全盲のイラストレーター ◆エム ナマエ◆ の超個人的十七文字ブログです
ボクは中途失明した画家。週に三度の人工透析で生かされています。なのに、今でも 画家で作家。ボクは思います。人生、何があっても大丈夫。
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Author:emunamae
いつも日記をつけてます。失明したら頭脳がノート。
だから、記憶力のトレーニングのためにも、前日の出来事を振り返り、コツコツ日記をつけてます。



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2011年10月10日~16日
☆ この日記は、透析患者が病人ではなく、機械が腎臓の仕事をしてくれる以外は、一般の人と何ら変わらなく暮らしていることを知っていただくためのものでもあります。また、漢字や熟語、固有名詞には振り仮名がしてありますが、漢字の難易度とは関係がありません。これらの振り仮名は視覚障害者のための音声モニターを容易にするためのものです。

1010・月・体育の日・盲導犬アリーナの命日・
 7年前の今日、盲導犬アリーナを見送った。あの悲しみは今も胸に残る。あの瞬間からボクの中の時間は引き裂かれているのだ。
 4時より活動開始。言葉の絵本アンコールの執筆に集中。瞬く間に時間が過ぎていく。
 散歩にいこうと、アルルのリードを片手に建物入り口に立っていると、志木高校の同輩、Sが自転車で通りかかる。朝の8時から駅のあちらの立ち食い蕎麦屋にいったとか。こんな近くに、同じ高校の友人が住んでいるのも愉快。彼もまた愛犬家で、会うといつもイヌの話題になってしまう。
 花壇に座っていると、ボクの背中で虫たちが花から花へ飛んでいる。その虫たちの姿をコボちゃんが描写するのだが、どうも要領を得なくて、正体は不明のまま。いったい蜂なのか、それとも蝶か蛾か。
 コボちゃんが花壇の周辺に捨てられているマクドナルドのゴミを集めている。もしも、マックの社長が命令をして、駅前の掃除でもしたら、商店街の評判もあがるのにと思う。最近のマックはすごい人気で、駅前のデニーズやモス、商店街の食べ物屋さんも、マックの存在は脅威であるに違いないのだから。
 今朝もまた、S看護師と、その赤ちゃんに出会う。S看護師の赤ちゃんはさくらちゃん。アルルと仲良しのワンちゃんもサクラちゃん。今朝は人間のさくらちゃんとイヌのサクラちゃんと会えて、アルルはゴキゲン。
 急いで帰宅。落語をBGMにして夢中で絵をかいていると、マッサージチェアのアルルが、ガバと跳ね起きた。もしかして、そう思って手を止めると、揺れている。地震だ。すぐにアルルに続き、玄関の鉄の扉を開くが、地震はすぐに静まった。ラジオをつけると、11時45分に福島で地震。震源の深さは50キロ。マグニチュードは5.6、ということだった。福島では震度4。東京でも震度3はあったというが、この建物にいると、震度1くらいにしか感じないのはありがたい。
 イラストレーションに夢中になり、いつものラジオタイムを忘れていた。今週から「朗読の時間」では何が読まれるのであろうか。
  休日の透析は3時から。相変わらず中途半端で、時間が惜しくて恨めしい。患者の休日が犠牲にされているのに、患者は抗議ひとつしない。これが西洋人社会だったら、たちまち騒ぎになるだろう。
 コボちゃんが盲導犬アリーナのために、ケーキを買ってきた。夜はそれをアリーナにたむけ、ボクとコボちゃんはアリーナに献杯。でもアルルはアリーナにたむけたケーキを見上げ、ため息をついている。
 アリーナの命日を直前にして、『もうひとつの盲導犬物語』の原稿を某編集者に送信していた事実に気がついた。これも偶然ではなかったのだろうか。どこかでアリーナが見ていてくれるのかもしれない。
 野球中継がますます面白い。中日ヤクルト、巨人阪神は、どちらも負けられない試合ばかり。けれども、やはり最後は監督の度量。結果は中日がトップに輝き、巨人軍は優勝の可能性を完全に失う結果となった。
 「ラジオ深夜便」での藤沢修平作品朗読が始まる24時半までは時間がある。そこで、ボクはパソコンに向かい、言葉の絵本アンコールの執筆。そうしていたら、音声腕時計のアラームが朗読の時間を知らせてくれる。『海鳴り』の第75回は、物語の展開が速い。いよいよ結末に近づいている印象だが、さて、どうなるか。
▲ お隣が秋刀魚焼いてる締切日

◇ バーチャル奥の細道コース 永平寺に到着、通過しました。
 次は福井。 あと、38,115歩です。 現在の歩数3,449,885歩。 1周目挑戦中!

