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全盲のイラストレーター ◆エム ナマエ◆ の超個人的十七文字ブログです
ボクは中途失明した画家。週に三度の人工透析で生かされています。なのに、今でも 画家で作家。ボクは思います。人生、何があっても大丈夫。
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Author:emunamae
いつも日記をつけてます。失明したら頭脳がノート。
だから、記憶力のトレーニングのためにも、前日の出来事を振り返り、コツコツ日記をつけてます。



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2011年6月13日~19日
☆ 漢字や熟語、固有名詞には振り仮名がしてありますが、漢字の難易度とは関係がありません。これらの振り仮名は視覚障害者のための音声モニターを容易にするためのものです。

0613・月・
 5時より活動開始。「おはよう一直線」の三ツ星運勢占いも耳に入った。昨日の疲れが残ってはいるが、気分のいい朝である。
 昨日の梅が丘で買ってきたパイ生地のシュークリームが朝食となる。パイ生地がさくさくして、クリームが上質で旨かった。ここの店、喫茶コーナーのないのが残念。
 ラジオタイムまでパソコンに集中。「お話出てこい」は『水色の種』という不思議なお話。頭の部分を逃したので、作者がわからず、考えながら聴く。水色というキーワードだとあまん先生の専売特許みたいに思っているが、そうではないだろう。ストーリーでは、キツネが相変わらず悪者にされていて、気の毒。さて、作者はなかがわりえこさんだった。そういえば、『桃色のキリン』という作品があったことを思い出す。
 五木寛之(いつきひろゆき)の『親鸞』は今朝もわかり易い展開。悪者が登場して、わかり易い悪事を企んでいる。
 ラジオを聴いていたのは30分間。その間、筋力運動をしながら。
 マキコ特派員に、耳のないウサギの話をしたら、早速に関連記事を送ってくれた。昨日の杉本祐子さんの話の通りだったので、日記を書く資料となった。本人に電話をかけると、ドトールで朝のコーヒーを飲んでいるところだった。
 まだ疲れが残っていて、本日は執筆に集中できなかった。部屋を開放して、ビートルズを大音量でかけてやる。
 デイキャッチの音楽コーナー、サウンドキャッチも黒人アーティストがカバーするビートルズナンバー。これがゴキゲンなので、今週は楽しみ。
 ラジオでは紫陽花(あじさい)の花が話題になっている。この花は、ボクの絵にいちばん登場する花である。
 いつもの透析。来週から透析質での食事が再開されるとのことで安心する。これで食事のリズムが戻って、ボクの胃袋も復活するだろう。
 帰宅したら、キジバトポッポとデブネコのミミが入れ替わっていた。昨日、ジュンちゃんがくれた、紫陽花の花篭の飾られているダイニングテーブルに座ると、デブネコのミミが飛びついてきて、オデコをボクの顔にぶつけてくる。
 冷奴でビール。夏の醍醐味である。藤沢周平作品『海鳴り』を聴いてから眠る。週末の疲れで、パッとしない月曜日だった。
▲ テーブルに紫陽花(あじさい)のある月曜日

0614・火・
 5時より活動開始。昼まで執筆。
 途中、ラジオタイムは「お話出てこい」。神沢利子(かんざわとしこ)作「フライパンじいさん」。目玉焼きを焼くのが好きなフライパンじいさん。けれども真っ黒になって、ぴかぴかの鍋と取り替えられてしまう。失意のじいさん、旅に出る。途中、ヒョウに出会ったり、砂漠に迷ったり、嵐の海で渡り鳥を助けたり。作者を知らずに聴いていたので、寺村先生の作品かなと思っていたら、神沢先生の作品だった。こうして、先達の作品に触れられることは幸せである。今からでも遅くはない。ボクも頑張る。頑張るは人にいわれることでなく、自分から言葉にするもの。最近は特にそう思う。
