全盲のイラストレーター ◆エム ナマエ◆ の超個人的十七文字ブログです
ボクは中途失明した画家。週に三度の人工透析で生かされています。なのに、今でも 画家で作家。ボクは思います。人生、何があっても大丈夫。
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いつも日記をつけてます。失明したら頭脳がノート。
だから、記憶力のトレーニングのためにも、前日の出来事を振り返り、コツコツ日記をつけてます。



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2015年7月20日~26日
☆人工透析を導入したとき、東大のドクターはボクの余命を5年と宣告したけれど、ボクはそれから29年も生きています。お医者は神様ではありませんので、もしも余命を宣告されたら、どうかご自分の生きようとするエネルギーを、もっと信頼してあげてください。さて、この日誌は透析患者が病人ではなく、機械に腎臓の代わりをしてもらっているだけで、普段は一般の人と何ら変わらなく暮らしていることを知っていただくためのものでもあります。また、この日誌には本当のことも書かれていますが、ごくまれには嘘や冗談も書かれています。ただし、嘘は嘘らしく書かれてありますので、その判断のできないお子様たちは、どうか常識のある大人と一緒にご覧ください。また、難易度に関係なく、熟語や固有名詞などの漢字に振り仮名をしていることもありますが、これは視覚障碍者のための音声出力をサポートするためのもので、決して皆様がこの漢字を読めないと思っているわけではございませんので、その点はなにとぞご容赦ください。

0720・月・海の日・土曜の入り・
 海の日ということでアベちゃんが演説してる。今までは海から守られる我が国であったが、これからは海を守る我が国でありたい。そんな勝手な寝言をいっている。そんなに海を守りたいならあなたひとりでやってくれ。勇ましいことをいうのは命も金も要らないが、命や金を支払うのは国民。けれどもボクらには憲法がある。それをあなたは思い出させてくれたのだ。もしかしたら、これも功績といえるのかもね。
 暑い。それでも彩色作業ができるのはここが北軽井沢だからである。東京の、あのせまい我が家であれば文句のひとつも口を突いて出るのかもしれない。だから夏は高原に限るのである。と、こんな贅沢をいえるのも別荘を使わせてくれる友だちのいるおかげなのである。
 お隣から電動草刈り機の音が聞こえてくる。そうなのだ。いよいよ別荘地の夏も真っ盛り。ほったらかしにしていた別荘にとりあえずの命を吹き込むのだ。
 今日もアルルの川遊びにコボちゃんが付き合っている。流れに顔をつけては鼻の穴からブクブク、川底から小石を拾ってくる。ボール遊びはすぐに疲れてしまうけど、水遊びには疲れ知らず。水冷効果が体温の上昇を防いでくれるからだろう。そうして遊んで、ヒグラシの声の中、カウベルを響かせて林の道を戻ってくる。タオルで拭かれる度にまたカウベルが鳴る。こうしてアルルの高原の一日が暮れていくのである。

▲ 海の日を 勇ましい日に したくない

0721・火・
 別荘地の湖で、ついと潜っては5メートル離れた水面に姿を現す。そんなカルガモの姿を眺めていたら、背後からドタバタと何かが走り寄ってくる。それは柴犬ほどの子カモシカ。何かに追われていたのかもしれないが、あまりの勢いにアルルが目を真ん丸にして凝視していた。子カモシカは道路に突き当たるとUターン。林の中へ消えていったという。これはアルルとコボちゃんの朝の散歩の土産話です。
 連休が終わって毎日のプログラムが復活したNHKラジオでは恒例の夏休み子ども科学電話相談が始まった。夏の高校野球が始まるまでは、これが夏の朝のお楽しみ。そうなんです。結構いい勉強になるのです。あのね、大人ってね、知らないことも知っているつもりになっているもんなんです。
 北軽井沢から中軽井沢へ向かっている。軽井沢のFMスタジオにおおたか静流(しずる)さんがいらしてるはずなのだ。けれども出発が遅くなり、会ってお話しする時間がなくなってしまって、残念無念。見上げると雲ひとつない青空。いつもは雲の中の浅間の大将も、そのてっぺんを見せている。そしてうっすらと煙を上げている。火山観測では最も歴史のある浅間山。どうか人間たちとうまくやっていってください。

