全盲のイラストレーター ◆エム ナマエ◆ の超個人的十七文字ブログです
ボクは中途失明した画家。週に三度の人工透析で生かされています。なのに、今でも 画家で作家。ボクは思います。人生、何があっても大丈夫。
プロフィール

emunamae

Author:emunamae
いつも日記をつけてます。失明したら頭脳がノート。
だから、記憶力のトレーニングのためにも、前日の出来事を振り返り、コツコツ日記をつけてます。



リンク

このブログをリンクに追加する



カテゴリ



最新記事



検索フォーム



月別アーカイブ



RSSリンクの表示



QRコード

QRコード



最新トラックバック



2015年3月16日~22日
☆人工透析を導入したとき、東大のドクターはボクの余命を5年と宣告したけれど、ボクはそれから29年も生きています。お医者は神様ではありませんので、もしも余命を宣告されたら、どうかご自分の生きようとするエネルギーを、もっと信頼してあげてください。さて、この日誌は透析患者が病人ではなく、機械に腎臓の代わりをしてもらっているだけで、普段は一般の人と何ら変わらなく暮らしていることを知っていただくためのものでもあります。また、この日誌には本当のことも書かれていますが、ごくまれには嘘や冗談も書かれています。ただし、嘘は嘘らしく書かれてありますので、その判断のできないお子様たちは、どうか常識のある大人と一緒にご覧ください。また、難易度に関係なく、熟語や固有名詞などの漢字に振り仮名をしてありますが、これは視覚障碍者のための音声出力をサポートするためのもので、決して皆様がこの漢字を読めないと思っているわけではございませんので、その点はなにとぞご容赦ください。

0316・月・
 本日の東京、日の出は5時51分、日の入りが17時49分。日の出は早くもなく、遅くもなく、日の入りも早くもなく、遅くもない。つまり、三月の春は中途半端なのである。
 「おはよう一直線」のラッキー占いは最高レベルということで喜んでいたら、某大手会社のSさんから?0万円の請求書を送ってくれとのメールが届く。千葉ポートタワーのエムナマエコーナーについてのボーナスである。こいつはラッキー、占いが的中したのだ。そうなのだ。占いをあなどってはならないのだ。
 終息したはずのエボラだが、日本で感染の疑いのある外国人が発見された。昼までにウィルスの有無がわかるとのこと。こいつはドキドキである。(後日の話になるが、結局のところエボラ感染の疑いは晴れ、ボクらは安心することになるのである。)
 エボラよりも恐怖の核兵器。そいつを本気で使おうとしていた馬鹿がいた。ロシアのプーチンである。このプーチン、ラスプーチンと親戚かどうかは知らないけれど、つまらん権力は発揮してもらいたくない。ま、本当は頭のいい人だと思うので、おそらくはブラフでしょう。
▲ 愛妻が 新玉葱で 泣いている

◇ バーチャル『四国八十八カ所』コース 4番、大日寺に到着、通過しました。
次は5番、地蔵寺。あと2,103歩です。現在の歩数、22,097歩。2周目挑戦中!

