全盲のイラストレーター ◆エム ナマエ◆ の超個人的十七文字ブログです
ボクは中途失明した画家。週に三度の人工透析で生かされています。なのに、今でも 画家で作家。ボクは思います。人生、何があっても大丈夫。
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いつも日記をつけてます。失明したら頭脳がノート。
だから、記憶力のトレーニングのためにも、前日の出来事を振り返り、コツコツ日記をつけてます。



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2017年3月27日~4月2日
☆人工透析を導入したとき、東大のドクターはボクの余命を5年と宣告したけれど、ボクはそれから31年も生きています。お医者は神様ではありませんので、もしも余命を宣告されたら、どうかご自分の生きようとするエネルギーを、もっと信頼してあげてください。さて、この日誌は透析患者が病人ではなく、機械に腎臓の代わりをしてもらっているだけで、普段は一般の人と何ら変わらなく暮らしていることを知っていただくためのものでもあります。また、この日誌には本当のことも書かれていますが、ごくまれには嘘や冗談も書かれています。ただし、嘘は嘘らしく書かれてありますので、その判断のできないお子様たちは、どうか常識のある大人と一緒にご覧ください。また、難易度に関係なく、熟語や固有名詞などの漢字に振り仮名をしていることもありますが、これは視覚障碍者のための音声ガイドをサポートするためのもので、決して皆様がこの漢字を読めないと思っているわけではございませんので、その点はなにとぞご容赦ください。

0327・月・

 東京ではせっかく桜が開花したというのに猛烈に寒くて、ほとんど冬である。おまけに昨日からの雨がまだやまない。そんな天気だから那須高原のスキー場で登山訓練でラッセル歩行をやらされていた高校生たちが雪崩に遭遇して高校生7名と教諭1名が死んでしまった。俳句では美しい春の雪だが表層雪崩の原因にもなる春の雪である。その今にも崩れそうな新雪を行列して引っ掻き回したのだからたまらない。16歳から17歳までの高校生たちである。ご本人も関係者も、どれだけ無念であったことだろう。心から残念である。

 千葉県知事選挙。最初から結果は明白だった。知名度さえあれば中身がどんなに空っぽでも知事になれるのだ。繰り返しなれるのだ。そのサンプルみたいな選挙だった。NHKラジオで森田健作先生の政見放送は聴いていた。必死になって政治家らしさを演じていた。けれども、精一杯のらしさ感を演出して演じれば演じるほど政策らしい政策を感じられないのはどうしてだろう。役者としても政治家としても三流。そういうことだろう。そろそろ交代してもらわないと千葉県がダメになる。ネズミーランドも沈没してしまう。そう思っていたんだけど千葉県民、やっぱり当選させちゃったんだよね。あああ、しいらないっと。

 コボちゃんとアルルとで仲良く並んで歩いていたら激しい鳴き声と渦巻く羽音がして、目の前の藪の中でカラスたちがぶつかり合い、黒い羽がちらばった。頭の上ではバタバタバタ。足許ではアルルがじたばたじた。カラスの喧嘩である。巻き込まれたら大変。アルルなど、カラスと同じ色なので、間違えてつつかれたらどうしよう。そう思っていたらコボちゃんがいきなり、
「こら、やめなさい。あんたたち、鳥のくせに喧嘩なんかしてる場合じゃないでしょ!」
と仲裁しようと駆け寄る。
「おいおい、やめなって。つつかれたらどうすんのさ。それに喧嘩じゃないと思うよ。春は恋のシーズンなんだ。どこかにメスがいて、それをオスたちが競い合ってるんだと思うよ」
というような意味のことをパニクりながらボクが口走る。
 バサバサバサ。目の前の藪から絡み合うようにカラスが飛び立つ。
「あ、ほんと。二羽のカラスの後ろからもう一羽、カラスがついてった。きっとあれがメスなのね」
 カラスの決闘とかカラスの裁判とかカラスの空中乱交パーティーとか、これまでもいろいろなカラスの興味深い場面を多数目撃してきたコボちゃんだけど、喧嘩の仲裁を許してくれるほど、連中が認めてくれてるとは思えない。仲間にしてくれてるとも思えない。ここはとにかく、つつかれなくて胸を撫で下ろしたのである。

▲ 目の下は駅前広場春の雪

0328・火・新月・

 開花宣言はされたけど、はっきりしない天気に狼狽え慌て、まごつき面食らい、愁傷狼狽して右往左往する桜たち。天気予報は晴れだけど、夕方からにわか雨があるとか、雷があるとかいわれてて、どうなるかと思っていたら、結局最高気温は14.9度で、温かくなるといわれてたほどの気温にはならず、期待外れ。桜のこの季節、気象庁のいうことに、春待ち人は一喜一憂、ときに欣喜雀躍、悲憤慷慨するのです。

 もしも関係があったなら、総理を辞めるとか議員を辞めるとか、大見得なんか切らなきゃいいのに、おろおろしちゃって安倍晋三。人に対しては野次るくせに自分が野次られるとおどおどしたり言葉が空回りしたり、パンツの中に汗をかいたり、確かめたわけじゃないけど、そして仕舞には怒り出す。そりゃまずいでしょ。我儘とか自己中とか、サラリーマン時代の同僚にはそういう評判だったらしいけど、この場合は内心の焦りが見え見えです。そりゃ、どんな質問をされても籠池の証言を否定しなきゃならないんだろうけど、世間は鉛筆で書かれてはいないんで、消しゴムで消すみたいな訳にはいかないんです。お気の毒だけど。

▲ 目には花風は光れどこの寒さ

0329・水・

 29日で肉の日の今日の日の出は5時32分、日の入りは6時ちょうど。いよいよ昼間の長さが半分を超えました。それと肉の日は関係ありませんけれど。

 1973年の今日、ベトナムからアメリカ軍が完全に撤退した。和平協定締結から2か月、南ベトナムに駐留していた最後の兵士を乗せて米軍の航空機が本国に向けて飛び立ち、アメリカのベトナム介入に幕が降りたのである。と、ここまではいつものようにNHKマイ朝ラジオの「今日は何の日コーナー」の受け売りである訳だが、実はその頃、ボクは米軍の基地の街で暮らしていた。下手糞だけれど英語を話すボクは米軍兵士たちに重宝され、ベースと呼ばれた米軍基地によく招待されていたのである。特大のハンバーグやダブルミートピザを腹いっぱい食べたり、スロットルマシーンでダイム、10セント硬貨をジャラジャラ稼いだり、エイトボールというビリヤードのゲームを楽しんだり、ビートルズのアルバムやスコッチのジョニーウォーカーの大瓶を免税価格で入手したり、日本の中の偽りのアメリカ生活を楽しんでいたのである。とはいえ、アメリカがベトナムから撤退するタイミングだったから、基地内のレストランもカジノも閑散としていた。要するにボクはゴーストタウンとなった米軍基地しか知らないのであるが、殺戮の匂いを感じなかったのはラッキーだった。それにしてもあの場所がアメリカの匂い以外、何の匂いもしなかったのは不思議である。子どもの頃、武蔵野の各地にやたらアメリカの匂いのする場所がいくつもあったが、これはそんな記憶のひとつである。

 忖度はお役人のお務め、出世の条件ではなかったのかしら。まるきり忖度がなかったということはないでしょと国民は思っているんだけど、どうしたって籠池ちゃんが嘘をついているんだと安倍政権の印象操作が始まった。けれども安倍昭恵さん、確かにいい人です。我が友人、国際ジャーナリストの及川健二君の街頭インタビュにも丁寧に応じていて、その映像をYOUTUBEで拝聴しましたし、2007年の世界糖尿病デイの式典では、安倍晋三が総理を辞職したため、ファーストレディーでなくなったばかりの安倍昭恵さんがスピーチをしておられました。ちなみにボクも彼女や医師会会長に引き続き、拙いスピーチをさせていただいたのでよく覚えているのです。そう。いい人なのです。頼まれると断れない、いい人なのです。ボクの知ってる範囲だけでもわかるんです。安倍晋三が必死になってかばってあげたい気持ちもわかるんですが、なんせアベちゃんが、関係あったら総理も議員も辞めてやるなんて威勢よく啖呵を切ってしまったからしょうがないんです。ここは野党、必死になって攻撃する場合なんです。議員数の圧倒的落差を挽回する稀有なチャンスなんですよ。

▲ 蓋をして早く花見がしてみたい

0330・木・

 燕の飛来は西の各地から、雲雀のさえずりは京都から、鶯の初鳴きが長野県から、菫が咲いたとは和歌山県と宇都宮から、各地の気象台から春の便りが続々と届いている。今日の東京は最高気温が18度。窓を全開にして外の風を引き入れる。トラネコミミコが窓枠にちょこんと乗っかり、加納朋子作品「モノレール猫」の登場猫状態になって日向ぼこに専念している。やっと温かくなってくれたのである。

 避難指示が解除されて常磐線の浪江駅から南相馬まで6年ぶりに運転が再開されるというけれど、汚染地域の立ち入り禁止解除にどれだけの科学的根拠があるのだろうか。東電福島第一原発事故で国は完全に信用を失ってしまった。本気で住民に戻ってきてもらいたいと思っているのなら、誰でもが安心して暮らせるような科学的根拠を示す必要があるだろうが、もしもそれができないのなら安倍政権の復興大臣あたりが自民党お得意の自己責任を発揮して、区域内に住まいを移すことでその安全性を身を持って証明するしかないだろうね。できっこないと思うけど。

 北朝鮮にいる金正男の遺族って誰なのだろう。もしかして金正恩のこと。だとしたらヤバイんじゃないの。殺した本人が遺体の受取人というのはあまり聞いたことがありません。どんな約束をしたのかな、北朝鮮とマレーシア。不思議で仕方ありません。

▲ お気楽も絶好調や春の猫

0331・金・年度末・

 本日は2回目のプレミアムフライデイとか。さて、どうかな。寒いし、冷たい雨も降っているしね。明日は雪になるかもしれない、なんてこともいわれてるしね。せっかく咲いたのに桜たち、可哀想です。せっかくのプレミアムフライデイのサラリーマン諸兄も、お気の毒です。もしかしてこのプレミアムフライデイという企画、呪われてはいませんか。

