全盲のイラストレーター ◆エム ナマエ◆ の超個人的十七文字ブログです
ボクは中途失明した画家。週に三度の人工透析で生かされています。なのに、今でも 画家で作家。ボクは思います。人生、何があっても大丈夫。
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Author:emunamae
いつも日記をつけてます。失明したら頭脳がノート。
だから、記憶力のトレーニングのためにも、前日の出来事を振り返り、コツコツ日記をつけてます。



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2013年7月22日~28日
☆ この日誌は透析患者が病人ではなく、機械が腎臓の仕事をしてくれる以外は、一般の人と何ら変わらなく暮らしていることを知っていただくためのものでもあります。また、この文面では難易度に関係なく、熟語や固有名詞などの漢字に振り仮名をしてありますが、これは視覚障碍者のための音声出力をサポートするためのものです。決して皆様がこの漢字を読めないと思っているわけではありませんので、どうかお許しください。

0722・月・
 早朝から、あれこれと細かい仕事に追われる。夢中になっていたら、たちまち透析の時間となる。政権与党が圧勝のニュースなど、聴きたくもなく、今日はつまらなくって何も考えられなかった。残念。
 透析中、笹嶋唯博先生がボクの透析ベッドを訪れてくださった。事情は想像できないが、先生がボクの投薬について、この透析室に何か進言してくださることになっていたので、そのことと関連があるかもしれない。笹嶋先生はボクにとっては命の恩人。あまり嬉しかったので、思わず硬く握手をしてしまった。
 山口県で平成の『八墓村』(やつはかむら)ともいえる事件が勃発。身の毛がよだつ事件である。限界集落で発生したこの惨劇に、しばらくは話題が集中するのだろう。あなおそろしや。
▲ けだるさに ありがたきかな 蝉の声

◇ バーチャル秩父札所めぐりコース母巣山少林寺を通過しました。
次は無量山西光寺。あと1,280歩です。現在の歩数、42,520歩。2周目挑戦中!

0723・火・大暑・
 本日は大暑とあって、予想最高気温も35度とまさに猛暑日の勢いである。太陽が高くのぼれば、たちまち炎熱地獄。すぐにエアコンを作動させる。
 朝は夢中でラップトップパソコンに向かい、午後は「おえかき」をしていたら、どこからか雷鳴。ラジオをつけたら、ガリガリッと雑音が走る。空気が熱せられたところへ、上空に冷たい気団でもやってきたのだろう。積乱雲が発生したのに違いない。と思った途端、落雷。すぐにパソコンの電源やラインを外す。と、今度は豪雨。閉め切ったガラス窓のあちらから、ものすごい音が響いてくる。あわただしい息遣いでアルルがボクに不安を伝え、しっかりと体を寄せてくる。気の毒なのがキジバトポッポ。あまりの轟音に、新聞紙の運動場を足音を高くたてて、右往左往している。鳩が雷を恐れるなんて、ボクには初めての経験だが、それもそのはず。ラジオの雑音とほぼ同時に落ちた目と鼻の先の落雷で、我が家のボーズのステレオコンポが誤作動。バカになっていたオートチューニングがリセットされ、正しく作動するようになったのである。おそるべし、雷様の威力。それにしても、停電しなくてよかった。それからしばらくは、この建物がB29による集中的な空襲にでもあったみたいに、周囲に次々と激しい音をたてて落雷が続いたのである。
▲ 落雷に 鳩もずっこけ 千鳥足

◇ バーチャル秩父札所めぐりコース無量山西光寺を通過しました。
次は実正山定林寺。あと818歩です。現在の歩数、45,582歩。2周目挑戦中!

0724・水・
 未明より活動開始。本日も涼しく、こういう朝の時間を大切にしたい。創作はつまずきながらではあるが、この坂道を、今はのぼっていくしかないのである。
 群馬県水上町の柳沢ダムの貯水量が過去最低ラインに達しているらしい。東京の水瓶のひとつとしても危ぶまれるわけだが、現地の関係者としてはボート遊びなど、観光業務に著しく支障が出ているらしい。先日も東京の目黒では時間100ミリ豪雨があったが、水瓶の上流で積乱雲は暴れてくれない。取水量制限が始まったが、我が家でも可能な限りの節水をしたい。水も電気もガスも、あるのが当たり前と思ったら罰があたる。
 雨のことを考えたから、というわけではないが、世田谷の空はなんとなく梅雨模様。しとしとと、梅雨の頃にはなかったような、ひそやかな雨が地面を濡らしていた。
 透析より帰宅したら、キジバトポッポはサンルームの籠の中。デブヌコミミとおばあちゃんネコのナンナンがボクを迎えてくれた。そこでボクはネコを膝に、寝酒のビールを飲む。
▲ 頬冷やす 季節外れの 小糠雨

◇ バーチャル秩父札所めぐりコース白道山神門寺を通過しました。
次は飛渕山龍石寺。あと1,900歩です。現在の歩数、49,700歩。2周目挑戦中!

