全盲のイラストレーター ◆エム ナマエ◆ の超個人的十七文字ブログです
ボクは中途失明した画家。週に三度の人工透析で生かされています。なのに、今でも 画家で作家。ボクは思います。人生、何があっても大丈夫。
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Author:emunamae
いつも日記をつけてます。失明したら頭脳がノート。
だから、記憶力のトレーニングのためにも、前日の出来事を振り返り、コツコツ日記をつけてます。



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2012年10月22日~28日
■ ☆ この日記は、透析患者が病人ではなく、機械が腎臓の仕事をしてくれる以外は、一般の人と何ら変わらなく暮らしていることを知っていただくためのものでもあります。また、漢字や熟語、固有名詞には振り仮名がしてありますが、漢字の難易度とは関係がありません。これらの振り仮名は視覚障害者のための音声モニターを容易にするためのガイドです。

1022・月・
 ここ数日、5時の起床に成功している。そして今朝は久しぶり、生島浩の「おはよう一直線」のハッピー占いをチェックした。そしたら最低レベル。うわぁ、これって意外に気分を左右するのだ。こういう秋のメランコリックシーズンに、よくない御神籤(おみくじ)は引きたくないものである。
 メランコリックを解消してくれそうな気持ちのいい秋の午後、刺身用の秋刀魚を塩焼きにしてランチ。たっぷりの大根おろしがたまらない。御飯の仕上げはネギ納豆。これで満腹、もう何も食べられない。
 メランコリックというよりは人の心を戦慄させるむごい事件が報じられている。そのエゴイズムと現場を想像するだけで気分が悪くなり、食事がまずくなる。まさか64歳の女性単独の犯行ではないだろう。しかし、8人はいると想定される被害者の末路は、あまりに悲惨である。現場となった、家具調度や食器だけで数億円もかけたという高級マンションであっても、凶行のあった監禁用の小屋がバルコニーにあっては、いくら競売にかけられても、誰も購入する気持ちにはなれないだろう。ボクのようにラジオやネットだけでニュースをチェックしている人間にとっては、この複雑な加害者や被害者の血縁や縁故関係が理解できない。テレビのワイドショウでチャートか何かで図解でもされない限り、ボクの頭脳では理解不可能である。いずれにせよ、伝えられれば伝えられるほど気分が滅入る事件である。
 透析中、いつの間にか内閣広報アドバイザーという肩書きになったケンちゃんがTBSラジオで大臣にインタビューをしているのを聴く。TBSラジオ「政策情報・官邸発」である。まだこの番組、続くのだろうか。早く卒業して、官邸の内側でなく、外側から永田町や霞ヶ関に迫る仕事をしていただきたい。ケンちゃんが官邸に入れば、少しは変わるかもしれないと思った日本の政治は変化するどころか、野田内閣になってからは滅茶苦茶な国会運営で、首相は嘘ばかりついている。財務大臣時代に洗脳されて以来、野田佳彦は完全なる官僚ロボットになってしまった。といっても、これはケンちゃんの責任ではない。不人気をあおったマスコミと、原発廃止に抵抗する勢力と、そしてアメリカの陰謀で菅直人を首相の座から引きずり下ろした結果である。
 投石からの帰り道、天気が崩れるという予報を裏切って、夜空には半分の月が輝いているとコボちゃん。先日の三日月が半月に成長したわけだから、7日の月なのか、8日の月なのか、きっとそのあたりだろう。いずれにせよ、あと1週間もすれば満月になるわけだ。ところで、本当に明日は雨になるのだろうか。
 TBSラジオのDIGに自民党の幹事長、石破茂(いしばしげる)氏が出演。自民党を正当化するご意見には抵抗を感じるが、この人の論には説得力がある。番組のラストで、カンニング・タケヤマと交わしたプラモデルについての意見交換は愉快。マニアにしかわからない固有名詞が飛び交っていて笑った。自民党、石破茂を総裁にしておけば、面目を躍如できたかもしれないのに、惜しい。ボクははらいたシンちゃんをまるで信用していないのだ。
▲ 半月を 開きにしたら 満月に

◇ バーチャル四国八十八カ所コース  63番、吉祥寺を夢想参拝、通過しました。
  次は64番、前神寺。 あと6,325歩です。 現在の歩数、2,039,475歩。 1周目挑戦中!