 韓国大統領の朴槿恵(ぱくくね)さんがとうとう逮捕された。TBSラジオ「スタンバイ」のコメンテイター、伊藤洋一さんは、韓国には国民情緒法があるからなぁ、と感慨深げにおっしゃってたけど、それって何なの。本当にそんな法律があるのかな。聞いたことなかったな。人治主義が法律をも凌駕して、とうとう明文化されちゃったのか、さすが韓国と、こちらも感慨深く拝聴していたら、最終的には伊藤洋一さんの比ゆ的な表現に過ぎないとわかり、納得する。それにしても韓国の民衆パワー、おそるべし。日本政府はこの事実を肝に命じておかないと、韓国との関係を正常に保つことはとても無理です。

 路地の子どもも枝の雀もみんな過去からつながっている。46億年の過去の種からつながっている。すべてはみんな私たちの子どもなのです。詩人のまどみちおさんもおっしゃってました。皆さんは日本の子どもである前に地球の子どもであり、宇宙の子どもたちなのですよと。NHKラジオ第2のカルチャーラジオ金曜日はJT生命史研究館館長の中村桂子さんが語る、まどみちおの詩から見える生命の秘密、というようなシリーズだったが、この感動的なシリーズも春からの新編成で終わってしまう。残念なことだが、春はそういう季節でもあるのだ。

 大分県の子ども園にフルフェイスヘルメットをかぶった男が叫び声を上げながら乱入して保育士ふたりの顔にナイフで切りつけ、学童保育の児童ひとりの顔を竹刀で殴りつけ、怪我を与えた。異変に気づいたスタッフは素早く園児たちを非難させて大きな被害にはならなかった。犯人は32歳の引きこもりだが、これがアメリカだったら刃物や竹刀は拳銃や自動小銃な訳で、どれだけの惨劇に発展したかわからない。アメリカと異なり、日本国憲法が国民に銃器所持の自由を認めてなくてよかったと本気で胸を撫で下ろすのである。

▲ 春がきて幼子路地でたわむれる

◆ 4月・卯月・
0401・土・エイプリルフール・

 1985年の今日、電電公社と専売公社が地上から消え失せた。といっても、これはエイプリルフールではない。民営化してNTTとJTに生まれ変わったのである。1987年の今日は、旧国鉄もバラバラにされて民営化、JRグループが誕生した。と、こんな具合に4月1日は変化のタイミングなのだが、やはり本日からあれこれが値上がりすると騒がれていて、これがエイプリルフールであればいいのだが、そうは国が許さない。新しい年が明けるとそれまでの嫌なことをさらりと許せてしまえるように、年度が替わると当たり前のように値上げする公共料金を許せてしまう国民がいる。これが日本でなくて韓国だったらどんな反応になるのだろう。国中の瞬間湯沸かし器が一斉に沸騰するように国民が逆上するのではなかろうか。その熱狂をマスターするためにも私たちはもっと唐辛子を食べようではありませんか。それにしてもこれだけ納豆を食べているのにすぐに忘れる粘り気のなさはどうしたらよいのでしょうね。
さて、4月1日といえば1989年、平成元年の今日、日本国は消費税を導入した。日本で初めての大型間接税である。決まった途端、いきなり一円玉が大きな顔して威張り出す。3パーセントという中途半端な比率がその原因だ。やがて1997年の今日、3パーセントは5パーセントに、更に2014年の今日、8パーセントに吊り上げられた。エイプリルフールのタイミングで吊り上げられた。バナナの叩き売りはちょこちょこ下げて喜ばせてくれるけど、消費税はちょこちょこ上げてガッカリさせる。せこいことをするもんである。ま、国民が幸せで安心して暮せるのなら仕方ないけど、権力者に忖度して国有地がただ同然で売り払われるようではとても許せません。
 そんなだから、4月1日を過ぎると難聴の患者が増えるそうです。難聴の原因は嫌なこと、嫌な上司、嫌な仕事に嫌な自分。新年度で仕事が変わり、環境が変わる。原因はストレスであるらしい。対処方法はステロイドと深呼吸。副交感神経を賦活させてあげるとよいらしいのです。
 ところで卯月の卯の字は卯の花の卯だとか。これ、どこかで耳にしたんだけど、兎のうという説もある。ねうしとらうで四番目だから4月は卯月、というのだが、本当だろうか。あんまりあてにはなりません。

 さて、毎月1日恒例、全国の日の出と日の入りの時刻です。札幌の日の出は5時17分、日の入りは18時1分。仙台の日の出は5時22分、日の入りは18時00分。東京の日の出は5時28分、日の入りは18時3分。大阪の日の出は5時45分、日の入りは18時19分。福岡の日の出は6時6分、日の入りは18時39分、ということです。よろしくお願いいたします。

▲ 四月馬鹿四月になれば値上げする

0402・日・

 全国に先駆けて東京都内に桜の満開が宣言された。開花宣言からこっち、ずっと寒くてアンラッキーだった桜たちにやっと花盛りが許されたのだ。庶民にお花見が許されたのだ。日差しもあるし、さぞやすごい人出だったのだろう。ボクはひとり空想して笑っている。家の中で笑っている。というのは花見というとボクは一枚の写真を思い出すからである。桜の木の下、伯父貴の大きなコートに包まれて、寒さに震えながらしっかりと片手に稲荷寿司を握り、恨みがましくカメラを睨みつけている幼い自分の姿を思い出すからである。花見と酔っ払い。わかるんだよね。ぐでんぐでんに酔っぱらわなければ、花見なんて寒くてやってられないよね。という訳でボクはバーチャル花見が好きなのです。

 1982年の今日、フォークランド紛争が勃発した。アルゼンチンがフォークランド諸島の領有権を主張して軍事侵攻したため、イギリス海軍が大西洋を突っ切り、出動したのである。2か月の戦闘で両軍に約千人の死者が出て、イギリスの勝利で戦争は終結する。イギリスの航空母艦から垂直離着陸ハリアー戦闘機が出動して誘導ミサイルが飛び交い、フォークランド諸島は近代兵器の実験場となり、その映像は全世界に公開された。その翌年失明宣告を受けたボクはそれら映像を危うい視力で目撃したのである。軍事マニアとしては手に汗握ってテレビ映像に釘付けになっていたのだが、まさか近い未来にトマホークミサイルや精密誘導爆弾などのハイテク兵器が総動員される湾岸戦争や対テロ戦争が日常化するなんてことは予測もしていなかったのである。

▲ 満開の下で雑魚寝がしてみたい

◇ バーチャル『奥の細道』コース   那須に到着、
アルパカたちと遊んだつもりになって通過しました。次は芦野。あと、56,907歩です。

現在の歩数、517,093歩。3周目をうろちょろしています。



2017年3月20日~26日
☆人工透析を導入したとき、東大のドクターはボクの余命を5年と宣告したけれど、ボクはそれから31年も生きています。お医者は神様ではありませんので、もしも余命を宣告されたら、どうかご自分の生きようとするエネルギーを、もっと信頼してあげてください。さて、この日誌は透析患者が病人ではなく、機械に腎臓の代わりをしてもらっているだけで、普段は一般の人と何ら変わらなく暮らしていることを知っていただくためのものでもあります。また、この日誌には本当のことも書かれていますが、ごくまれには嘘や冗談も書かれています。ただし、嘘は嘘らしく書かれてありますので、その判断のできないお子様たちは、どうか常識のある大人と一緒にご覧ください。また、難易度に関係なく、熟語や固有名詞などの漢字に振り仮名をしていることもありますが、これは視覚障碍者のための音声ガイドをサポートするためのもので、決して皆様がこの漢字を読めないと思っているわけではございませんので、その点はなにとぞご容赦ください。

0320・月・春分の日・

 春分の日の今日は上野動物園開園記念日である。1882年、明治15年の今日、日本最初の動物園が上野の山に開かれた。当時はクマとかサルとかヤギとかイノシシとか、国産動物ばかりで、ゾウやライオン、キリンやシマウマなどの輸入動物は見られなかった。戦後すぐの映画、黒沢明の「素晴らしき日曜日」にも主人公のふたりが上野動物園でデートするシーンがあったが、やはりブタとかヤギとか、農家から借りてきたような家畜しか展示されていなかったが、これは戦争中に猛獣たちをみんな殺してしまったためである。平和な時代は家族の笑いが絶えない上野動物園ではあるのだが、そこには悲しい歴史が秘められているのである。
 悲しい出来事といえば、今日は地下鉄サリンから22年目の日でもある。乗客や駅員、13人が死亡、6300人が被害者となった。この年の春、地下鉄はもちろん、山手線や中央線に乗るのも怖かったのを覚えている。
 そして新世紀の2003年の今日、ブッシュジュニア政権の指令で米軍がイラクのバグダッドを空爆、イラク戦争が始まった。それから2011年に戦争が終結するまで12万人のイラク人が犠牲者となる。死亡したアメリカ兵士は4400人。そして爆撃の根拠となった大量破壊兵器や大量殺戮兵器の存在は確認されなかった。インチキ情報でブッシュジュニアはパパブッシュの成せなかったフセイン政府打倒をこの戦争で実現したのである。今、日本の首相はおじいちゃんのなせなかった憲法改正を力ずくで実現しようとしている。我々の暮らしの隣には、常に戦争が潜んでいる。

 やっとこさ、本物の春がきた。最高気温18度。駐車場で愛車クオリスがお日様に暖まってボクらを向かえてくれた。でもこの春は長続きしない。明日は雨と風の一日となるらしい。今年は春の訪れがやたら遅いような気がする。この近所では桜の蕾が色づいている、という噂も聞こえてきているのだが。

▲ 路地裏の子らを見ている親雀(おやすずめ)

0321・火・下弦・

 兄貴分、東君平(ひがしくんぺい)さんの「おはよう童話」を読んでいる。失明したとき、君平さんはボクに短い詩や童話を書けといってくれた。そしてその年の暮れ、君平さんは虹の橋を渡ったのである。音訳図書館、サピエ図書館にやっとこの「おはよう童話」がアップされて、今それを読んでいる。遺書のように読んでいる。君平さんはちょうどボクと顔見知りになった頃、1970年代の冒頭から亡くなる1986年12月の絶筆まで、毎週日曜日の毎日新聞に休まず「おはよう童話」を書き続けた。君平さんがボクの兄貴分になってくれてからは、
「せっかく日曜日に新聞紙面で会えるのだから、毎日新聞を読めよ」
なんてこともいってくれた。でも、毎日新聞を読め、ということで、毎日必ず新聞を読め、ということではない。もちろん。
 あれから何十年も経過して、改めてこの「おはよう童話」を読むと、優しかった君平さんからのメッセージであふれているような気がする。音訳ボランティアの皆様、どうぞこの「おはよう童話」シリーズを続けて音訳してください。よろしくお願いいたします。