 カルチャーラジオはNHKアーカイブ。文壇20の扉であったが、執筆に夢中なので、パス。先週、充分に楽しんだから。
 本日もマキコ特派員からの配信で、ラジオからだけではわからない事件の詳細を知る。以下は配信記事からの抜粋。
 ついに、取り調べの前面可視化が実現した。記事では、東京地検特捜部が初めて取り調べの全過程を録音、録画、可視化を実施した。被告の弁護人によると、被告はとても落ち着いており、検事の方がやりにくそうだったと語っている。被告は検事からは
「雑談もできないね」
と話し掛けられたこともあった。弁護士は、これまでと全く違っていて、意義は大きいと評価。ただ、50時間を超える取り調べが録画されたブルーレイディスクを確認する負担は大きい。「よほど問題がなければほとんど見ない弁護人もいるかもしれない」と指摘したそうである。いずれにせよ、不当な取調べによる冤罪が激減することだけは間違いない。ぜひとも、全面的に実施してもらいたい。これで死刑も廃止されれば、無実の人間が取り返しのつかない運命に翻弄されることだけは避けられるのだ。
 午後の仮眠で、やけにリアルな夢を見る。どうやら遊歩道で道路工事が始まったらしく、その影響なのだ。ボクの仕事部屋に知らない人間が侵入してきて、そいつを追い出せないでいる夢である。もしかしたら、半分は金縛り状態にあったのかもしれない。夢は現実を超えていた。これが金縛りの特徴なのだ。こいつを霊的現象ととらえたら、幽霊やお化け、妖怪の類(たぐい)は、きりなく出現するだろう。原稿執筆に集中して、少し頭脳労働が過ぎるのかもしれない。
 川田龍平事務所から電話。川田龍平議員が命のシンポジウムを開催する。ゲストはカマタミノル先生。ボクも招待されたが、残念なことに、当日は透析なのだ。
 夕方、コボちゃんとビールを1杯飲んだら、たちまち眠りに落ちてしまった。やっぱり頭が疲れているのだ。目覚めてラジオをつけたら、巨人軍が負けるところだった。飛ばないボールになった途端、巨人軍はたちまち弱小チームとなってしまった。
 「ラジオ深夜便」の時間まで執筆。でも、今夜だけはTBSラジオ。反原発を掲げる原子炉の専門家が出演するからだ。神保哲生氏やTBSの崎山記者という、やはり原子力のエキスパートが質問者であることも興味がある。耳なしウサギの飼い主で、自然の森「ゆうの里」のオーナーである杉本祐子さんの証言にもあった通り、福島原発は危機的状況。核燃料は確実に地中深く落ち込んでいる。一国も早く正しい対策を実行しないと、土地も地下水も悲劇的に汚染されていく。これは、被災直後にボクの予想した通りの状況となっている。ボクらはあらゆる手段をもって、子どもたちと生まれてくる命を守らなくてはならないのだ。
 未明からの執筆に備えて早寝をする。須磨佳津江アンカーの「ラジオ深夜便」ではあるが、ガマンして布団をかぶる。
▲ 紫陽花(あじさい)や心変わりを色にして

0615・水・
 3時半より執筆開始。集中して、「おはよう一直線」の三ツ星占いのことも忘れている。スタンバイも耳に入らず、コーヒータイムまで執筆。首まで物語世界に溺れる。
 ラジオタイムの「お話の旅」は再放送。『親鸞』を聴きながら、軽い筋力運動。引き続き、昼まで執筆。