0317・火・
 午後2時、壇蜜さんのポスターが掲示されてる新幹線のグリーン車から熊本駅へ降り立つ。温かい。猛烈に温かい。聞けば夏日だという。いくら太陽の土地、熊本にしたってこいつは今年最初の夏日だろう。もちろんボクにとっても今年最初の夏日。バーバリのトレンチコートなんか連れてこなくてよかったと心から思う。
 今回の熊本訪問は、いつものように展覧会でもライブでもなく、NHKのお仕事なのである。今回のエスコートはコボちゃんでなく、前回、つまり一昨年の熊本訪問と同じく順子姫。別名ネコママ順子。ご存じエム ナマエの公式第二夫人である。いつもお世話になっている貴重なるボランティアスタッフなのである。実はコボちゃん、航空中耳炎で飛行機に乗れない体質になってしまったのである。
 夕食は馬肉なら何でも揃うという熊本の有名店「菅野屋」(すがのや)。吉村礼子ディレクター、渡辺カメラマン、北野録音マンのNHKハートネットTVロケ班と明日の打ち合わせをしながらテーブルを囲む。タテガミとかレバーとか、お馬さんを刺身で食酢。不思議なんだけど、牛のレバサシはアウトローで、馬のレバサシはOKであるらしい。ここんところが日本の法律の不可解なところ。つまり法律なんてお役人の気まぐれ。新しいお仕事が欲しいときの方便なのである。そして馬のレバサシは美味。牛のレバサシを食べなくなってから久しいので、ことさらに美味であったのだ。
 皆さん、ニューコンビーフって知ってますか。これって実は馬の肉。牛のと比べてもまるで遜色のない味。焼肉の場合もこれと同じで馬も焼いて食べれば立派な焼肉。いろんな部位を試してみたけど、どれもおいしかった。牛と馬、焼肉の東西横綱です。牛がうまかったらうれしいやんけ。馬を焼いてもステーキというがごとし。うっしっし。
 さて、栄養補給は120パーセント。食後は喫茶店でエスプレッソ。こいつが濃厚エスプレッソ。熊本という土地は太陽に恵まれているせいか、すべてが濃厚であるような気がする。だからというわけではないが、明日はガンバルぞ。
▲ 広軌道 春の列島 一直線

◇ バーチャル『四国八十八カ所』コース  5番、地蔵寺に到着、通過しました。
次は6番、安楽寺。あと10,068歩です。現在の歩数、24,332歩。2周目挑戦中!

0318・水・
 激しく雨が降っている。そして今、ボクがたたずんでいるのは熊本県熊本市東区の熊本かがやきの森支援学校の庭。吉村礼子ディレクターからOKが出ると傘をさしてくれている順子姫と学校の玄関に向けて歩き出す。これからカメラはノンストップ。「やらせ」の介入する隙間なんて一切存在しないのだ。
 玄関で迎えてくださったのは畠村利栄子先生。「たんぽぽ」の詩を書いてくれた荒木明日香(あらきあすか)さんの担任の先生である。
 明日香さんの部屋に案内される。彼女はベッドに座っていた。ここが彼女の世界なのである。彼女はここから世界のすべてを見つめているのである。そしてその目は正しく、そして優しい。でなければ、あのような美しくも洗練された詩は書けないのである。
 初めて言葉を交わしたとき、ボクは彼女を可愛いと思った。そして素直な魂を感じた。この清らかな魂は無償の愛と承認がなければ育まれないもの。彼女の前でボクはちっぽけな自分を感じていた。
 彼女はボクのために「たんぽぽ」の詩を朗読してくれた。読み終わったとき、ボクの胸は熱いものに満たされていた。これまで、これほどに的確な朗読を拝聴したことがあっただろうか。言葉、リズム、発声、間(ま)。すべてが完璧だった。ボクを泣かせるに充分だった。彼女は完璧な存在だったのだ。
 肢体不自由で知的障害があるとされる明日香さんであるが、ボクにはそれがまるで感じられない。彼女と握手をしたとき、幼い時に受けた重度の火傷で手指の一部分が失われていることは感じられたが、もしも彼女に不足しているものがあるならば、それだけなのである。
 カメラが回っている前で、ボクと明日香さんはお互いの絵姿をかきっこする。彼女は実に素早くサインペンを動かし、ボクを描き、彩色していく。手指が失われているなんて嘘みたいである。明日香さん、詩も素敵だけれど、絵も天災みたいだ。そして明日香さんは彼女の描いた絵をボクにプレゼントしてくれたのである。
 撮影が無事終了し、ボクと順子姫は再び庭に立っていた。雨は上がっている。そして木立の中で鶯が鳴いている。ボクにとっては初鳴き、初耳の鶯である。そしてボクは言葉にならない幸福感に満たされていた。そしてまた明日香さんに会いたいと思っていた。

 放送は4月22日の水曜日、午後8時からの30分間。
 NHKEテレの全国放送。
 ハートネットTVのハート展特集でタイトルは「たんぽぽ」ということである。
 再放送は29日の水曜日、午後1時5分から30分間。
 ハートネットTVのHPは
 http://www.nhk.or.jp/heart-net/tv/
 です。