 寒い。おまけに雨が降って風が吹いている。なのに桜の開花宣言が報じられた。靖国神社の標本木(ひょうほんぼく)に5輪の花が開いたのである。昨日はあんなに温かかったのに残念ながら3輪しか開かず、寒いこの日に基準に達したのである。つまり昨日の温かさで2月1日からの平均気温の積算が600度の限界線を超え、600の法則通り、その翌日の開花となったのである。満開は4月1日頃になるとかで、しばらくは気温が上がらないらしい。
 桜には休眠打破という約束事があって、一度徹底的に寒くならないと蕾が咲く気になってくれない、という性質がある。鹿児島よりも東京の桜が早く咲く理由もそこにある。地球温暖化が進んでいくとやがて沖縄はもちろん鹿児島の桜も咲かなくなるかもしれない。桜前線も温かい地方から北上するばかりでなく、寒い地域から南下するケースも考えられるのだ。
 それにしてもです、開花宣言にせよ満開宣言にせよ、余計なお世話だと想いませんか。そんなん、見る人の勝手でしょ。咲いたと思ったら、咲いた。桜だらけになったと思ったら満開。それでいいじゃありませんか。この時期、メディアが開花宣言や満開宣言をやたら喧伝するのは日本人の花見好きがビジネスになるからで、ウェザーレポートとかウェザーマップとか、開花予想は気象予報会社の目玉商品となっているのです。

▲ 雨の日に咲いて桜の雨宿り

0322・水・

 今日は放送記念日。1925年、大正14年の今日、日本で最初のラジオ放送が開始されたことを記念して1943年に制定されたというんだけれど、その頃って戦争の真っ只中じゃなかったっけ。よくそんな余裕があったと思う。もしかして負け戦の危機感を希釈したかったのかな。

 介護施設での老人虐待が報告されている。中にはベランダから投げ落とされて死亡したケースもあり、事件として報道されてもいる。虐待介護士だけでなく、高齢者の貯金を無断借用する泥棒介護士も暗躍して、介護士の世界もずいぶんアウトローになってきた。介護士の数が増えれば悪いやつも出てくるという、これは当たり前の法則かもしれないが、人生の収穫期を台無しにされた高齢者はたまらない。割食ってるのは高齢者ばかりではない。子ども園や保育園、幼稚園で園児たちが幸せであるべき幼い時代を割食って体験させられている。大人たちの都合の谷間で辛酸を舐めさせられているのである。子ども時代を犠牲にされて悪徳の大人に成長し、やがて年寄りたちを苛める。これって、お手本にしたくなるほどの悪循環です。

▲ 桜咲く早くお出かけしたくなる

0323・木・彼岸明け・

 1933年の今日、ドイツ連邦議会は全権委任法を可決した。ヒトラー内閣が主要な権限を確保することで、ナチスは合法的に独裁を確立したのである。熱狂は地獄を生む。歴史はそのことを証明している。宗教や文明が対立して保護主義や国粋主義が台頭する今というこの瞬間、私たちはひとつでも多く歴史について学びたいと思う。大切なのは権力の偏りではなくバランス感覚なのである。

 いよいよ注目の木曜日である。証人喚問の木曜日である。これまで世間を騒がせてきた、あの謎多き男、籠池泰典という池の鯉を俎板の上で調理する証人喚問ではあるのだが、果たして用意した包丁の切れ味はいかがと、そこは見どころということで、午前の参議院予算委員会も午後の衆議院予算委員会も、最初から最後まですべて傾聴した。あの籠池理事長が何を暴露するのか、国会での一言一句を聞き逃さないよう、耳をそばだてた。ラジオだから顔の表情はわからないが、そしてボクの場合はテレビであっても顔の表情はわからないのだが、言葉の印象から、少なくてもこの場での彼の証言に偽りはなかったような気がする。さぁ、安倍昭恵さん、どうなさるのだろう。安倍政権、どう収拾するのだろう。ここは注目である。
 もしもこれが公共放送でなくて、民放だったらどんなスポンサーが番組を提供したのだろうかと考えた。猛烈なる聴取率は間違いないのだ。高校野球も大相撲も、四年に一度のWBCもかなわぬほどの注目度なのである。これからは民放も国会中継枠を確保した方がいいんじゃありませんか。わかんないけど。

▲ 俎板の籠池の鯉大暴れ

0324・金・

 政治家として埼玉県議として、また評論家として常に正義を貫いてこられた小沢遼子さんがTBSラジオ「スタンバイ」から去っていく。もちろんご本人が望んだことではないだろう。長く番組で歯に衣着せぬ意見を述べておられたのに残念でならない。8時からのコーナー、「日本全国8時です」の金曜日担当の小沢遼子さんはメンバーの中で最もリベラルなご意見を述べられる方だったから、まさか番組に圧力がかかったからではないと信じたい。けれどももしもご高齢が理由だとしたら上層部の判断は浅慮である。彼女の闘争の歴史は高齢になられればなられるほどその価値が増してくる。そのご意見を拝聴する度にボクは心の中で快哉を叫び、よくぞいってくれたものと彼女の手を取って踊り回りたい気分だった。その小沢遼子さんが番組を去ってしまったら、次はどんな人間がこの閉塞的な社会状況に彼女のような遠慮のないメスで切り込んでくれるのだろうか。この時間、来週から誰が引き受けるのだろう。同じようにリベラルなご意見を聞かせてくれるパーソナリティーであることを期待している。けれども、TBSラジオを信用しない訳では ないけれど、ほんの少しだけ心配になってます。

 国会中継では相変わらず国有地の不当廉売が争点になっている。日本の省庁には自動洗濯機でなくって、自動忖度機が完備しているとは既に国民の常識になってしまった。自動忖度機。この造語は「日本会議の研究」の著者、菅野完(すがのたもつ)さんのもの。籠池理事長がなんでもかんでもバラしてしまったフリージャーナリストである。その菅野完さんばかりでなく、昨日の証人喚問中継では安倍昭恵さんが係わっているとされるファックスやメールの存在を日本全国に向けて暴露されてしまい、政権与党は幕引きに必死、奔走している。もしかしてしてないのかもしれないけれど、どうしたってそうとしか見えないし、もしかしたら奔走じゃなくて粉骨砕身なのかもしれない。国会に引っ張り出し、どうしても籠池氏ひとりを悪者に仕立てられれば安倍政権は万々歳だったのだが、そうは問屋が卸さなかったのである。

 さぁ大変だ。稀勢の里が日馬富士に敗けて怪我をしてしまった。それも大怪我である。ここまで順調だった新横綱だったが、隆の里に次ぐ奇跡の横綱になれるドラマは日本全国相撲ファンが描いていたシナリオの通りには展開してはくれなさそうである。

▲ 新編成春のラジオの人殺し

0325・土・

 サンルームからの日差しを感じて立ち上がり、窓を開放する。と、ブルブルブル。ちっとも温かくない。桜は咲いてるはずなのに、春はその角を曲がったあたりで、まだ足踏みをしているらしいのだ。

▲ 爪の垢欲しい相手はためてない
 この川柳、週刊文春に連載されている柳家喬太郎の「川柳のらりくらり」からの一句。毎週、読者からの投稿から落語家の柳家喬太郎が選んで紹介するんだけれど、いつだってどれもこれも面白い。今週のお題は「垢」だったか「爪の垢」だったかは忘れちゃったけど、ボクの心に残ったのはこの一句。そうだよね。爪の垢が欲しいくらいに惚れた相手なら、爪の垢をためるような不精者であるはずがないんだよね。見事なパラドックスです。そういえば近所に我が愛犬アルルの爪の垢をプレゼントしたいような、人であろうと犬であろうと、やたらギャンギャン吠えかかる馬鹿な犬がいるんだけれど、言葉の通じる賢いアルルにだって、飼い主が不精者だから、爪の垢は売るほどあると思います。
 その不精者の飼い主だから土曜日の夕方と油断して、仮眠のつもりが熟睡。春風亭一之輔(しゅんぷうていいちのすけ)も相撲も逃してしまう。TBSラジオ「わあわあ話芸」は若手噺家が活躍する注目の番組で、ラジオだから注目はおかしいんだけど、とにかく注目して耳をそばだてて楽しんでいたんだけど、来月からはプロ野球も始まる新編成ということで、この土曜日の春風亭一之輔の出演を最後に今夕が最終回だったのだ。惜しいことをした。そして、これはボクでなく、怪我をした稀勢の里本人がいちばん惜しいのだけれど、あまりの痛さに土俵入りの柏手も満足に叩けないくせに、そこを無理して出場した新横綱が先輩横綱の鶴竜に敗けてしまった。当然の結果かもしれないが、とにかく相撲にならなかったのである。もしかしたら、これを耳にしたくなくてボクは無意識に寝過ごしたのかもしれない。

▲ 名ばかりの春にぞくぞく閉める窓

0326・日・

 冷たい雨が降っている。開花宣言の桜の上に降っている。けれども花散らしとはならない。散るほどにまだ桜は咲いていないのである。

 大相撲春場所に奇跡が起きた。千秋楽にドラマが結実した。稀勢の里が奇跡の優勝を成し遂げたのだ。本割(ほんわり)で照ノ富士を倒し、優勝決定戦にも勝利したのだ。稀勢の里本人も語っているように、見えない力が働いたのに違いない。その力とは雲の上から見守る師匠、隆の里の力。そう。信じる者には雲の上からの見えない力が働くのである。ボクがニューヨーク個展の前日、セントラルパークのジョンレノンメモリアルに招待状を置いて天のジョンレノンに祈ったとき、その願いが通じてボクがジョンと並んで全米デビューできたように、稀勢の里も雲の上からの見えない力で見事に奇跡の優勝、師匠、隆の里に次ぐ新横綱としての優勝を成し遂げたのである。実は照ノ富士も足に怪我をしていた、という事実も判明して角番明けの大関にも同情が集まったが、照ノ富士にもまだまだ横綱への可能性は充分に秘められている。これからこのふたりに、ライバルとして大相撲を大いに盛り上げてもらいたい。