 朝日小学生新聞連載絵本掲載・3回目。編集部のH編集者から電話。読者のお母様からの手紙を電話口で読んでくれる。以前、幼児のために「よるはともだち」という絵本をかいたことがある。その中にわんわんキッドという、子犬が返信する夢の物語をかいたのだが、朝日小学生新聞の『ルナとアリーナ』を見て、同じ画家と読者の小学生が気づき、幼い頃の愛読書を本棚から引っ張り出した。それが「よるはともだち」であったのだ。小学生は朝日小学生新聞の6月1日号の第一面を見て、エム ナマエが全盲であることを知り、驚愕していたという。ボクにとっては嬉しいお便りであったので、電話で読んでくださったのだ。読者からは続々とアリーナの似顔絵が届いているらしく、H編集者によれば、
「エムさん、やばいですよ」
という。みんな、ボクより絵が上手であるらしいのだ。それは当たり前。だって、みんなは見てかいているのだから。
 まあ、連載が好評でありがたい。ヒロコママからもメールが届き、ジュンちゃんチャコちゃんにも、はるばる島のキャラクターたちは好評であるらしい。久しぶり、手ごたえのある連載でありがたい。
 いつもの透析。疲れてうとうと。居眠りから目覚めると、野球中継は巨人ロッテの9回の表。そこでロッテが逆転ツーラン。試合後の会見で原監督、切れた。こんな監督会見は聞いたことがない、とアナウンサーがあきれるほどの金切り声をあげていたらしい。飛ばないボールになってから、すっかり変わってしまった野球。狭い球状とスラッガー頼りだった野球では、栄光の巨人軍は戻ってこないのだ。そして、巨人軍から一度離れてしまったボクの心も、おそらくは戻らないと思う。たとえ監督が代わったとしても、離れた気持ちは元に戻らないだろう。
 迎えのクオリスのアルル、ゴキゲン斜め。コボちゃんが居眠りをして、散歩をすっぽかされたのだ。そっほを向き、ボクに挨拶もしない。
 帰宅すると、ライオン父さんの指定席でミミが小山になっている。手を出すと、小さな舌でペロリとなめる。
 吉野家(よしのや)の牛丼の肉を肴にビールをゴックンゴックン。ナマタマゴにひたした牛肉がたまらない。どうして吉野家の牛丼でないとダメなのだろう。これは長年の習慣なのだ。
 執筆の疲れでたちまち熟睡。ベッドに潜りこんでからのことは、何も覚えていない。以前、長野県知事時代の田中康夫さんが語っておられたが、知事時代よりも、作家時代の方が睡眠時間が長かったとか。原稿執筆は、他のデスクワークとは一線を画する行為なのである。
▲ しっとりとねばる指先キーボード

0616・木・
 朝寝坊をしてしまい、「おはよう一直線」の三ツ星運勢占いを逃す。活動開始は6時から。すぶにパソコンに向かい、執筆に集中。面白くてたまらない。
 カルチャーラジオはサルバドール・ダリ。ボクを印象派から引き剥がした犯人である。中学生のとき、ボクはシャガールやミロ、クレーには美術教科書で遭遇しているはずであるし、シャガール展には中学3年生のとき、上野の近代美術館へ学校行事で引率され、作品に感動した覚えがある。まあ、今ほどその良さがわかったわけではないが。既にピカソも知っていた。しかし、ボクをアートの世界に目覚めさせ、夢世界と現実世界を結びつけたのはダリであった。高校生時代、ことにダリには興味があり、画風を真似たり、展覧会や、ダリが美術監督をしたSF映画にも傾倒した。結局、ボクはダリを入り口として、ミロやクレー、シャガールの本当の価値を学んでいくのである。
 窓の外からはキュルキュルとキャタピラーの音。遊歩道で何かが始まった。先日のエンジン音は草刈が目的ではなかったらしい。どうやら、大袈裟に工事が始まったのだ。この騒音は昼休みまでかと思っていたら、正午を過ぎてもやまない。おかげで、騒音をBGMにランチタイム。外の騒音に負けないよう、ビートルズを大音量でかけてやる。それでもうるさければ、ビートルズと一緒になって、大声でシャウトするのだ。