1011・火・
 5時より活動開始。「おはよう一直線」の占いのラッキーレベルはスタンダード。今日も真面目にやっていこう。
 パソコンに集中していたら、コボちゃんが散歩にいこうという。アルルを連れて出ていったとばかり思っていたのだが、コボちゃんがあんまり気持ちのいい朝なので、ボクが仕事をしているのは知っていたが、わざわざ誘いに戻ってきたのだという。そこでボクはパソコンの電源を落とす。散歩は気軽な健康法。よく歩けばよく眠れる。これは鬱病対策にもなるらしい。とはいえ、ボクはそういうタイプでもなさそうだ。
 連休の終わった豪徳寺駅前の花壇に座っていると、人々が急ぎ足で過ぎていく。でも、この花壇に座る人たちは別だ。ここには不思議な人たちばかり。みんな、どうして暮らしているのだろう。といっている、このボクも、黒い大型犬を足元にして、毎朝のように花壇でテイクアウトのコーヒーを飲んでいる。街の人たちには、ボクらもまた、不思議な人種に見えているのだろう。
 ボクの背中の花壇では、あの虫がまた、せっせと蜜を集めている。蜂なのだろうか、蛾なのだろうか。コボちゃんの説明を、いくら聞いても、その正体が浮かんでこない。
 我が家に戻ってきたら、建物入り口の自転車置き場にコボちゃんはバッタを発見。ショウリョウバッタか、トノサマバッタか。コボちゃんにその姿を観察させるが、要領を得ない。草色をしていたというが、グリーンマンティスではなかろうか。コボちゃんの昆虫観察は、いつもボクを混乱させる。
 帰宅してラジオをつけると、「お話出てこい」は沖縄の民話。『キジムナーの鮫退治』は沖縄の言葉の雰囲気のある語りで、面白かった。こういう演出は大歓迎。昨日、逃した朗読の時間の新しい作品は宮沢賢治の『グスコーブドリの伝記』であった。これには狂喜乱舞。ボクの最も好きな作品なのだ。これでまた、ボクのラジオタイムが充実する。毎朝が楽しみだ。
 カルチャーラジオはNHKアーカイブ。今朝の録音は志賀直哉のインタビュー。それをBGMに彩色作業。
 言葉の絵本アンコールの執筆は快調。今年の春、東日本大震災以前に一度仕上げた構成と原稿をシャッフルし、まるで新しい書物としてリバースさせるつもり。言葉にエンジンがかかると、あちらこちらからメルヘン村の生き物みたいに、いろいろなアイディアが走り寄ってくる。と思っていたら、コボちゃんからお呼びがかかる。コボちゃん特製の味噌ラーメンができたらしいのだ。
 コボちゃんの味噌ラーメンを食べて満足のボクは、腹ごなしのマッサージチェア。秋の日差しを浴びて、デブネコのミミを膝に乗せ、マシーンのマッサージを受けていたら、電話。揺れながら打ち合わせをする。
 言葉の絵本アンコールは順調な滑り出し。大津波に阻止された形の進水式だったが、被災してから7ヶ月、船の建設は佳境に入った。
 月刊「ラジオ深夜便」のI記者ご到来。デブネコのミミの歓迎を受けてゴキゲン。みんなでコーヒータイム。昨日、梅が丘でコボちゃんが買ってきたシュークリームをみんなで楽しむ。ボクのシュークリームは、昨夜のアリーナにあげたおさがり。紙に残ったクリームも、スプーンでたいらげた。アルルは、コボちゃんと梅が丘まで歩いて買い物のお供をしたのに、自分はもらえないので、ゴキゲン斜め。信じられないという目つきでコボちゃんを見上げていたという。けれどもアルル、誕生日はこないだ終わったばかり。毎週の誕生日というのはないのだよ。
 おやつで満腹になり猛烈な睡魔。たまらずベッドに倒れこむ。そのまま夕方まで熟睡。リビングにいくと、誰もいない。アルルもいないので、散歩に出かけたなと思い、パソコンを始動させる。
