全盲のイラストレーター ◆エム ナマエ◆ の超個人的十七文字ブログです
ボクは中途失明した画家。週に三度の人工透析で生かされています。なのに、今でも 画家で作家。ボクは思います。人生、何があっても大丈夫。
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いつも日記をつけてます。失明したら頭脳がノート。
だから、記憶力のトレーニングのためにも、前日の出来事を振り返り、コツコツ日記をつけてます。



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2012年8月20日~26日
☆ この日記は、透析患者が病人ではなく、機械が腎臓の仕事をしてくれる以外は、一般の人と何ら変わらなく暮らしていることを知っていただくためのものでもあります。また、漢字や熟語、固有名詞には振り仮名がしてありますが、漢字の難易度とは関係がありません。これらの振り仮名は視覚障害者のための音声モニターを容易にするためのガイドです。

0820・月・
 連日の猛暑。けれども民間の節電はうまくいっている。計画停電などというぶっそうなフックをかけておいて、原発を稼動させる必要などなかったのだ。国よりも電力会社よりも、民間の頭脳の方が勝って(まさって)いる。この分でいくと、原発ゼロの実現も遠くないかもしれない。国がいらぬことをしなければ。
 足元の新聞紙の運動場を飛べない鳩、キジバトポッポが元気に歩き回っている。昨日のおえかきでバリバリになった肩や背中をほぐしながら、マッサージチェアで高校野球を聴く。神奈川県代表、桐光(とうこう)学園2年生の左腕、松井投手のピッチングが気になって仕方がない。奪三振記録をどこまで伸ばすか楽しみにしていたのだが、連日の力投である。春の選抜で準決勝の青森県光星(こうせい)学院に打ちこまれ、敗北。15三振を奪いながらの敗北に号泣していた。それにしても、ここまで68奪三振とは見事。まだまだ2年生の彼である。今後に注目、期待したい。
 銀ブラとは、銀座をブラブラと歩き回ることだとばかり思っていた。ところが、これが真実だという説を聞く。慶應義塾の学生が三田の山から歩いて銀座へ出かけ、ブラジルコーヒーを飲むことからいわれるようになった、というのである。確かに慶應義塾と銀座の関係が深いことは永井荷風の振る舞いからも理解できる。世間でいう早慶戦、ボクらのいう慶早戦で慶應義塾が勝てば銀座が賑わい、早稲田が勝てば新宿が賑わう。もしかしたら、この銀ブラ説、信じるに値するのかもしれない。
 透析中、NHKラジオで「堀井健一郎の一笑懸命」という落語番組を聴く。落語家、春風亭昇太(しゅんぷうていしょうた)が出演。ボクの大好きだった柳昇(りゅうしょう)師匠のお弟子さんで、経堂組の仲間である。いや、あちらは仲間とは思っていないだろうが。ボクの愛する世田谷線山下駅は世田谷城の山下という意味なのだが、昇太師匠も、この世田谷城跡をとても愛しておられる。我が家ではコボちゃんがこの昇太師匠の大ファン。コボちゃんなど、落語を知らなかった人たちや若者を落語世界に引き込んだという面で、昇太師匠の功績は大きい。
 ところが、愉快に聴いていたら、グラグラと透析ベッドが揺れて、ああ、せっかくの番組が中断されてしまうと思った途端の地震速報。小さな地震なんだから、早くやめてくれと思っても、ダラダラと同じ情報を繰り返している。おい、ナマズ。暴れるなら、もっと別の時間帯にしてくれ。
 秋田新幹線の運転手が熱中症でダウン。止まらないはずの駅に停車して、ダイヤに遅れが発生した。せまい運転室、エアコンが壊れては、新幹線でもドンガメになってしまう。
 透析からの帰り道、三日月が美しいとコボちゃん。空が晴れているのだろう。でも、金星食から逆算すると、今夜の月は三日月ではなく、六日の月のはずである。