 ランチは熊本で現在人気沸騰中の黒亭(こくてい)ラーメン。大変な行列なので、NHKスタッフの皆さんがボクの代わりに並んでくださった。そう。まだ雨が降っていたのである。
「くくく、こいつは旨い。癖になりそうだ」
 バリカタの麺をたぐりながらボクがうなる。濃厚な豚骨スープの中に隠されている秘密の味は何だろう。ボクはそれにクルミのようなピーナッツのような、とてもナッティーなものを感じたのである。これ、東京でも受けそうである。熊本にいったら黒亭ラーメン。お勧めいたします。
 というわけで、NHKスタッフの皆様のおかげで、とても充実した熊本ロケなのであった。
 飛行機を待っている時間、空港の喫茶店でエスプレッソを喫する。熊本はラーメンも濃厚だが、コーヒーも濃厚なのだと、またまた思わされてしまう。今回の熊本訪問で、ボクはますます熊本と熊本ラーメンにはまっている。そして順子姫、今回も本当にありがとうございました。
▲ その声は あの鶯と 重なって

0319・木・
 隣町の犬の喧嘩に自分のボスが参加しているからといって、尻尾を振ってノコノコ出かけていったアベ犬って、どんな種類なんだろう。やっぱ、キャンキャンうるさい小型犬かな。けれどもトイプードルではお洒落で似合わないし、パピヨンじゃ可憐過ぎるし、ミニチュアダックスじゃソーセージみたいだし、といって大型犬とはとても思えないし、さぁ、どうだろ。うん。キツネだよ。あれはキツネだよ。アメリカという王様に媚を売ってるケチなキツネだよ。キャンキャン、ケンケン、コンコンとうるさいあのしゃべり、こずるい詐欺師のキツネだよ。この国のまともな皆さん、この意見に賛成していただけますよね。
 荒木明日香さんの卒業式はいつなのだろう。この春、高校卒病の明日香さん。熊本では桜はまだだろうか。けれども、おめでとう。こころからお祝い申し上げます。
 昨日羽田に戻ったばかりで、やっぱり疲れてました。テレビのお仕事は短時間集中だから、勤務時間の割には疲れるのです。けれどもゆっくりはしてられない。昨日の透析を本日午後に変更してあるから、昼から出かけて透析なのだ。でも、夜はいつもより早く家に戻れるので、コボちゃんとゆっくりワインでも傾けるかな。
▲ 入学を 待ってやりたい 桜です

0320・金・
 本日は上野動物園開演記念日である。幼い頃から数限りなく訪れた場所。そして「かわいそうなゾウ」で知られるように、戦中の悲しい記憶を秘めた場所でもある。個人にとっても歴史にとっても数多い思い出を提供した場所。ある時期、ボクのイラストレーションが入場券のデザインになったこともある。いつまでもこの動物園が平和のシンボルであってもらいたいと祈る。
 朝、桂米朝師匠の訃報が届く。89歳。生きていればの話であるが、自分の父親と同じ年齢だったのだ。人間国宝としても知られるが、文化勲章をもらった最初の芸人でもあった。どちらかというとボクはご本人よりもお弟子さんたちの芸が好き。今も毎晩のように有線放送の落語チャンネルで楽しませてもらっている。たくさんの素敵な落語家を育ててくださってありがとうございました。心からご冥福をお祈りいたします。
 地下鉄サリンから20年。あの朝のことは昨日のことのように覚えている。あのあとしばらく、地下道が息苦しかった。地下街にいきたくなかった。地下鉄に乗るのがこわかった。山手線にも総武線にも中央線にも乗るのがこわかった。被害を受けなかったボクでさえそうなのだから、当事者の方々が被った心の傷、PTSD(心的外傷後ストレス症候群)がいかばかりかと思うと、事件の重大性がこの20年後にも改めてひしひしと迫ってくるのだ。
 タレント議員が「八紘一宇」を国会で持ち出したらしい。そのおかげで「八紘一宇」という言葉が話題になっている。この言葉、ボクにとってもリアリティーを感じない言葉。辞書を調べなければ意味もよくわからない。けれども、過去の日本を海外侵略に導いた標語となった、過去の世代にとっては微妙なキーワード。世界の果てまでをひとつの屋根の下にする。理想といえばいえなくもないが、こちらにとって理想であっても、あちらにとっては迷惑千万。ボクら団塊の世代はかつて「戦争を知らない子どもたち」と呼ばれていた。けれども今の若者は「戦争があったことを知らない子どもたち」。もしくは「戦争が何だか知らない子どもたち」。ボクらは戦争を知らないことをプライドとして生きていた。けれども知らなければ防ぐこともできない。そして今、知らないこと、無関心なことが新しい危険を生み出そうとしている。無知がテーブルに上げた「八紘一宇」だが、考える材料としてぜひ「まな板」で料理してみたい。
▲ ラジオから テロル流れる 春の朝