▲ 夏の山 ひねもす煙 たなびかせ

0722・水・
 聞けばアベちゃん、テレビに出まくっているという。ここ何年もテレビとは無縁の暮らしをしているので本当のことは知らないけれど、どうやらこれは本当かもしれない。というのもアベちゃん、安保法案を無理矢理に衆議院を通過させ、そのお祓いとして新国立競技場プランをゼロベースに引き戻したりしているからだ。つまり、焦っているらしいのだ。自信過剰で鈍感なアベちゃんも、この急激な支持率ダウンに危機感を覚えていても不思議ではない。それにしてもアベちゃん、こらしめてやるはずのメディアを、こんなときにだけ利用しようとは、少しばかり図々しいのではありませんか。そしてねアベちゃん、テレビはマルチ化して、地上波の番組にいくら顔を出しても、どれだけ見てもらえるかは保証の限りではないのです。人気が落ちたらテレビに出ればいい。そんな安易で時代錯誤の了見では先行きが危ういかもしれませんね。見てらっしゃい、アベちゃん。もうすぐあなたはみんなにこらしめられるのです。
 森元首相、説明とこじつけを混同してる。アベちゃんも説明すれば違憲が合憲に変身すると勘違いしている。こういうのを牽強付会(けんきょうふかい)というらしい。道理に合わないことを自分に都合のよいように無理矢理にこじつけるのだ。最近の自民党、この傾向がますます強くなりつつある。けどね、そのおかげで国民の憲法や立憲制度に対する正しい理解が深まって、これは未来の日本にとってはよい結果をもたらすかもしれないのだ。そりゃそうでしょう。こんな連中に国を任せてはおられない。そう思うのは、とっても普通の反応なのです。
 京王線下高井戸駅前で世田谷区の労働組合が違憲反対、戦争法案反対の署名活動をしていたので、公務員がそんなことしていいのかとコボちゃんが尋ねたら、
「公務員だからこそ、憲法を守る義務があるのです」
と至極まともなことをいっていたので、コボちゃんは思わず署名したといってました。さすが保坂さんの世田谷区です。投票してよかったな。

▲ 蝉も出て 違憲違憲と 鳴いている

0723・木・大暑・
 目覚めたら窓から湿っぽい空気が吹き込んでくる。雨だ。それも強い雨だ。気温が高いわけではないのに寝苦しかったのはこの湿度のせいだったのだ。本日は大暑。暑さを覚悟していたのに、どうやら湿気との闘いになりそうだ。
 しっけ、でなくって、しつけの話。思うに憲法というものは「躾」のようなもの。子どもに教えるのに理屈はいらず、ダメなものはダメ、いけないことはいけないと教えこむ。理由のあるなしでもなく、屁理屈でもない。まして説明すれば見逃してもらえるものでもない。基本的人権、表現の自由、法の下での平等、戦争放棄。憲法は権力に対してそうした約束事を守らせる「躾」のようなものなのである。
 夏休みになったら大人も聴こう、NHKラジオの夏休み子ども科学電話相談。今朝も耳を傾けていたら、この大阪弁のおもろいオッサン、もしかしたら先日までのカルチャーラジオの植物学講師、田中おさむ先生ではありませんか。こんな場面で再開できるとは、なんたる幸運、ラッキーカムカム。嬉しくなって思わず拍手をしてしまったではありませんか。やっぱり注目される人はされるんです。万歳。
 遊歩道で蝉がないている。ジイジイと夏のゼンマイを巻いている。これが着く着く法師の鳴き声に代わると子どもたちのお尻が落ち着かなくなり、まだ目鼻のついていない夏休みの宿題に焦りを感じるのだ。こうして大人になった今でもあの声を聞くとどこか焦燥感を覚えるのも、そうした夏休みの宿題の後遺症なのだろう。