 執筆は快調。全体の構造がしっかりしてきた、と思ったら、コボちゃんが戻ってきて、またまたボクを散歩に誘う。実に気持ちのいい夜だというのだ。
 ポケットラジオで巨人阪神を流しながら歩く。暑くもなく寒くもない夜。けれども、一生懸命歩いていくと、じんわりと汗ばむ。
 豪徳寺の駅前花壇、この時間になると、散歩のワンちゃんも少なくなる。アルル、友だちがいなくてつまらない。野球の試合はシーソーゲーム。どちらが勝つかわからない。
 帰宅して執筆に集中。野球の試合が気になって、ラジオをつけたら、巨人軍がサヨナラで勝利した瞬間。で、すぐにラジオを消す。原監督の得意げなインタビューは、札束を積まれても聞きたくない。
 仕事が一段落してパソコンを落としたら、コボちゃんからお呼びがかかる。ボクにとっては、NHKジャーナルを最初から聞きながらの夕食がいちばん望ましいのだ。今夜はその理想のパターンとなっている。
 満腹と疲労で、眠りの滑走路に入る。羽根布団をかぶったら、たちまちボクはテイクオフ。夢の世界を飛んでいた。
▲ 鳴く虫が夏の背中にお見送り

1012・水・満月・
 5時から活動開始。本日は満月であるという。透析からの帰り道、コボちゃんに夜空を見るよう勧めよう。
 パソコンに向かう。午前中にブログの原稿を仕上げるでく、集中する。けれども、NHKラジオ第二のいつものラジオタイムは別。この時間だけはリラックスさせてもらう。
 カルチャーラジオはアメリカの先住民。立教大学の安部樹里(あべじゅり)教授はかなり個性的で面白い。内容も興味深く、アメリカ先住民をインディアンと呼んでいた自分が恥ずかしい。そう。今や、ネイティブアメリカンが一般的な呼称となっている。でも、ボクは1978年に『ネズミの闘い』という、ネイティブアメリカンの民話を絵本にしたことがあり、当時はかなり研究したつもり。あれは素敵な絵本になったと想っている。もちろん、時間もかかったけれども。
 マキコ特派員からはラジオでは知ることのできない情報が続々。自分でインターネット検索ができないわけではないのだけれど、耳での確認が面倒臭いのと、このシステムを購入するとき、マイクロソフトのワード関係の予算を削ったので、検索も面倒臭いのだ。そこで、親切なマキコ特派員があれこれとボクの喜びそうな情報をくださるのである。
 フランスでは全国の学校の食堂での、ポテトフライ(フレンチポテト)への使用は別として、ケチャップを全面的に禁止したという。健康のため、脂肪の取り過ぎに注意、というのは口実で、本当はフランス人の味覚をアメリカ文化から守りたかった、というのが本音であるとボクは思っている。パリは一部観光客には評判が悪いが、フランス文化は飛び込んでみれば居心地がいい。けれども、通り過ぎる観光客に、そこまでは見えてこない。で、ボクはパリが世界でいちばん好きな街。あはは。なんとイヤミなオイラであること。
 来年の夏、シエラネバダ社が開発した宇宙タクシーのテスト飛行があるらしい。スペースシャトルが廃止されて、国際宇宙ステーションへの人員輸送ができなくなっているが、これはその後継機。要するに7人乗りの小型スペースシャトルで、その名前もドリームチェイサー、つまり夢の追跡者というわけ。人工衛星打ち上げのためのアトラスロケットで衛星軌道に飛ばすのだが、宇宙ステーションの建設資材の運搬を必要としないから、このサイズでいいのだろう。つまり、『2001年宇宙の旅』に出てくる、あのタイプのシャトルが実現するわけだ。とはいえ、ずいぶん小さい。
 本日も言葉の絵本アンコールの原稿執筆が快調。パソコンに集中しているうちに、あっという間に日が暮れる。最近、日の入りもずいぶん早くなってきた。