0321・土・春分・彼岸中日・
 いつもの土曜日だったら朝8時からの「ラジオ文芸館」と10時からのラジオ寄席「真打競演」が楽しみなんだけど、NHKは「90時間ラジオ」とかでいつもの放送はなし。それでこれが面白ければ文句はないんだけど、つまらないから余計面白くない。あのね、ラジオなんてのは生活のリズムなんだから、あんまり余計なことはしないで欲しいのです。
 暑さ寒さも彼岸までの、本日はそのお彼岸なのである。そして世の中は恋の季節なのである。キジバトもドバトも雄が雌を追いかけ、カラスはベランダから針金のハンガーを盗み出す。これからスウィートホームを作るのだ。そしてその昔、ボクとコボちゃんにも恋の季節があって、そして甘いか酸っぱいかは知らないけれど、家庭を築いたのである。その記念日がもうすぐ。そしてその記念日は銀婚式なのである。というわけで、豪徳寺へのお散歩経由で経堂駅前ケーキ店「アルルカン」に銀婚式スペシャル、つまり特製ケーキ製造のお願いの旅に出かけたのであった。
 住宅街の庭では白木蓮が咲き始めた。枯木に真っ白なティッシュをぶちまけたみたいに咲き始めた。風は冷たいけれど、日差しは温かいのである。というわけで人出も多く、犬出も多い。豪徳寺駅前花壇に座っていると目の前を年老いたテリアが乳母車に乗せられ、周囲をキョロキョロと見回しながら満足そうにうなずいていく。とコボちゃんが説明している。本当だと思って、ボクはそのまま信じてしまう。だからボクの世界観は甚だ怪しいものとなっている。
 経堂駅前ラーメン店「光陽楼」でランチ。40年間馴染の味は何を食べても旨いのである。餃子はもちろん、ラーメンも、雲呑麺も味噌ラーメンも、そしてポークソテーもライスも旨いのである。これはボクの舌が経験していることなので、これは間違いのない事実なのである。
▲ 白木蓮 空にティッシュの ごとくなり

◇ バーチャル『四国八十八カ所』コース  7番、十楽寺に到着、通過しました。
次は8番、熊谷寺。あと5,261歩です。現在の歩数、40,939歩。2周目挑戦中!

0322・日・
 先月だったか先々月だったか、お天気おじさんの森田君が本日を東京の開花予想日といっていたのを聞いたような気がしていたけど、どうもそうはなっていないらしい。ただしラジオでは福岡と静岡で開花宣言がなされたと報じていた。これは例年より1日早い開花宣言ということで、確かに東京も温かい。というわけで久しぶりに窓を開け放し風邪を通してやる。気持ちいい。人体と生き物たちから発して、室内に蓄積した湿気と臭気を一掃してくれそうな気がした。
 日曜日の楽しみはお昼からのNHK「素人喉自慢」。そして午後3時半からのNHKラジオ伝統番組の「上方演芸会」。ところがこの日曜日は高校野球のため、放送はなし。というわけで夏目漱石の『坊ちゃん』の続きを読む。小学校高学年の頃から何度再読しても飽きない小説である。そして読む度に発見のある小説である。そして自分の成長を考えさせてくれる小説である。夏目漱石、万歳なのである。
▲ 赤シャツが 桜の下で 笑ってる

◇ バーチャル『四国八十八カ所』コース  8番、熊谷寺に到着、通過しました。
次は9番、法輪寺。あと5,235歩です。現在の歩数、46,565歩。2周目挑戦中!





FC2 Blog Ranking