 28度設定のエアコン1台と、小型の扇風機だけで10坪の仕事場全体を効率的に冷やしている。外気温が高い分、28度がたまらなく涼しく思えてくる。これで、寝る前のビールと落語があるのだから、贅沢はいえないのである。
▲ 見あげれば 六日の月の かたちよさ

0821・火・
 朝の散歩でコボちゃん、空が高いという。日差しは強いが空気が冷たく、季節は確実に秋。トンボが飛んでいるが、種類は不明。アキアカネの目撃も報告されているから、もしかしたらそうなのかもしれない。
 終日パソコンに向かい、言葉との格闘を展開。その難しさに負けそうになり、誰かの助けが欲しくなる。
 東君平(ひがしくんぺい)という漫画家がいた。詩人がいた。彼はボクの兄貴分で、ボクは彼をクンペイさんと呼ぶ。1986年、ボクが失明した年の暮れに、クンペイさんは別の世界へ旅に出た。旅の好きなクンペイさん、今頃どこを旅しておられるか。そのクンペイさんの残した詩集をじっくりと吟味する。ジョン・レノンと同じ年齢のクンペイさん、生きておられれば、どんな仕事をされていたことだろう。けれども、残した作品で、これだけ感動させてくれるなんて、やっぱりクンペイさんはすごい。ジョン・レノンと同じくらいすごい。彼の詩のやさしさで泣きそうになりながら、改めて言葉における表現を考える一日となった。
 夜も再び豪徳寺。今夜も静かなカラアゲショップ。油の煙で店内が白く見えるそうである。店員の女の子たち、毎晩シャンプーが大変だろうな。ああ、楽な商売など、どこにもないのだ。
 帰宅してからも言葉との格闘は続く。興奮して眠れそうもない。来年のカレンダー、非売品なのに、素敵なカレンダーになりそうである。
 寝酒のビールを飲みながら、名人圓生(えんしょう)師匠を聴く。初めて耳にする根多(ねた)である。この師匠、どこまで奥行きがあるのだろう。本日は先輩たちの残してくれた宝物に心を動かされる一日となった。
▲ 人よりは すこしうえいく とんぼみち

0822・水・
 暑くなる前の朝の散歩。そのつもりではあるのだが、6時を過ぎた太陽は、ワンちゃんたちへの殺意をこめてエネルギーを放射してくる。大袈裟ではない。熱中症で亡くなるのは人ばかりではないのである。殺意を感じるのは日射ばかりではない。ユリの木公園では、クマゼミが殺意をこめて鳴いていた。ただでさえ暑い関西を、より暑くしているこのクマゼミ。どうかこの東京では繁殖せずに、早く死滅していただきたいとは、コボちゃんらしからぬ発言。それでも、近距離で聞くクマゼミには、そう思わせる不気味さがあった。
 さて、この季節になると、アルルが忙しい。飛べなくなって道路に落ちている蝉を、いちいちチェックするのである。鼻先でつつき、転がし、ジジジと鳴かせる。毎年見ている蝉なのに、アルルは飽きることがないのである。ということは、記憶力の欠如なのか、健忘症なのか。
 集中してデスクに向かっているせいか、肩凝りがひどい。気持ちが悪くなったので、マッサージチェアで肩と背中をほぐしてやる。でも、本当をいえば、これは口実。高校野球は準決勝。冷房の効いた部屋のマッサージチェアで聴く高校野球は、最高の贅沢なのである。
 本日も猛暑。東京都心で33度。今年は過去最高に暑い夏だろうと思いたいのは人情だけれど、お天気おじさんの森田君によれば、2004年の夏に比べれば、まだまだであるらしい。2004年の真夏日は71日間。今年は、まだその半分にも達していないらしいのだ。それでも暑く感じるのは、湿度のためと森田君はいう。人間の感受性はなかなか複雑であるのだ。
 今夜も言葉を考えている。クンペイさんのように、もっと言葉を大切にして、きちんと詩人をやりたいと願う。
 月曜日の透析中、どうせダメだろうと思いながらFMのJ-WAVEに回す。すると、とんでもなく美しい音になっている。なんだ。これだったら東京タワー時代と同じじゃないか。いや、もしかしたらJ-WAVE、音質の低下についての苦情が殺到して、スカイツリーからの送信をやめたんだなとも空想する。この音質だったら、ミックスマシーンも楽しいと、水曜日の透析を楽しみにしていたのだ。ところが、バリバリの雑音。月曜日のあの時間、たまたま電波状態がよかっただけだったんだとガッカリ。そういえば、パソコンルームで聴くJ-WAVEの雑音は変わりなかったもんな。