1023・火・霜降・
 天から霜が降りてくるという本日、朝から天気が不安定で、ときとして太陽が顔を出したり、ときとして猛烈な風と雨粒が窓を叩いている。その音に驚いて、鳥かごのキジバトポッポがジタバタしている。こんな日は部屋で静かに仕事をしよう。
 遠隔操作ウィルスの犯人捏造について、その火消しに躍起になっている警察と検察。記者クラブ発表をそのまま流してのニュースであることを、いくら承知で聞いているとはいえ、これに関するニュースは、あまりに空々しく、馬鹿馬鹿しい。嘘ならもっと上手につくべきだし、そもそもインチキ取調官や検事を、同じ検察が調べて、いかなる真実が現れるというのだ。過去の冤罪のすべてを含めて、自らの不正を開示して真実の改革をすべきである。
 近い将来、出版社に見せるつもりの原稿を加筆修正をする。ところが、パソコンの登録辞書がまた不調。いくつかの熟語や単語が壊れている。それだけでなく、パソコンを作動させている途中で、次々に登録言語が消えていく。そして、再登録すると、この言葉が上がってこない。これまで、ずっと続いていたトラブルに新しい要素が加わったのだ。こうなったら視覚障害者のためのパソコンサポーティングユニット「ラビット」に相談するしかない。またまたお世話になるのだ。
 体調不良を理由に辞めた大臣がいる。もちろん、誰も体調不良を信じてなんかいない。こうした口実が公けの電波に乗ること自体、不思議で仕方がない。警察や検察の中身のない言い訳同様、こんな発表で世間が納得するとでも思っているのなら、脳みそが腐っているとしか思えない。どうして暴力団との過去が明らかになっている議員を大臣に任命なんかしたのだろう。論功行賞の結果と批判されるのは当然だろうが、体調不良の不自然な口実を公然と認めた官僚ロボ屑鉄28号は嘘つきだけでなく、底抜けの恥知らずだったのだ。
 今夜はコボちゃんのお母さんカレー。またまたボクのリクエストである。このお母さんカレー、特別なのは生姜とヤングコーンとホールのマッシュルームが加えられているだけで、あとは普通のお母さんカレー。そこがポイントなのだ。翌日、この冷えたカレーを熱い御飯にのっけて食べる。すると、御飯の熱が冷たいカレーをゆるやかに暖めて、そこにお醤油を少々たらしてやれば、純粋和風な朝定食に変身する。そう。お母さんカレーは日本料理であったのだ。コボちゃんがパワハラ看護しに職場を追われたことが、ボクにお母さんカレーを食べさせてくれたわけで、世の中は悪くばかりは転ばない。
 オスプレイがでかいツラをして、夜の沖縄を飛んでいる。米兵が旅の途中で沖縄女性を二人組みでレイプした。ふざけるな。沖縄を何だと思っているのだ。おい、アメリカ。そしてニッポン。沖縄はお前らの都合で利用できる島ではないのだ。そこは琉球という輝ける歴史ある王国なのだ。そのことに、もっとリスペクトせよ。そして、尖閣諸島は琉球の島々。そこも誤解しないでおけ。
▲ この雨で 明日に深まる秋がある

◇ バーチャル四国八十八カ所コース 64番、前神寺を夢想参拝、通過しました。
  次は65番、三角寺。 あと104,253歩です。現在の歩数、2,045,947歩。1周目挑戦中!