▲ 水分が みな汗になる 大暑かな

0724・金・土用の丑・
 東京の日の出は4時42分、日の入りは18時52分。日の出は遅くなり、日の入りは早くなる。なのに気温はますます上昇。つまり北半球は確実に熱を蓄積しつつあるのだ。
 鶴見俊介氏の訃報が届く。93歳。合掌。
 着る蚊帳というものが開発された。ネッツメン、というらしい。蚊は防げるかもしれないが汗疹(あせも)ができそう。蚊取り線香の煙の方が情緒があっていいような気がするのだが。薬屋さんもいろいろと考えますよね。
 ネオ東京オリンピックまで本日であと5年ジャスト。本当かよ。こんな暑い中でオリンピックなんかやれるのかよ、アベちゃん。テロ対策云々とかいってるけど、その前に観客もアスリートも熱中症でバタバタと倒れるんじゃなかろうか。1964年の東京オリンピックみたいに10月10日の体育の日に開会式とした方がいいと思うんだけどな。
 高校生の頃に一度読み、失明してからはCDブックで一度読み、そして本日、夏目漱石の『心』の再再読を終えた。この切っ掛けは姜尚中(かんさんじゅん)さんのNHKラジオ第2、文化講演会。それを聞いて自らの読み足りなさを痛感して再再読を決心したのだが、『心』は『草枕』や『三四郎』や『坊ちゃん』のように再読しても愉快な作品とはいえない。今の率直な読後感は、この小説の語り手である学生の憧れの対象であった先生という人物は、もしかしたらその結末で死んではいないかもしれない、という不埒なもの。流れの中で意味を考え、風景を想像し、作品全体のイメージをつかむならば、この先生が自らの死を選ばなければ作品は成立しないわけで、文豪夏目漱石がそんな乱暴な仕掛けをするわけはないと高をくくっているところが落とし穴。先生の手紙が終わるところで作品も完結するわけで、この手紙を受け取った学生が先生の死を確認した場面は描かれてはいない。先生が死んではいなかったとなると、ドラマはいかに進行していくのか興味がわいてくる。「それから」が『三四郎』の続編であると漏れ聞いたことがあるがもしかして『心』にも続編があるのではないか。なんてつまらないことを想像するボクはなんて性悪な読者であることか。とまあ、こんな読後感を抱く不真面目な読者はボクしかいないだろうな。夏目漱石先生、ごめんなさい。
 いきなりの落雷、大落雷。まるでB29の集中爆撃である。「おえかき」をしていたボクの膝元にアルルが駆け寄ってくる。いつもだったら雷なんかに動揺しないネコのミミまで膝に前足をかけて抱いてくれと要求する。それほどの落雷なのだ。降水量49ミリ。停電続出。これが世田谷区の受けた被害。ボクも直ちにパソコンの電源とインターネットとの接続を遮断する。ラジオの雑音と雷鳴がほぼ同時であることから、落雷は100メートルと離れてはいないのだ。避雷針ならまだしも、電信柱の変圧器にでも落雷すれば、周辺の電気器具が被害を受けないはずがない。と、建物が振動するほどの落雷に、
「大丈夫だよ」
とアルルを励ましている手前、ビクついているわけにもいかない。ただひたすら、人間と犬と猫が一塊に固まって、雷雲の通り過ぎるのを耐え忍んでいたのである。