 透析中、テレビ音声を聴かなくなってから、ますますFM-J-WAVEを聴いている。先日はレディーガガとトニーベネットのデュエットがかかっていたが、レディーガガの歌のうまさに驚愕した。彼女、超一流のジャズシンガーとしても、成功は間違いない。
 FM-J-WAVEの- Jam the World -、今夜のパーソナリティーの堤未果(つつみみか)さんがウォール街取材のため不在で、ピンチヒッターがしゃべってる。でも、このピンチヒッター、かなり素敵な個性をしていて、招いたゲストがカッコイイのだ。
 ゲストの名前はセヤルミコさん。職業は武装解除。いや、本当の話。彼女、スリムな34歳。けれども、紛争地に出かけていって、荒くれ男どもを相手に、武装解除させてしまうのだ。彼女の所属は国連紛争解決会議。現在は日本の自衛隊が南スーダンにPKOで出かけたいというので、足手まといだからやめておけと、わざわざ説得をするために、来日中なのである。彼女に、戦争をなくしたいと思わせた1枚の写真があるという。『職業は武装解除』という彼女の著書が話題になっているらしいので、ボクも拝読するつもりで、駅前図書館に予約を入れることにする。
 コボちゃんが満月が赤いと驚いていた。それは夕日が赤いのと同じ理由だよと説明するのだが、いつもここからの話題が進まない。コボちゃんは科学や宇宙の話題になると、すぐに頭が痛くなるか気分が悪くなってしまうのだ。でも、満月の夜は好きだといっている。
 ビールの季節は終わった。要するに汗をかかなくなったので、透析患者のボクは、もうビールを飲めないのである。で、体重増加を抑制するため、寝酒はワインかウィスキー。今夜は赤ワインのグラス片手に落語を楽しむ。有線放送の落語チャンネルは最高である。
▲ コップ酒赤い満月犬の声

1013・木・十六夜(いざよい)・
 5時半より活動開始。「おはよう一直線」の占いはスタンダードレベル。でも、コボちゃんは最高レベルだったので、あとで伝えるつもりだが、占いなんか気にしていて、きっと馬鹿にされるだろうな。
 パソコンに向かい、集中する。午前中にブログのための17文字原稿を仕上げるつもりだったが、コボちゃんに誘われ、パソコンを落とす。アルルと外に出ると、トレーナー1枚では涼しい朝。建物入り口の階段で管理係のTさんや、住人の人たちと挨拶を交わす。
 ポケットラジオをつけると、TBSラジオの「スタンバイ」では、大気中のラドンガスの濃度と地殻変動の関係についての研究成果を報告していて、これは興味深い。これまで、地中から発せられる電磁波と地殻変動の関係など、地震と自然現象の関係について様々な研究がされているが、このラドンガス濃度については、ラドンの半減期が3日と短いため、そのデータの信頼性には期待できる。東日本大震災は甚大な被害をもたらしたが、それをきっかけに、このように様々な発見がされていることは、未来の災害対策への贈り物であるのかもしれない。
 曇り空だし涼しいし、豪徳寺の花壇に飛ぶ蝶や蜂の姿はないという。でも、人間たちは騒々しい。オバQ線の高架下では、近所のおじさんが酔っ払って、近所のおばさんに、これから飲もうと誘っているし、目の前の歩道を、酔っ払いの中年紳士と、これまた酔っ払いのギャルが、お互いを介抱しながら、右往左往している。ここの商店街、路地には朝まで飲ませてくれる飲み屋があるらしいのだ。
 帰り道、NHKラジオ第二では「お話の旅」が始まった。ポケットラジオのイヤフォンを装着すると、作品は『銀河鉄道の夜』。いつか滅茶苦茶にけなした朗読ドラマの続編であるが、これが最悪。この前の日曜日のTBSラジオ、ラジオシアターよりひどい。脚本もまずければ演出も劣悪。そもそも、こんな短い尺で、『銀河鉄道の夜』をやろうとする試みそのものが暴挙なのである。作品を評価し、番組に取り上げたい気持ちはわかるが、『銀河鉄道の夜』は、あなたたちの手には負えない、もしくは手に余る。ただ、TBSラジオのラジオシアターと違っていたのは、効果音のバランスの良さ。ここはさすがNHKラジオ、といっておきたい。