1024・水・
 またまたハロウウィンの惨劇が起きた。庭にいるスカンクを射撃した男性、実は白と黒のハロウウィンの衣装を着た9歳の女児を撃ってしまったのである。今から20年前の1992年、名古屋の中部盲導犬協会でアリーナと訓練中だったボクの耳に届いたのが、米国に留学していた学生がハロウウィンのパーティーに参加する途中で撃たれたというニュースだった。あれから20年経過して、つい先日もその追悼の式典があったばかりの出来事である。アメリカ開拓の歴史とピストル。この関係を頭ではわかっているつもりでも、ボクらにはリアルに伝わってはこない。けれども、個人の武器による護身の権利を認めている合衆国の憲法があることは知識としては知っている。アメリカの繁栄は武器によって支えられてきた。今でも、アメリカは強さだけが正義なのだ。けれども、本物のピストルは、人を殺すための道具であることが、玩具やモデルガンしか知らないボクらには、容易にはピンとこないのである。
 午後の散歩は、いつものように豪徳寺へ。花壇に座って、アルルと並び、コボちゃんの買い物を待っていたら、いきなりアルルがフガフガいっている。すると、目の前を小さな声で
「ストレイト」
とか
「ゴウ」
とかいいながら、女性がゆっくりと進んでくる。そこでボクは気がついた。盲導犬なのである。英語で号令しているから日本盲導犬協会か、アイメイトのワンちゃんだろう。そこで声をおかけして、こちらも全盲なので、ご迷惑をおかけしますと謝罪する。もちろん、アルルのことは落第盲導犬であることもお伝えする。道を聞かれたので、わかる範囲でお答えしておいた。それにしても、勤務中の盲導犬の邪魔をするなんて、アルルは悪いコであるる。
 透析中、たまたまNHKラジオの歌謡番組を聴いていたら、三沢あけみ(みさわあけみ)さんの歌声が聞こえてきた。彼女のお姿を拝見したのは、もう数十年前のことであると思うが、美しい女性だった。あの頃、まだボクは少年だったような気がするから、果たしておいくつになられたのだろう。けれども、その美しい歌声は、まるで衰えておらず、現役そのもので驚異的。それに比較しては申し訳ないが、同じ番組で歌っていたアグネス・チャンの歌声の衰えたことといったら、見る影もない。おそらく、あまりにお忙しく、発声練習をされていないのではあるまいか。
 コボちゃんがクオリスのガソリンを満タンにして、洗車までしていた。明日が給料日で、道路も混雑するというのに、ドライブにいくつもりらしい。さて、困った。途中になっている仕事があるのだ。明日、雨になればよいのに。ボクは密かに念じている。
▲ 柿の実を 横目で見てる 烏かな