 旭山(あさひやま)動物園は逃げ出したフラミンゴについて、北海道警察に遺失物届けを提出したという。このフラミンゴ、ずいぶん長い距離を飛んで逃げているが、アフリカ大陸では大きく移動する鳥だから、それほど驚くことはない。それよりも、羽を切っておかなかったために逃げられたり、捕獲作戦に繰り返し失敗したり、旭山(あさきやま)動物園の名前に傷がつかないか心配。本日、マキコ特派員の配信記事で愕然としたのは、脱走フラミンゴを捕獲するため、囮(おとり)にされたフラミンゴのうち、1羽が死亡、1羽が行方不明になっているという事実。こうなると、もう本末転倒。ここは追いかけるのはやめにして、落し物にされてしまったフラミンゴ、自由になって、生まれ故郷のヨーロッパに飛んで戻ればいいだろう。
 寝る前のビールを飲みながら、三遊亭円楽(さんゆうていえんらく)の落語を聴く。亡くなってしまってからでは遅いのだが、この師匠の声と語り口、実にいい。失明以前は何度も円楽一門のホール落語を訪ねてみたが、晩年の円楽をそれほどいいとは思っていなかった。けれども、こうしてビール片手にじっくり聴いてみると、談志師匠と並んで、ひとつの時代を作った師匠であることが、しみじみと伝わってくるのである。
▲ 蝉がなく 夏のカーテン ひくように

0823・木・処暑・
 処暑である。本日で暑さのおさめ、ということらしいが、暦のままに季節はころんではくれない。本日も予想最高気温は34度。うだるような暑さとはこのことである。
 6時前に散歩に出る。それでもたちまち暑くなる。風はない。ワンちゃんたちと挨拶をしながら豪徳寺へ。すると、カラアゲショップの前に工事のクルマ。さあ、いかなる改装をするのかと、コボちゃんの目玉がピカピカ。換気扇の取り付けだったら、このカラアゲショップ、今まで油の煙をどうしていたのだろう。まさか、あの扇風機が換気扇だったのではあるまいな。さあ、どうなる豪徳寺のカラアゲショップ。今夜の散歩が楽しみである。
 ドキュメント映画制作会社「びっくりバン」の馬場民子さんが、彼女手作りの夏のお菓子を差し入れしてくださる。梅酒のゼリーに焼きプディング。民子さんには映画会社の運営よりも、ケーキショップを開いていただきたい。ちなみに、民子さんは失明以前からの知り合いであるが、これほどのケーキ作りの名人であるとは知らなかった。
 というわけで、コボちゃん特製のラーメンのデザートが焼きプディングとなって幸せ。熱いラーメンに冷たいプディング。民子さん、ありがとう。
 高校野球の決勝戦、ミスがあったり好守があったりで面白い試合展開だったが、さすが大阪桐蔭(とういん)、青森の光星(こうせい)学院に快勝。春夏連覇を決めてしまった。ボクとしては、光星に、東北最初の優勝旗を掲げてもらいたかったのだが、残念。来年のドラフト1位確実の豪腕(ごうわん)投手を打ち崩せなかったのが敗因。難波のダルビッシュは評判通りの活躍をした、という顛末だった。
 レームダックの韓国大統領にも困ったものである。今度のことで、支持率を10パーセント上昇させたことが、彼をいよいよ調子にのせているようだ。でも、李大統領の再選と、両国の友好関係をはかりにかければ、友好が重たい世間の義理。あはは。こんなことで、両国の国民があたふたするようではいけないのだ。今や、韓国のドラマもポップスも、日本人の心に深く浸透している。政治家どもは過去の歴史を利用するけど、戦争を知らない我々は、この空気に振り回されてはならないのだ。丸瀬太郎氏の言葉、
「記憶は弱者にあり」
から考えれば、大日本帝国の愚考は許されてはならない。ちっぽけな島ひとつのことで、両国の築き上げた友好関係を泡沫(うたかた)に帰してはならないのである。
