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全盲のイラストレーター ◆エム ナマエ◆ の超個人的十七文字ブログです
ボクは中途失明した画家。週に三度の人工透析で生かされています。なのに、今でも 画家で作家。ボクは思います。人生、何があっても大丈夫。
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Author:emunamae
いつも日記をつけてます。失明したら頭脳がノート。
だから、記憶力のトレーニングのためにも、前日の出来事を振り返り、コツコツ日記をつけてます。



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2012年10月15日~21日
☆ この日記は、透析患者が病人ではなく、機械が腎臓の仕事をしてくれる以外は、一般の人と何ら変わらなく暮らしていることを知っていただくためのものでもあります。また、漢字や熟語、固有名詞には振り仮名がしてありますが、漢字の難易度とは関係がありません。これらの振り仮名は視覚障害者のための音声モニターを容易にするためのガイドです。

1015・月・
 本日はアルル記念日。7年前の2005年の今日、ボクとコボちゃんは名古屋の中部盲導犬協会で1歳のアルルとの初対面を経験した。ボクを見た瞬間、アルルは椅子に座っていたボクに体当たり、挨拶をしたかと思ったらクルリと向きを変えてコボちゃんに激突、引っくり返したのである。コボちゃんは初め、真っ黒で表情のわからないアルルをコワイと感じたそうである。けれども、ボクはアルルの無邪気さにヒトメボレ?その翌日、アルルはボクとコボちゃんの家族として、東京へ連行されてきたのだ。どうして連行かというと、アルルは車、当事はマグナだったが、そのリアウィンドウから、いつまでも名古屋の街を、名残惜しそうに振り返っていたからである。
 朝、アルルに「今日は記念日だよ」というと、その意味がわかったらしく、アルルは尻尾を振り回してはしゃいでいる。あれから7年が経過して、8歳の分別盛りの成犬なのに、アルルはいつまでも落第盲導犬の気分が抜けない。無論、それがあるからウチのコになったわけなのだが。
 「朗読の時間」は、この月曜日から村上春樹特集。以前もやっていた企画だったが、聞き逃してしまったので、この再放送を嬉しく思う。『カエル君東京を救う』は、なんとも不思議な始まり方の小説。どうなるか、わくわくしている。ボクは村上春樹という作家を、ほとんど読んだことがないので、この機会を大切にしたい。それにしても、マツタカコという女優さん、朗読がお下手である。作品がつまらなかったら、聞いてられない朗読である。
 朝から月刊「ラジオ深夜便」のキャラクター、ゆめぞうのイラストレーションに彩色をしている。12月号のゆめぞうは、サンタクロースの形をして、ちょっと派手な色合いのトナカイとダンスを踊っている。背景はクリスマスツリーのある一軒家。煙突からは煙がたなびいている。
 気分転換で午後の散歩に出る。気温は25度でボクは汗ばんでいる。ふと、懐かしい匂いがすると思ったら、金木犀の香りだった。ラジオからは情報が流れていたが、ボクにとっては今年初めての金木犀で、ちょっと嬉しい気分である。
 ドアチャイムが鳴って、玄関が開いた瞬間、記念日といわれて浮かれているアルルが月刊「ラジオ深夜便」のW記者を大歓迎。W記者のスリッパを履くのを邪魔している。完成したゆめぞうイラストレーションをお渡ししてから、新婚のW記者とクリスマスの過ごし方について熱く議論を交わす。ううん。新婚さんをからかうのはちょっと幸せな気分。
 夜のニュースで、一昨日の土曜日、10月13日に役者の山田吾一さんが逝去されていたことが報じられる。79歳。原因は心不全。比較的最近も、NHKラジオ第2の「朗読の時間」で古典の名作を朗読されていて、そのお元気な様子に安心していたのだ。山田吾一さんはボクの個展にも複数回お見えくださり、楽しく談笑させていただいた。NHKのテレビドラマ『事件記者』や大河ドラマの『太閤記』での演技が忘れられない。ボクの大好きな役者さんのおひとりだった。心よりご冥福をお祈りする。合掌。
 深夜、アルルは記念日のケーキをもらって大満足。ボクはモカエクレアのコーヒーとチョコレートの香りを肴にしてウィスキー。コボちゃんは焼酎のお湯割りで、それぞれの秋の夜長を楽しんだ。
▲ あの角で おしゃべりしてる 金木犀