1025・木・
 5時に起床、本当にドライブにいくことになった。あわただしく準備をして駐車場のクオリスまで歩いていく。空は曇天。東北道か関越道か、最後まで迷う。
 結局、関越道をいく。エム ナマエ展覧会で春にお世話になった三芳サービスエリアでおいしいコーヒーを飲む。店長お勧めのタンタンメンセットを食べるかどうか、最後まで迷うが、結局は食べず。それで低血糖になり、クオリス車内でメロンパンの端っこをかじることになる。あああ、タンタンメンを食べておけばよかった。
 空は晴れて、太陽光線が気持ちいい。けれども、目的地だった高坂(たかさか)サービスエリアのドッグランに犬たちの姿はない。アルルはガッカリ。ドッグランがドッグトボトボになり、アルルはトボトボと歩いている。ボクはボクで、これという味のしない掻き揚げ蕎麦を食べる。あああ。三芳でタンタンメンを食べておけばよかった。店長お勧めを信じておけばよかった。
 東北で震度5の地震。もしも福島の山の中にいたら、揺れただろうな。東日本大震災の余震、いつまで続くのだろうか。いや、貞観地震の例から見れば、いつまでも続くのだろう。
 高崎の鶏飯(とりめし)弁当で夕食。小さい頃、汽車に揺られて父親と食べた、この弁当の味を、今でも忘れられないでいるのだ。高崎の鶏飯(とりめし)弁当こそ、鶏飯(とりめし)の王者といえる。
 軽井沢がまだ紅葉していないことを確認してからUターン。帰り道のカーラジオをつけたら石原都知事の声が流れている。任期中途で都知事を辞めるという。尖閣諸島のことで責任をとったのかと思えば、そうではなく、国政に復帰するとか。石原さん、80歳でとうとうボケたか。このボケ老人をその気にさせたのが石原軍団の亡霊に操られていた人々。オリンピック招致にせよ、尖閣諸島購入にせよ、東京都の総理大臣ごっこに飽きた石原都知事が、本物の総理大臣になるために利用されただけだったのか。ああ、無責任。ワガママはやめて、早く隠居せよ。総理大臣への果て無き夢は、総裁選挙で負けてガッカリしている息子に渡してやれ。それはそれとして、石原さんにお尋ねしたいことがある。尖閣諸島購入で騒ぎを起こした張本人が、沖縄という場所で日本女性がレイプされて、どうして米国に抗議しないのだ。愛国者を自認するならば、日本女性が陵辱されて、どうして黙っているのだ。この石原という人物の思考回路が理解できない。
 カーラジオでJ-WAVEの- Reading for Your Heart -を聴く。今週は寺村輝夫(てらむらてるお)先生の『おしゃべりなたまごやき』。長新太大先輩の絵による絵本はあまりに有名。ずいぶん昔に読んだものだから、とても新鮮。いや、絵本でなく、ラジオで楽しむからこそ新鮮、ということだろう。10分間のイメージトリップという、このプログラムのコンセプトは成功しているのだ。
▲ 秋晴れの エンマコオロギ ドッグラン

1026・金・
 朝からいい天気である。昨日が今日のようだったら、ドライブはもっと楽しかったのにと、コボちゃんがしきりに残念がっている。それでも元気に洗濯。ボクの布団もホカホカに干してもらったが、いちばん喜んだのがアルル。真っ先に寝心地を楽しんでいた。
 終日パソコンデスクにしがみつく。中途半端になっていて納得できない原稿を一人前にしようと、回らない頭に働いてもらう。
 国際ジャーナリスト、国境なき記者団の及川健二氏から以下のようなレポートが届いている。
【小沢新党・党大会】
 ホテル・ニューオータニ・鶴の間で催された『国民の生活が第一』結党大会は、1人参加費2万0000円だったにも拘わらず、3000枚のチケットがはけたとか。会場は満員電車状態で、会場に入れなかった人も多々いました。
 このニュース、石原都知事のいきなりの気まぐれのため、マスコミで大々的に取り上げられる機会を逸した。このタイミングを石原元東京都知事が狙っていたとは思えないが、地下の世界では、どうやら真っ黒なドラゴンが、小沢一郎の邪魔をしているらしいのだ。好かれる毒と、嫌われる毒があるとしたら、それは石原と小沢のことに違いない。でも、ボクはヘソ曲がりだから、世間から嫌われる毒が好き。ボクにも毒があるからだ。そして、毒を上手に使えば薬になることは、皆様がよくご存知のこと。以下は及川氏からの個人的通信である。
 3000人収容のホテルニューオータニ・鶴の間に、ホテル側・発表で4200人が来ました。野党に転落したら、利権がないだろうに、1人2万円払って参加しました。他の党の政治家の来賓は拒否。福島の女性が演壇でスピーチしました。・消費税反対・原発ゼロ・TPP反対の小沢一郎さんに私は期待します。小沢さんと僅かに話せた時、
「実家が北上市常盤台(岩手県)です。」
といったら、
「おぉ、俺はその地域の高校に通ってたんだ」
と応答され、4200人いるのに、地元サービスで、ツーショット写真に応じてくださいました。
 透析中、東京FMの「柳家喬太郎(やなぎやきょうたろう)のキンキラ金曜日」で、スリランカ生まれの経済学者で落語家の変な外人のジョークで大笑いをしたりしてラジオを聴いていたら、訃報が届く。桑名正博氏が逝去されたのだ。好きな音楽家だったし、社会活動にも熱心な、魅力あるパーソナリティーだっただけに残念でならない。ご冥福を祈る。合掌。
 投石からの帰り道、夜空を見上げているコボちゃんによれば、丸くなりつつある月が、ぽっかりと宙に浮かんでいるらしい。今の東京、ずいぶん空が透明になったと聞く。これを石原都知事の功績と評価する向きは多い。これはリーダーシップというよりは、彼に人気のあったせい。もしも不人気な為政者が、ディーゼル車締め出しなんてことをやったら、猛烈なる批判を浴びることになるだろう。しかし、この日本で人気は長続きしない。だからこそ、石原も独裁者にはなれなかったし、橋下もなれないだろう。
 TBSラジオ、DIGでは、都知事を放り出し、国政に挑む石原氏に出演者の批判が集中している。リスナーからは、一方的批判であるとか、彼には功績があるとか、石原氏を弁護する意見も集まっている。相変わらずの石原人気だが、どれだけの人が実際の投票行動に出るのだろう。今回は、さすがのマスコミも冷淡。巧妙にマスコミや世論を煽動してきた石原翁だが、80歳で総理大臣の椅子を望む姿は醜悪そのもの。そして、石原新党の皮をかぶった「立ち上がれ」が、見事立ち上がり、第三勢力のコアになれる政党になれるとは、とても思えない。どちらかというと、立ち腐れていくような気がしてならない。
▲ 満月に なったらあとは ダイエット