▲ 花の色冷たい雨にしょぼくれて

2017年3月13日~19日
☆人工透析を導入したとき、東大のドクターはボクの余命を5年と宣告したけれど、ボクはそれから31年も生きています。お医者は神様ではありませんので、もしも余命を宣告されたら、どうかご自分の生きようとするエネルギーを、もっと信頼してあげてください。さて、この日誌は透析患者が病人ではなく、機械に腎臓の代わりをしてもらっているだけで、普段は一般の人と何ら変わらなく暮らしていることを知っていただくためのものでもあります。また、この日誌には本当のことも書かれていますが、ごくまれには嘘や冗談も書かれています。ただし、嘘は嘘らしく書かれてありますので、その判断のできないお子様たちは、どうか常識のある大人と一緒にご覧ください。また、難易度に関係なく、熟語や固有名詞などの漢字に振り仮名をしていることもありますが、これは視覚障碍者のための音声ガイドをサポートするためのもので、決して皆様がこの漢字を読めないと思っているわけではございませんので、その点はなにとぞご容赦ください。

0313・月・

 今朝のTBSラジオ「スタンバイ」は7千回の記念的放送だった。ここまでになるには26年と11か月もかかっている。考えてみると、ボクとコボちゃんが結婚してから今月でちょうど27年。てぇことは、ボクらが結婚した翌月にこの番組が始まってるってぇことで、ボクらの暮らしと番組の歴史はほとんど重なってるんでやんす。タケローさんもボクも古くなった訳でござんすよ。放送が開始されたとき、メインキャスターの森本毅郎、タケローさんは50歳と若かった。そのタケローさんが今年77歳で、このボクが68歳。ボクから見ればタケローさんは9歳年上のお兄さん。そのお兄さんのタケローさんのお兄さんは森本哲郎さんといって、旅に関する名エッセイストで、目が見えている頃からボクはその作品を愛読していた。森本兄弟にはお世話になっているのだ。タケローさんがNHKからフリーになったとき、破壊された古いビルディングの塵埃の中から忽然と現れる森本毅郎という、古い殻を破って誕生する真新しい森本毅郎を象徴するショッキングな映像を流したTBSテレビの画面は今もボクの脳裏に鮮明に焼き付けられている。タケローさん、人生においても慶應義塾においても尊敬すべき大先輩で、これからもどれだけ古くなっても番組を続けていただきたいし、ボクもどんなに古くなっても、命ある限り拝聴いたします。

 原発ゼロを前面に押し出して安倍政権との対立軸を鮮明にしたい蓮舫さんだけど、民主党政権時代、国家戦略の圧力に敗けて事故原発の終息宣言をしたのは野田佳彦じゃなかったっけ。となれば、あの人とのタッグでは政権交代はとても無理。そもそも民主党政権を卓袱台返ししたのは野田佳彦。そういう印象を抱く人は少なくないはず。蓮舫さん、どうしてあんなダメ総理経験者に頼るのだろう。義理でもあるのだろうか。義理に縛られては政治はできない。もしもあちこちに義理があるのなら、早く整理整頓した方がいい。それから、いつまでも連合の票集めに頼っていては無党派層の気持ちはつかめない。今の日本で民進党に望まれるのは安倍政権の圧倒的多数に打ち勝つこと、その横暴にブレーキをかけること、ただそれだけ。となれば主義や思想に染まっていない遊泳の民を束ねることにもっと心を砕くべきである。蓮舫さん、蓮舫だけに連合にこだわってないで、早く連合を卒業なさい。

▲ 指先で撫でてあげたい猫柳

0314・火・ホワイトデイ・

 1945年の今日、大阪が大空襲に見舞われ、死亡者数4千人、負傷者8500人、13万6千戸が焼失という悲劇が展開された。そして1970年の今日、その同じ大阪で万国博覧会が開幕されている。アジア初の万博で77か国が参加した光り輝くイベントである。大空襲から四分の一世紀、時の流れに人類の進歩と調和というネオンサインがまぶしく明滅していたことを昨日のことのように覚えている。

 我が国の防衛大臣、やっぱり森友学園の弁護士を引き受けていましたとすっとぼけて謝っても遅いわよ。何たる不誠実さと記憶力の悪さ。寄ってたかってピコピコハンマーで脳天をぶっ叩いてやりたい気分。この人のコモンセンスの欠如はどこからくるのだろうか。教育勅語を重んじているのが不思議でならない。要するに彼女にとって大切なのはことあらば天皇のために命を捧げますという皇国主義のただ一点。教育勅語でお国のために素直に従う小さな国民をどんどん育てて美しい日本にいたしましょうといわれたって、冗談じゃない。国のために大切な子どもたちを死なせてたまるもんか、馬鹿野郎。

 和歌山県白浜町の動物公園アドベンチャーワールドでタイ人の飼育係りがゾウの鼻に接触して死亡した。インドやタイではゾウも家畜。牛や馬と同じように人間と一緒になって仕事を手伝う。トラックやタクシーの運転手がいるようにゾウのオペレーターもやたらいるのである。もしかしたらラリーというこのアジアゾウ、タイから飼育係とペアで来日したのかもしれない。ゾウと飼育係はとても仲良し。この日は飼育係がサービス精神を発揮してやたら熱心にゾウの体を洗っていたのかもしれない。強力な水圧で、それも念入りに洗っていたのかもしれない。そこでゾウさん、いい加減にしといてよ、とばかり鼻を一振り。それが飼育係に当たってしまったのだ。
 つまりこの事故、アジアゾウの体をホースを使って洗っていた途中の出来事なのである。強力な水圧を嫌がってゾウが鼻を振り回した結果なのである。ゾウに殺されることが多いと聞くゾウの飼育係。相手は猫ではない。地上最大の哺乳類、ゾウなのである。甘えられるのも命がけ。ボクもナイロビの動物孤児院でアフリカゾウの子どもとくんずほぐれつ、遊んだことがある。チビゾウといっても頭の高さはボクの胸まである。鼻だって1メートルの長さはある。それが全身で甘え、じゃれついてくるのである。鼻野先でボクの腕をつかまえ、引き倒してくんずほぐれつしようと誘うのである。すごい力。でも可愛い。チビゾウくらい可愛い存在はない。その魅力的な生き物と仲良くできるんだったら命がけでも構わない。今だって、ボクはそう思ってる。

▲ 浮かれ猫記憶を捨てちゃなりません

0315・水・

 寒い。雪という噂もある。春の雪である。
▲ 馬鹿柱牡蠣蛤や春の雪
 これ、久保田万太郎の俳句である。馬鹿は青柳、柱は貝柱、もちろん牡蠣も蛤もおいしい貝類で、ボクの大好きな俳句である。ところでこれは今朝、TBSラジオで耳にしたばかりの情報なのだが、名残雪という言葉は辞書には見当たらないそうである。では何があるのかというと、名残の雪というフレーズ。辞書にはない名残雪という言葉がポピュラーになったのは歌の力である。伊勢正三作詞、「名残雪」の波及力なのである。春一番という気象関係者にしか行き渡らないような専門用語が一般的になったのもキャンディーズの影響力。いや、歌唱力。ちなみに以上は気象予報士の元祖、お天気おじさんの森田正光さんの受け売りなのである。

 満足に自分を守れないような人物が国を守る要所である防衛大臣とは聞いてあきれる。そう思っていたらそのご当人、稲田朋美さんをいじめている声がラジオから流れてきた。嬉しいことに誰かがいじめてくれているのだ。ボクの代わりに責めてくれているのだ。辞めたらどうかと迫ってくれているのである。それもボクのよく知っている声なのである。民進党の杉尾秀哉議員。実はボクたち、20年も以前からの仲良し。某有名女子大の付属高校の学園祭に招かれて、講演をしたりサイン会をしていたら、横でじっと見守っている人がいて、それが杉尾さん。学園の父兄だったのである。もちろんボクらは初対面。けれどもどこかで耳にしたお声だと思っていたら、TBSテレビの「ニュースの森」のメインキャスター。ならばボクも荒川狂鶏氏が司会者だった頃に出演したことがある。ということでたちまち気が合って、公私ともにお付き合いが始まって、それからも「ニュースの森」に何度も出していただいて、もちろん個展の度にきていただいた。当時のボクには盲導犬アリーナがいて、彼にも愛犬のゴールデンレトリバーがいたりして、犬の話題でも大盛り上がり。それ以後、すべての展覧会にご来場いただいている。一昨年の個展でもお会いしているんだけれど、そのときは参院選に出馬するなんて聞いてなかった。で、ボクの知らないうちに長野県で当選していて、知らないうちに国会で稲田朋美防衛大臣を攻撃している。辞めろと迫っている。代議士の意味する通り、ボクの代わりにダメな防衛大臣をいじめてくれているのである。どうせなら、泣かしちゃえ、泣かしちゃえ。ああ、人生は面白い。

▲ 駅までは抜けられません春の雪

◇ バーチャル『奥の細道』コース  黒羽に到着、通過しました。
次は雲厳寺。あと、27,786歩です。現在の歩数、380,214歩。
3周目を徘徊中でーす。

0316・木・

 朝、顔を洗うとき、水がこれまでほど冷たくなくて、ほのかに春を感じてる。オランダの選挙結果で、保守が極右をかろうじて食い止めて、心の春を感じてる。サウジの王様が日本にやってきて、わざわざ持参した電動タラップで飛行機から降りてきて、王様の頭の中に春を感じてる。大相撲大阪場所では横綱の白鵬が休場して、文字通り春場所になったなと新横綱の稀勢の里に代わって春を感じてる。NHKのラジオ深夜便では春の新編成の時期となり、アンカーやレポーターが次々に交代して、入れ換わって、メンバーチェンジしている。嬉しかったり悲しかったり、春は複雑。季節の変わり目には身体だけでなく、心のバランスにも気を付けましょう。