1016・火・
 あの桑原茂一(くわばらもいち)がNHKラジオに出演している。そして、まさかと思っているうちに、スネイクマンショウが始まった。30年前、ボクらが夢中で真似をしたイブマサトとコバヤシカツヤの、あの危険なコント、スネイクマンショウをやっているのだ。実はボク、今でもこの音源を楽しんでいる。このスリリングなテイストは、今という時代にも通じるわけで、スネイクマンショウの笑いは、本質をえぐる鋭いナイフであったわけだ。
 カルチャーラジオのNHKアーカイブス。今週からは石坂洋二郎。あの『青い山脈』の、戦後を代表する作家である。青春時代、ボクも夢中で読ませていただき、ずいぶん楽しませていただいた。堂々とした紳士を想像していたので、意外だったのがその朴訥な語り。津軽生まれの彼は言葉にコンプレックスがあり、あまりメディアには登場しなかったと聞いた。この人が慶應義塾の大先輩であり、三田文学で活躍していたことも知らなかった。小説の舞台が慶應義塾であることはわかっていたのに、作者が慶應義塾に属していたとは、どうして想像しなかったのだろう。やはり、小説ばかりでなく、少しは作者について学んだ方がいいらしい。学生時代、若くして結婚した夫婦が田町の繁華街を歩いていて、教授に見つかったというエピソードは愉快だった。来週も楽しみにしていよう。
 ポケットラジオで昼のニュースを流しながらの豪徳寺への散歩。住宅街が金木犀の香りで満ちている。昨日から開花したらしい金木犀が、どうやら爆発したらしいのだ。コボちゃんの目の前を黄色い蝶が舞、それに重なってアカトンボが飛んでいく。太陽光線の降り注ぐ、美しい秋である。
 散歩から戻ったら、パソコンルームもいい香り。パソコンルームの窓の下、遊歩道は金木犀の花盛り。リビングの窓からも金木犀の香り。一斉に開花した金木犀により、風邪が香っているのだ。
 遠隔操作ウィルスの送り主、皮肉なことに、捏造された犯人たちを無実の罪から救っている。供述重視の検察システムの弱点をあぶり出しにしたこの犯人、平成の鼠小僧と民衆のヒーロー扱いされたとしても不思議ではない。とはいえ、警察も検察も、自分たちの非力を認めて、一国も早く白旗を掲げ、この犯人にお願いして警察や自衛隊のサイバー部隊に所属してもらえばいい。まあ、これほど強烈な就職活動もないだろう。
▲ 金木犀 蝶と蜻蛉の ランデブー

◇ バーチャル四国八十八カ所コース 60番、横峰寺を夢想参拝、通過しました。
 次は61番、香園寺。あと28,030歩です。 現在の歩数、2,004,770歩。 1周目挑戦中!

1017・水・
 TBSラジオ「スタンバイ」はお天気おじさんの森田君が、この暑かった9月をレポートしていた。観測史上、地球レベルで最高に暑い9月であったとのこと。9月といえば、南半球は冬になるのだが、平均気温を上回っていたのは南半球も同じ。つまり、温暖化の影響で、どんどん地球の体温が上昇しているのだ。そういう環境の急激な変化にも、人類はテクノロジーで対応するが、自然の生き物たちは、どうやって対応していくのだろう。生理的な適応や順応だけでは間に合わないのではないだろうか。
 ドキュメンタリー映画製作会社「びっくりバン」の『いのちの林檎』が蔵出し映画祭のグランプリを獲得した。タイトルをボクの手書き文字で飾っていただけた、あの作品である。化学物質過敏症の少女が、あの木村秋則さんの完全自然農法の林檎に救われていく物語である。以前、ボクがタイトル文字を書かせていただいたこころみ学園のドキュメンタリー作品も、ギャラクシー賞をいただいたそうなので、不思議な気持ち。まあ、ボクの文字が役に立ったわけではなく、藤澤勇夫監督とスタッフの馬場民子さんの純粋な情熱が作り出した結果である。そして何よりも嬉しいのは、この映画がグランプリをきっかけに劇場で公開されることである。
 新刊本の『あなたの時間をありがとう』が愛育社より届いた。10年ぶりの言葉の絵本シリーズのアンコール出版である。鈴木衛(すずきまもる)さんというデザイナーとの出会いが、この新しいシリーズをさらに強力にしてくれるだろう。ぜひ皆様にご覧いただきたい。
 風が通ると、家の中が金木犀の香りで満たされる。外を歩けば、金木犀の香りがボクを包みこむ。街中に金木犀の香水を噴霧(ふんむ)したようで、美しい秋である。
▲ 風吹けば あたり一面 金木犀

