全盲のイラストレーター ◆エム ナマエ◆ の超個人的十七文字ブログです
ボクは中途失明した画家。週に三度の人工透析で生かされています。なのに、今でも 画家で作家。ボクは思います。人生、何があっても大丈夫。
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Author:emunamae
いつも日記をつけてます。失明したら頭脳がノート。
だから、記憶力のトレーニングのためにも、前日の出来事を振り返り、コツコツ日記をつけてます。



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2013年1月21日~27日
☆ この日記は、透析患者が病人ではなく、機械が腎臓の仕事をしてくれる以外は、一般の人と何ら変わらなく暮らしていることを知っていただくためのものでもあります。また、漢字や熟語、固有名詞には振り仮名がしてありますが、漢字の難易度とは関係がありません。これらの振り仮名は視覚障害者のための音声モニターを容易にするためのガイドです。

0121・月・
 寒くて布団から出たくない。指が冷たくて、キーボードを叩く気持ちにもなれない。ああ、早くこいこい、春よこい。
 マッサージチェアにかかっていると、窓ガラスが外側からコツコツと叩かれる。またまたソトバトたちだ。我が家のキジバトポッポをライバルと思うのだろうか、脅しにかかっている。窓ガラスが叩かれる度に、我が家のキジバトポッポは、新聞紙の運動場を、ただオロオロと歩き回るのである。
 パソコンデスクに午後の日差しが降り注いでいる。左半身がお風呂につかったみたいに温かい。晴れてくれさえすれば、暖房の必要もなくて、ありがたい。
 透析中はラジオを消して、空想世界に浸っている。登場キャラクターたちが勝手に会話を始めてしまい、それをICボイスレコーダーに記録していく。とりあえず、登場キャラクターたちの勝手にさせておくことにする。
 夜になって、雨が雪に変わるかもしれないという予報が出ている。凍結した雪に、またまた新雪が重なったら、根雪になってしまうではないか。そんな心配をしていたが、迎えのクオリスに、ちょこんとアルルが乗っていて、空からは何も落ちてこない。でも、駐車場に到着した途端、ウィンドウに水滴。けれども、雪ではなかったので、安堵する。
 透析から戻り、シングルモルトウィスキー片手に、今夜も桂ざこば(かつらざこば)師匠の『堀川』で爆笑する。笑いは免疫力を高め、気分を晴らしてくれる。笑いこそ、健康の源泉なのだ。
▲ 低気圧 雪か雨かの 別れ道

◇ バーチャル東海道五十三次コース 戸塚を通過しました。
次は藤沢。 あと12,902歩です。 現在の歩数、83,898歩。 2周目挑戦中!