1027・土・
 涼しいけれど、仕事場全体に風を通してやる。その中でブラックコーヒーを飲んだり、鉄アレイを振り回したり、室内徒歩やジャンプをしながらNHKの「ラジオ文芸館」を聴いたり、「真打競演」のキャンパス寄席を聴いたりする。文芸館は再放送。三度目の初任給で母親に財布をプレゼントするストーリー。感動しなければいけないような作品なのだが、ボクはあまり感動しなかった。作者の意図や気持ちはとてもよくわかるのだが、ボクの心は動かなかった。サンドウィッチマンのキャンパス寄席は立教大学キャンパスが舞台。若い芸人さんが頑張っておられて好感が持てる。とくに春風亭モモエ(?)という若手のアメリカ育ちの落語家がよかった。これから注目の価値あり。
 木曜日のドライブと昨日の執筆の疲れが残っていて、なかなかとれてくれない。空気の爽やかなのをいいことにして、睡眠をむさぼる。ときどき、こうした惰眠をしないとダメ。透析患者として元気にやっていられるのも、こうした惰眠をむさぼれる恵まれた環境のおかげなのである。皆様に感謝。
 WINDOWS8が話題を集めている。マイクロソフトの頑張りで国内の家電メーカーにも活気が出てきた。パソコンも、新しいOSのおかげで売れるかもしれない。ずっとアップルにしてやられている日本のメーカー、マイクロソフトの新しいOSが救世主となってくれるのだろうか。とはいえ、この新しいOS、タッチパネルの導入とあっては、ボクら全盲の人間には縁遠い。こうした新しい動きに高知システム開発やラビットなど、いかなるプログラムや動きを展開するのか、注目である。
 夜、コボちゃんにエアコンを切り換えてもらう。まだ、それほどの寒さではないのだが、冬の到来も間近い。油断して風邪をひかないためにも、暖房の準備は早い方がいい。
 ラジオ第二で朗読の時間再放送。今夜は村上春樹の総集編。『七番目の男』という作品を通しで味わう。シチュエーションのよく見えてこない作品だったが、総集編でもやはり見えなかった。けれども、ボクが引かれたのは、有島武夫の『生まれ出る悩み』を思わせる天才画家の少年が登場することだ。この連作のテーマは恐怖。作者の意図は充分に伝わってきた。
 有線放送の落語チャンネルをBGMに酒と肴。しばらくボンヤリと耳にしていたが、当代の円楽の『芝浜』がかかったので、オーディオをオフにしてベッドに潜りこむ。睡眠のお供は夏目漱石の『草枕』。昨年の秋、舞台となった熊本の温泉の部屋に上がりこんだことが思い出され、自分が登場人物になったような錯覚をしながら眠りに落ちていく。
▲ とろとろと 居眠りしてる 秋の午後