1018・木・
 終日、雨が降っている。台風接近の影響で西から活発な雨雲がやってきているのだ。雨の勢いは強く、アルルは散歩をあきらめて、ため息ばかりついている。
 あのシルビア・クリステルが亡くなった。『エマニエル夫人』を演じて一世風靡した魅惑的な女優さんである。60歳とは意外。もっと若いような気がしていたのだが、あの映画が流行していた当事の自分の年齢を考えると、要するに自分も歳をとったのである。フランス映画で有名になったが、彼女はオランダ人。それにしてはキュートな印象である。もっとも、『チャタレイ夫人の恋人』で見せた裸体は、オランダ人らしい貫禄に満ちていた。ボクがあの映画を最後に観たのは1978年のシャンゼリゼ。ノーカット版ではあったが、日本で公開された映像と大した相違はなかった。要するにヘアーが隠されているかいないかの差だけで、つまり、あの映画は女性でも楽しめるソフトポルノ仕上げ、ということだったのだ。癌との闘病生活で、睡眠中の安らかなご逝去であったとのこと。合掌。
 猛烈な雨の中、コボちゃんの運転するクオリスで四谷に向かう。カーラジオではクライマックスシリーズの読売中日戦をやっている。ドラゴンズの若いピッチャーが1点を先取されたところでクオリスは四谷の紀尾井ホールに到着。
 紀尾井小ホールのロビーに入ると、NHKの阿部陽子アナウンサーが声をかけてくださる。コボちゃんによると彼女は、ボクのお気に入りだった美人スタッフにそっくりだそうで、意外だった。というのは、ふたりの声はまるで違っているからだ。
 軽井沢朗読館の青木裕子館長と、NHKの大出岳史アナウンサー、そして朗読の名手、長谷川元NHKアナウンサーがお見えになる。絵本作家の入江杏(いりえあん)さんもいらっしゃり、朗読マニアのボクにとっては、すごいメンバーとなった。
 樋口一葉を朗読して55年間の幸田弘子先生の語りに集中する。日記を中心に、樋口一葉作品を朗読するのだが、作品部分はすべて暗記されていて、本に頼らない。本も使わず、マイクも使わず、休憩をはさんで2時間の立ったままのステージは心を動かされる。特に2部は作品に圧倒され、文語体の小説がちんぷんかんぷんのボクも、作品世界の登場人物たちと一体化していたのには驚いた。これは幸田弘子先生のお力によるものである。
 ホールでは瀬戸内寂聴(せとうちじゃくちょう)さんのご著書と並んで、エム ナマエの新刊本『あなたの時間をありがとう』が販売されていた。買っていただいた方にはサインをさせていただく。ホールでは瀬戸内寂聴さんから贈られた立派なフラワースタンドが美しい香りを振り撒いていた。
クライマックスシリーズのファイナルステージはジャイアンツVSドラゴンズの2戦目。紀尾井小ホールの地下駐車場のクオリスに乗り込み、ラジオをつけたらドラゴンズがジャイアンツを逆転して、順調に点を重ねていた。解説の槙原(まきはら)さん、「巨人軍はついてない」を連発されていたが、そうではなく、ドラゴンズの守備がいいことを素直に認めた方が自然だと思うのはボクばかりではないだろう。
 猛烈な雨の中、経堂に戻り、オーエックスで刺身と新イクラの買い物。帰宅して空腹を満たそうとしたら、某絵本作家から電話。日本酒とお刺身が、しばしオアズケとなる。
▲ 雨粒や よけて落ちてる 金木犀

1019・金・
 どうやら台風一過の快晴らしい。窓から強い日差しが入ってきて、顔面が熱くなる。キジバトポッポが焼き鳥になるといけないので、レースのカーテンで守ってやる。
 最近、人前に出ると、どうもいけない。翌日に妙な疲れが残るのだ。と、自分の頭が回らない原因を他に見つけようとする。そうではない。自らの精神の緊張が足りないだけなのだ。今日も空しく時間が過ぎていく。
 村上春樹の『カエル君東京を救う』は意外な結末だった。「朗読の時間」の、この村上春樹特集はいつまで続くかわからないが、しばらくは楽しみにしていよう。
 眠くて仕方がないので、ちょっと仮眠をすると、すぐに電話がかかってくる。出ないでいようとするが、反射的に手が動いてしまう。要するに貧乏性なのである。
 透析中に聴いている「柳家喬太郎(やなぎやきょうたろう)のキンキラ金曜日」の今夜はナマ放送。6題話をやるというので楽しみ。リスナーからはお題が続々。その場で選んだのが三日月、ろくでもない、消費税10パーセント、人間ドッグ、秘宝館(ひほうかん)、式前日。番組のトークをしながら必死で考えている。集中して考えられるのは音楽がかかっている時間だけ。それもフルコーラスかかるわけではない。ところがさすがの喬太郎(きょうたろう)師匠、時間内に6個のお題を見事にひとつの話として語った。結婚式場にかかる消費税がろくでない、つまり6でない、10パーセントになっていた、というオチもさすが。秘宝館(ひほうかん)で女が男にはさまれて、人間ドッグというくすぐりも笑える。いやあ、喬太郎師匠のプロ根性を見せていただいた。
 帰宅してTBSラジオはDIGを聴く。今夜のテーマは遠隔操作パソコンに関する検察の不始末。警察や検察の取調べの実態に迫るが、個人の権利を無視した不法な取調べが許されている限り、冤罪は次々に作られていくことだろう。ずっと昔から、自分が誤認逮捕されたとき、いかに自らの疑いを晴らすべきか、脳内シュミレーションをしているが、取調室の中で闘う勇気と自信は見つからなかった。周囲は泥を吐(は)かせるプロばかりだし、今回のように、検察の取調官は腹にない泥まで吐(は)かせることができるのだから。
▲ つむじかぜ そうじしてます おちばみち