 コボちゃんは真夏の研修から疲れて帰宅。ボクも終日、頭を使って睡魔。夜の散歩はあきらめた。あのカラアゲショップがいかなる改装をしたのか、次の散歩まで、おあずけとなる。
 コボちゃんの手土産、崎陽軒の焼売(しゅーまい)で寝酒のビール。BGMは桂枝雀(かつらしじゃく)。有線放送で毎晩同じ根多を聴いているのだが、繰り返し耳にすればするほど味が出る。ああ、枝雀(しじゃく)師匠のライブが二度と聴けないと思うと、残念で涙が出てしまう。
▲ 虫たちの 音色と空の 色は秋

0824・金・
 ニュースがつらい。お隣との仲たがいのニュースばかりなので心が重い。領土問題を政治利用する政治家なんて最低。大統領も都知事も、しっかりと頭を冷やしていただきたい。
 「お話出てこい」は松谷みよ子先生の民話風童話。先日「つくも神」を学んだばかりだったので、この不思議な話は楽しめた。小さな猫の妖怪を、あの若山玄蔵が、無理をして可愛らしい声を出していたのがおかしかった。
 2013年のカレンダーの言葉を仕上げる。13枚綴りだから、13の言葉は、すべてオリジナル。ここ最近で考えた20の言葉からセレクト。こうした短い文章というものは、意外に時間を要する。こういうとき、へたくそな17文字を毎日ひねっていて、よかったなと思う。あとは三日後に推敲。こういうものは、頭を冷やさないと、自分では評価できないのだ。
 いうまでもなく、猛烈に暑い。9月も暑いとの予報だから、今年も秋が短く、たちまち冬がやってくる。ボクは冬が大嫌い。ただし、エルニーニョが始まっているので、今度の冬は暖冬になるらしいので助かる。そして、来年の夏は冷夏。これほどに暑くはならいとありがたい。
 夕方から官僚ロボ・屑鉄28号が記者会見などやっている。大袈裟で空しい美辞麗句を並べている。けれども、記者からの質問には何も答えない。とりあえず、官僚ロボットにお願いしたいことはふたつ。東京都の知事を羽交い絞め(はがいじめ)にして、魚釣島への上陸だけはさせないようにしていただきたいことと、領土問題についていじくり回すのはこれを最後とすること。お隣さんたちは、どちらもプライドが高いのだ。一刻も早く、ひっこみ易くして差し上げないといけない。それから、ついでみたいに原発問題を取り扱うのはやめてくれ。官僚ロボットがうそつきロボットだということは、誰でもみんな知っている。
 FMJ-WAVE、あいかわらず雑音がひどい。けれども、-Reading for Your Heart-だけは聴く。今週は『銀河鉄道の夜』。秀島アナウンサーの声で聴く銀河の世界は悪くない。ダイジェストでなければ、もっといい。今回は角川文庫のオリジナルバージョン。不思議な博士の出てくる原稿だが、この博士が、最後まで推敲をあきらめなかった宮沢賢治に思えてくる。
 透析からの帰り道、駐車場から大通りへ歩いていくと、キキッと激しく金属音。同時に
「あぶない!」
とコボちゃんの鋭い声。高校生とおぼしき少年が、歩道を片手運転の自転車暴走。ボクの一歩前をエスコートして歩くコボちゃんとアルルが危機一髪だったのだ。
「歩道で飛ばすんじゃない!」
ボクも思わず叫ぶ。もしも怪我人が出ていたら、この高校生は犯罪者になっていたかもしれないのだ。自転車は道路交通法が適用される乗り物なのだ。いや、その前に、歩道を自転車で暴走する頭の悪さをなんとかしてもらいたい。これは学校教育の問題でなく、家庭のしつけの問題。片手運転の原因はケータイだろう。困ったもんである。ああ、誰も怪我をしなくてよかった。
 人間を10秒間で即死させる高レベル核廃棄物のことが気になって仕方がない。以前も書いたが、昔は核戦争が人類を滅ぼすと恐れていた。今は、原発事故が地球の生命を滅ぼすのではないかと危惧している。世界中の原子炉で増殖する高レベル核廃棄物の群れ。それらのすべてが解放されたら、地球の生命は悲劇的なダメージを受ける。これ以上、核廃棄物を増殖させてはいけない。まだ、世界中のどこの国も、核廃棄物の処理方法を確立してはいないのだから。