 しかし、世田谷区、いつまで無駄遣いを続けるのか。この遊歩道、それほど細工する必要があるだろうか。おそらくこれは保坂区長が就任するはるか以前から決められていたことなのだろう。ヘッドが変わっても、中身はあまり変わらない。これは長野県でも同じことが起きていた。基本的に役人は一度決めたことは何が何でも実行する。住民の利益は二の次となる。
 デイキャッチのサウンドキャッチ。木曜日は五人目のビートルズといわれたビリープレストンの歌う『ブラックバード』。この曲に、ポールは黒人の公民権運動を重ねていたらしい。そう思って聴くと、曲の意味合いがよく見えてくる。長年のビートルズマニアではあるが、知らないことばかりである。ボクは、音楽を聴いて、ゴキゲンになれれば、それでいいのだ。
 夜、ときどきラジオをつけながら、原稿執筆。最強のチーム、ソフトバンクを相手にドラゴンズの勝利。セーブの日本記録まで樹立する。セパ交流戦でパリーグに勝ち越したのはドラゴンズだけ。この結果は、おそらくは監督の違いだろう。
 梅雨寒(つゆざむ)。冷奴でなくて麻婆豆腐が食べたいと思っていたら、コボちゃんが、ボクのお気に入りの店の麻婆豆腐を買ってきてくれた。大好物のチンジャオルースーまでついている。NHKジャーナルをBGMに中華料理で晩酌。満腹で眠る。
▲ キャタピラー梅雨の晴れ間の大行進 つゆのはれまのだいこうしん
▲ 梅雨寒や麻婆豆腐欲しい夜 つゆざむや まーぼーどうふ ほしいよる

0617・金・
 5時より活動開始。原稿執筆に集中。懸案の原稿を仕上げて、来週には送信して、プロジェクトを実現させたい。
 ラジオタイムは『親鸞』の最終回。長いこと、本当に楽しませてもらった。毎回毎回、次の回が楽しみで、朝の目覚めがよかったくらい。もしも単行本を一気に読んでしまったら、こんな楽しみ方はできなかった。ここが連続朗読の醍醐味である。それにしても、開祖、親鸞上人(しんらんしょうにん)の伝記を、これほど面白い活劇読み物にしてくれた五木寛之先生に感謝である。さあて、来週からは何が始まるのだろう。ちょっと不安。
 蒸し暑いので、窓を開けておきたいのに、いつ遊歩道の工事が始まるかと不安。こうなったら、毎日激しい雨降りになって、工事ができないことを祈りたくなる。まあ、昼休みも工事をするくらいだから、週末も工事をするのではないかと恐怖。とにかく半端な騒音ではない。階下では赤ちゃんが生まれたらしく、赤ちゃんの情操教育にもよろしくないだろう。
 デイキャッチのサウンドキャッチ、今週はブラックアメリカンの歌うビートルズ。最終回の金曜日はアネサフランクリンの歌うレットイットビー。実はこのレコード、ビートルズ側の事情で、オリジナルよりも、アネサフランクリンの歌ったレットイットビーの方が先に発売されたという。そして、番組によれば、ポールはアネサフランクリンの歌唱をイメージして、この曲を制作したと聞いて驚き。確かにビートルズはブラックアメリカンの音楽に触発されて作った楽曲は多いし、モータウンのカバーも数多くリリースしている。ビートルズのオリジナルと思われている曲でも、実はモータウンレコードのカバー曲であったりするのだ。今週のサウンドキャッチは愉快だった。
 いつもの透析。今夜の野球中継はなし。試合そのものがないのだ。さて、最近の投高打低の原因は低反撥球とされているが、ここに別の理由を考える流れがある。それが節電説。節電による減灯(げんとう)で、ナイターの球場が暗くなり、ボールが見えにふい、というのだ。事実、選手の中には、ボールが黒く見えるという証言もある。セパ両リーグで、本塁打の数も打率も低くはなっているのだが、例外がヨコハマと日ハム(にちはむ)。理由は何だろう。ヨコハマはデイゲームが多かったとか、札幌ドームは明るいとか、節電説に理由を求めれば、そのあたりが原因かもしれない。と、ここまでは野球の素人のエム ナマエの想像ではある。