 散歩から戻るとすぐ、ラジオをつける。『銀河鉄道の夜』のシナリオに失望してはいたが、朗読の時間の『グスコーブドリの伝記』はオリジナルを忠実に朗読している。この作品の朗読、何度も聴いてきた。けれども角野卓三とは違う朗読もいいのだ。やはり心がわくわくする。ことにクーボー大博士が登場すると、ボクは本当に幸せになるのだ。
 時報が鳴って、ラジオを消そうと思っていたら、カルチャーラジオは落語の時間。おいおい、それはないよ。そんなの、知らなかったよ。テーマは昭和の落語名人史。三代目春風亭柳好(しゅんぷうていりゅうこう)について、演芸評論家の矢野誠一氏が語っていて、これはたまらない。古い録音も流してくれて、これでボクの知らなかった昔の名人の声と名前が一致していくかもしれない。ますます落語の勉強だ。これからは木曜日の午前10時は逃せない。
 原稿をひとつ送信すると、背中がバリバリになっている。マッサージチェアでキラキラを聴く。キジバトポッポがゴキゲンで右へ左へと歩いている。ボクは睡魔に襲われ、ベッドにいくと、先にアルルが寝息をたてている。けれども、
「ボクに寝かせて」
と囁くと、パッと跳ね起き、ベッドを開けてくれた。
 デイキャッチの時間まで熟睡。目覚めてからデイキャッチをBGMに、コボちゃんの買ってきたお茶菓子で紅茶。けれどもいかにも人工的な味だったので、一口でやめて、醤油味の煎餅をかじる。窓の外では季節外れの蝉が鳴いていた。
 世田谷区弦巻(つるまき)で測定された高レベルの放射線、どこかおかしい。いくら除染しても測定値は下がらないし、そもそも放射線濃度が、地上1メートルで最も高いというのも頭をかしげたくなる。とはいえ、この世田谷でも高レベルの放射線が測定されることに違和感はない。放射性物質は場所を選ばない。もしも、高級住宅街に暮らす人々だけを、放射能がよけてくれると思ったら大間違い。差別や区別は、人間だけがするのである。
マキコ特派員からの配信記事。老中田沼意次(おきつぐ)の命で北方へ向かった探検家最上徳内は1786年、択捉島東方のウルップ島(得撫島)に日本人で初めて上陸。津波で丘に打ちあげられたロシアの大型船を見た、と書き残した。北海道近海でも海溝型の連動巨大地震は起きている。この日本、どこに暮らそうと、巨大地震や大津波のリスクから逃げることはできないのだ。
夜は言葉の絵本アンコールの執筆に専念。野球中継もないので、ボクの仕事を邪魔するものはない。ただ、FM-J-WAVEの- Jam the World -の目玉時間帯、- Break Through -だけには傾聴。今夜は福島県は浪江町の畜産関係者が登場、命を軽視する国の方針を批判していた。彼は放置され、殺処分されるはずだった牛、数百頭を救い、その商業的価値を失った牛たちを今も飼育しているのだ。商品としてではなく、命としての牛たちを守ろうとする彼の勇気に拍手。現在、浪江町の高濃度の放射線を浴びながら飼育し、出産し、育っていく牛たちを研究対象とする学者にも声をかけている。浪江のこの牧場、人類にとって稀有な実験場となるのかもしれない。彼は、放射能のリスクを覚悟して、これからも牧場を守ることを宣言していた。
 23時半まで執筆に集中。一日の仕上げは新鮮な秋刀魚の塩焼きを肴にしてのワイン。ここは日本酒といくべきなのだが、あいにく切らしてなかったのだ。