0122・火・
 4時47分、ベッドの中で地震を感じる。すぐにラジオをつける。震源は茨城沖、深さ20キロ、マグニチュード5.2。東京が久しぶりに揺れた。
 寒くて指が思うように動いてくれない。けれども、なんとか先週分の17文字原稿を仕上げ、絵夢助人(えむすけびと)さんに送信する。
 マキコ特派員が寒さにもだえながら、ボクの喜びそうな生き物関係の記事を、あれこれと送信してくださった。そのいくつかを紹介させていただく。
 飼い主を偲んで、毎日教会で礼拝をする忠犬(ちゅうけん)がいるという。これはイタリア南部での出来事。飼い主だった女性の葬儀が営まれた小さな教会に2か月間毎日通い続け、礼拝に参加する忠実なイヌが話題になっている。このワンちゃんは12歳のジャーマンシェパードのトミー君。飼い主の女性はワンちゃんたちとの独り暮らし。葬儀の日、トミー君は教会まで女性のひつぎを運ぶ葬列にぴったり寄り添っていた。イヌたちは村が引き取って世話をしているが、トミー君は毎日午後の礼拝の鐘が鳴り始めると、どこにいようと教会に駆け戻り、礼拝に参列する。1日たりとも休むことなく、祭壇に最も近い最前列に陣取って礼拝が終わるまで静かに座っているという。教会の司祭は、今では礼拝にトミー君の姿がないことなど考えられないと話しているとの記事である。
 戦後初めて来日したゾウで、平和の使者と呼ばれ人気を集めた雌のアジアゾウはな子が今年66歳となり、ゾウの国内最高齢記録を更新したのを記念するイベントが20日、東京都武蔵野市の井の頭自然文化園で開かれ、集まった市民ら約800人が祝福した。食パンや果物で作ったケーキをプレゼント。
「はな子、おめでとう」
と声を掛けられると、体を左右に揺らす「はな子ダンス」を披露した。
 はな子は1947年にタイで生まれ、49年に来日した。園によると、1年ほど前には寒さで体調を崩し餌を食べない時期もあったが、現在は落ち着いているという。
 このはな子は、ボクが小さかった頃に、祖母に手を引かれ、何度も会いにいった古い知り合い。盲導犬アリーナも面会したことがあったが、生き物なら誰でも好きだったアリーナも、大きなゾウの迫力にはたじろいでいた。ボクより1歳年上のはな子。いつまでも元気でいて欲しい。
 米バージニア州ノーフォークで、
「ライオンの赤ちゃんが街を歩いている。餌を探しているようだ」
と110番通報があった。ライオンが逃げ出したか、と警察が現場に駆け付けると、正体はライオンのように毛をトリミングされた犬だった。ライオンそっくりの犬の正体は、ラブラドールレトリバーとプードルのミックスのチャールズ君。4歳のオス犬。これまでにも散歩中にライオンと間違われ、数回警察に通報されたことがあるという。飼い主によると、チャールズは人懐こい性格で、子どもとピザと大学のアメリカンフットボールが大好き。そこで大学のマスコットのライオンに似せてトリミングをしたらしい。まあ、人騒がせな飼い主である。
と、ここまでがマキコ特派員による記事である。彼女のおかげで、ラジオのニュースからは漏れている面白い出来事を拾うことができている。
 夜、鉄道ホーム改善推進協会立ち上げ準備委員会の代表、今野真紀さんと電話打ち合わせをする。今後の活動に、エム ナマエのイラストレーションを活用していただきたいと申し出たからだ。この団体については、エム ナマエからもいろいろとご報告するつもりでいるので、心にとめておいていただきたい。
▲ ストーブに 頭寄せ合い 犬と猫

0123・水・
 4時から活動開始。ICボイスレコーダーに蓄積された空想世界のキャラクターたちの勝手なおしゃべりをパソコンに移動する。そうしているうちに、それらは物語としてのまとまりを見せてくる。さて、彼らが現実世界に飛び出すのはいつのことになるだろう。
 毎日の昼過ぎ、お馴染みだった小沢昭一の『小沢昭一的ココロ」が聴かれなくなって1ヶ月になろうとしている。なんとも寂しい。おかげで、ランチタイムがつまらなくなってしまった。
 東京新都知事が東京メトロに、都営地下鉄との結婚を迫っている。でも、東京メトロはいやだろうなぁ。ボクは小学生時代、営団地下鉄で通学をしていた。当事、地下鉄は銀座線と丸の内線しか存在せず、ボクの定期券は全線有効で、それを利用してボクは渋谷から浅草、池袋から新宿まで、都内を神出鬼没で暗躍?していたのである。けれどもそのうち、都営地下鉄というものが現れた。西銀座駅に対抗して、東銀座駅。でも、ボクはこれという理由もなく、都営地下鉄が好きにはなれなかった。そして、今ならその理由がわかる。都営地下鉄からは役人の臭いがするからだ。その都営地下鉄を、東京メトロが結婚相手に選ぶわけがない。膨大な赤字は役人根性の証なのだから。
 障害者手帳を携帯するようになってから28年。首都圏の電車は子ども料金で利用させてもらっている。けれども、改札口で障害者手帳の提示を要求されたことはない。わずかな金額のために、わざわざサングラスを着用して、白杖をついて歩くような物好きは、まず存在しないからだ。ただし、例外がひとつだけある。それが都営地下鉄だった。ボクはその駅員に、役所の窓口係と同じ波動を感じていた。それは、親戚に都営地下鉄の改札係からえらく出世した人間を知っているせいかもしれない。彼は東京都職員としては出世したかもしれないが、ボクから見れば、実につまらない人物に成り果てたのである。
 それはそうと、都営地下鉄の名誉のために、もうひとつ。つい最近、あの東京に大雪の降った夜、冷たい風の吹き抜ける世田谷線のホームで、障害者手帳の提示を要求された。都営地下鉄事件から二度目のことである。昼間は止まっていた世田谷線、雪の中、乗れるだけでありがたいと立腹はしなかったものの、意地悪をされたという印象派拭えない。世田谷線の安価な料金を誤魔化すため、わざわざメクラの真似をする酔狂など、誰がするものか。風が吹けば倒れるような職業的立場を口実に、弱者をいじりたがる人間を、障害者の立場から、どれだけ見てきたことだろう。そんな暇があったら、電鉄会社は他にやるべきことが山ほどある。ホームで殺される視覚障害者は後を絶たないのであるのだから。
 堤未果(つつみみか)さんの- Jam The World -以外、透析中はラジオを消して、物語の筋書きを考える。登場キャラクターの勝手なおしゃべりを、ICボイスレコーダーで拾っていくうちに、どんどん時間が経過していく。
 深夜から雪になるとの予報がでている空からは小糠雨。愛車クオリスを降りると、ボクはアルルとふたりで部屋への階段をあがっていく。アルルは階段ひとつ分だけ上の踊り場でボクを待っている。そして、あがっているボクを、猛烈に歓迎してくれるのだ。やがて、クオリスを駐車場にパークさせて、コボちゃんが戻ってくる。
 今夜も有線放送の落語チャンネル、桂ざこば(かつらざこば)師匠の『堀川』で笑いながら寝酒をやる。肴はスーパーほにゃらかの河童巻き。これがスーパー的でなく、本格的に旨いのだ。ざこばとカッパの不思議なカップリング。
▲ 粉雪の 真似して見せる 小糠雨