▲ 落雷に 猫まで膝に 飛び上がる

0725・土・
 活字中毒の順子姫が到来。ボクのパソコンを披露してサピエ図書館の仕組みを見ていただく。順子姫、心からうらやましそう。そうなのです。我が家に図書館があるのですから。
 強いとされているあの横綱だがボクはその取り口が気に入らない。相手の顔面を張りつけておいてまわしを取る。失礼な話である。「張り差し」は横綱だから許される手口。本人はそう自覚しているのかもしれないが、もしも平幕力士が横綱に対してこれをやったらどうなのだろう。ぜひとも大砂嵐あたりが横綱にこれをやってもらいたいと思う。あの横綱の決まり手についての考察は詳しい資料がないので証明はできないが、印象として「肩透かし」などの透かし技ばかりが記憶に残っていて、「押し出し」など、横綱らしい堂々たる決まり手が印象に残らないのはボクの偏見なのだろうか。どうにもこの強いとされている横綱の横暴な麺ばかりが気になって、勝てばよいのだという相撲哲学が平成の角界を席巻しないことを祈るばかりである。早く出てこい、美学の横綱。
 食事をしながら夏目漱石の『虞美人草』の音訳をを聴いていた。作品タイトルからの印象で、食事に適する書物であると判断したからだ。ところが登場人物が比叡山に登る場面で、やたら「反吐」(へど)という単語が飛び出す。なんだよ、漱石先生。『草枕』では「屁」(へ)を連発し、『虞美人草』では「反吐」の連発かよ。久米宏は
「自虐は知性の証」
といっていたが、漱石先生は
「スカトロは知性の証」
とでもお考えになっているのだろうか。ま、我慢して食事を続けようと気持ちを改めるのだが、食べ物が食道を通過して胃袋におさまる頃に再び「反吐」という単語が飛び出してくる。ボクのような想像力豊かな人種は、たちまちリアルな情景が目前に浮かび、その匂いまで再現してしまう。そこから派生するあれこれの場面や人間ドラマが現れて、もう食物を咀嚼するどころではなくなり、書物の咀嚼もままならない。このままいつまで我慢すればよいのかとうんざりしていたら、食事が終わったタイミングで「反吐」という単語も品切れになったらしい。ボクは漱石先生に嫌われているのかもしれない。時代を隔てての一方的な愛は通じない。そう思うと悲しくなってしまった。
 NHKラジオ第2、今週の「朗読の時間」は林芙美子の短編集。彼女の作品に触れれば触れるほど戦争に対する憎悪が増してくる。戦争を起こす側は何も失わずに肥える一方で、戦争を起こされる側は命を失い、財産を失い、家族を失う。戦争に負けて国土は焦土となった頃、大陸のどこかで陸軍大将と肩を組んで戦争の片棒をかついだやからが、どんなからくりかは知らないがA級戦犯を免れて反共の旗手に引き抜かれ、いつの間にやら総理大臣の椅子に座る。そして気がつけば、その孫もいつの間にやら総理大臣の椅子に座っている。だったら鼻息が荒いのも国民をなめてかかるのも当たり前。人と人とを結ぶ糸なら歌にもなるが、人と国とを操る蜘蛛の糸は知らないうちに人間も運命もがんじがらめにしてしまう。平和憲法と民主主義の世の中で、二度と悪夢の再来を許してはならないのだと改めて思うのだ。

▲ 散歩道 ラジオ体操 夏休み

0726・日・
 九州ではまだ梅雨も明けず、台風12号が暴れている。けれども東京では朝から猛烈な勢いで蝉が鳴いている。今年初めての蝉時雨、という印象である。猛暑日になるなるといわれておののいていると、これまでは寸止めで真夏日にとどまっていたけれど、今朝の予想では今日こそ猛暑日になるという。となると、この蝉しぐれは猛暑日の前祝、ということなのか。あああ。今日もまた冷房のお世話になるのだ。
 で、結局のところ、本日の東京の最高気温は都心で35.8度、練馬で37度。やっぱり猛暑日となりました。
 お昼前、ラジオをつけたら住宅街に小型飛行機が墜落したと報じている。調布飛行場から500メートル付近ということである。黒煙が立ち上り、航空機にも住宅にも被害者がいるという。事故は発生したばかり。消防活動も救助活動も現在進行中。NHKでは世田谷のカメラで現場が確認できると伝えているので遠い場所ではない。そればかりでなく、この環八と環七に囲まれたエリアでは始終低空で交通監視のヘリコプターが飛び回っていて、いつ頭上に墜落するかとビクビクしているので、この墜落事故が他人事とは思えない。みんなが平和に暮らしたいと願っている。けれども事故は文字通り、空から突然降ってくるのだからたまらない。沖縄普天間もそうだけど、住宅街の飛行場はいつでもどこでも危険に満ちている。それに加えてヘリコプターもドローンも飛び回る。鳥の胃袋にガソリンは搭載されてないけれど、人間の作り物の腹には燃料がいっぱい。どうか落ち方に工夫していただきたいものである。
 敗けたと思っていた早稲田実業だが、FMNHKに回したら、奇跡の大逆転。こいつは本物の奇跡です。この夏の甲子園、何かが起きるに違いない。

▲ ベランダに 夏の陽炎 室外機




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