 夜のニュースで、世田谷は鶴巻の放射線事件、隣接している家屋の床下で発見された瓶から発せられていたことが判明。この放射性物質、なんと夜光塗料の原料。ボクが子どもの頃、父親が、夜光塗料は放射能だから気をつけろ、と、光るおもちゃが好きだったボクにしきりに警告を発していたのを覚えているが、そのラジウムであったのだ。そういえば、最近は夜光塗料のおもちゃで遊ぶ子どもはいないはず。
▲ 烏かあ伝言ゲームの秋の空

1014・金・
 今週中に言葉の絵本アンコールの原稿を仕上げたいのだが、物語やノンフィクションと違って、短い文章やポエムは言葉選びに苦労する。たった1行に、どれだけの時間がかかるかわからない。言葉は絵のようにオートマチックには進まないのである。
 NHKラジオ第二の「お話の旅」は『風の又三郎』。語りは若山玄蔵。納得のいく脚本と語り。さすが若山玄蔵さん。このシリーズでの『銀河鉄道の夜』がひどかったので、若山玄蔵さんの語りと作品理解の高さがよけいにボクに響いてくる。
 原稿執筆に一息ついてラジオをつけたら、TBSラジオではキラキラをやっている。そこで愉快な情報。花火師は花火をあげている最中は絶対に口を閉じないという。鼓膜への衝撃を、口から逃がしてやるためだ。口を閉じていると、鼓膜が破けるから恐ろしい。現場で働いている花火師は、あんぐりと口を開いて、みんな頭が良さそうには見えないと、リスナーの花火師からの投稿があった。
 やらせメールについて、第三者委員会と九州電力と佐賀県知事が真正面から対決している。この件については、原発再稼動を事前で中止させた当時の首相を評価したい。原発と経済産業省と電力会社と地方行政と、どれも欲の皮でつながっていて醜い。けれども、放射能の被害は人を選ばない。
 9月下旬に打ち上げられた某国初の宇宙実験室「天宮1号」を地上から望遠鏡で撮影することに富山市天文台が成功した。太陽電池パネルを羽のように広げた姿が捕らえられた。天文台は、某国が打ち上げに成功したと発表をしてはいるが、ちゃんと飛んでいるのを見たことのある人は少ないだろうと考え、撮影に挑戦したらしいのだ。パネルなど構造らしいものも分かり、驚いた、といっていた。実はボクもこの打ち上げを疑っていたので、この撮影への執念は理解できるのである。
 透析前、熟したラフランスをいただく。この季節、最もおいしい果物のひとつである。生まれて初めての外国は1972年のロンドンの夏。そのとき、街角の屋台で買った洋梨のおいしさに驚いたが、現在の国産のラクランスは、その数倍もおいしい。さすが、日本の農業技術である。
 病院へ透析に向かうのは6時前。最近、すっかり暗くなって、住宅街の台所から流れてくる匂いに、思わず鼻が動いてしまう。今夜、透析質は夕食に何を食べさせてくれるのだろうか。
 いつもの透析。ベッドで病院の供する夕食を食べていたら揺れた。すぐにNHKラジオに回すが、緊急地震速報はない。それどころか、のんびりとした口調でニュース解説なんかやっている。ずいぶんしてからの地震情報は18時27分、千葉で震度3。震源の深さは80キロで、マグニチュードは4.3。世田谷でも揺れを記録したというが、透析質では、いつも地震を大きく感じるのは建物のせいか。院長は、町が壊滅しても、この病院だけは大丈夫だと自分で太鼓判を押していたが、ボクは怪しいとにらんでいる。
 帰宅して、今夜も赤ワインのグラス片手に有線放送の落語チャンネル。落語と朗読は眠りへのパイロット。巧みな話芸は心をリラックスさせてくれる。
▲ 黄昏に秋刀魚の匂い路地の裏

◇ バーチャル奥の細道コース

 福井に到着、通過しました。
 次は敦賀。
 あと、118,398歩です。

 現在の歩数 3,489,602歩。
 1周目挑戦中!

