラジオをつけると激しいサンバのリズム。リオ五輪の開会式の録音である。いや、もしかしたらライブかもしれないぞ。初めからほとんど興味がないし、普段のリズムが壊されるからオリンピック中継はどちらかといえば嫌いなのだが、どうもこのリズムを耳にしてしまうと思わず体が動いてしまう。ブラジル市民の熱狂に染まってしまう。1964年の東京五輪の記憶が蘇ってしまう。澄みきった青空に航空自衛隊ブルーインパルスの描き出した巨大な五輪を思い出してしまう。亜細亜最初の五輪であった。そして2016年、リオ五輪は南米最初の五輪である。瞬間、ブラジル市民の狂喜乱舞に心臓をひとつかみされたような気分になった。やばいな。もしかしてオリンピック風邪に感染したかもしれないぞ。

▲ 裏側で サンバのリズム リオ五輪

0807・日・立秋・

 立秋である。そして高原の風は乾いていて気持ちがいい。窓を全開にしてひとりきり、広いスタジオで絵を描いている。最近、キンさんは現れない。このスタジオに住み着いている友人の霊魂である。ここには彼の魂が心残りにしているはずの彼の分身ともいえる作品群が存在しているのだ。でも、現れなくなったということは彼の魂が完全にこの世を離れた、ということかもしれない。ボクがひとりきりで仕事をしているときなど、ときどき背後からのぞいているのを感じることがあったのだが、ボクは彼の存在が嫌でなかったので、ちょっと寂しいような気もしている。恐怖は自分の中から発生する。会いたいという気持ちがあれば、実体でも霊魂でも怖がる理由はない。霊魂が悪さをするというのは、それをされる理由を抱える人間側の妄想であるのだ。
 それにしても散歩が長い。コボちゃんとアルルは出かけたきり。きっと今頃プリンスランドで濃厚ソフトクリームを人間と犬同士、シェアしているのだろう。それとも別荘友だちとのおしゃべりに忙しいのかもしれない。とにかくここはドローイングに集中できてありがたいと思い、このひとりきりの時間を無駄にしないよう心がけるのだ。
 と思っていたら遠くからカウベルの音が近づいてくる。すると今まで熟睡していたトラネコミミコがチリリンと鈴を鳴らして目を覚ます。階段の上り口まで走っていって出迎えの準備をする。ドアの開く音がしてコボちゃんとアルルのお帰り。今日もヒグラシが鳴いている。もうそんな時間になっていたのだ。そして本日の土産話はリスの目撃談。果たしてどんなリスだったのだろう。

 オリンピック中継では重量上げをやっている。ついつい力が入ってしまう。関係ないはずなのに始まるとメダルの数が気になり出す。オリンピックとは不思議なもの。ついつい自分の中のナショナリズムが元気になってくる。困ったものである。

▲ 金銀銅 こだわるわけじゃ ないけれど





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