◇ バーチャル東海道五十三次コース藤沢を通過しました。
 次は平塚。あと26,423歩です。現在の歩数、97,777歩。2周目挑戦中!

0124・木・
 本日は猛烈な朝寝坊。ゆっくりと目覚めて、コボちゃんとコーヒータイム。昼は従兄弟の蕎麦名人、カッちゃんの特製手打ちうどん。掻き揚げ天麩羅を乗せて、ナマタマゴを落としてやる。徹底的なノンビリ木曜日。
 アルジェリア人質事件の被害者の実名が公表されないでいる。無理もないことのような気がする。事件の概要が明らかになっていないという実情もあるが、被害関係者の身元が明らかになった以後のマスコミの騒ぎが懸念される。最近ではNHKでさえ、事件の被害関係者へのインタビューを長々と放送する。放送上での数字に効果はあるだろうが、その情緒的なアトモスフェアが報道に役立つとは思えない。ニュースで流される街頭の反応も意見も、公けの電波を使うほどの価値があるとも思えない。事件の真相が明らかになり、事態が落ち着くまで、マスコミの皆様よ、関係の方々を、あまり追い回さないでいただきたい。被害に遭遇した人々を追い詰めるより、事件の真相追及の方がはるかに重大である。
 視覚障害者の友人として、最も長いお付き合いの今野真紀さんが「鉄道ホーム安全推進協会」の準備委員会を立ち上げた。ボクはそのグループをワガママにも、「安全プラットホーム実現隊」と勝手に呼んでいる。社会的な運動について、何の能力もない自分ではあるが、全盲のイラストレーターとして、協力できることがひとつだけある。というわけで、会のイメージキャラクターや、ホームページやポスターに使用可能なアイキャッチやカットなどの制作をお手伝いさせていただくことになった。今回、メーリングリストの皆様に、イメージキャラクターの原案提供をお願いすることとなり、現在そのアイディアを募集中である。言葉によるイメージや原案を全盲のイラストレーターが絵にしていく。このコラボを、ボクはとても楽しみにしている。
 今夜も有線放送で桂ざこば(かつらざこば)師匠の『堀川』を楽しみながら寝酒をやる。毎晩毎晩笑っているのだが、この落語、飽きることなく笑わせてくれる。この師匠の魅力というか、迫力はすさまじい。心からお勧めする次第である。
▲ 寒空に またたく春の 光あり