 透析病院に迎えにきたついでにコボちゃんが買い物。梅雨寒(つゆざむ)なのに、西友ストアは冷蔵庫みたいにクーラーが効いていたという。西友ストア、電力会社と結託して、原発を再稼動させようと企んでいるのではなかろうか。あはは。冗談はさておき、核兵器と原子力の危険性に慣れることこそ、最大の危機かもしれない。この夏は、なんとか節電に徹底したい。
 夜は原稿執筆の疲れで、すんなりと眠る。
▲ 紫陽花を揺らして通るキャタピラー

0618・土・
 思い切りの朝寝坊。活動開始は6時40分。メールを開いていたら、たちまちアラーム。午前8時、NHK「ラジオ文芸館」が始まった。
 吉行淳之介(よしゆきじゅんのすけ)の『明日の夕刊』。再放送であったから、この作品については以前もここに書いた記憶がある。とはいえ、同じ朗読を何度も聴いているボクである。作品というのは、何度読んでも、いや、ボクの場合は聴いても面白いことは承知している。要するに、人間は忘れる生き物である、ということだ。この作品についていえば、以前も感じたことであるが、これは作者が締め切りに追われながら仕上げたものではなかろうか、ということである。主人公の作家は作者自身であることは間違いない。
 豪徳寺への散歩。天気予報は夕方からの雨を予告している。軽装で出ようとすると、かなり涼しい。そこで、グリーンの革ジャケットを着用。けれども、アルルとの盲導犬ごっこで汗をかく。アルル、トイプードルに吠えられても、盲導犬ごっこに集中していた。
 小学生の姉弟が柴犬と甲斐犬のミックスの子犬を連れていた。アルルと挨拶。なかなか勇敢な子犬で、アルルが喜んでいる。
 豪徳寺駅前花壇に到着する頃には日差しも出て、アルルの真っ黒な頭が熱くなり出した。花壇ではサッカー少年が群れていた。これから赤堤小学校でゲームがあるらしく、みんな張り切っている様子。引率しているのは教師ではなく、父兄であるらしく、どことなく素人っぽい口調で少年たちを引き連れて消えていった。たちまち周囲が静かになる。
 コボちゃんがいきなり
「ばかたれ」
というような言葉を発する。理由は、ケータイでメールをやりながら50CCに乗っている中年男性を目撃したから。こういうやからが増えていて、道理で二輪の事故が増加するわけである。怪我をするなら自分だけにしてもらいたい。
 帰り道、ユリノキ公園あたりで、いつも気になっているワンちゃんに追いつく。ドーベルマンのような体格のいい大型犬である。年配の飼い主さんに聞くと、ワイマラナーという犬種であるという。ボクが
「ドイツの犬ではないですか。ワイマール憲法と語源が同じような気がするのです」
といった途端、以前にも同じ会話をした記憶が蘇った。こちらが忘れていただけで、先方は覚えてらしたようで、どことなく返答に違和感があったのだ。うん。確かにデジャブを感じた。
 シーズーと柴犬のミックス、チャオ君と出会う。アルルと遊ぶとき、6歳のアルルが3歳のチャオ君よりずっと赤ちゃんなのが、ちょっぴり恥ずかしい。
 コボちゃんが、この界隈を歩いているとき、すれ違う人々の暖かい視線を感じるという。会釈をして通り過ぎる人もいるという。ボクが童話作家であることは、ワンちゃん仲間には知られているが、それだけではないような気もする。もしかしたら、単純に真っ黒で短足の大型犬と、盲人とコボちゃんの組み合わせがユニークである、ということだけかもしれない。