▲ くわくわと烏が歌う春の空

0317・金・彼岸入り・

 リーマンパスタ、というものが流行っているらしい。リーマンスパゲッティーともいうらしいが、リーマンショックとは関係がないという。リーマンはリーマンでもサラリーマンのリーマンなのである。聞けば、新橋あたりでサラリーマンのランチとしてもてはやされているという。情報源は週刊朝日の人気エッセイ、東海林さだおの「あれも食いたいこれも食いたい」。人生においても漫画においても、そして文筆においても大先輩の東海林さだお先生だが、スパゲッティー体験ではボクとあまり大差がない。そう。先生の学生時代もボクの学生時代もスパゲッティーといえばナポリタン、ちょっと背伸びしてもミートソースくらいにしかお目にかかれなかったのだ。食べるにせよ作るにせよ、スパゲッティーはくたくたに茹でられたものしか知らなかったのである。
 さて、このナポリタンについて、である。ボクらが学生時代、新宿駅前の三平食道あたりで注文すると、カウンターのあちらのお兄さんが冷蔵庫から、既に茹で上げられてくたくたになってるスパゲッティーを取り出し、刻んだタマネギとハムを加えて片手でフライパンを構えると、ガス台の上でチャッチャッと振り回し、手早く炒め、トマトケチャップで味を整えて出来上がり、というのがナポリタンのすべてで、これ以上でも以下でもなかった。洒落た喫茶店だとこれにタバスコがついてくる。このタバスコ、ちょっと見るとトマトケチャップのミニチュアみたい。トマト味が足りなければ足してくださいといわんばかりの風情だけれど、そのつもりで振りかけたら口の仲が火事になる。このタバスコの赤い色はトマトではなく、レッドペッパーの赤なのだ。これでせっかくのお昼御飯を食べられなくしちゃった人も、きっとどこかにおられるはずである。
 実はボク、青春時代を渋谷で過ごした。児童会館の裏側に住んでいて、渋谷駅前から青山通りまで、毎日毎日、喫茶店をハシゴしてその日暮らしをしていた。ところがある日、青山通りは仁丹ビルの隣の「ミラ」という喫茶店のマダムに気に入られ、そこで働くことになってしまった。最初はウェイターだったのを、厨房の兄貴がボクの器用さに注目して調理の手伝いをさせられて、そのうち完全に厨房を任せられてしまった。実はその兄貴、健康を害していて、田舎に帰ってしまったのである。ボクの作るナポリタンは、その田舎でラーメン屋をやっていた兄貴の指導でちょっとだけ変わっていた。トマトケチャップだけでなく、トンカツソースやバターで一味加えていたのである。でもそのおかげで、喫茶店の上に事務所のあった某有名芸能プロダクションの歌手やタレントがボクの料理を気に入ってくれたのだった。やがてボクは赤坂の本格的イタリアンレストランのキッチンでスパゲッティーだけでなく、ラビオリやラザニア、カッペリーニ、カネロニやリングイネなどのパスタの存在を学ぶだけでなく、本格的ピザを作るお手伝いをするようになるのだが、話しが長くなるのでやめておく。アルデンテ、なんて専門用語が一般的になったのは80年代になってからのこと。けれども初めてのイタリア旅行で芯のあるスパゲッティーを出されても驚くことのなかったのは以上のような経験をしていたからである。本格的であろうと、リーマンパスタであろうと、ボクは銀シャリと同じくらいスパゲッティーが好きなのである。
 蛇足をひとつだけ。喫茶店やレストランのアルバイトで稼いだお金が最初の個展の軍資金となり、そこからイラストレーターへの路が開けていくのである。

▲ 春愁やフォークにからむナポリタン

0318・土・

 またまたNHKマイ朝ラジオの受け売りです。まずは1946年の今日、日本最初の女性警察官を警視庁が採用した。採用者63名に対して志願者は25倍もあったというからスチュワーデスと間違えられたのかもしれない。以前はこれ、婦人警官といってたよな。その言い方が懐かしい。1965年の今日は、ソ連の宇宙飛行士が人類初、世界最初の宇宙遊泳を決行している。けれども後日公表された映像はプールでの水中撮影だったなんて噂が流れて、その信憑性が問われたなんてことにはNHKは触れてくれないのだ。あはは。そして本命は1967年の今日、岡山市内の交差点で日本最初の点字ブロックが敷設されたという出来事。実は点字ブロック、日本の発明品なのである。その後、世界中に普及したことは自慢してもいいのである。それから目玉がもうひとつ。1984年の今日、江崎グリコの社長が謎の犯人グループに自宅から拉致された。このブログでも話題にしたばかりの小説「罪の声」の主題、グリコ森永事件の発端である。2000年2月に事件は謎に包まれたまま時効に達したことはあまりに有名である。

 夕刻、コボちゃんがとあるスーパーマーケットから電話をかけてきた。鯨の竜田揚げがあるというのだ。うわお、懐かしい。買ってきてもらって早速酒の肴とかぶりつく。あれれ、柔らかいぞ。豚肉よりも柔らかいぞ。大袈裟だけど、マシマロみたいに柔らかいぞ。あんまり柔らかいと鯨のような気がしない。と、固い部分が歯にあたる。くちゃくちゃ、くちゃくちゃ、噛んでみる。うん、これだ。これが鯨の血管だ。学校給食の定番は動脈硬化の鯨たち。その血管が最高のご馳走だったのである。鯨さん、ありがとう。

▲ 春の昼眠る電話と猫のひげ

0319・日・

 今朝の日の出は5時46分、日の入りは17時52分。少しは日が長くなってきた。おかげで甲府盆地ではすみれが咲いて、鳥取県では鶯の初鳴きが観測されている。朝のラジオでも鶯の便りが紹介されていた。でもわからないよ。もしかして通りがかりの人が吹いている口笛だったりして。江戸家猫八さんみたいに鶯がお手本にしたくなるような指笛の名人だっているんだからね。

 NHKマイ朝ラジオの話題ばかりで恐縮だが、今朝の生き物いろいろは蛙合戦。ヒキガエルの図体は大きいけれど、蛙合戦はアマガエルよりも静かなんだと講師の先生がおっしゃってる。それで我が家の池で展開されていたはずの蛙合戦も、まるで気がつかずにいたのだ。それで翌朝になると池の表面が蛙の卵で覆われていてビックリ仰天したのだ。それら卵がすべてオタマジャクシになるのだから水面は真っ黒けのケ。オタマジャクシの佃煮状態になってしまう。一度の産卵で多いときは数千個。それが何匹もやってくるのだから聞け万国の労働者、オタマジャクシの声が聞こえてくるようだ。社宅の庭に作った金魚やメダカたちの小さな池が、オタマジャクシの天国となるはずだったのを地獄に変えるのが悪戯小僧だったボク。無数にいるのをいいことに血祭三昧。それでも悪戯小僧の閻魔大王の手から逃れ、オタマジャクシから無事に蛙の形になるとき、その大きさはたったの5ミリで、アマガエルのそれよりも小さいという。5ミリくらいの小さなヒキガエルが池から四方八方へと旅立つ姿はあまりに可愛くて、見送るときは閻魔大王の悪戯小僧も蛙の父親になった気分。小さな蛙たち、どうか大きくなって帰ってきてね。カエルだけに帰ってきてね。と、悪戯小僧の閻魔大王は少しは反省しているのである。

 選抜高校野球が始まった。ちょっとでも耳にすると結果が気になって、ついつい傾聴してしまうんだよね。まずいんだよね。

 横綱になると本人も変わるし周囲の目も変わる。とにかく稀勢の里が強いのです。猛烈に強いのです。このままだと全勝優勝する勢い。お師匠の隆の里に並ぶ記録、新横綱の全勝優勝というどでかいことをやらかすかもしれないのだ。大関時代は期待してると肩透かしをもらったけれど、横綱になってからの稀勢の里は違うのだ。期待しても、口に出してもきっと平気なのである。

▲ 鶯や猫八さんは雲の上

◇ バーチャル『奥の細道』コース  雲厳寺に到着、通過しました。
次は那須。あと、106,765歩です。
那須高原はアルパカ牧場で売出し中。アルパカに会えたら会ってきます。
と、ある馬鹿がいってます。とほほ。

現在の歩数、409,235歩。3周目をうろちょろしてます。



2017年3月6日~12日
☆人工透析を導入したとき、東大のドクターはボクの余命を5年と宣告したけれど、ボクはそれから31年も生きています。お医者は神様ではありませんので、もしも余命を宣告されたら、どうかご自分の生きようとするエネルギーを、もっと信頼してあげてください。さて、この日誌は透析患者が病人ではなく、機械に腎臓の代わりをしてもらっているだけで、普段は一般の人と何ら変わらなく暮らしていることを知っていただくためのものでもあります。また、この日誌には本当のことも書かれていますが、ごくまれには嘘や冗談も書かれています。ただし、嘘は嘘らしく書かれてありますので、その判断のできないお子様たちは、どうか常識のある大人と一緒にご覧ください。また、難易度に関係なく、熟語や固有名詞などの漢字に振り仮名をしていることもありますが、これは視覚障碍者のための音声ガイドをサポートするためのもので、決して皆様がこの漢字を読めないと思っているわけではございませんので、その点はなにとぞご容赦ください。

0306・月・

 目覚めると寒くない。雨のせいで寒くないのである。たとえ雨でも暖房の必要を感じないのはありがたい。湿度と体感温度は密接に関係しているのだ。もしも日本の夏が乾いた夏だったらもっと過ごし易いし、冬の空気が湿っていたら、それほどに肌はピリピリしないだろう。と愚痴るのは簡単。寒さも暑さもガマンしていればいつかは過ぎ去る。生きていくコツはカメさんみたいに首をすくめていること。それを上手にやってのけてるのが我が家であるにも関わらず思ってもいないときに踏んでしまい、突如爆発する地雷みたいな奥さんの前の亭主たちなのだと思います。