0125・金・
 未明から活動を開始すると、馬鹿なオイラでも頭がよく回ってくれるようだ。となると、この寒さとの闘いがポイントになる。パンツとTシャツだけで夏物の羽根布団に潜り込み、できるだけ自前の体温を上昇させておく。そうすれば、目覚めと同時に活動が可能となるのだ。厚着と冬物の夜具は早起きの敵。もしかして、これは正解かもしれない。ただし、誰かがこれで風邪をひいても、ボクは責任をとらない。
 18時からのNHKラジオ、「夕方ニュース」が面白い。確か、「私も一言、夕方ニュース」というキャッチフレーズではなかったろうか。NHKの優秀な解説員の皆々様が登場して、次々と薀蓄を披露する。面白かったり、そうでなかったり。勉強になったり、疑ってみたり。とはいえ、さすがはNHKと思わされることは少なくない。今夜は「ハングレ」についてのレポート。以前、半分灰色、つまりグレーだから「ハングレ」と聞いたことがあったのだが、そうではなくて、半分グレているから「ハングレ」が正解であるらしい。元暴走族のメンバーが、暴力団とはカテゴライズされない、境界線の曖昧な、要するに社会へ逡巡する癌細胞みたいな組織として広がり、その暗躍が衆目を集めつつある、という話題であった。最近では六本木のクラブにおける凶器準備集合の暴力致死の事件が耳に新しい。以前は、たとえば暴走族を卒業し、とはいえ社会に組み込まれない「食み出した連中」の再教育機関や管理機関としての暴力団が機能していた。けれども、あまりに暴力団を締め付けたため、「食み出した連中」のおさまり場所が機能しなくなってしまった。ハングレ集団の暗躍と、暴力団の低迷は一致する。裏の社会のルールメイカーとして機能していたヤクザ社会を評価することは、頭から非難されるべきことでもないような気がしている。
 今回のアルジェリア人質事件のように、今後も海外で活躍する日本人が狙われるケースが増大するような予感がある。それは、テロ集団から日本企業や政府が、争いを好まず、人名尊重を最優先に、直ちに身代金を支払うお得意様と思われているためだろう。現政権が主張するように憲法や自衛隊法を改正し、自衛隊の海外における救出作戦や戦闘行為を可能にする必要があるかどうかは別にして、もしも忍者部隊「月光」のような隠密のプロ集団がいてくれたらありがたいと思うし、国際救助隊「サンダーバード」のような世界から歓迎されるような組織があってもいいような気はしている。今、この国にプロ集団として評価できる公的機関は存在しているのだろうか。この国にもCIAやMI6のような諜報機関があって、007のような諜報部員がいて欲しいようにも思う。合法であれ非合法であれ、強力な実行部隊があれば、秘密裏に問題を解決することも可能だ。もしも本気で人名優先を考えるのなら、無敵の忍者舞台があってもいい。そうなれば、拉致事件など、直ちに解決できるのではあるまいか。
 月明かりの下の家路を急ぐ。猛烈に冷たい空気だが、風のないのがありがたい。これで風があったら、体感温度は氷点下間違いなし。コボちゃんは月明かりで星が見えないといっているが、それはもしかして視力との関係かもしれない。
 今夜も有線放送の落語チャンネル、桂ざこば(かつらざこば)師匠の『堀川』をBGMに、シングルモルトウィスキーを飲んでいる。我が家のシングルモルトウィスキーは、マッカラム、ボウモア、グレンリベット、グレンフィディック、ラルフグロウ、アードベック。ただし、マッカラムもラルフグロウもアードベックも現在は在庫切れ。今夜は昨年末にアメ横で仕入れた「撥ね出し」(はねだし)の殻つき南京豆がつまみ。パチンと殻を割り、薄皮をむいて豆を食べる。けれども、落語で笑い過ぎると、咀嚼している南京豆が喉にひっかかって難儀する。ああ。ざこば師匠の落語も、シングルモルトウィスキーも南京豆もやめられない。
▲ 氷点下 星を隠して 月明かり