1028・日・
 6時より文化放送では志の輔(しのすけ)ラジオ「落語でデート」。志の輔(しのすけ)師匠、20歳のグラビアアイドルに、コテンパンにやっつけられてる。20歳のアイドルのマイペースぶりに、さすがの師匠もお手上げ。けれども、どう扱っていいのかわからないのは師匠だけでなく、横にいると思われるマネージャーもあきれている様子で、それがラジオでも、こちらに伝わってくるから笑える。落語は五代目古今亭志ん生(ここんていしんしょう)師匠の『やじろう』。法螺吹きの嘘話である。さて、この落語が20歳のグラビアアイドルに理解できたかどうかは不明。
 天気予報は午後からの雨。そこで、降らないうちに散歩に出る。豪徳寺のいつもの花壇でマックの100円コーヒーを飲む。熱々のこのコーヒー、味も香りも100円にしては大当たり。マックのハンバーガーはいただけないが、このコーヒーなら合格点。そんな話をしていたら、目の前を黄色い蝶が飛んでいくという。この薄ら寒いのに、昆虫の代表選手として頑張っていただきたい。帰り道、家まであと100メートルというところで、ポツリと雨。滑り込みセーフだった。
 素人喉自慢をBGMにランチ。大好きなドライカレーを頬張っていたら、頑張って歌っているチャレンジャーの歌に臨時ニュースが割り込んでくる。アメリカ西海岸で巨大地震が発生したらしいのだ。マグニチュード7.7というから、津波が心配される。これはあとでわかるのだが、ハワイではパニックとなり、住民が高台へ避難したとか。海岸を襲った津波は90センチ。1メートル未満とはいえ、津波のエネルギーの破壊力は、今では誰でも知るところとなっている。
 夜は「びっくりバン」の藤澤勇夫監督のお宅で串焼きパーティー。料理名人、馬場民子さんが腕を振るってくださるのだ。客はボクとデザイナーの鈴木衛さん、そして声優の山下智子さん。このパーティー、いろいろとお祝いが重なる。まず、監督の映画『いのちの林檎』が「蔵出し映画祭」のグランプリを受賞したこと。各地の上映会で感動を呼んでいるドキュメンタリー映画が、これで劇場公開されることになったのだ。それから、山下智子さんの『源氏物語』のヨーロッパ公演。来月から彼女はワルシャワ、パリ、スイスと飛び回る。そしてエム ナマエの『あなたの時間をありがとう』の刊行。納得のいく本となったのは、マモさんこと鈴木衛さんのデザインのおかげである。『いのちの林檎』の題字はエム ナマエ。ポスターデザインはマモさん。そして、山下智子さんの京ことばによる『源氏物語』の毎回のチラシやチャートもマモさんのデザインなのである。こうした縁で藤澤監督の風情あるお宅に集まり、祝杯をあげているわけだ。民子さんの焼き鳥は猛烈に洒落ていて、中身は豊富。これらを焼き鳥呼ばわりしては失礼。そういえば、民子さんは串焼きといってたっけ。サプライズは本場広島の松茸土瓶蒸し。ああ、ボクにとっては何年ぶりの松茸だろう。小さな杯に、智子さんが丁寧に汁を注いでくれるのも嬉しかった。七輪で炭の弾ける音と雨の音が美しくハモっている。酒もうまい。気がつけば時計は24時を回ろうとしていた。
 大粒の雨の中、コボちゃんがクオリスでマモさんをオバQ線、智子さんをKO線の駅へ送る。最終電車ギリギリである。コボちゃんは民子さんからもらった土瓶蒸しと手焼きのケーキでゴキゲン。ボクは家でもう一度、土瓶蒸しを味わう幸せにありつけたのである。
▲ 土瓶蒸し はぜる七輪 秋の雨



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