 今週のNHKラジオ、昼の憩いは先週お亡くなりになられたロックミュージシャン、かまやつひろしさんの特集。力が抜けてお洒落で、当時としては先進的だったムッシュの音楽を次々に紹介してくれることになっている。この「昼の憩い」、音楽チョイスが滅茶苦茶よくて、さすがのNHKなのである。流れ石の日本放送協会なのである。ありとあらゆる歌謡曲に精通している、マニアというよりほとんどモノマニアなスタッフがおられるのに違いない。往年の歌謡曲はもちろん、ドリフターズやクレージーキャッツの冗談音楽だったり、山本コウタローの隠れた名曲だったり、ここでしかかからないレアな楽曲に出会えることもあって、NHKニュースの口直しとしては欠かせない時間なのである。先日の、
「上から読んでも下から読んでも世の中馬鹿なのよ」
などという回文の作詞もユニークな日吉ミミの「よまいごと」などは秀逸の選曲だった。
 さて、ムッシュ、かまやつひろしの話に戻ります。NHKばかりでなく、本日はTBSラジオでもコラムニストの小田嶋隆さんがムッシュの「ゴロワーズという煙草を吸ったことがあるかい」をリスナーに捧げている。
「ゴロワーズという煙草を吸ったことがあるかい?」
と声高くムッシュが歌うんでなく、脱力したみたいに語りかけるように口遊む(くちずさむ)、当時としては画期的な音楽的チャレンジで、そこがムッシュの面目躍如たる所以なのである。小田嶋隆さんはゴロワーズは口が曲がるほどひどい煙草だったとおっしゃってたが、とんでもない。ゴロワーズはおいしい煙草です。とはいえ、ジタンやサンミシェルなんていうフランス煙草に精通している本物の煙草マニアでないとわからない味かもしれない。フランスのゴロワーズ、ドイツのゲルベゾルテなどの両切りシガレットは、マイルドセブンとかキャスターみたいな空気みたいな煙草を煙草と思っているような連中にはとても耐えられない代物かもしれない。でもね、そいつが男の匂いだと思われていた時代もあったんだよ。ジャンギャバンやムッシュかまやつみたいな男が男として認められていたみたいにね。

 北朝鮮からのミサイル4発がお行儀よく並んで千キロも飛んできて、秋田県沖300キロの排他的経済水域に落下した。実験成功大成功と喜ぶのもいいけれど、おい、日本の漁船に衝突したらどうすんだよ。ちゃんと弁償してくれんのかよ。そっちは在日米軍の攻撃訓練のつもりかもしれないけど、こっちの迎撃ミサイルなんか、まだ打ち上げ花火と変わらないんだから、少しは遠慮しとけよ。米韓合同軍事演習に抗議してとか、トランプ政権のゴキゲンうかがいとか、いろいろと事情はあるんだろうけど、少しは考えておくれよ。日本海は日本の漁船ばかりでなく、お宅の漁船だってうろちょろしてんじゃないのかな。お隣の韓国大統領がいくらレームダック状態だからって、いつかは一緒の国になるのかもしれないんだから、お隣にも礼儀は守っておいた方がいいと思うな。それにアメリカに甘えるのもいい加減にしたらどうなのさ。トランプ政権だって、まだ何を考えているのかよくわからないんだよ。あの人だったら平気で頭にきて、簡単に核ミサイルの発射ボタンを押すかもしれないよ。いくら液体燃料から固体燃料へ技術革新させても、どれだけ命中精度を向上させても、アメリカの核攻撃には勝てっこないんだからね。

▲ 鯨にも羽がはえます朧月

0307・火・

 あんまりいい天気じゃないし寒いんだけれど豪徳寺へ歩いてみる。枯れ枝の雀の群れに交じって二羽のメジロが鳴いていて、コボちゃんがカップルかしら、という。雀のおしゃべりおばさんたちにからかわれないといいんだけれど。上空ではカラスも呑気に鳴いている。寒いんだけど、雰囲気だけは春なのである。天気予報は曇りときどき晴れで、コボちゃんは空模様を気にしてる。お日様が出たら布団を干してやるつもりなのである。
 突如として頭上で物凄い音が轟いた。地震なのか、それとも北朝鮮からのミサイル攻撃に対する自衛隊のイーグル戦闘機のスクランブル発進なのかとボクがビクビクしていると、そうじゃないわよとコボちゃんがいう。雲が分厚いため、小田急線の通過音が反射されて恐ろしい音を響かせているのだと解説する。さすがお天気を気にしているだけのことはある。
 曇っているので寒いと思っていたらいきなり晴れて日当たりがよくなって、どんどん暑くなってきた。途端にボクのお腹の虫が鳴く。
「とりたけの焼き鳥が食べたいんだけど」
「まだ焼いてくれる時間じゃないわよ。それより帰りましょ。布団が干したいの」
 そういうとコボちゃんは世田谷線山下駅前の小さなレストランでポークジンジャー弁当を注文、湯気の立つのをぶら下げてボクを家まで引っ張っていった。けれども夕方になってからコボちゃんはアルルと一緒に「とりたけ」まで焼き鳥のお買物。おかげで晩酌は焼き鳥三昧。おまけにトラネコミミコが落っことしたまんまで音の出なくなっていたミニコンポのスピーカーのラインもつないでもらってステレオに復活、パソコンデスクでJ-WAVE、ピストン西沢のグルーブライン、ミックスマシーンも楽しむことができたのである。

▲ 声あげて首をかしげる春烏

0308・水・

 寒い。今朝の最低気温は摂氏0度で氷点下。そうなのだ。氷点かはマイナスなのかと思っていたら氷点は0.2度で0度Cは氷点以下なのだそうで、お天気おじさんの森田君が「スタンバイ」でレクチャーしてくれた。森田君、手前味噌ばかりでもないのです。

 1935年、昭和10年の今日、忠犬ハチ公が渋谷駅近くで死んでいるのが発見された。亡くなってしまった飼い主を迎えるため、渋谷駅に通っていたハチ公を見守っていた街の人々の目が優しくていい。鎖につながれることなく、自由に犬の歩けたいい時代だった。今だったらたちまち通報されて、犬なのに豚箱に入れられてしまうだろう。このハチ公、剥製でよかったら上野の科学博物館で面会できます。ただ、ボクがハチ公に偶然にも出会えたのはまだ目の見えていた三十年以上も昔のことなので、会いにいくときは事前に調べてみてください。

▲ 黒猫が白旗あげるねを上げる
 これはTBSラジオ「デイキャッチ」時事川柳、本日の秀逸。で今年の流行語はアベノミクスではなく、アベノミセスになるだろうと詠むリスナーもおられて、安倍晋三夫人が公人か私人かで問題になっている。ところが、当のご本人は本日の国際女性デイの記念会場でのインタビューに答えて、自分が注目されてる理由が理解できないとピントの外れたコメントをしておられて、世間にあきれられている。あきえ夫人だけにあきれられている。首相夫人が国の政治に影響力がない訳がない。どこの亭主も女房には弱いのだ。
 こんにゃくが百万円。レンガが1千万円。これ、政治家の隠語だそうです。でも、アッキード事件のおかげでもう、隠語じゃなくなっちまいましたよね。そんな中、アベちゃんの自民党総裁の任期が延長されそう。国有地低価格払下げ問題は問題なし、とお考えなのだろうか。関係者は沈黙を守り通すことができると安心しておられるのだろうか。それにしても9年間は長いよな。それだけあれば憲法改悪も叶うだろうと見透かしておられるのだろうか。アベちゃん、どうしても憲法改悪を実行しようというのだからコワい。共謀罪を推し進める法務大臣や教育勅語を崇める防衛大臣を擁立するこの政権がどんな政権であるのかを考えれば考えるほどコワい。こんにゃくやレンガが飛び交い、国有地がロハ同然で権力者のお友だちに売り渡されたり、自衛隊の日誌が隠蔽されたり、そうした不正を見逃しているうちに憲法が改悪され、国民に保証されている基本的人権や三権分立が揺らいでしまうのだから戦慄なのである。

▲ つくしんぼ片手いっぱいランドセル

0309・木・ありがとうの日・

 3月9日の今日はサンキューでありがとうの日だってさ。いろいろと考えるけど、考えるだけでなく、声に出して、ちゃんとありがとうっていいましょうよね。

 NHKマイ朝ラジオの今日は何の日コーナーによると1894年、明治27年の今日、日本最初の記念切手が発行されたという。明治天皇のご成婚25周年を祝う記念の切手である。それからどれだけ記念切手が発行されたか知らないけれど、1958年、昭和33年の今日、関門トンネルの国道部分の開通式が執り行われた。世界最初の海底国道である。明治天皇の記念切手のことは生まれてなかったので何にも覚えてないけど、関門トンネル開通記念切手は郵便局に買いにいって窓口に並んだ記憶があるし、その絵柄も目に浮かぶ。ボクらがガキの時代は我先に切って集めに専念していて、毎日のように切手帳に並んだカラフルな記念切手を眺めて悦に入ってたもんなのだ。ところが藤原君というクラスメイトは質より量。大型の切手帳にずらり一円切手を並べて得意になってたけど、アホとは思っても、ちっとも羨ましいとは思わなかった。そもそも前島密(まえじまひそか)の茶色い切手なんか、ちっともカッこよくなくて、大型封筒や速達便の料金不足分にぺたぺた貼られているケチな印象しかなかった。とはいえ、ボクの切手帳にも一円切手が一枚だけ並んでいましたっけ。あはは。

 今日も国会でしどろもどろの安倍晋三。印象操作はやめてくださいよと頻りに繰り返す。あれれ。印象操作は安倍政権の得意技じゃなかったっけ。武器輸出を防衛装備品移転と言い換えたり、集団防衛権や重武装化を積極的平和主義と定義づけたり、お札のばらまきをアベノミクスとネーミングしたり、共謀罪をテロ準備罪として国民のイメージチェンジを誘ったり、印象操作によってどんどん国民を洗脳してるじゃありませんか。要するにアベちゃん、攻撃するときも防衛するときも同じ手を使うんだよね。

▲ 東風吹かば言ってみせましょありがとう

0310・金・

 NHKマイ朝ラジオでは鶯が地鳴きからさえずりに変化したというリスナーからの便りが紹介された。どこの話だったかは忘れてしまったけれど、東京でないことだけは確かである。東京で春らしい話題といえば花粉の飛散だけ。TBSラジオ「スタンバイ」では森本キャスターが花粉症デビューかもしれないといっていて、パートナーの遠藤やす子アナウンサーが仲間が増えたといって喜んでいる。でも笑えない。実はボクも不安なのだ。花粉の飛散と同時にくしゃみがやたらに出るし、鼻水もときどき垂れる。目も痒いような気がするのだ。もしかすると来年は本格的デビューになるのかもしれない。そうなればあちこちから大歓迎されて、役に立つもの立たないもの、様々なアドバイスをいただくことになるのだろう。