0126・土・
 朝のコーヒータイムはNHKの「ラジオ文芸館」を聴きながら。あきかわてつや氏の『はなどんは再放送』。菊の花とシラスを和えた丼が命を救うという、ちょっとユニークなストーリー展開だったから、よく覚えている。ここに昨年1月7日の日記を再度掲載する。
 今朝はアキカワテツヤの小説『花丼』(はなどん)。作品の背景となっている不況は、おそらくは今のもの。だから、これも最近書かれたものであると思う。現在のこの不況、普通の人々の暮らしの、ありとあらゆる方面へ、考えられるすべての角度から影を落としている。
 独身で55歳の食堂経営者にも、この不況は情け容赦なく襲い掛かる。パートの人妻も、菊の花農家の兄貴も、不況の嵐の中にいる。いつ、誰が首を吊ってもおかしくはない。そんな日々の中で、主人公は入水(じゅすい)寸前の男を救出する。男のため、主人公は兄貴が無断で送ってくる菊の花で、丼飯(どんぶりめし)を作ってやる。夢中で花の丼飯(どんぶりめし)を食べる男。彼は看板職人であったのだ。
 数日して、食堂に客が入ってくる。「花丼」(はなどん)をくれ、という。驚いた主人公が外をのぞいて見ると、入り口に
「生きていけます。花丼を食べたから」
と書かれた見事な看板が立ててあった。そこへ今度は女の客。
「花丼ですか?」
と尋ねると、
「カツドンをください」
という。食堂経営者の主人公は、その当たり前の注文に苦笑しながら、カツドンにも菊の花を散らしてみようと考えるのだった。
 今、不況の構造は誰の目にも明らかだ。それでも個人は、自分の努力で、これを打開しようと励んでいる。そんな個人の胸の中、この小説は、小さな花を咲かせる読後感を与えてくれた。
と、ここまでが昨年の日記の引用である。
 北風がガラス窓を鳴らしている。けれども室内は日差しのおかげで暖かい。太陽はすべての命の源泉なのだ。感謝。
 恩人の武幸子(たけゆきこ)先生から見事なイチゴが届く。先生は水戸の幼児教育の重鎮だが、驚くことに、ボクも先生も新宿区下落合の戸塚第三小学校の同窓生であったのだ。
 教育といえば、先生たちの駆け込み退職が話題になっている。子どもたちを放棄し、退職金を最優先に確保する。非難されてもいいような気もするが、もっと非難されるべきは、こうした事態を招いた霞ヶ関のタイミングの悪さであろう。役人は箱の中の机の上でしかことを考えない。人事異動ばかりだから、現場への認識が不足している。当事者の立場を考えていれば、こうした事態は起きなかったに違いない。
 自分の原稿料から復興税が差し引かれていることに気がついた。驚きである。あの、インチキな使い方をされている復興税を、どうしてボクの原稿料から差し引くのだ。無能な役人ほど、新しい税金を考えるのが得意のようである。
 大相撲初場所は日馬富士(はるまふじ)の優勝が決まる。あまり面白くない。稀勢の里(きせのさと)にもっと頑張ってもらいたかったし、豪栄道(ごうえいどう)と把瑠都(ばると)の成績不振も残念である。豪栄道(ごうえいどう)は大関昇進への道を逃したし、把瑠都(ばると)も大関復活を成し遂げられなかった。ただ日馬富士(はるまふじ)ひとりの強さが目立った。先場所のリベンジに拍手したい気持ちもあるが、ボクはこの力士のプロレスラーみたいな取り口が好きになれない。相撲を格闘技とは思いたくないのである。
 20時からJ-WAVEで「浅田二郎ライブラリー」。網膜色素変性症の女性が主人公。彼女はマッサージ師。奥地の老舗温泉旅館で別れた恋人との偶然の再会を夢見て、独り暮らしを続けている。タイトルは『巡り合い』。心を引かれる物語だったから、一部割愛がまこと残念。スポンサーがドコモ、というのが味噌。前文を読みたかったら、直ちにスマフォダウンロードしてください、という呼びかけがある仕掛けになっている。こいつは巧みだと感心する。とはいえ、ボクはこの時間の虜にされてしまった。朗読としてたとえヘタクソであっても、ダイアログの声優さんのパートとの兼ね合いや全体のバランスさえ壊れていなければ、ボクはゴキゲンで聴いている。ボクにそうさせているのはJ-WAVEのセンスとコンセプトの秀逸さである。
 浅田二郎氏が視覚障害者の主人公を描いていることで、思い出したことがあるが、それは次回に紹介したい。
 夜も更けると、ラジオ第二では「朗読の時間」の村上春樹特集の再放送。村上春樹のユーモアと、海老グラタンを肴にシングルモルトウィスキーのお湯割りをチビリチビリ。至福の時間である。
 その至福の時間が桂ざこば(かつらざこば)師匠にバトンタッチされると、爆笑の時間と豹変する。今夜も爆笑。自分でもあきれるくらいの爆笑である。これだけ笑うと、ちょっと安眠が困難になるかもしれない。
▲ 落葉樹 天の恵みの 日の光