0725・木・
 一昨日からボクの顔が髭だらけになっている。というのは、1980年以来、変わらず愛用していた電池式の髭剃りが壊れてしまったからである。このポータブル髭剃り、どこにいくにも携帯していた分身のような髭剃りで、絶対に壊れることがないと盲信していた。水洗いが可能で、油もささずのほったらかしで、よくぞまあ30年以上も働いてくれたものである。この髭剃り、当時は3千円で購入したのだが、今夜になってコボちゃんが買い求めてきてくれた充電式で水洗い可能、首ふり複数ヘッドでパナソニックの髭剃りが、なんと3千円。改めて思うが、この30年間で起きた価格破壊は猛烈であったのだ。となると、この不景気も自然の結果であったのだ。
 本日、いちばん心が動いたニュースが、山口県限界集落放火連続殺人事件の重要参考人の、あの事件の切っ掛けとなったともいわれている飼い犬が無事に保護された、というものである。十数人しか住民のいない限界集落そのものが、ボクなんかのように都会しか知らないボンボンにとっては恐怖そのものであるのだが、そこで連続殺人事件が発生して、その犯人とおぼしき人物が、全員の共通の知人であるとしたら、その人物が確保されない限り、この集落は恐怖の坩堝であるに違いない。どこか一か所に集まり、息をひそめて捜査の経緯を見守っていることだろうが、どんな話題が展開されていることだろう。
「あの男に、もっとやさしくしてやればよかった」
とか、
「俺はあいつに犬をけしかけられた」
とか、
「酒さえ飲まなければ、静かなやつだったのに…」
とか。都会の孤独も深刻だが、少数の中の孤独は、命の危険をはらんでいる。
 東電福島第一原発の事故以来、「帰還」と「除染」という名前の幻想小説というか、幻覚物語が世の中を闊歩している。現実問題として、あの事故原発周辺に防護服なしの人間が居住可能という根拠がどこにあるというのか。参院選直後に明らかにされた汚染水漏洩からも容易に想像できるように、あの事故原発がいかなるモンスターであるか、我々は思い知らされているのである。知る権利からいえば、その危険性を掌握するに限るわけだが、実際に暮らすとなれば、住民にとっては知らされない権利が優先される。知らぬが仏、の精神がなければ、あの事故原発周辺で暮らしていけるはずがない。除染幻想にしても同じだ。汚染を除外するから除染という熟語であるのだろうが、この言葉には放射能は除去できる、という根拠のない主張がある。しかし、実際に行われているのは汚染を移動させているだけの「移染」(いせん)なのである。この二つの幻想が現在の永田町と霞が関を支えているような気がしてならない。
▲ この国の 帰還と除染の ファンタジー

◇ バーチャル秩父札所めぐりコース飛渕山龍石寺を通過しました。
次は法王山岩之上堂。あと1,138歩です。現在の歩数、52,062歩。2周目挑戦中!