 熱い韓国市民が注目する中、憲法裁判所が裁判官の全員一致で朴槿恵(ぱくくね)大統領の罷免を決定した。これで60日後には新しい大統領が誕生することになる。大陸間弾道弾と核開発にしか興味のないねずみ花火みたいな三代目が率いる北朝鮮を相手に不安定な政治に早く終止符を打つ必要があるのだ。韓国のガバナンスが安定しない原因のひとつは大統領に権限が集中し過ぎることだし、5年ポッキリという任期にも問題があるのだが、最大の原因は韓国が21世紀になっても法治国家というより人治国家という色合いが濃厚なことにある。その傾向は忖度と斟酌の韓国裁判所の判決にも明かである。法律よりも国民の気分が優先するのである。司法が国民の顔色をうかがっているようでは仕方がない。真に民主国家を目指すなら人治より法治。人治主義は中国に任せておけばいい。

 本日は東京大空襲から72年目。アメリカによる無慈悲な焼夷弾の絨毯爆撃により数十万人が焼き殺されてしまったことはボクの脳裏に焼き付けられている。けれども最近は東日本大震災の影に隠れてラジオではあまり取り上げてくれない。ここのところラジオは震災のことばかりである。もしかしてアッキード事件で攻められてばかりの安倍政権も内心でホッとしているのではなかろうか。冗談じゃない。誤魔化されてたまるもんか。

▲ 焼夷弾夕焼け空に風車

0311・土・

 土曜日の午後、何か特別なことがない限り、TBSラジオで久米宏さんの独白エッセイ12分間に傾聴する。話の中身は勿論、庭の片隅の犬小屋で涎を垂らし放題にしている年寄りイヌのようなこの人の笑い声が好きなのだ。相手役の堀井みかさんの外したリアクションもいい。そしてもしも14時からのゲストが面白そうだったらそのまんま、ラジオをかけっ放しにしておく。片耳をノートパソコン、片耳をラジオに向けて時の流れに身を任す。いや、暇を潰すのである。
 さて、今日、東日本大震災から6年目の日のゲストはノンフィクションライターのおくのしゅうじさん。話題は彼のご著書、「魂でいいからそばにいて」。震災後の霊体験を当人たちにインタビューしたノンフィクションで、恐怖より感動をもたらす怪談集という印象。大切な存在を瞬時に奪われたら幽霊でいいから出てきて欲しいという気持ちは誰にもあるだろう。番組が進んで、午後2時46分になると、久米宏さんの呼びかけで1分間の黙祷、TBSラジオからかっきり音が消えた。放送事故になるはずなんだけど、その扱いをどうやって回避したんだろう。さすが久米宏さん、である。

▲ 大津波知らぬ顔して春の海

0312・日・満月・

 満月のこの日の朝、4時57分に福島県沖で地震が発生した。気仙沼在住のNHKローカルレポーターが西に沈む大きな月が見えていたので自信が心配だったと伝えてたが、スリーイレブンの翌日だから無理もない。あの大津波とその後に発生した大火災、繰り返す津波によって押し寄せる石油火災の火の群れ。あの日、気仙沼の人たちはこれらを体験したのである。

 いつもだったら日曜日のちょっと遅い午後はNHKラジオの伝統番組「上方演芸会」で吉本興業の若手やベテランの新作漫才で抱腹絶倒するのだが、今日はそのお笑いが30分間繰り上がり、その時間に放送されたのは大相撲春場所の初日。それもそのはず。この時間は土俵入りが執り行われるのだ。新横綱にとって本場所最初の土俵入りなのだ。考えてみるとラジオでの土俵入りは初めてかもしれない。テレビならいざ知らず、ラジオでの土俵入りはあまり意味がないようだけど、聴いてみて驚き、試して合点、経験して納得。静まり返る会場に鳴り響く柏手の大きさに驚いたり、モンゴル横綱に対する声援の誠実さに感動したり、子どもたちの無垢な声援に心を洗われたりしているうちに、太刀持ちと露払いを従えた雲竜型や不知火型を演じる横綱の姿が浮かび上がってきて、ラジオでの土俵入りも悪くはないのだと得心する。
 さて、新横綱の土俵入りである。大関時代はここという大舞台でファンの期待を裏切り続けてきた稀勢の里である。ガラスのハートと呼ばれた稀勢の里である。その稀勢の里にとって本場所初めて経験する横綱としての土俵入りなのであるから、どんなにずっこけるかとハラハラしてたら見事にやってのけた。落ち着き払ってやってのけた。雲の上ではお師匠の隆の里(たかのさと)も笑って見守っておられたに違いない。おしん横綱といわれ、ポパイとあだ名された隆の里は糖尿病に苦しみながら30歳になってからの1983年の夏、第59代横綱に昇進した。そして同じ年の同じ夏にボクは糖尿病で入院していた。そしてボクら糖尿病患者たちは喫煙フロアのシートに並んで新横綱の隆の里を応援した。ボクらにとって新横綱は希望の象徴だったのである。その姿を見ることは当時人気絶頂だったテレビドラマ「おしん」と並ぶ最大の気晴らしだったのである。
 さてさて、新横綱の稀勢の里。お師匠と同じ30歳という年齢で、糖尿病こそなかったがガラスのハートに打ち勝って、ここまで辛抱して横綱に昇進したことを考えれば、お師匠の隆の里に共通する点もあるのだが、そのお師匠は新横綱で全勝優勝した相撲世界でも稀有な横綱。さあ、稀勢の里。この荒れる春場所でどんな相撲を見せてくれるのだろう。ハラハラなんかしないでじっと見守っているからね。

▲ 園児から児童へジャンプ春休み



2017年2月27日~3月5日
☆人工透析を導入したとき、東大のドクターはボクの余命を5年と宣告したけれど、ボクはそれから31年も生きています。お医者は神様ではありませんので、もしも余命を宣告されたら、どうかご自分の生きようとするエネルギーを、もっと信頼してあげてください。さて、この日誌は透析患者が病人ではなく、機械に腎臓の代わりをしてもらっているだけで、普段は一般の人と何ら変わらなく暮らしていることを知っていただくためのものでもあります。また、この日誌には本当のことも書かれていますが、ごくまれには嘘や冗談も書かれています。ただし、嘘は嘘らしく書かれてありますので、その判断のできないお子様たちは、どうか常識のある大人と一緒にご覧ください。また、難易度に関係なく、熟語や固有名詞などの漢字に振り仮名をしていることもありますが、これは視覚障碍者のための音声ガイドをサポートするためのもので、決して皆様がこの漢字を読めないと思っているわけではございませんので、その点はなにとぞご容赦くださいませませ。

0227・月・

 トランプ大統領がホワイトハウスにおける記者会への出席を拒否した。例年、ここでの大統領と記者とのやりとりで大統領のユーモアのセンスが評価されるのだが、ユーモアに不可欠なのが教養と思考力と忍耐力。そのどれもがトランプには欠けている。いろいろと記者から質問されて笑いのあるコメントで返せず、希薄な中身を露呈することを恐れたんだろうね。そういえば、この人からは笑いを感じられない。トランプ支持者たちはどう受け止めているのだろう。米国内におけるインテリジェンスへの反発がトランプ政権を生み出したような気がしている。ヒラリーへの反感の根っこもそこにあるのではないだろうか。貧富の格差は教養の落差を拡大する。けれどもノーレイン、ノーレインボウ。雨が降らなければ虹も出ない。トランプ旋風の終息がアメリカの断裂を修正して、雨降って地固まるの結果となれば世界はゲッティングベター、それでよくなってくれればいいのである。

 おかしな拝み屋を信じて自分の子どもを死なせてしまった両親がいる。この拝み屋、憑依霊のお祓いと称して、1歳の児童に衝撃を与え、殺害したのである。自分の子どもより、金銭欲のための嘘を信じた悲しい結果である。どうして他人を信じこむのだ。自分の子どもを信じないのだ。自分の目を信じられないのだ。
 幼い頃、ボクには屈辱的な発音矯正装置の記憶がある。ある日、父親が妙ちくりんな装置を購入してきた。一見すると、ジェットパイロットの酸素マスクのような形状。その先端からチューブが延びて二股に別れ、イヤフォンにつながっている。そいつを両耳に突っ込んで声を出させ、児童の発音を矯正させようというのだ。冗談じゃない。ボクは早口だけど、発音は間違ってない。言葉が伝わらないのは頭脳の回転速度の問題だ。人のいうことよりも、ボクのいうことを信じてくれ。結局、その矯正装置はボクの宇宙旅行ごっこの小道具にされてしまったが、子どもをネタにした金儲けの企みはいくらでも生まれてくる。例えば幼児の英語教材。つまらん金を浪費するより、ビートルズのアルバムを親子で肩を並べて楽しんだ方が英語の勉強になる。まっしぐらに人生を楽しむこと以上に効果的な学習方法はないのである。いずれにせよ、親は割に合わない商売かもしれない。

▲ 遥かなる電車聞える春の雲

0228・火・

 今日はビスケットの日。江戸時代、栄養があって保存が効くということで水戸藩が注目、長崎に製法伝授を依頼した手紙を出した日、ということで決められたらしい。そこで今朝のNHKマイ朝ラジオでは、たたけばたたくほどビスケットが増えていく「不思議なポケット」がかかっているとばかり思っていたら、今日はその作詞をした詩人、まどみちお先生のご命日であったのだ。2014年、享年104歳。ボクにとって最初の大型絵本、中野重治の詩の絵本「きかんしゃ」を制作中、その担当編集者がまどみちお先生の絵本を同時に進行中で、その卓越性を耳に胼胝ができるほど聞かされていたのと、まどみちお先生を神と崇めているその態度からボクもすっかり洗脳されてしまい、絵本作家のよちよち歩きの時代から崇拝者となっていた。それだからご本人としばらくの間とはいえ、おしゃべりできたことは奇跡の栄誉である。今から20年ほど前、恩師の渡辺茂男先生の奥様、一恵さんの告別式の帰りに、小田急線車内で並んで座り、しばらく世間話をさせていただいたことがあったのだ。動物園にいった子どもたちが、クマ、トラ、ライオンと呼び捨てにするのに、ゾウだけはゾウさんとさんづけで呼ぶのも先生の功績である。誰か詩人の名前を挙げろといわれたら、ボクは迷いなくやなせたかしとまどみちお、という。やなせ先生は94歳で、まどみちお先生は104歳で虹の橋を渡られた。偉大なる詩人たちの旅立ちである。そしてまた2015年の今日、松谷みよ子先生が亡くなられた。ボクが児童出版美術家連盟の理事をしている頃、JBBYの理事会で定期的にお目にかかっていた。優しい視線で挨拶をしてくださる素敵なおばちゃまだった。ほんのちょびっとでも、こうした偉大な先輩たちとコミュニケーションできたことに感謝している。あの世でお会いしたら、どんなご挨拶ができるだろう。今から楽しみである。