 帰宅してパソコンに集中。懸案の原稿が仕上がる。ただちに次の原稿執筆の準備。これも年内に仕上げたい仕事。
 TBSラジオ、久米宏の「ラジオなんですけど」ではリスナー参加型ラジオドラマ『番町皿屋敷』をやっていて、これがかなり面白い。参加者の中にはオランダから電話をかけている若い女性もいる。ヒロインのお菊は、女子大生。風呂場にケータイを持ち込んで、
「いちま~い、にま~い」
とエコーをかけて気分を出していて笑える。いやあ、この企画は当たりでした。
 パカパカ行進曲をBGMにして、ゲタゲタ笑いながら『ルナとアリーナ』の下絵作業。パソコンデスクとおえかきデスクの往復をする。
 ミミとキジバトポッポのバトンタッチ。おえかきデスクに向かっているが、ミミも覚えたらしく、もうデスクにはあがってこない。ボクがここで大切な作業をしていることが理解できたのかもしれない。昨年の7月に死んだキロンは、本当に賢いネコであったので、おえかきデスクの端っこにオスワリして、決して紙の上には乗らないようにしながら、ボクのおえかき作業を見つめていたものだった。キロンはネコエイズであったのだが、よく長生きをしてくれたと思っている。イヌもネコも、長年付き合えば付き合うほど、人間とのルールを学び、付き合い易くなっていく。
 窓を開くと雨音。しとしと雨ではない。九州方面では大雨の被害が心配されている。部屋に冷たい空気が侵入してきた。
 夜は『親鸞』の総集編。主人公が親鸞と改名、一気に展開してから最終回までを聴く。ただし、手は動いて、おえかきデスクい向かっての下絵作業は続行。有線放送の落語チャンネルでは当代・桂米団次(かつらよねだんじ)の独演会をやっていて、面白い。朗読や落語をBGMにしてのイラストレーション制作は楽しい。
 24時半からはTBSラジオで「ゆめゆめエンジン」。幸いなことに、ボクは1週間間違えていて、モトカワタツオ先生を拝聴することができた。番組が先生を軽く扱っている印象があり、残念。歌う生物学者、というだけで、ちょっとバイアスのかかった先入観があるのではなかろうか。マツオタカシ氏には、もっとしっかりとサイエンスしていただきたい。この軽さがこの番組の狙いであることを承知の上での要求である。しかし、モトカワ先生の優れた先見性を、この30分間でリスナーに理解させるのは不可能だろう。まあ、ナマコの話を聴きながら、冷奴でビールをやるのも愉快である。
 今夜もベーリングいきの北極最大特急に乗り、夢の世界へ旅立っていく。
▲ 降る雨にいくつ名前があるのだろう

0619・日・
 夜明けと同時に活動開始。おえかきデスクにへばりつく。新聞連載の絵本であるが、キャラクターを自由に動かす、ということが全盲のイラストレーターにとっては、ひとつの課題。ここが目の見えない壁であって、けれども、それがあるから仕事が面白いともいえるわけ。物語の主人公のモデルは盲導犬のアリーナであるが、ずっとアルルと一緒にいるので、キャラクターもなんとなくアルルっぽくなってしまう。コボちゃんにも、アリーナがヘタクソになったといわれてガッカリ。そこで下絵に時間がかかるのだ。
 おえかきデスクの足元に防水ラジオを置いてある。CDもかけられる新型である。文化放送では志の輔(しのすけ)ラジオ「落語でデート」が始まった。今朝のお相手は女優さん。まあ、歌手にせよ、女優やタレントさんにせよ、よくぞこれだけ、と思うほど、テレビを見ないボクには聞いたこともない女性が次々に登場して驚く。テレビがなくて不便など、一度も感じたことはないが、世の中の流行から取り残されていくことだけは確かである。