1020・土・
 秋の眠気に負けないよう、今朝から5時の起床を決意。この時間だと、外はまだ暗いはず。サンルームのキジバトポッポは新聞紙の運動場だが、窓を開いて夜明けの空気を招き入れる。
 8時からのNHK、ラジオ文芸館」は小川未明の童話3篇。特に印象的だったのが『眠い町』で、再放送にも関わらず、作品世界にまたまた引き込まれてしまった。叙情派と思われがちな小川未明という大作家の、その先見性に脱帽である。
 10時からの「真打競演」はチャーリーカンパニーのコント。何度も聴いたコントではあるが、微妙に味付けを変えている。それが成功しているとは限らないのだが。漫談は地下鉄漫才で一世風靡した春日三球(かすがさんきゅう)師匠。相棒を失われてから久しいが、その笑いの切り口は錆びてはいない。これからもご活躍を祈っている。落語は柳家喜多八(やなぎやきたはち)師匠の『落語家の夢』。師匠の雰囲気にお似合いの、なんともとぼけた根多(ねた)である。喜多八師匠は、我が柳家一琴師匠の兄弟子で、ご存知小三治(こさんじ)一門の中核として知られている。寄席の高座でも何度も拝聴しているが、今までで一度も外したことがない実力派である。
 軽井沢朗読館の青木裕子館長から電話で談笑。今夜、新宿の酒場で投げ銭朗読会があって、企画はジャズプレイヤーの坂田明さん。NHKのアナウンサーも集まっていて、参加したいのだけれども、今夜のボクはおえかき。実は締め切りが迫っているのだ。
 慶應義塾大学のマンガクラブの機関誌「ワラエ」の50号に寄稿することになっている。その締め切りが、実は今日なのである。三田祭で販売される「ワラエ」に初めて作品を掲載してもらったのが1967年のこと。それから45年が経過しているわけだ。「ワラエ」には、偉大なる先輩、ヒサクニヒコ氏も寄稿なさると聞いている。そして、この「ワラエ」こそ、ヒサクニヒコ先輩が作った機関誌なのである。
 午後はずっとおえかきデスクにしがみついている。マンガクラブの原稿が仕上がると、今度は手紙。まだまだ返事がたまっているのだ。それから、友人からの依頼作品の下絵も仕上げる。絵の仕事はフィードバックがないのでつらいが、執筆とは違った脳みそを使うので、落語や朗読をBGMにすることができて嬉しい。
 夜も更けて、ラジオ第二の朗読の時間再放送が始まった。村上春樹の『カエル君東京を救う』の総集編である。先週まではパール・バックの『神の火を制御せよ』がかかっていて、作者の誠実な筆運びに感動していた。いつか、大作『大地』を拝読したいものと願う。さて、村上春樹の『カエル君東京を救う』が、村上春樹入門としてふさわしいかどうかは不明だが、ボクはこの身長2メートルのカエル君に、妙なリアリティーを感じて好きになってしまった。75分間の放送を、コボちゃんと酒を酌み交わしながら楽しんだ。
▲ どこまでも ついてきている 空の月

◇ バーチャル四国八十八カ所コース 61番、香園寺を夢想参拝、通過しました。
 次は62番、宝寿寺。 あと619歩です。 現在の歩数2,035,781歩。 1周目挑戦中!