0127・日・
 音声腕時計のアラームが朝の6時だといっている。ラジオをつけると、文化放送では志の輔(しのすけ)ラジオ「落語でデート」。デートのお相手はジュディーオングさん。彼女の聡明さと魅力はひとつも変わらない。ボクは10歳でデビューしたという子役時代からジュディーオングには注目していた。もちろん、1980年をピークとする『魅せられて』の大ブームも鮮明に記憶している。なんせ、レコードを買いましたからね。うふふ。だから、声を聴くだけで彼女の姿が浮かび上がってくる。現在、駿府美術館で版画展を開いておられるとか。芝居に歌に語学に美術。羨望の才女である。今朝の落語は五代目の古今亭志ん生(ここんていしんしょう)師匠の『大工調べ』。1961年、ニッポン放送の新春寄席で放送された音源であるとか。ジュディーオングさん、志ん生(しんしょう)師匠のテープを持っておられるという。
 気温は低いが朝の散歩。赤堤小学校の校庭では四十雀(しじゅうから)が鳴いている。風がなく、日差しは暖かい。どこかで確実に春が芽吹きの蠢動を始めている。
 いつもの公園ではワンちゃん集会。ここに集まるのは紳士淑女。だから、ワンちゃんたちもお行儀がいい。吠えるコも、喧嘩するコもまるでいない。ワンちゃんは飼い主の人格のバロメーターなのだ。今朝も犬橇(いぬぞり)訓練を始めたシベリアンハスキーの銀君と挨拶をする。尻尾ふさふさのコーギーやボストンテリアのチャップリン君とも挨拶。みんな、どうしてボクが犬好きであることを瞬間に見抜くのだろう。
 遊歩道をまっすぐ。山下駅前でマックの100円コーヒーを飲んでから世田谷線に沿って和菓子の「たちばな」へ。途中、
「可愛いわね」
とアルルを呼び止めてくださる淑女がおられた。「たちばな」で甘辛団子を購入。午後の遅い時間だと、売り切れてしまうのだ。
 午後、上方演芸会の時間から大相撲千秋楽の実況中継。把瑠都(ばると)も豪栄道(ごうえいどう)も、なんとか勝ち越し。来場所へつなげた。稀勢の里(きせのさと)は琴欧洲(ことおうしゅう)にきれいさっぱり投げられた。ああ、ここ一番の強さが足りないよなぁ。白鵬(はくほう)と日馬富士(はるまふじ)の横綱対決。日馬富士(はるまふじ)、勝負への執着で白鵬(はくほう)を圧倒、全勝優勝を勝ち取った。それら勝負をコボちゃん特製のスパゲッティーを食べながら聴く。デザートは「たちばな」の甘辛団子と武幸子先生からいただいた甘くて大粒の苺。
 有線放送の落語チャンネルで、立川談志(たてかわだんし)師匠の『ぞろぞろ』をやっていた。大好きな根多(ねた)だが、さすがの談志(だんし)師匠にかかると、世界が滅茶苦茶に広がり、日本の片隅の神社の話ではなくなってしまう。談志師匠の、この熱狂のライブというか、すさまじいほどのアドリブが二度と聴けない寂しさに胸を打たれた。
 TBSラジオの「爛漫寄席」は十代目の桂文治(かつらぶんじ)師匠の特集。大好きな落語家で、新宿の街や末広亭で、その元気なお姿を何度も拝見している。現在、当代の文治師匠が頑張っておられるが、この偉大な名前にふさわしい仕事をしていただきたいと願う。
 仕事場に犬も猫も鳩も全員集合。またまた好きなラジオ番組の谷間でパソコンデスクに向かう週末となった。
 日付が変わる少し前、今夜もざこば師匠の落語をBGMにシングルモルトウィスキーの寝酒をやる。今夜は酔いが足りないのか、馬鹿笑いには至らず。コボちゃんが先に眠ってしまって、一緒に笑ってくれる人がいなかったせいかもしれない。
▲ 春よこい 待ってられない 四十雀

◇ バーチャル東海道五十三次コース 平塚を通過しました。
次は大磯。 あと5,005歩です。 現在の歩数、124,795歩。 2周目挑戦中!





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