0726・金・
 ラップトップに組み込まれている「マイブック」に自分の本棚を作成。デイジー図書だけでなく、所蔵の朗読CDや落語CDを本棚に入れていく。これで旅先でも、あれこれと録音図書や落語、そして音楽も楽しめる、というわけだ。
 なんとなくNHKラジオ第2を聴いていたら、人間の血管の総延長が地球を2周半、つまり10万キロメートルに達すると知り、改めて感動する。これすべて、最初の細胞分裂から始まった奇跡のドラマの産物である。
 カルチャーラジオは「文学の世界」。ここ最近は「シートン動物記に見る人間と自然」というテーマのレクチャーが続いている。今朝は『狼王ロボ』。アメリカを変えた狼、という切り口でシートンとロボの出会いのドラマを解説していた。この実在の天才狼を、シートンがいかなる気持ちで殺したか。そして、その経験談がシートンと、そしてアメリカをも変えてしまった、という史実を描いてくれた。これまで幾度となく読んできた作品だが、改めてサピエ図書館を検索し、自分の本棚へ登録した。
 泥船と化した民主党関連のニュースを聞く度に思うのは、民主党がダメ政党におちぶれた始まり。それは検察官僚の罠に落とされた小沢一郎を見殺しにした、ということに尽きる。小沢一郎という漬物石が消えた瞬間から、漬物樽の底でつぶされていた野田のしおれた胡瓜や、前原のオタンコナスなどが元気になって、民主党の「たが」を破壊して、自民党の民主党派という新しい勢力に変身させてしまった。国民の多くは小沢、鳩山、菅直人に代表される民主党に投票したわけで、その民主党がアメリカと官僚からのボイコットで腰抜けになった途端に、国民からも見放された、というのがボクが心で描く筋書きである。この日誌で、ずっと官僚ロボ屑鉄28号と称していた野田佳彦だが、今は影も形も消えてしまった。すべて霞が関が引いた青写真通りの結果となっている。この日本列島を操るマリオネットの糸を、ボクらはいかに断ち切ればいいのだろう。
 沖縄のヨネちゃんから届いた完熟マンゴーの最後の1個を大切に食べた。あと数日放置していたら、マンゴー酒になってしまったのではないか、と思われるくらいの熟れ方で、ほっぺたが落ちそうになる。というわけで、ごちそうさま。これ、わかるかな。「おちそう」と「ごちそう」をかけたのです。あはは。
 透析は夕食で始まるのだが、新人ナースがボクの食事のサポートをしてくれたのはいいのだが、鯖のカレー揚げにレモンをかけてくれたまではありがたかったのだが、そのレモンの絞りカスを皿の上に置いたままにしていった。ボクは箸で、その何やら重さのある物体を、鯖の大きな塊とばかり思い込み、口に放り込んだ。すると、
「ああ、すっぱ」
 絞りカスとなったレモンは、どうか屑籠に捨てていただきたい。やはり、盲人との接触体験がないと、その取扱いはわからないだろうなぁ。でも、人によっては、いちいち注意されると不機嫌になることがあるので、盲人だけでなく、看護師も含めて、人間の取り扱いは難しい。
 透析中、J-WAVEの-Reading for Your Heart-を聴いていたら、青いサイダー瓶を星空に見立てたポエムを朗読していた。ボクは思わず谷内六郎のイラストレーションを連想して、その絵柄を次々に思い浮かべていたのだが、ボクと同じように谷内六郎に影響された絵本作家がいるのだなぁ、と感心していたところへ、これが本物の谷内六郎の絵本であることが判明。えらく感動してしまった。実はボクの兄貴分、東君平さんも谷内六郎氏によって認められたことにより、この業界での活躍の切っ掛けとなったわけだ。
▲ サイダーの 泡粒の星 瓶の底

◇ バーチャル秩父札所めぐりコース要光山観音寺を通過しました。
次は華台山童子堂。あと977歩です。現在の歩数、56,823歩。2周目挑戦中!