1021・日・
 筋力運動をしながら朝6時の志の輔(しのすけ)ラジオ「落語でデート」を聴く。タカベトモコさんはキンちゃんファミリーで知られた女優さん。といっても、失明以前からテレビには興味のなかったボクだから、よく知らない。けれども、ファミリーマートを経営したり、ふたりのお嬢さんを育て上げてから慶應義塾大学を卒業したり、かなりユニークな経歴の持ち主で、志の輔師匠も夢中でしゃべって、タイトルコールも忘れていた。落語は三代目三遊亭金馬(さんゆうていきんば)師匠の『孝行糖』。よく知っている根多(ねた)だが、こういう番組で耳にすると、また違った印象。落語も読書と同じで、同じ内容でも状況によって中身が変化するのである。
 6時半よりニッポン放送では藤沢周平傑作選。NHKラジオのシリーズが終わってしまったので、ラジオで藤沢修平を楽しめるチャンスはここにしかない。放送局、もっと朗読番組をやってくれ。それも、言葉のプロである、各局のアナウンサーの朗読で。
 NHKラジオの朝のニュースは阿部陽子さん。早い朝なのに、実にクリアな発音と滑舌(かつぜつ)。ということは、昨夜の朗読会には参加なさらなかったのだろうか。少なくとも、お酒を飲まれた翌朝のお声ではない。と、他人のボクがいらぬ心配をしている。
 やたらと眠く、コボちゃんとアルルに誘われても、今日だけは許してと思いながら、散歩をサボる。秋という季節は、どうしてこんなに眠いのだろう。春眠暁を覚えず、との言葉があるが、秋だって眠いのだ。それはオフコースが歌っていたように、春と秋は中途半端(ちゅうとはんぱ)な季節だから、なのかもしれない。
 午後はNHKの素人喉自慢をBGMにランチ。ここ最近は、今週のチャンピオンをピタリと言い当てている。番組の審査基準が若者に迎合するものでなく、まともになった証拠であると考える。
 外出までの時間、パソコンにしがみつき、懸案の原稿を推敲。仕事が面白くなったところでタイムアップ。
 キッド・アイラック・アートホールにコボちゃんの運転するクオリスが到着すると、ホールから「びっくりバン」の馬場民子さんが飛び出してきて、ボクをエスコートしてくださる。座席に座ると、藤澤勇夫監督に「蔵出し映画祭」グランプリ受賞の
「おめでとうございます」
をお伝えする。
 本日の京ことばによる源氏物語は第二十回公演、『玉鬘』(たまかづら)。以下、山下智子さんによる内容紹介のお言葉です。
 今回は二十二帖『玉鬘』(たまかづら)の巻です。今はもういない、忘れられない恋人の娘が美しく成長して目の前に現れる。源氏の君じゃなくとも心が揺さぶられますね。日蔭から蔓をのばして光のもとで花開く、瑠璃姫の物語。是非お聴き下さいませ。
 本日の山下智子さんは、少しばかりエヘン虫にやられておられるらしい。けれども、本編の語りに入れば、さすがは声優のプロフェッショナル。見事な語りであって、ボクはたちまち眠りの世界へ誘われてしまった。このシリーズでは初めて、というよりはボクとしては大失策の居眠りをこいてしまったのだ。朝からやたらと眠かった。その影響か、それとも山下智子さんの名人芸によるものか。第2部の冒頭では、智子さんのエヘン虫を追い払うような手つきで、空中に九字(くじ)を切る。と、舞台の智子さんも、「びっくりバン」の監督ご夫妻も思われたらしい。けれども、その実態は、理由もなくカモメの絵を描きたくなったボクが、空中にカモメの絵を描いただけだった。ちゃんちゃん。
 打ち上げは地下のブックカフェ槐多(かいた)で。スペイン産のオーガニックワインで、監督ご夫妻に祝杯をささげる。心よりおめでとうございます。名作『いのちの林檎』が数あるお蔵入り寸前の作品群から最高の栄誉に輝き、劇場公開の機会に恵まれたのだ。いい仕事は必ず世の中に認められる。その実例である。
 メンバーの中に、ボクの絵本で育ったという青年がおられて、感激の対面をする。Sというその青年、社会人としての経歴も学歴もあるのに、今は志すところがあって外語大の大学院で研究をなさっている。驚いたのは、彼のご母堂が55歳で、建築関係の仕事をされており、深尾博士をご存知であったこと。しばらく、彼と熱く語り合う。
▲ 揺れている 色とりどりの 秋の風

◇ バーチャル四国八十八カ所コース 62番、宝寿寺を夢想参拝、通過しました。
 次は63番、吉祥寺。 あと1,350歩です。 現在の歩数、2,037,850歩。 1周目挑戦中!





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