 今朝の落語は三代目・三遊亭金馬(さんゆうていきんば)の『金明竹』(きんめいちく)。落語のビギナーには、少し難しい根多(ねた)かもしれないが、先代の金馬(きんば)師匠の語り口は誰にも理解し易い。登場キャラクターの演じ分けがしっかりとしているからで、これは落語では珍しいこと。
 雨の天気予報が外れたので散歩と決めた。建物の入り口まで、アルルとふたりで階段をおりる。ここ最近の訓練のおかげで、アルルはゆっくりと階段をおりるようになった。ついでに、アルルとふたりだけで、自転車置き場や建物入り口周辺を歩き回る。コボちゃんというパイロットがいないので、アルルは実に慎重に歩いている。
 豪徳寺へ向かってスタート。カレーライスの匂いが漂う住宅地。ガブ君が吠えている。そこを通貨すると、いつもの盲導犬ごっこコース。日曜日で交通量が少ないので、世田谷線に沿って、山下駅前商店街までアルルと歩く。ふたりで緊張してるから、ボクは汗。アルルははあはあベロを出す。
 いつもの花壇でお隣の役者さんご夫婦にバッタリ。おふたりも散歩だそうで、いかにもウォーキングという出で立ち。ボクらとは別の、農大通り(のうだいどおり)経由城山通り(しろやまどおり)コースで豪徳寺に到着したとか。ずいぶん遠回りのコースで、ボクらは赤堤3丁目から豪徳寺ストレートコースだから、かせげる距離が違うのだ。
 マックのコーヒーを飲んでいたら、シベリアンハスキーの銀君が通りかかる。銀君、極寒の地でイヌゾリを引くのが仕事だから、暑いのは苦手。豊かな毛並みの背中に、アイスノンが縛り付けてあった。銀君、暑いので、アルルとあまり遊んでくれない。銀君、すっかり大人になって、立派なシベリアンハスキーである。
 NHKラジオ第二で「上方演芸会」の再放送をポケットラジオで流しながら帰り道を歩く。ティーアップのふたりが面白く、歩きながら大笑いをしてしまう。それを聞いてか、木の上でカラスが大きく鳴いている。そろそろ、雛が生まれた頃ではないだろうか。そのうち、コガラスの飛行訓練が始まるのだろう。カラスの子は、赤ん坊のようにホワホワと鳴くのである。
 帰宅してイラストレーション制作の続き。明日が締め切りだが、間に合うかどうか、気が気ではない。もしかしたら、今夜は徹夜になるかもしれない。
 昼になって、ひさびさNHKラジオの素人喉自慢をBGMに、マッサージチェアで肩と背中をほぐす。すると、デブネコのミミが膝に乗ってくる。窓からの風が涼しい。
 東電が外国製の放射能浄化装置を導入。福島原発の高濃度汚染水の処理を計画しているが、一向にはかどらない。机で考えたことと、現場の状況に齟齬があるのだ。そもそも、地震と津波にやられた原発だ。そこから出てくる汚染水は放射能だけでなく、汚泥や油でも汚染されていることは想定外ではないだろう。米国製とフランス製の放射性物質を吸着するための装置は、汚泥のクリーニング機能まで考えられてはいない。ボクは東電生まれの東電育ちではあるが、東電のお偉いさん(おえらいさん)たち、かなり馬鹿であるような気がしている。まあ、面子(めんつ)もあって作った工程表ではあろうが、まさに机上の空論(きじょうのくうろん)。循環注水冷却による冷温安定状態の実現が不可能であることを早めに判断。ただちに福島第一原発の原子炉すべての石棺化を決定した方がいい。福島ゴジラを棺に閉じ込めるには、それ以外の方法がないように思うのだ。そもそも、メルトダウンした核燃料たちは、どのあたりの地底を落ち続けているのだろうか。東電も、原子力安全委員会も保安院も、政府も役人も、誰も知らない。御用役者以外の、一部の正しい科学者だけが、最悪を想定して、正しい判断をするのかもしれない。
▲ 子烏を連れて飛ぶ日を夢見て





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