1015・土・
 思い切りの朝寝坊を楽しんでいたら、はっと思い出す。8時からはNHKで「ラジオ文芸館」があったのだ。慌てて起きてラジオをつける。
 作品は宮本輝の短編。大阪のサラリーマンが夜行列車で東京での朝の会議に向かう、というエピソード。窓からの風景。駅の様子。乗客の老人が誰知らず夜汽車の寝台で泣いている。同僚のいつもは見せない素顔。友人を川に落とした思い出。夜行列車の旅という非日常が主人公に、いつもとは違う街と心の風景を見せる。ボクの好きな宮本輝の味を、しっかりと楽しませてもらった。
 豪徳寺への朝の散歩。土曜日の朝の住宅街は、アルルとの盲導犬ごっこには最適。アルル、尻尾を振り、嬉しそうに歩くのだが、どうして息をぜいぜいさせるのだろう。これがちょっと恥ずかしい。でも、擦れ違うワンちゃんと飼い主さんは、ボクらを盲導犬ごっことは思わず、皆さん気遣って道を開けてくださる。
 帰宅して言葉の絵本アンコール執筆に集中。いつもとは違うタイプの仕事なので、頭がクラクラするくらい疲れる。最近、朝が起きられないのは、季節のせいばかりではなさそうだ。
 コボちゃんがボクのリクエストで、豪華スパゲッティーナポリタンを作ってくれた。で、食べたら満腹。脳内の疲労物質が胃袋に落ちてきて、ボクもたちまち睡魔に襲われる。
 夕方、頭脳がなかなか目覚めないので、涼しい中を散歩に出る。ポケットラジオではパカパカ行進曲の後半が流れている。でも、聞き取りにくいので、イヤフォンを装着。前半で、宮川賢氏が「マイミク」という単語を発していて、その意味がわからず、番組へ質問のメールを送信したのだ。もしかしたら、宮川賢が、番組内で説明してくれるかもしれないのだ。面白いエピソードがあれば、イヤフォンからコボちゃんに口真似中継。それを聞いて、コボちゃんも笑っている。
 豪徳寺の花壇ではおまわりさんたちが大活躍。新人の婦人警官を引き連れて、警察官が自転車の取り締まりをやっている。若い人は素直に職務質問に応じているが、近所の老人連中となれば、そうはいかない。
「あんた、何つかまってんのよ!?」
「俺さ、こんな若いのに、あれこれいわれる筋はねえよな。なんせ、ここ世田谷に何十年も暮らしていて、あいつらに勝手なことはいわせない」
と、おばちゃんとおじちゃんが、公務執行妨害すれすれの発言をしながら警察官に抵抗していた。
 豪徳寺の花壇で、夕方のコーヒーブレイクをして、まっすぐ帰宅。すぐにパソコンに向かう。言葉の絵本アンコールも、そろそろ形にしたい。とはいえ、ひとつのポエムに半日もかけているので、そうそう簡単には仕上がらない。それに、宙ぶらりんの原稿は、まだまだあるのだ。そんなことを考えながらパソコンを開いたら、パカパカ行進曲からメールが届いている。「マイミク」とは、ミクシー仲間の意味であるという。パカパカ行進曲のスタッフさん、ありがとうございました。
 20時からNHKラジオでは数少なく(かずすくなく)なったラジオ寄席のひとつ、「真打競演」。漫才はダブルモアモアで、41年のベテランといえば、ボクと同じキャリアだ。いや、ダブルケンジのお弟子だと思うが、さすがの巧みさであった。牧伸二はひさびさ、新しい根多(ねた)のオンパレードで面白かった。なんだ。やればできるじゃん、76歳。落語は入船亭扇橋(いりふねていせんきょう)師匠のお弟子さん。この本格派の落語は筋力運動をしながら傾聴。面白かった。