0727・土・
 朝の仕事を終えて、コーヒータイムのBGMはNHKの「ラジオ文芸館」。今朝はアンコール放送。新幹線を舞台にした、ちょっと推理ものめいた短編だが、以前聴いたときには、その登場人物の正体を登場直後に悟ってしまって少し興醒めだったのだが、再放送では、その細部にいたる作家の描写の繊細さに気づき、今朝は別の目で作品を楽しむことができた。小説にしろ朗読にしろ、再読には後付ではあっても、必ずそれなりの意味を発見できるのである。
 今朝も未整理のCDからパソコンへデータを取り込む。ゴールデンウィークから導入したこのシステムだが、少しずつ使いこなせるようになってきた。おかげさま、である。
 午後からのTBSラジオ、「パカパカ行進曲」をBGMにおえかきデスクにしがみつく。ベランダのガラス戸やキッチンの扉を開放して、あまり涼しくはないが、湿っぽい風を通してやる。すると、キッチンの方向から安物の香水が匂ってくる。最近この匂い、というか、この安物の香りが気になって仕方がないのだ。安っぽい香りではあるが、どこかの誰かが、この安物香水キャンペーンのため、道路にでも散布しているのかと思っていたら、コボちゃん情報が入ってくる。実はこの香り、この建物の1Fで営業している美容院の匂いであったことが判明。おそらく、新しいシャンプーでも使っているのだろうが、せめてもう少し、高級な香りを世間に流してもらいたいものである。
 夕方まで、人形劇団ポポロのためのデザイン下絵を制作。これがなかなか難しい。1981年出版の絵本『にぎやかな夜』のミニ舞台化であるが、雰囲気は覚えていても、とても細部までは思い出せない。けれども、盲目の今のボクの絵でないと面白くない。そこで記憶力とイマジネーションを駆使して、楽しい舞台の実現に努力している、というわけである。
 ちょっと仮眠のつもりが、夜半からの落雷と豪雨も知らずに熟睡していた。雨のあったことは、目覚めてからの涼しさですぐにわかった。隅田川、両国の川開きを中止させたほどの豪雨は、人気グループのコンサートに集まったギャルたちも巻き込み、過呼吸や低体温症で救急搬送された女の子たちもいたという。夏の夜のお楽しみも、こうなると命がけである。
 コボちゃんとビールを飲みながらラジオ第二の「朗読の時間」再放送を聴く。いよいよ日昇丸(にっしょうまる)事件の核心に迫っていく。さすが話題の小説である。再放送でも夢中にさせられてしまうのだ。
 山口県放火連続殺人事件の容疑者、自ら死ねないままに確保された。たった14人の限界集落でのこの事件、ボクには単なる凶悪事件として、そのままには受け取れないような複雑な心理がある。警察やマスコミによって、今後の真相解明に預けるしかないのでああるが、山の中をさ迷っていたこの容疑者、孤立感や屈辱感をカタルシスによってすべてクリアできたのだろうか。おそらく、彼は自分の大切にしていた小さな幸せを守ろうと、ご近所という見えない圧力と闘ってきたのであろうが、その凄惨なカタストロフが彼にもたらしたものが何であったのか、その真実の心をのぞいてみたいような気がするのである。世の中に無数にいるとされる善良な市民の仮面をはいだら、どんな化け物が現れるか、それは各個人の想像力によって見えるものは違ってくるはずだ。
▲ 夕立が 眠りを覚ます 締切日

◇ バーチャル秩父札所めぐりコース華台山童子堂を通過しました。
次は松風山音楽寺。あと2,489歩です。現在の歩数、58,111歩。2周目挑戦中!

0728・日・
 目覚めると同時に、文化放送の志の輔(しのすけ)ラジオ「落語でデート」を聴く。今朝のデートのお相手は番組初の手タレ。つまり、手や足、首筋専門のモデルである。その昔、アルバイトで手タレをしていた女性と知り合いになったことがある。まぁ、彼女は顔も美人であったが。今朝の落語は九代目桂文治(かつらぶんじ)師匠の『たがや』。あの桶をしめつけている「たが」の「たがや」である。花火大会の「たまやぁ」の掛け声に、この「たがや」はかけてあるのだ。花火の代わりにたがやの首が飛ぶ、というのが当初の落ちではあったのだが、それでは侍に反感のある江戸庶民の気持ちが許さない。そこで「たがや」の首ではなく、威張っていた殿様の首が飛ぶ、という今の形になった。志の輔師匠は、この点については触れておられなかった。この外題はスタッフが両国川開きを記念して考えたものらしい。でも、本物の川開きは昨夜の豪雨で中止になってしまった。つまり、この番組は録音なのである。
 午前中は朗読や落語のCDを整理して、パソコンに取り込む作業に没頭。「おえかき」のときは、このラップトップをおえかきデスクに運びこみ、落語や朗読、音楽などをBGMに「おえかき」を楽しみながらできる、というわけだ。
 素人喉自慢を聴きながらのランチタイム。メニューは炒りたての胡麻をすり鉢であたり、その胡麻だれをかけたコボちゃん特製の冷やし中華。NHKの喉自慢、今秋のチャンピオンも納得の結果。まるで美空ひばりが生き返ったのではないかと錯覚するくらい歌の上手なお嬢さんだった。
 午後からの「おえかき」のBGMは高校野球の西東京大会決勝戦。個人的には都立の日野高校を応援していたのだが、結果を知る前にラジオは消してしまった、それは、ポポロのための人形デザインができてしまったから。この人形デザインの複数の下描きから、使えるものをコボちゃんに選んでもらい、劇団に発送する。
 夕食のために、コボちゃんが古い茄子の漬物と生姜の千切りで覚弥(かくや)を作ってくれた。懐かしい味である。これなら酒にも御飯にもぴったりとくる。
 中国地方で豪雨被害が続出した。半日で一か月分の降水量があったというから、被害は想像を絶する。島根県の津和野や山口県の萩など、若い時代に旅をした地名がラジオから流れてくる。どうして天然自然は、こうも不公平なのだろうか。
▲ 天然の クーラーとなれ 夏の雨




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