▲ 気がつけば こおろぎのこえ たかくなり

0825・土・
 いつも楽しみにしているNHKラジオの「ラジオ文芸館」はお休み。その代わり、夏休みのボクの楽しみ、子供科学電話相談室をやっている。今朝は恐竜の研究者が出演。最新の恐竜情報について語っているので、ついつい聞き耳をたててしまう。質問が
「恐竜は、どうして絶滅したんですか?」
とくれば、
「恐竜は絶滅なんか、してないよ」
とくる。質問者の子どもが当然のように
「うそ!」
と反応すれば、解答者の先生、
「鳥はね、恐竜の子孫なんだよ」
と、ボクらが子どもの頃には考えられなかった解答をする。ボクらが子どもの頃、恐竜は爬虫類だった。あのゴジラも、巨大な水性爬虫類で300万年前の生き物という設定だった。恐竜が鳥類の先祖ではないかとの議論は、ボクが30歳になった頃。ティラノザウルスが羽毛で覆われていたなんて、つい最近の発見である。子どもたちは恐竜について真剣に学んでいて、大人なんかより高度な知識を有している。子供科学電話相談室でも、恐竜の話題だけはレベルが格段に高いのである。ああ、勉強になりました。
 領土問題を早く切り上げた方がいい。過去の歴史において、中国や朝鮮に対して、日本は決して偉そうなことをいえる立場ではない。子どもの頃、両親や近所の大人たちが、中国や朝鮮の人たちに対して、どれだけ差別的な発言をしていたか、ボクは鮮明に覚えている。韓国は島根県を実効支配しようとしているわけではないのだ。ちっぽけな島ひとつのことで、武力紛争をするわけにはいかないじゃないか。歴史的負い目を背負う日本、ここは大人の対応をしなければいけない。
 夜は豪徳寺へ散歩。カラアゲショップの様子を偵察にいく。
 いつもの花壇で休んでいたらYご夫婦に遭遇。以前のお隣さんである。ひとしきり、カラアゲショップの悪臭についての話題。改装工事は換気扇であったが、その排気口は商店街に向けられ、お向かいのフルーツショップは大迷惑(だいめいわく)をしていることだろう。カラアゲショップのお隣は洒落たカフェバー。両隣への配慮がなければ、商店街でカラアゲショップは浮いた存在となる。若者よ、商売に夢中になるあまり、他者への配慮を忘れるべからず。豪徳寺は経堂や下北沢とは違うのだ。
 帰り道、ポケットラジオをつけてみたら、ヨコハマが延長戦で巨人軍にサヨナラ勝利をする場面だった。もしかして、今年の巨人軍、延長戦での勝利がなかったんではなかろうか。あれだけの戦力のチームなのに、延長戦で勝てないというのは不思議な話。金持ちのあまり、やりくりが下手になっているのかもしれない。
 汗だくで帰宅。ただちにシャワー。そんなことは決してないのだが、今年はいつもより汗をかいているような気がしてならない。
 中華キッチン「好吃」(はおつ)で調理してもらったばかりの海老チリソースと八宝菜でビールを飲みながら、パール・バックの『神の火を制御せよ』の総集編を聴く。エアコンの冷機でアルルは涼み、デブネコのミミはお腹をこわしている。
 未明、ベッドが嫌な揺れ方をして、反射的に目覚める。大震災の前兆みたいな揺れ方だったからだ。すぐにNHKラジオをつけると、「ラジオ深夜便」をやっていて、緊急地震速報は聞こえない。けれども、しばらくして地震速報。未明3時37分、震源は福島沖、深さ90キロ、マグニチュードは5.1とのことだった。おかしな揺れ方をしたのは震源がいつもよりは深かったせいだろう。北海道で震度5弱の地震があったばかりだから、あまりいい気持ちはしない。北海道から福島、そして東京、なんてことにならないだろうな、てなことを考えていたら眠れなくなってしまった
▲ いく夏に オーシンツクと 投げキッス

◇ バーチャル四国八十八カ所コース 44番、大宝寺を夢想参拝、通過しました。
次は45番、岩屋寺。 あと14,942歩です。 現在の歩数1,662,058歩。 1周目挑戦中!