 血圧を測っていたら頭がぐらぐらぐら。血圧が高いのかと焦ったら自分でなくて地面が揺れていた。16時49分、東北地方で強い地震。震源は福島県沖で深さ52キロ。マグニチュードは5.7で宮城県や福島県浜通りで震度5弱を記録したが津波の心配はなし。ということで血圧も安定して津波もなくて、そっと胸を撫で下ろす。生きていれば血圧も地震も津波もみんな気になる。忙しいことである。

 2月は逃げる、3月は去るという。2月はたちまちともいうけれど、気がついたら明日からはもう3月。ボヤボヤしてたらすぐ来年。そしてその来年の2月の最期の日にも今日と同じことを考えるのだろうな、きっと。

▲ 背中から頬寄せてくるやよいさん

◆ 3月・弥生・
0301・水・

 今日から3月である。NHKのマイ朝ラジオでは小鳩くるみの「どこかで春が」がかかっている。ここ最近は「春よこい」とか「春がきた」とか、親切なNHKラジオがいろいろと春の童謡を聞かせてくれてありがたいけど今日の天気予報は晴れるとはいってくれてない。夜から雨で明日も雨。雨が降れば寒くなったり温かくなったり。ま、これが春の天気、三寒四温というやつなんだよね。で、その親切なNHKラジオの長寿番組「昼の憩い」ではリスナーからのこんな俳句を紹介してくれている。
▲ 母の年越えてかなわぬ木の芽和え
 いいなぁ、これ。俳句や川柳の先輩たち、いつもありがとうございます。で、俳句の次はTBSラジオ「デイキャッチ」の時事川柳。
▲ 猫の手も借りるヤマトの忙しさ
 労働環境の過酷さや料金値上げが話題になってる黒猫便、働いている皆さんは本当に真面目で親切です。心から信頼しています。感謝します。

 さて、月初め恒例の全国の日の出と日の入りの時刻です。札幌の日の出は6時11分、日の入りは17時24分。仙台の日の出は6時9分、日の入りは17時30分。東京の日の出は6時11分、日の入りは17時36分。大阪の日の出は6時28分、日の入りは17時54分。福岡の日の出は6時47分、日の入りは18時15分。日の出がちょっとずつ早くなり、日の入りがじりじりと遅くなってくると、なんとなく春らしい気分になってきませんか。

▲ 本物の春を待ってる弥生かな

0302・木・

 ときどきキーボードを叩く手を止めて、ラジオの国会中継に耳を傾けている。共産党の小池議員の質問に役人が青くなって答えているのだ。いや、答えてないのだ。明らかに明白な答弁を避けているのである。テーマは所謂アッキード事件。国有地の不自然な低価格払下げ疑惑である。ロハ同然払下げ疑惑である。安倍晋三記念小学校疑惑である。安倍総理は政治生命をかけて自らの関与を否定してるけど、奥様が名誉校長で自らの名前が学校名の冠にされていて、これで関係がないはずがない。天網恢恢疎にして漏らさず。安倍政権が束になって否定してもいつか真実は明らかにされていくと思いたい。それとも政権が望む通り、国民の興味は事実の究明を待たず、新しい事件に向けられてしまうのだろうか。ここはジャーナリズムの真剣勝負に期待したい。舵取りを権力者から奪回して日本丸を正しい方向に向けさせたいと思うなら、便利や快楽の方向に向けられがちな我々のエネルギーを少しは修正した方がいいだろう。上も下もアホになってたら、日本丸は確実に沈没いたします。

 かまやつひろしさんの訃報が届く。78歳だったという。残念である。素敵な人だった。ザ・スパイダースの音楽的推進人物だった。1966年、ザ・スパイダーズはブルーコメッツも参加していたビートルズ公演の前座ステージを断っている。当時から自分たちをビートルズと対等と位置付けていたのである。かまやつひろし、今日という日に改めて聴いてみると、驚くほどの音楽性とさりげなさ。本当に音楽を愛していた人なんだなと思わせられる。心からご冥福をお祈りする。

▲ 擂粉木で切なさ潰す春の夜

0303・金・雛祭・耳の日・

 さすが雛祭の朝である。NHKマイ朝ラジオでは児童合唱団の「うれしい雛祭」がかかって、桃の節句としての雰囲気を盛り上げてくれている。そして温かくて部屋がしっとりしてもいる。お天気電話で調べてみたら湿度100パーセント。そりゃ空気が柔らかいはずである。今年の雛祭はこうして無事に明けたが、1933年、昭和8年の雛祭は無事に暮れはしなかった。三陸沖で巨大地震が発生したのである。マグニチュード8.1の地震エネルギーは直後に大津波を誕生させ、死者行方不明者3064人という悲劇を生み出した。今月は東日本大震災から丸6年。日本列島に暮らす限り、地震と台風から逃げることはできない。雷親父も家事から逃げることはできない。そして安倍政権を非常識な低価格での国有地払下げ問題から逃げることは許さないぞ。そんな桃の節句にいたしましょうよ。

▲ 父親はまだ飾りたい雛人形

0304・土・

 いつものように絵や文章をいじくったりラジオ三昧の平々凡々の土曜日に終始するかと思っていたら謎の焼酎事件が勃発した。以下はその顛末である。
「ねぇねぇ、これ、黒なんとかという、おいしい焼酎のはずなんだけど、なんか変なのよ」
「どれどれ」
 ボクは全盲で何も見えない。けれども嗅覚と味覚は抜群。そしてコボちゃんは目が見えるけど匂いがダメ。カレーの代わりにウンコを出されてもわからない。ボクらはふたり合わせて一人前なのである。
「あたしね、鼻が音痴でしょ。でもね、味もしないのはいくら何でもちょっとおかしいと思って…」
「うん。焼酎でもなけりゃ、黒でも白でもない。これ、ただの水だよ」
「嘘。開封したばかりなのに、もうアルコールが抜けちゃったなんて」
「そうじゃなくって、最初から水だったんだと思うよ。ミネラルウォーターを間違えて買ってきちゃったんじゃないの」
「そんなこと、ないわよ。これ、ペットボトルじゃないし、ちゃんと焼酎と印刷してある紙パックだもん」
「だとしたら、酒の代わりに水を売るとはボロい商売だな。それとも社員どもが油を売ってばかりで水をボトリングしちゃったのかな。ま、お酢を飲まされたんじゃなくてよかったよ。酸っぱいは成功の元。なんちゃって」
 そういいながらボクは洗面所に飛んでいって口をすすいだ。毒でも入っていたら大変なことになる。
「やだ、あたし飲んじゃったわよ」
「ということは即死だけは免れるってことだな」
「あたし、取り換えてもらってくる」
 しばらくしてコボちゃんはガサガサと買物袋の音高く戻ってきた。さすが、名のあるスーパーである。店はコボちゃんを悪質クレーマーと疑うこともなく、すぐに取り換えてくれたという。
「メーカーに送り返して原因究明してくれるってさ」
「そうだよね。無事に済んでよかったけど、ゴキブリでも入っていたら大量に回収しなきゃなんないもんね。ところでその袋、何?」
「美登利寿司。だって半額になってたんだもん」
 それからボクらは穴子や青柳、美登利寿司の握りを肴に香り高い焼酎で乾杯と決め込んだ。
「ずいぶんいっぱいあるなぁ」
「だって半額だもん」
「いつもの倍はあるよな」
「当たり前でしょ。半額だもん」
「これじゃ太っちゃうよ」
「仕方ないでしょ。半額だもん」

▲ 花粉だけ要らぬ親切春の風

◇ バーチャル『奥の細道』コース   日光を観光して、通過しました。
日光観光、大和観光。うわぁ、懐かしい。でも古いなぁ。
次は黒羽。あと、88,419歩です。
〓現在の歩数、289,581歩。これで3周目なんですけど、まだまだ飽きてません。

0305・日・啓蟄・

 啓蟄の本日は最高気温16度とさすがの温かさ。とはいえ緩慢な春への歩みである。どこの誰だ。今年は暖冬といった奴は。いくら待っても春になんかなりゃしない。それでも温かさを感じるときは希望を感じる。生きる幸せを感じる。春夏秋冬。太陽が生まれそして死んでいく。季節の移り変わりに人の一生を重ねてしまうのは季節の変わり目だからだろうか。
 さて、温かいのはありがたいけど、今年は何となく微妙。南風が吹いて温かくなれば花粉も飛び回る。そしてボクの内側の抗体反応もリミットを超越し、そろそろ花粉を抗原と認識し始める。そうなのだ。今年は春の足音を聞くようになってから、やたらくしゃみが出るし、鼻水は垂れてくるし、何となく目の周囲が痒いような気がしてるのだ。花粉に接すれば接するほど花粉症への境界ラインを超え易くなるという。となれば、花粉もインフルエンザウィルスと同じで、帰宅したらうがい手洗い洗顔で洗い流すしかない。幼少の頃、お腹に回虫蟯虫真田虫を大量に飼育していたので、自分には無縁と思っていた花粉症だが、これは油断できないと頭の片隅で危険信号が点滅を始めたのである。もしかしたら予備軍に入隊しちゃったのかな。来年は本格デビューかな。そしたらやだな。桑原桑原。あ、これは雷よけのおまじない。誰か、花粉よけのおまじないを知りませんか。

▲ 啓蟄や虫の気分で目を覚ます



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