 筋力運動で空腹にして、夕食は純和食。烏賊と里芋の煮物、シラスとワカメと生姜(しょうが)の和え物、甘塩鮭(あまじおじゃけ)、厚揚げとボールと野菜の煮物、そして納豆と和歌山の梅干。これを新米で食べたので、満腹。
 ラジオ第二での朗読の時間再放送は『グスコーブドリの伝記』。これは赤ワインを飲みながら、コボちゃんとしみじみと聴いていたら、すぐに日付の変わる時間。ラジオを消して、有線放送の落語チャンネルに回した。
▲ 秋晴れや暇なお巡りひまわりさん

1016・日・
 朝6時、志の輔ラジオ『落語でデート』はゲストがしゃべり過ぎ。あれではデートにならない。ボクを含め、リスナーは志の輔(しのすけ)トークを楽しみにしているので、そこを何とかしてもらいたかった。さすがの話芸の天才も、あきれているのか、すっかり黙りこんでいた。落語は八代目三笑亭可楽(さんしょうていからく)の『味噌蔵』(みそぐら)で、いつも聴いている桂三木助(かつらみきすけ)とは違う味付けで面白かった。でも、落語が終わった途端、またまたゲストが要らぬ感想をべらべらとしゃべり出したので、すぐにニッポン放送にワープしてステイチューン。藤沢周平作品の先週の続きを聴く。
 パソコンを叩きながら、NHKラジオの7時のニュースを聞き流している。すると、聞き逃せない情報。日本のか米国のかは知らないが、とあるスパイ衛星が、某国の軍事飛行場に、カタパルトらしき画像を撮影。どうやら、某国は本気で航空母艦建造を計画しているらしい。地上には航空母艦を模したらしき建造物も認められ、専門家はここ10年で、某国は数隻の航空母艦建造を計画しているのではないかと見ている。あの、ハリボテ空母を使うにせよ、航空母艦からの艦載機の発艦着艦訓練は数年はかかるだろうとの見解なので、某国もパイロット養成に、かなり本気になっている様子。でもなあ、この国、もうすぐ到来する超特急の高齢化に、どう対処するつもりなのだろう。某国軍部、バランスを考えずに暴走すると、国の未来を破壊しますよ。
 アルルと盲導犬ごっこをしながら豪徳寺の花壇へ散歩。マクドナルドの120円コーヒーを飲みながら、ポケットラジオでNHKラジオの上方演芸会を聴く。ボクの好きな若手漫才が出ていたが、本当をいえば、彼らはちっとも若くない。ジャニーズとは違い、吉本興業での若手はおじさんばかりなのだ。
 帰宅してパソコンに集中。この週末で言葉の絵本アンコールをまとめたいのだが…。
 昼間の最高気温は都心で29.7度。もうちょっとで真夏日である。ああ、暑い。コボちゃんにレーズンの入ったドライカレーを作ってもらい、それを食べてしっかりと汗をかく。
 時間を忘れて言葉の絵本アンコールの執筆に集中する。時間を忘れるのはよいのだが、言葉も忘れてしまい、仕事がちっとも進まない。自分が馬鹿になったようで、情けなくなってきた。
 夜食はいろいろな料理を肴に赤ワイン。アイラスコッチのハイボールで仕上げて、明日の早起きのために早寝をする。といっても、とっくに日付は変わっている。
▲ おとといのあれが最後の蝉の声






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