0826・日・
 目覚めると同時に文化放送の志の輔(しのすけ)ラジオ「落語でデート」を聴く。今朝のお相手は女優さん。ボクの聞き間違いでなかったら、イヌヤマイヌコさん。かなりユニークなキャラクターで、この人とだったら、何時間飲んでいても飽きないだろう。落語は三代目の三遊亭金馬(さんゆうていきんば)師匠の『小言念仏』。いろいろな演者で数限りなく聴いてきているが、この録音は秀逸。思わずパソコンを開いて、愛蔵の落語CDを調べてみる。ただし、同じ演者で同じ根多(ねた)でも、それぞれ内容は違う。そこが落語の単純でないところ。一度や二度、その根多を聴いたからとて、その良さがわかるわけではないのである。
 ランチのBGMは有線放送の落語チャンネル。墨田川馬石(すみだがわばせき)という若手真打が圓朝(えんちょう)作の『めいじん・ちょうじ』を演じている。これが、いい。途端に、この主人公の運命が気になってきた。この長編の根多は、五代目古今亭志ん生(しんしょう)師匠で聴いたことがあったはずだが、10年は経過しているので、もう忘れている。そこで今朝と同様、愛蔵の落語CDを調べる。
 愛蔵の落語CDを数えてみたことはない。ただ、古今亭志ん生(ここんていしんしょう)が60枚。桂枝雀(かつらしじゃく)が45枚。古今亭志ん朝(ここんていしんちょう)が30枚。三遊亭金馬(さんゆうていきんば)が20枚、柳家小さん(やなぎやこさん)が25枚あることだけは把握している。あとは金原亭馬生(きんげんていばしょう)、柳家小三治(やなぎやこさんじ)、立川談志(たてかわだんし)、立川志の輔(たてかわしのすけ)と続き、バラであれば、たいがいの名人の落語はそろっている。カセットテープまで数えたらきりがなくなるが、最近はCDでしか聴かなくなった。
 志ん生(しんしょう)の『めいじん・ちょうじ』は5席にわけて演じられていた。さあ、知りたくなったら、もう止まらない。仕事の手を休めながらのつもりが、仕事もしないで、とうとう最後まで聴いてしまった。圓朝が実在の指物師(さしものし)の名人をモデルに、モーパッサンの短編小説をヒントに書きあげた人情話であるとか。こうして、居住まいを正して古今亭志ん生を聴くと、穴だらけの芸のように聞こえて、実は穴ひとつない名人であることが改めて認識させられる。今日はいい一日となった。
 キジバトポッポ、何の脈絡もなく、いきなり鳴き始める。パソコンに連続読みをさせていたら、その音声に合わすように、ボウボウと鳴き始める。そして、鳴くのもいきなりだが、鳴きやむのもいきなり。鳥篭にいるとき、キジバトポッポはいつもボクの左肩の位置にいる。だからといって、キジバトポッポがボクを好きであるかどうかはまったくの不明。
 ブレバタ(ブレッド・アンド・バター)の兄貴、サッチンからお電話をいただく。初めてのソロコンサートをされるとのこと。ぜひともうかがいたいが、期日が迫っていて、透析の変更も困難。残念ながら、あきらめる。サッチン、本も出されて、相変わらずのご活躍である。
 1969年7月20日、人類で最初に月面に降り立ったアポロ宇宙船のアームストロング船長が逝去された。82歳。あの白黒テレビで見た映像を、ボクらは死ぬまで忘れることはないだろう。合掌。
 沖縄に910ヘクトパスカルの巨大台風が接近している。ラジオは最大級の警告を発している。沖縄の無事を祈る。
 涼しい風が吹いていると思って散歩に出る。住宅街を歩いていくと、ボクらを歓迎するかのように、もしくは、同じ虫がワープでもしているかのように、虫の声が次々と出迎え、見送ってくれる。と、周囲はすっかり秋の情緒なのだが、不快指数は真夏のもの。あまりに蒸し暑く、どこを歩いているかもわからなくなってきて、フラフラになる。豪徳寺駅前で冷たいアイスコーヒーもあきらめて、途中でUターン。汗だくで帰宅。
 そのままベッドにダウン。枕元で太宰治や萩原朔太郎を鳴らしていたら、いつの間にか朝になっていた。
▲ 虫の声 ついてくるくる 夜の道



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